2024年5月15日
【完全解説】エルメスのマルジェラ期とは?魅力や名作を徹底解説!
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ファッションを語るには欠かせないブランドの『メゾンマルジェラ/Maison Margiela』。
いまやモードファッションの頂点に君臨するマルジェラですが、ブランドコンセプトには”アンチモード”や”再構築”を掲げて現在までの人気を獲得しました。
そんなマルジェラの創業者であるマルタンマルジェラは、エルメスのデザインも手がけていた事をご存じでしょうか?古着界隈では「エルメスのマルジェラ期は名作!」と言われることが多いので、どこかで耳にしたことがある方も多いと思います。
この記事では、エルメスのマルジェラ期とは一体なんなのかについて徹底解説。マルジェラ期の名作アイテムや現行品との違いについても解説していきますのでぜひ最後までご覧ください。
目次
1.『マルジェラ期』とは、マルタンマルジェラが手がけたエルメスの黄金時代。
エルメスのマルジェラ期とは、『マルタン・マルジェラ/Martin Margiela』が1997年〜2003年までエルメスのデザイナーを手がけていた時期のことを指します。デザイナーと言ってもバッグやアクセサリーなどの全てのアイテムを担当していたわけではなく、レディースのプレタポルテ(既製服)部門を任されていました。
自身のブランドのデザインをする傍ら、1997〜2003年までの約6年間、エルメスのレディースデザイナーとして活躍していました。現在では人気を集めるマルジェラのアイテムですが、90年代頃にマルタン氏が展開していたアパレルアイテムは、実はあまり評価されていませんでした。
そんなマルタン氏はどんなデザイナーよりも女性に対して敬意を払ってエルメスのデザインに勤しんでいたといわれており、現代の若者をはじめとする多くの人々から絶大な人気に。25年以上前に作られ始めたアイテムにもかかわらず、多くの人々に愛されていることは ”名作” と言われたら頷くしかありませんよね…!
ちなみに、マルタン氏は顔出しをしていない謎のデザイナーとして有名。1997年に撮影された1枚の写真を最後に、一切顔が出てこないそうです。ファッション界の多くのデザイナーの中でも、マルタン氏はかなりミステリアスな人物として知られております。
2.なぜ名作と呼ばれるほど人気なのか。マルジェラ期アイテムの特徴。
エルメスのマルジェラ期のアイテムは若者を中心に多くの人々から人気と言われておりますが、なぜ25年経った現代で強い人気を誇っているのでしょうか?
エルメスのマルジェラ期が人気なのには、マルタン氏が生み出したデザインある3つの特徴が関係しているといえます。
- モノクロカラーで作られた落ち着いたカラーリング
- 逸脱したレザー使い
- アヴァンギャルドなデザイン
この章では、上記3つの特徴について紹介していきたいと思います。マルジェラ期のアイテムがなぜ人気なのかについて詳しく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください!
2-1.モノクロで作られた落ち着いたカラーリング
エルメスのマルジェラ期のアイテムは、モノクロで作られたカラーリングで落ち着いた雰囲気があるのが特徴的。多彩な色で魅せるよりも、あえて落ち着いたモノクロを採用することによって美しいシルエットと高級感が際立ちます。
現代のファッショントレンドでもある『クワイエット・ラグジュアリー』とベストマッチ。マルタン氏の打ち出したアプローチとエルメスの卓越した職人技術を組み合わせることによって生み出されたデザインは、まるで現代のファッショントレンドを予測していたかのようです。
使いやすく、それでいて地味になりすぎないマルジェラ期のカラーリングは、マルタン氏のデザイン哲学が強く感じられるものとなっています。
・その名の通り『静かな高級ファッション』のこと
・一見すると高級かどうかは分かりづらい。
・仕立てや素材の良さで着ている人を引き立てるスタイル
2-2.逸脱したレザー使い
高級レザーバッグのイメージが強いエルメス。
エルメスのアイテムといえば、レザーで作られたバーキンやケリー。有名なバッグなので皆さんも知っているかと思います。エルメスのレザーバッグにはトゴ、トリヨン、ボックスカーフなどなど…。信じられないくらいのバリエーションがあることも特徴的です。
マルジェラ期のアパレルアイテムにおいても、革素材を使ったアイテムを展開していました。エルメスが持つこだわりを汲み取ったマルジェラ期のアイテムには、主にスムースタイプのラムレザーやスエードで作られたワンピース、ジャケット、小物類などのアイテムがあります。
マルジェラ期のレザーアイテムの中でも特に人気を博しているのは『クロシェット型のネックレス』。現在ではプチプラブランドも模倣するほどのトレンドアイテムです。マルタン氏自身のブランドのメゾンマルジェラでも展開していることから、彼の自信作といっても過言では無いでしょう。
エルメスならではのレザー素材を有効活用したマルジェラ期のアイテムは、現代のファッションスタイルにもベストマッチする万能アイテムのひとつです。
2-3.アヴァンギャルドなデザイン
マルジェラファンであれば必ず好きなアヴァンギャルドなデザイン。
インターネットでマルジェラの情報を探していると必ず出てくる言葉ですよね。
アヴァンギャルドとは、日本語で『前衛的、先駆け、革新的』という意味。ファッション業界においては、独創的なデザインや大胆なデザインのアイテムに使われることが多い言葉です。
今でこそマルジェラといえばアヴァンギャルドといったイメージを持たれておりますが、エルメスに居たころからマルタン氏のデザイン哲学は大きく変わっていません。
例えば、マルジェラ期の名作のひとつである『ヴァルーズ』は、フロントにV字の切れ込みが大胆に施されているのが特徴的。レディースのアイテムではありますが、メンズでも抜け感のあるファッションスタイルを作りたいときに最適なアイテムです。
(ヴァルーズを含む名作アイテムについては3章で詳しく解説しております。ぜひ最後までご覧ください。)
マルタンは自身のブランドでも、モノクロカラーでアヴァンギャルドなデザインのアイテムを多く展開。昔からデザインに対する信念を変わらず貫いている男だといえます。
3.マルジェラ期の名作アイテム5選+1
アヴァンギャルドなデザインの洋服を多く打ち出し、現代のファッション界を牽引しているマルジェラ。天才デザイナー、マルタンマルジェラの手によって生まれたアイテムの数々は、現代の若者から人気を集めています。
そんなマルタン氏はエルメスに在籍していた頃も『名作』とよばれるアイテムを多く打ち出しています。エルメスのマルジェラ期で名作と呼ばれているアイテムは以下の通りです。
- ヴァルーズ
- ライナーコート
- クロシェットネックレス
- カシミアストール
- ドゥブルトゥール
この章では、エルメスのマルジェラ期の名作アイテム5選+1を紹介していきたいと思います。現在でもアツい人気を誇るアイテムばかりです。豆知識としてマルジェラ期に作られたシェーヌダンクルについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください!
3-1.ヴァルーズ
エルメスのマルジェラ期の中でも大定番かつ名作と呼ばれている超人気のヴァルーズ。このアイテム抜きではエルメスのマルジェラ期を語れないといっても過言では無いほど 名作中の名作 となっています。
ヴァルーズの特徴といえば、フロントにV字の切れ込みが入ったアヴァンギャルドなデザイン。レディースアイテムではありますが、最高にアヴァンギャルドなデザインだと評価され、メンズファッションに組み込む事も簡単です。
また、ヴァルーズの中でもオールレザータイプのものがかなりレア。インフルエンサーがこぞって動画にするほど手に入れるのが難しいものとなっています。もしオールレザーのヴァルーズを見つけた方は間違いなく「買い」です…!
マルジェラ期のアイテムといえばヴァルーズと言っても過言ではないほど定番アイテムとなっておりますので、覚えておいてください。
3-2.ライナーコート
数年前に爆発的に人気を集めたアウターのライナーコート。キルティングのデザインがミリタリーファッションのメインアイテムとして活躍してくれますよね!
アンチモードが特徴的なマルタン氏のデザインは、エルメスにも脱構築やポへリズムなどをテーマにした攻め切ったデザインを多く発表。その中でも代表的なのがライナーコートです。
マルジェラ期のライナーコートでは、ポケットや袖口の端の部分にはパイピング加工が施されていてホツレの心配も無用。マルジェラのルーツが感じられるミリタリースタイルはエルメスでも発揮しています。
ミリタリーのライナーコートといえばナイロン素材が多いですが、マルジェラ期で展開されているのはキャメルやカシミヤなどの高級素材。ライナーとしてはもちろん、すこし肌寒い時期に1枚で着用してもバシッと決まる名作アイテムです。
3-3.クロシェットネックレス
マルジェラ期のアイテムはアパレルだけにとどまらず、アクセサリーでもアヴァンギャルドなデザインを生み出しています。
中でも有名なのはクロシェットネックレス。
バーキンやケリーの鍵を隠しているキーカバーが、そのままネックレスとして採用となった攻めたデザインのアクセサリーです。最近はプチプラブランドでもよく見かけるようになりましたよね。
マルジェラの定番アイテムとしても知られているので、マルタン氏本人も名作と思っているかもしれません…!
3-4.カシミアストール
ライナーコートと同じように、高級素材であるカシミヤを使用したストールもマルジェラ期の名作として知られています。
カシミア製のストールを出しているブランドも多いので、あまり意外性はないなと感じてしまいますが、マルジェラ期のストールの中でも名作と呼ばれているのはポンチョのように使えるダブルポケット付きのストール。上半身を包み込むくらい大判なストールとなっています。
たった1アイテムでエレガントでスタイリッシュなファッションを表現できることから、コンサバファッションからモードファッションまで大活躍。スタイルに捕らわれることなく使えるアイテムなので、高い人気を誇っている名作アイテムだといえます。
3-5.ドゥブルトゥール
カシミヤストールやクロシェットネックレスと並んで、名作と呼ばれる小物の『ドゥブルトゥール』。1998年にマルタン氏が生み出してから根強い人気を誇る名作ブレスレットです。
ドゥブルトゥールとは、フランス語で”2重巻き”の意味。その名の通り、2重巻きで作られたストラップタイプのブレスレットです。もちろん、高級レザーを使用しているのでエルメスの皮革製品に対する熱意を肌で直接感じることができます。
ヴァルーズと同じく、シンプルなデザインであることからメンズがつけていても違和感なくカッコいいアイテム。性別に左右されずに使えるのは嬉しいポイントですよね!
また、チョーカーとしてコーディネートに組み込めば、レディースならではの可愛いさも押し出すことができるのでかなりおすすめです。
現在ではエルメスウォッチの代表格であるケープコッドや、アップルウォッチ×エルメスのストラップでも採用されているほど定番のアイテムとなっています。
3-6.【おまけ】シェーヌダンクル
エルメスの超人気アクセサリーとして知られる『シェーヌダンクル』。現行品はもちろん人気なのですが、マルジェラがエルメスに在籍していた90年〜00年代に作られたシェーヌダンクルもヴィンテージのエルメスアイテムとして多くの人々から注目を集めています。
よくフリマアプリや中古市場などで『マルジェラ期 シェーヌダンクル』と出品されているものを見かけますが、マルジェラがエルメスにいた時期のアイテムというだけなので間違えないようにしましょう…。
ヴィンテージのシェーヌダンクルは現行品と比べてコマの形が角ばっているのが特徴的で、重厚感と高級感が強い印象です。また、流通量もかなり少ないアイテムとなっているので、レアアイテムとしても人気を集めています。
マルタン氏が手がけたアイテムではありませんが、マルジェラが在籍していたという事実には変わりないので、エルメスファンとマルジェラファンからしたら喉から手が出るほど欲しいアイテムのひとつです。
4.現行品とマルジェラ期アイテムの違いとは?見分け方4選
マルジェラ期のアイテムには名作と呼ばれるものがありますが、それ以外のアイテムも高品質でかなり人気です。
しかし、現行品とマルジェラ期のアイテムを見分けるときには「どこに注目したらいいの?」「そもそもマルジェラ期のアイテムに違いはあるの?」という方も結構多いのではないでしょうか?
この章では、現行品とマルジェラ期の違いについて解説していきたいと思います。どこよりも分かりやすく紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください!
4-1.ブランドタグは横長の形状。
マルジェラ期のアイテムと現行品のアイテムを見分けるポイントとして、一番簡単なのは『ブランドタグ』です。マルジェラ期のブランドタグは、横長のタグに『HERMES-PARIS』と記載されているのが特徴的。ひとことで言うと ”ちょっと古めかしい” といったイメージでしょうか。
現行のエルメスのブランドタグにも似たようなデザインのものがありますが、こちらは四角いタグ。文字だけでなくタグの形状でもマルジェラ期のアイテムを見分けることができます。
マルジェラ期のブランドタグにはスター型のスタンプが押されているものがあるのですが、このスタンプの意味は公表されておらず、スタッフ用や常顧客への特注品として作られている可能性が高いアイテムなのではないかと予想されています。
マルジェラ期のブランドタグにはちょっとした小話があります。
マルタン氏がエルメスの資料庫へ行ったときに「これ、ブランドタグに使える!」みたいな事を感じて採用したといわれているようです。デザイナーをする上で、今までのエルメスについて勉強する姿勢、めちゃくちゃ尊敬できます…。
4-2.品質表示タグは長方形。代理店表記も要確認!
洋服には必ずと言っていいほど付いている品質表示タグ。使われている素材や洗濯の仕方など、洋服の細かい性質から扱い方まで書いてある重要なタグです。
マルジェラ期の品質タグは ”長方形” で作られているのが特徴的。いちばん分かりやすい部分となっていますので、まずは形状を確認してみてください。
また、日本で販売されたマルジェラ期のアイテムには『エルメスジャポン』という国内代理店の表記がされたタグも付いています。古着屋さんなどでは、国内の代理店表記が無いと買い取ってくれない場合が結構あるので注意してください。
4-3.レザーの刻印は在籍期間と合うかどうか。
エルメスのレザー製品は、年代ごとにアルファベットの刻印がされております。
マルタン氏がエルメスに在籍していたのは1997年~2003年となっていますので、マルジェラ期のレザーアイテムには 🄰,🄱,🄲,🄳,🄴,🄵,🄶 の刻印が入っているということになります。
上記の表からも分かるように、昔使われていたアルファベットが現代のレザーアイテムに使われていることもあるので、アイテムと照らし合わせてよく確認するようにしましょう。
4-4.ボタンは6つの穴が開いているか。
マルジェラ期のアイテムを見分ける最後のポイントは『洋服についてるボタン』です。
洋服のボタンは素材で年代の特徴が出る場合が多いですが、マルジェラ期のボタンに関してはデザインが違います。
通常の洋服のボタンといえば4つの穴が開いていますが、マルジェラ期のボタンでは6つの穴が開いており、糸を通した時にブランドの頭文字である『H(アッシュ)』が描かれるデザインとなっています。アッシュボタンと呼んでいる古着好きも多いです。
こういった細かい部分にもブランドのオリジナリティを出すことができるのは、マルタン氏がファッションにどれだけの情熱を注いでいるか分かるポイントと言えます。
5.マルジェラ期のアイテムは激レア!名作を手に入れる3つの方法。
マルジェラ期のアイテムは高い人気を誇っていながらも、流通量が少ないことから手に入れるハードルがかなり高い激レア品であることも事実です。
名作を手に入れるために活用してほしい方法は以下3つです。
- モード系ファッションに強い古着屋さん
- 古着に特化した通販サイト
- メルカリなどのフリマアプリ
この章では、名作と呼ばれるマルジェラ期のアイテムを手に入れるコツについて紹介していきたいと思います!ぜひ最後までご覧ください!
5-1.モード系ファッションに強い古着屋さん
エルメスのマルジェラ期のアイテムを手に入れる方法として一番に出てくるのは『モード系ファッションに強い古着屋さん』。昨今の古着屋さんはストリート系やセレクトショップで取り扱っているブランドが多く揃えられていることから、モード系のアイテムが強い場所は限られています。
東京都内でモード系の古着を買うなら、渋谷・中目黒・三軒茶屋などの東急線沿いにまとまっているので、散歩がてらマルジェラ期のアイテムを探すのも楽しいです!
また、マルジェラ期のアイテムの中でも特にレアなアイテムに出会える可能性が高いエリアになりますので、モード系ファッションを多く取り揃えている古着屋さんで買うのが一番無難といえます。
5-2.古着に特化した通販サイト
古着に特化した通販サイトもかなりおすすめです。洋服を買うときは通販サイトを利用するという方がほとんどだと思います。
マルジェラ期のアイテムは名作と呼ばれているほど人気な事もあり、多くの古着屋さんが ”売れる商品” として店頭だけでなくインターネットに掲載しているのも事実です。実際に「エルメス マルジェラ期」と検索を掛けてみると、3章で紹介したヴァルーズやライナーコート、クロシェットネックレスなどの名作が多く販売されていることが分かります。
また、数多くのマルジェラ期のアイテムを見ることもできることから、皆さんのスタイルに合わせた名作を選べるのもメリットのひとつです。
エルメスのマルジェラ期のアイテムを探す時には、まずは古着に特化した通販サイトを見てみることをおすすめします。ときめくアイテムが必ず見つかるはずです。
5-3.メルカリなどのフリマアプリ
メルカリなどのフリマアプリで探すのも賢い買い方のひとつです。
マルジェラ期の名作は人気のアイテムなので、古着屋だけでなく個人の人でも持っていることが多いです。
また、フリマアプリには古着屋さんも欲しいと感じるほどの超激レアアイテムが出品されている事もかなり多いです。ヴィンテージ品や珍しいものを買いたいという方には特におすすめの購入方法と言えるでしょう。
しかし、フリマアプリで買う際には ”偽物” の存在にも気を付けておく必要があります。個人間のやり取りとなるので、悪い考えを持っている人も少なからずいることを忘れないでください。
マルジェラ期のアイテムの特徴をよく理解した上でフリマアプリを使えば、エルメスの名作を安く買える事もあります。今回の記事で紹介した現行品とマルジェラ期の見分け方やエルメスの偽物の特徴などを参考にして、フリマアプリを有効に活用していただけると嬉しいです。
6.【番外編】マルジェラ期以外の名作!ゴルチエ期について。
ここまでは、エルメスのマルジェラ期について深く解説させていただきましたが、マルタン氏の他に名作を多く生み出したと言われているのが、もう1人の天才デザイナー『ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean-Paul GAULTIER)』です。
ジャン氏はエルメスのデザインに情熱を注いだデザイナーの1人と言われており、マルタン氏に引けを取らない天才的なデザイナーと称されています。
さて、この章では、エルメスのゴルチエ期について深く解説していきたいと思います。マルジェラ期の豆知識としても役立ちますので、ぜひ最後までご覧ください。
6-1.マルタン氏の後釜、ジャン=ポール・ゴルチエ。
マルタン氏が2003年に退任した後にデザイナーとして就任したジャン氏。
実はマルタン氏はファッション学校の卒業後、ジャン氏のもとでアシスタントとして働いた経験があるので、関係性は結構深いものとなっているんです。
そんな弟子のような存在のマルタン氏からエルメスのレディース部門を引き継いだゴルチエ氏は、2004年〜2010年までの約7年間、デザイナーとして力を注ぎました。師弟関係ともいえるこの二人が同じブランドのデザイナーに従事していたなんて、ストーリー性があって素敵ですよね。
アヴァンギャルドなデザインを数多く生み出したマルタン氏の後釜として抜擢された天才デザイナーのジャン氏。彼が残した名作については次の項で詳しく紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。
6-2.ゴルチエ期にも名作アイテムが続々と誕生。
マルタン氏から引き継ぐ形でエルメスのデザイナーとして抜擢されたゴルチエ氏。彼が生み出した名作と呼ばれるアイテムは以下の通りです。
- ケープ
- ケリー2
ゴルチエ期に誕生したケープは、ジャン氏がエルメスのデザイナーに抜擢されてから初めて発表したコレクションの中のアイテムで、全身を包み込むほどの大判シルエット。素材はカシミヤで作られていることから肌触りも優しいものとなっています。マルジェラ期でもカシミヤストールが誕生しているので、同じ素材を使ったケープは何か深い意味をこめて生み出されたのでしょうか…?
ケリー2はエルメスを代表する腕時計のひとつ。ケリーバッグのフロントに付いているクロア金具がケースデザインとしてそのまま採用されているのが特徴的です。細長く作られたケースの文字盤には、12時と6時のインデックス表記だけのシンプルなものとなっており、エレガントな女性にはピッタリのアイテムとなっています。
マルタン氏の後釜としてエルメスのデザイナーとして活躍したジャン=ポール・ゴルチエ氏。弟子に負けないくらい名作アイテムを生み出したことによって、エルメスの歴代デザイナーの中でもレジェンドと呼ばれています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、エルメスのマルジェラ期とは一体なんなのかについて詳しく解説させていただきました。
今や最高級の皮革製品を展開しており、現代のアルチザンと呼ばれるほどレザーアイテムへの情熱が深いエルメス。その中でもマルジェラ期のアイテムは ”名作” と称されているほど人気を集めています。
ヴァルーズやライナーコートをはじめとして、クロシェットネックレスやカシミヤストールなどなど…。衣服だけでなく小物・アクセサリー類のアイテムが特に人気を集めています。
この記事が皆さんにとって、参考となっていれば幸いです。