太陽のような輝きを放つ「イエローダイヤモンド」

その鮮やかな黄色は現在でも多くの女性たちを魅了しています。ブルーやピンクといったカラーダイヤモンドも価値が高く人気ですが、イエローダイヤモンドも特別な存在感を放っています。

この記事では、イエローダイヤモンドの魅力や特徴、歴史や価値について詳しく解説していきます。

イエローダイヤモンドの深い魅力を感じていただけるような内容となっておりますので、ぜひご覧ください。

1.太陽のようなきらめきを持つイエローダイヤモンド！

イエローダイヤモンドはその名の通り黄色を基調としたカラーダイヤモンドの一種で、太陽のような明るく鮮やかな輝きを放ちます。この特別な色合いは、ダイヤモンドの結晶構造の中に微量の窒素が含まれることによって生みだされる特別な宝石です。

さて、この章では、そんなイエローダイヤモンドとはどういうものなのかを説明していきたいと思います。

1-1.ダイヤモンドに窒素が混ざって黄色になる

ダイヤモンドは地下深くの高温高圧の環境で形成される炭素の結晶です。この炭素の原子が完璧な結晶構造を形成するとお馴染みの透明のダイヤモンドが生まれます。ダイヤモンドが希少と言われるのは、単一元素でできた唯一の宝石だからです。

しかし、長い時間をかけて形成されるダイヤモンドは、炭素以外の不純物を含むとイエローダイヤモンドのような色のついたダイヤモンドが生まれます。これがカラーダイヤモンドが生まれる大きな要因となります。

イエローダイヤモンドの黄色は、ダイヤモンドの結晶構造の中に窒素が含まれることで生じます。微量の窒素がダイヤモンドの結晶構造に混ざることで、美しいイエローダイヤモンドが形成されるのです。

ちなみに、ホウ素が含まれればブルーダイヤモンド、鉄鉱石などが含まれればブラックダイヤモンドといったように、炭素に何かが含まれることによってカラーダイヤモンドは生まれます。イエローダイヤモンドは窒素の含有量で色の濃淡が決まるので、濃い鮮やかな黄色から限りなく無色に近い物までカラーの濃淡は幅広いものとなっています。

1-2.基本的に希少性は高くない。でも鮮やかな黄色の物は稀！

先述の通り、ダイヤモンドは地下深くで高温高圧の環境下で形成される宝石です。その成分の中に微量の他の元素が混ざることで、ダイヤモンドはさまざまな色を持つことができます。イエローダイヤモンドの黄色はダイヤモンドの結晶構造の中に窒素が含まれることで生じます。

イエローダイヤモンドはカラーダイヤモンドの中では比較的希少性は高くないと言われています。ブルーダイヤモンドやレッドダイヤモンド、ピンクダイヤモンドなどに比べると価値は高くはありません。

しかし、その中でも特に鮮やかな黄色のイエローダイヤモンドである「カナリーイエロー」と呼ばれる濃い黄色のダイヤモンドは、非常に希少価値の高いものとされています。一般的にダイヤモンドの価値はカラット数や透明度などによって決まりますが、カラーダイヤモンドの場合は色の鮮やかさや濃さを現す「カラーグレード」も価値を大きく左右します。
※イエローダイヤモンドのカラーグレードに関しては、2章で詳しく書かせていただきます。

イエローダイヤモンドを選ぶ際には、色の質や鮮やかさにも注目して選ぶことが大切です。カナリーイエローは独特の色彩と輝きから多くの宝石コレクターなどから高く評価されています。

1-3.個性が表現できる色として近年ではかなり人気！

近年、ジュエリーを選ぶ時において「個性」や「自分らしさ」を重要視する方も少なくありません。その中でもイエローダイヤモンドは独特の色彩と輝きで、多くの人々の心を魅了しています。

イエローダイヤモンドは鮮やかな黄色のカラーリングから太陽や夏の日差しを彷彿とさせ、持つ人に明るさやポジティブなエネルギーを与えると言われています。また、黄色は希望や幸福、自由を意味する色としても知られていることから、ポジティブなイメージがイエローダイヤモンドの人気の理由ともなっています。

さらに、先述の通りイエローダイヤモンドはブルーやピンクなどの他のカラーダイヤモンドと比べても、比較的手頃な価格で手に入れることができるケースが多いです。購入のしやすさに於いても、多くの人々に選ばれる理由となっています。

ファッションやアクセサリーの選び方はその人の個性や価値観を反映するものと言えます。イエローダイヤモンドは、その独自の色と輝きで持つ人の個性や魅力を一層引き立てるアイテムとして、近年非常に人気を集めています。

2.イエローダイヤには7段階のカラーグレードがある！

カラーダイヤモンドの中でも、イエローダイヤモンドはその色のバリエーションが豊富で、特にその色の濃さや鮮やかさによっていくつかのグレードに分類されます。以下は、イエローダイヤモンドの主なカラーグレードです。

・ベリーライトイエロー
・ライトイエロー
・イエロー
・ファンシーライトイエロー
・ファンシーイエロー
・ファンシーインテンスイエロー
・ファンシービビッドイエロー

この章では、イエローダイヤモンドのカラーグレードについて詳しく解説します。

2-1.ベリーライトイエロー

ベリーライトイエローはイエローダイヤモンドの中でも、最も透明に近い色合いを持つカラーグレードです。一見すると無色のダイヤモンドとほとんど変わらないと感じることもあるほどです。

しかし、控えめな色合いが日常的に扱いやすいジュエリーとして非常に人気があります。特にシンプルなデザインのジュエリーに使用されることで、ベリーライトイエローの微妙な色の違いを楽しむことができます。

価格面でも他のカラーダイヤモンドと比べて手頃な場合が多く、控えめながらも独特の魅力を求める方にはおすすめのグレードです。購入を検討する際には自然光でカラーの変わり具合を確認することが重要です。その微妙な色合いはシンプルながらも洗練されたジュエリーを求める方にとてもマッチします。

2-2.ライトイエロー

ライトイエローはイエローダイヤモンドのカラーグレードの中で、ベリーライトイエローよりも一段と色の濃さが増すグレードです。このグレードのダイヤモンドは、明確に黄色として認識できる色合いを持ちつつも、まだまだ控えめな色味といえます。

このライトイエローの色合いは、日常のジュエリーとしても特別な場面でのアクセサリーとしても非常に人気があります。その明るくも上品な色合いは、さまざまなファッションやシーンに合わせやすいのが特徴的です。

濃い色のイエローダイヤモンドと比べると手が出しやすい範囲でありながら、その存在感はしっかりと感じられるため、初めてイエローダイヤモンドを購入する方にもおすすめのグレードです。

2-3.イエロー

イエローダイヤモンドのカラーグレードの中で、中程度の黄色の色合いを持つイエローは、ライトイエローよりもさらに色の濃さが増して明確な黄色のカラーを放っています。

イエローグレードのダイヤモンドは、その鮮やかな色合いはジュエリーとして身につけると存在感が際立ちます。この色の鮮明さは、特に夏の日差しやアウトドアのシーンでの輝きが際立ち、持つ人の明るさや活力を引き立てる効果があります。

カラーダイヤモンドは色の濃さが増すにつれて価値も上がる傾向にありますが、イエローグレードはまだ手が出しやすい範囲であることが多いです。そのためカラーダイヤモンドを手軽に楽しみたい方には特におすすめできます。

2-4.ファンシーライトイエロー

ファンシーライトイエローはさらに濃い黄色を持つグレードです。このグレードのダイヤモンドは、ゴージャスで明るい色合いながらも派手すぎないバランスが取れているカラーが魅力的です。結婚式や特別な日に身につけると、その輝きで周りの視線を引きつけることができます。

この明るさこそが持つ人の肌を美しく見せ、さまざまなファッションにも合わせやすいのが特徴です。このカラーグレードからファンシーカテゴリに入るため、イエローグレードよりも価値が上がる傾向にあります。

ファンシーライトイエローのダイヤモンドを選ぶ際には、その色の均一性や輝き、そしてクラリティやカットの質もしっかりと確認することが重要です。自分の好みや予算に合わせて選ぶことがおすすめです。

2-5.ファンシーイエロー

ファンシーイエローのダイヤモンドは、色の深みと鮮やかさが特徴的でジュエリーとして身につけると存在感が非常に際立ちます。この色の鮮明さは特別な場面やイベントでのアクセサリーとして注目を集めること間違いなしです。また、日常のジュエリーとしてもその個性的な色合いが持つ人の魅力を一層引き立てる効果があります。

ファンシーイエローのカテゴリの中でも特に人気の高い色であるため、価値が上がる傾向にあります。その魅力的な色合いと輝きを持つダイヤモンドは、多くの宝石愛好家やコレクターから高く評価されています。

ファンシーイエローのダイヤモンドを選ぶ際には、その色の深みや鮮やかさ、クラリティやカットの質をしっかりと確認することが大切です。その上で、自分の好みや予算、そして使用シーンに合わせて、最も魅力的なものを選ぶことがおすすめです。

2-6.ファンシーインテンスイエロー

ファンシーインテンスイエローは、イエローダイヤモンドの中でも特に濃い黄色を持つグレードです。このグレードのダイヤモンドは色の深さと鮮やかさで、多くの人々を魅了します。多くのジュエリーブランドや世界のセレブの間で非常に人気があります。

このグレードは「インテンス」という名前が示す通り、色の強烈さと深みの強さが特徴となっています。ファンシーカテゴリの中でも特に色の濃さが際立つため、やや高価なものとなることが多いです。

ファンシーインテンスイエローは、太陽のような輝きを持ちながらも、存在感はどんな豪華な枠でも主役を譲りません。海外でも人気が高いコレクションにぴったりです。

2-7.ファンシービビッドイエロー

ファンシービビッドイエローはイエローダイヤモンドのカラーグレードの中で、最も濃く、鮮烈な黄色の色合いを持つものです。色の強さと鮮やかさが極めて際立つ特徴を持っています。

ファンシービビッドイエローのダイヤモンドは、その圧倒的な色の鮮明さが特徴的で、ジュエリーとして身につけると、その存在感が他のイエローダイヤモンドよりも際立ちます。この色の鮮烈さは特別なイベントや特別な場面でのアクセサリーとして、持つ人の個性と華やかさを最大限に引き立てる効果があります。

イエローダイヤモンドの中でも最上級のグレードであるため、非常に高価なものとなることが多いです。しかし、その非常に特別な色合いと輝きは宝石愛好家やコレクターから絶大な評価を受けています。ファンシービビッドイエローはその価格に見合った価値があると言えます。

3.イエローダイヤが人気になった要因はティファニーにあり！

イエローダイヤモンドの輝きは非常に魅力が多いことから、今や世界中の宝石コレクターやラグジュアリーブランドを魅了しています。

しかし、この黄色いダイヤモンドが一躍人気の中心となった背景には、名門ジュエリーブランド「Tiffany＆Co./ティファニー」の歴史が深く影響しています。

さて、この章では、イエローダイヤモンドと鳴音ジュエリーブランド・ティファニーの関係性について深く探っていきたいと思います。

3-1.1878年：世界最大のイエローダイヤ「ティファニーダイヤモンド」が採取される

1878年に「南アフリカ：キンバリー鉱山」で驚異的な発見がありました。

287.42カラットという大きさのイエローダイヤモンドが原石で発掘されました。このイエローダイヤモンドは、世界最大級と称されるもののひとつです。その翌年にはティファニーの創業者である「チャールズ・ルイス・ティファニー」が買います。熟練の職人の手によって128.54カラットのクッションカットに仕上げられました。このダイヤモンドはティファニーのアイコンとして、ブランドの歴史や伝統を象徴する存在となりました。

ティファニーのショーウィンドウにも展示されたティファニーダイヤモンドは、多くの人々を魅了しました。その輝きと大きさは前例のないもので多くの人々がその美しさに目を奪われました。このダイヤモンドの発見は、イエローダイヤモンドの価値と魅力を世界中に知らしめるきっかけとなりました。

デザイナーである「ジャン・シュランバージェ」が手掛けたリングやネックレスは、美しさを最大限に引き出しており、多くのセレブリティや王室の人々にも愛されています。

また、1995年にパリ装飾芸術美術館で開催された「ジャン・シュランバージェ回顧展」では、彼の最高傑作のひとつである「バード オン ア ロック ブローチ」にセッティングされたことも有名になった理由のひとつです。

3-2.1961年：映画「ティファニーで朝食を」でオードリー・ヘップバーンが着用

1961年に公開された映画「ティファニーで朝食を」で「オードリー・ヘップバーン」が着用したこともティファニーダイヤモンドが人気になった要因のひとつです。

トルーマン・カポーティの中編小説「ティファニーで朝食を」を基にした映画「Breakfast at Tiffany’s」では、ニューヨークの街で自由奔放に生きる女性の「ホリー・ゴライトリー」のストーリーが描かれています。オードリー・ヘップバーンが主演としてホリー役を演じ、多くの人々を魅了しました。

この映画の広告で、オードリー・ヘップバーンがティファニーダイヤモンドを身に着けている宣伝写真があったことから有名になりました。彼女が身に着けたイエローダイヤモンドは、映画の中での彼女のキャラクターと完璧にマッチしていました。この映画の成功は、イエローダイヤモンドの人気をさらに高める要因となりました。

ちなみに、小説を基に作られたこの映画には「ひどい」や「名作だ」など賛否両論の意見があります。原作でのホリーは高級娼婦を示唆するキャラクターとして描かれていましたが、オードリー・ヘップバーンが演じたのはその事実とは違うもの。手当たり次第男性を手玉に取って自由奔放に生活し、時には危ない橋を渡る描写が散見されました。原作を忠実に再現してほしい方には、少し残念な気持ちは隠せないようです。

賛否両論ではありながらも、ティファニーダイヤモンドの魅力を世界中に広める大きなきっかけとなりました。オードリー・ヘップバーンの美しさと、ティファニーのイエローダイヤモンドの輝きが絶妙にマッチしたことで、多くの人々がイエローダイヤモンドの魅力に引き込まれました。

3-3.2019年：レディー・ガガがアカデミー賞授賞式で着用し、注目の的へ！

2019年に開催されたアカデミー賞授賞式では、多くのセレブリティが華やかなドレスやジュエリーでレッドカーペット上を飾っていました。

その中でもひと際注目を浴びていたのは、歌手であり女優としても成功を収めている「レディー・ガガ」でした。彼女が着用していたティファニーダイヤモンドは、圧倒的な輝きとサイズが見て取れることから、他のどのジュエリーよりも際立っていました。

「ALEXANDER McQUEEN/アレキサンダー・マックイーン」のドレスを身に纏い、ティファニーダイヤモンドをアクセントとして取り入れていたレディー・ガガの姿は、かつて世界中を魅了したオードリー・ヘップバーンを彷彿とさせるようなスタイルでした。

レディー・ガガの個性的で大胆なスタイルと、ティファニーダイヤモンドの輝きが絶妙にマッチし、多くのメディアやファッション関係者から絶賛されました。これにより、ティファニーダイヤモンドは再び世界中の注目を集めました。現代を生きる世代の人々にも、ティファニーダイヤモンドの魅力と価値が伝わることとなりました。

3-4.2021年：ビヨンセがブランドの広告で着用

世界的な歌手として知られる「ビヨンセ」が、2021年のティファニーのキャンペーン広告で着用したことも認知を広げた要因のひとつです。再び世界中がその輝きに目を向けました。

1837年の創業から、真実の愛のシンボルとして世界中で素晴らしいラブストーリーを彩ってきたティファニー。音楽界きっての有名カップルとして知られるビヨンセとジェイ・Zを起用したブランドキャンペーン「ABOUT LOVE」が発表されました。このキャンペーンの中で、ビヨンセが「ティファニーダイヤモンド」を着用したことにより、世界を魅了しました。

また、ABOUT LOVEで発表されたコレクションの一部として、ジャン=ミシェル・バスキアの作品「Equals Pi」が使用されました。絵画の背景に使われたティファニーブルーとの色合いが印象的です。日本でもティファニー銀座本店に展示されていました。

このキャンペーンは、ビヨンセとジェイ・Zが行っているチャリティ活動と提携しており「Historically Black Colleges and Universities (HBCU)」の奨学金及びインターンシッププログラムに200万ドルが寄付されることとなりました。

4.ジュエリー史に残る有名なイエローダイヤモンド

イエローダイヤモンドはその鮮やかな色合いと希少性から、ジュエリーの歴史に名を刻ンでいるものが多く存在します。

この章では、その中でも特に有名なイエローダイヤモンドをいくつかピックアップしてご紹介します。

4-1.ティファニーダイヤモンド

先述の通り、ティファニーダイヤモンドはジュエリー史に於いて最も有名且つ歴史的価値のあるイエローダイヤモンドのひとつとして知られています。1878年に南アフリカのキンバリー鉱山で発見された後に、創業者であるチャールズ・ルイス・ティファニーによって購入されました。

ティファニーダイヤモンドは選ばれた有名人やセレブに着用され、映画広告やブランドのキャンペーンのジュエリーとして起用されています。ティファニーダイヤモンドの歴史と美しさは、ジュエリーコレクターの間で輝きを放ち続けながら、永遠の価値を持っていると言われています。

4-2.サンドロップ

サンドロップはその名の通り、太陽のような鮮やかな黄色い輝きを持つイエローダイヤモンドです。このダイヤモンドは2010年に南アフリカの鉱山で発見され、ニューヨークを拠点とする宝石商「コーラ・インターナショナル（以下：コーラ社）」によって購入されました。

原石の重さは151カラットで、カット後は110.3カラットのペアシェイプ（洋ナシ形）に仕上げられました。サンドロップダイヤモンドは、鮮烈なファンシービビッドイエローのカラーと圧倒的な大きさから、世界のダイヤモンドコレクターや宝石愛好家の間で非常に人気があります。

コーラ社が手に入れたサンドロップは、2011年に初めて公の場に姿を現します。期間限定でロンドンの博物館に展示されていました。また、同年にスイスのジュネーブで開催されたオークションで付いた値段は、なんと1000万スイスフラン（日本円で約8億4000万円）。落札者は匿名でしたが、その価値と人気を再確認する出来事となりました。

サンドロップの美しさと歴史は、ジュエリーの世界でその特別な地位を保ち続けています。

4-3.ザ・ゴールデン エンプレス

ザ・ゴールデン エンプレスは、希少なカラーダイヤモンドを取り扱うことで有名なイギリス・ロンドンのブランド「Graff/グラフ」が所有するイエローダイヤモンドとして知られています。このイエローダイヤモンドは、高品質なダイヤモンドの産出地として有名な「レソト王国」の「レッツェング鉱山」で発見されました。

ザ・ゴールデン エンプレスは元々不透明なカラーリングの宝石でしたが、創業者である「ローレンス・グラフ」が「特別なダイヤモンドを数多く生み出すポテンシャルがある」と直感し、グラフの手に渡りました。

原石は世界中を驚愕させる299カラットという重さで発見され、その後のカットと研磨により132.55カラットのペアシェイプのダイヤモンドとして仕上げられました。その深く鮮やかな黄色の輝きは、まさに女性の皇帝のような優雅さと力強いイエローカラーを併せ持っています。

このダイヤモンドはその希少性と美しさから、世界中のコレクターやジュエリー愛好家の間で非常に高い評価を受けています。ザ・ゴールデン エンプレスは、グラフのイエローダイヤモンドの中でも、特別な存在感で多くの人々を魅了し続けています。

5.イエローダイヤモンド以外のカラーダイヤモンド10選！

カラーダイヤモンドは、その鮮やかな色合いと希少性から多くの人々を魅了しています。以下は、イエローダイヤモンド以外のカラーダイヤモンド10選を特徴とともに紹介します。

5-1.ブルーダイヤモンド

ブルーダイヤモンドは深い青色が特徴的で、その美しさと希少性から宝石コレクターにとって魅力的なカラーダイヤモンドです。

ブルーダイヤモンドには「ホープダイヤモンド」という有名なものがあります。この宝石はには「呪いの石」と言われるほどの歴史と逸話があり、多くの宝石コレクターを魅了してきました。ブルーダイヤモンドは他のカラーダイヤモンドと比較しても非常に希少であるため、高価なダイヤモンドとして知られています。

※ブルーダイヤモンドについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
https://estime.co.jp/column/blue-diamond-price/

5-2.レッドダイヤモンド

レッドダイヤモンドは茶色味や、少し紫がかった赤色が特徴的な宝石です。「幻のダイヤモンド」と呼ばれるほど非常に希少性の高い宝石で、カラーダイヤモンドが1万個採掘されたうちに1つあれば良い方だといわれています。

2020年に閉山となってしまったオーストラリアのアーガイル鉱山での採掘がほとんどを占めていたといわれており、現在では市場に出回ることはほとんどないので「奇跡の宝石」の異名も持っています。

5-3.ピンクダイヤモンド

ピンクダイヤモンドは優雅なピンク色で多くの女性に愛されています。カラーダイヤモンドの中でも一番の人気を誇る宝石で、その美しさと希少性から高い価値もつけられています。ピンクダイヤモンドもレッドダイヤモンドと同じくアーガイル鉱山で多く採掘されていました。閉山をキッカケに、現在市場に出回っているピンクダイヤモンドの価値は今後も上がっていくと考えられます。

「永遠の愛」「優美」「可憐」などの宝石言葉がついていることから、結婚指輪やエンゲージメントリングなどの宝飾品に人気があります。

5-4.ブラックダイヤモンド

ブラックダイヤモンドは深い黒色が特徴的です。他のカラーダイヤモンドとは異なる魅力を持っています。基本的にダイヤモンドにおいての黒色というのは、内包物（インクルージョン）として捉えられてしまうので、価値が落ちる対象になってしまいます。

しかし、ブラックダイヤモンドはそんなダイヤモンドの評価基準とは異なり、独自の美しさと個性を持っているダイヤモンドとなっています。近年では男性有名人やセレブなどがブラックダイヤのスタッドピアスを着用していることから、注目を浴びるカラーダイヤの一つとして、その地位を確立しています。

5-5.ブラウンダイヤモンド

ブラウンダイヤモンドは近年までは価値の低いカラーダイヤモンドと捉えられており、「クズダイヤ」といったマイナス表現を含む呼び名すら持っているほどでした。元々は工業で研磨の際に使用されることが多いことから、この名が付けられていました。

しかし、ニューヨークのジュエリー企業である「ルヴァン」が、自然に透き通った色彩を持つ宝石として「チョコレートダイヤモンド」を生み出してからは、徐々に人気が上がってきています。この他にも「コニャック」や「シャンパン」などのお酒の名前がついたユニークなブラウンダイヤモンドが、世界のセレブやジュエリー界隈では人気となっています。

5-6.グレーダイヤモンド

グレーダイヤモンドは、その名の通り落ち着いたグレーカラーが魅力的なカラーダイヤモンドです。都会的でモダンなジュエリーとしての需要が高まっています。色の濃淡で価値が決まるカラーダイヤモンドですが、グレーダイヤモンドに関してはその評価が難しいとされています。

「協調性」という宝石言葉を持っていることから、チームプレーで仕事を進める方はもちろん、家族の思いを纏めることの多い方にもおすすめできる宝石です。主張が激しくない色合いなので、どんなシーンにもマッチするところも魅力のひとつです。

5-7.グリーンダイヤモンド

グリーンダイヤモンドは独特の色合いを持つ宝石で、エメラルドグリーンからオリーブグリーンまでさまざまな色調があります。色の濃淡は放射線に当たった時間で決まるので、濃いグリーンダイヤモンドの希少性はとても高いものといえます。

ダイヤモンドが生まれる環境下では放射線が発生することは極めて稀で、産出地においてもベネズエラとコートジボワールでしか採掘されません。希少なカラーダイヤモンドのひとつとして、多くのジュエリーブランドや宝石コレクターから注目を集めています。

5-8.オレンジダイヤモンド

オレンジダイヤモンドは明るく暖かいオレンジ色が特徴的で、多くの宝石コレクターを魅了するカラーダイヤモンドのひとつです。レッドダイヤモンドやブルーダイヤモンドほどの価値はもっていないものの、黄色みが少ないカラーリングのオレンジダイヤモンドは希少性の高いものとなっています。

「キング・オブ・ダイヤモンド」と称される、有名ジュエリーブランド「HARRY WINSTON/ハリーウィンストン」が所有している「パンプキンダイヤモンド」は、ハロウィンの前日に落札されたことからユニークな名前が付けられました。

5-9.ホワイトダイヤモンド

無色透明（カラーレス）のダイヤモンドが評価される中で、ホワイトダイヤモンドは白濁し「ファンシーホワイトカラー」が特徴的です。一見すると内包物が目立つ様にも見えますが、ホワイトダイヤモンドと評価されたダイヤモンドは非常にレアな存在となっています。

カラーレスから遠いダイヤモンドに関しては、ブラウンダイヤと同じく工業用として扱われます。しかし、偶然にも見つけてもらったファンシーホワイトカラーのダイヤモンドは、他のカラーダイヤモンドよりも産出されるタイミングなどは予測できないといえます。カラーダイヤモンドの中でも少々異端な魅力を放つホワイトダイヤモンドは、多くの人から注目を集めています。

5-10.パープルダイヤモンド

パープルダイヤモンドは美しい紫色が特徴的で、色の深さや鮮やかさによって価格が変動します。色の濃さでピンクダイヤモンドやブラウンダイヤモンドと評価されることがあるので、希少な宝石のひとつとされており、宝石市場で見ることはめったにありません。

美しいカラーリングのパープルダイヤモンドが見つけられたとしても、博物館の展示品として扱われることが多いため、流通量だけで言ったら幻レベルのカラーダイヤといっても過言ではありません。

6.イエローダイヤモンドを扱うジュエリーブランド3選！

イエローダイヤモンドは、その魅力的な色合いと希少性から多くのジュエリーブランドで取り扱われています。

この章では、イエローダイヤモンドを扱うことで知られる3つの有名ブランドを紹介していきたいと思います。

6-1.TIFFANY＆Co.（ティファニー）

アメリカを代表する高級ジュエリーブランドとして世界中で知られている「TIFFANY＆Co.（ティファニー）」は、イエローダイヤモンドの中でも最も有名な「ティファニーダイヤモンド」を所有していることで知られています。

このイエローダイヤモンドは総重量287.42カラットの原石から128.54カラットにカットされたもので、ティファニーのアイコンとして現在でも多くの人々に愛されています。

また、ティファニーはイエローダイヤモンドを使用したリングやネックレスなど多彩なジュエリーコレクションを展開しており、その独自のデザイン性とクオリティから高い評価を受けています。

6-2.Graff（グラフ）

イギリスを拠点とする高級ジュエリーブランドの「Graff（グラフ）」は、ダイヤモンドの取り扱いにおいては世界的な評価を受けています。グラフは、イエローダイヤモンドをはじめとするカラーダイヤモンドの取り扱いが豊富で、その中でも特に高品質なものをセレクトしています。

ブランドのモットーとしても「ダイヤモンドの美しさを最大限に引き出す」というコンセプトを掲げており、そのための独自のカット技術やデザインが注目されています。

6-3.HARRY WINSTON（ハリーウィンストン）

アメリカの高級ジュエリーブランドとして知られる「HARRY WINSTON（ハリーウィンストン）」は「キング・オブ・ダイヤモンド（ダイヤモンドの王）」とも称されるほど、ダイヤモンドへの情熱が熱いブランドです。

高品質なダイヤモンドしか扱わないという信念のもと、ダイヤモンドの個性を生かしたカット技術で宝石本来の輝きを最大限に活かしています。ハリーウィンストンが表現する美しさは他の追随を許さないものとなっています。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、イエローダイヤモンドについて書かせていただきました。

イエローダイヤモンドは独特の輝きと希少性で多くの人々を魅了してきました。そして、それを最大限に引き立てるジュエリーブランドたちの情熱と技術は、私たちに夢やロマンすらも感じさせてくれます。

この記事が、皆さんにとっての知識となっていれば幸いです。