2024年3月30日
青だけじゃない!サファイアの様々な色と種類について徹底解説!
ジュエリー
青くてきれいな宝石、サファイアについて、あなたはどれくらいのことを知っていますか?
宝石は数多くありますが、その中でもサファイアは特に奥深く、知れば知るほどもっと知りたくなるような、とても魅力的な宝石です。今回はサファイアの色と種類に焦点を当てて解説したいと思います。
サファイアの色?種類?そんなにサファイアって色々あるの?と思った方は、ぜひ最後まで読んでみてください。サファイアについてたくさん知ることができれば、ただジュエリーを身に付ける以上の意味を持って、サファイアを使うことができますよ!
目次
1.サファイアってどんな石?
サファイアはジュエリーショップやストーンショップでもよく見かける、私たちにとって身近な宝石ですよね。ですが、サファイアってなに?どんな宝石?と改めて聞かれると、意外と答えられることは少ないのではないでしょうか。
サファイアについて聞かれた時に、サファイアの良さをただきれいな宝石というだけでなく、様々な面から伝えられたら良いですよね。
まずはサファイアがどんな石なのか、基本的な情報について解説します。
1-1.サファイアは鉱石
この地球上には様々な宝石が存在します。宝石の多くは分かりやすく言うと、「珍しくて美しい石」です。一部には例外もありますが、サファイアもその「珍しくて美しい石」の中のひとつです。宝石は地球が長い時間をかけて作り上げた、芸術品のようなものなのです。
サファイアは宝石としての名前ですが、そもそもサファイアの鉱石としての名前はコランダムといいます。ただしコランダムがすべてサファイアかというとそうではありません。コランダムは様々な元素を内包する石で、その元素によって色が変わります。クロムという元素を含んだコランダムは赤い色になります。この赤いコランダムが、ルビーです。そして赤色以外の色のコランダムが、サファイアと呼ばれるのです。
赤以外のあらゆる色のコランダムがサファイアと呼ばれますので、青だけでなく、緑や紫、ピンクなど…本当に様々な種類の色があるのがサファイアの特徴のひとつでもあります。
1-2.サファイアの語源
サファイアの名前は、ラテン語の「sapphirus(サッピルス)」やギリシャ語の「sappheiros(サピロス)」に由来していると言われています。どちらも意味はずばり「青」です。
その昔、青い宝石はすべてサファイアと呼ばれていました。「青い宝石といえばサファイア」と思うのは、現代の私たちでも理解できる感覚ではないでしょうか。現在では科学技術の発達により宝石が詳しく鑑定できるようになり、他の宝石がサファイアと勘違いされることはなくなりましたが、やはり青い宝石で一番有名なものといえばサファイアと言って差し支えないでしょう。
1-3.サファイアの伝説
サファイアは古くから人類にとって特別な存在でした。その証拠に、サファイアに関して様々な伝説が残っていたり、神話に登場したりしています。
キリスト教の聖書にもサファイアは登場しています。「十戒」で知られるモーセに与えられた、12種類の宝石のうちのひとつがサファイアだったと言われていて、これが後の誕生石の元になったと言われています。
サファイアはギリシャ神話にも登場します。ギリシャ神話は古代ギリシャのたくさんの神や人々の事をつづった神話で、宝石に関する記述も多くあることでも有名です。ギリシャ神話でサファイアを初めて身に付けたと言われているのはプロメテウスという神です。プロメテウスは全知全能の神ゼウスに逆らい、人に火を与えたと言われている神ですが、その時にカウカス山という山でサファイアを採集し、身に付けました。それがサファイアが身に付けられた始まりと言われています。
他にも、古代ペルシアではサファイアは地球を支えている台座に嵌まっている石だと言われていました。そしてその反射で空が青く見えるのだと信じられていました。古代シンハラ族では、サファイアは持ち主に知恵を授けてくれる石だと信じられていました。困難に直面した時は、サファイアが持ち主に解決方法を教えてくれると言われていたのです。
インドではサファイアの癒しのパワーが信じられていて、サファイアを浸した水に解毒作用があるとして、薬として用いられていました。どれも現代では信じられない話ですが、それほどサファイアは特別な存在だったことがうかがえます。
1-4.サファイアの産地
サファイアは世界各地で産出されています。
サファイアの産地として、もっとも有名なのはインドです。インドのカシミール地方で産出されるサファイアは、透明度が高く明るいブルーをしています。現在のミャンマーである、ビルマ産のサファイアも同じく高品質ですが、どちらの産地も現在はサファイアが枯渇していて、新しいサファイアはほとんど産出されません。ショップで流通する量も少ないので、その美しさと希少さからとても価値が高いサファイアです。
現在サファイアの主な産地として知られているのは、スリランカです。スリランカ産のサファイアは黒っぽいものが少なく、インドのカシミール産のものとよく似た明るく美しい青をしています。最高級のものは「コーンフラワーブルー」と呼ばれていてとても価値が高いです。
またマダガスカル産のサファイアも、とても美しい物が多いと評判が高いです。マダガスカルは昔からサファイアが産出されていましたが、近年になってサファイアの産地として再注目されています。1990年代に、マダガスカル東南部のアンドラノンダンボという所で良質なサファイアがたくさん産出され、一気に注目を集めました。マダガスカルでは国中の各地でサファイアが産出されています。ブルーサファイアだけではなく、近年人気のパパラチアサファイアも産出されてます。
その他にもタイやオーストラリアなど、各地でサファイアは産出されています。産地によって産出されるサファイアにも特徴があります。色が黒っぽい物や、薄い青で水色に近いような物、インクルージョンという内包物を多く含むものなど、産地によって品質も変わります。どの産地のサファイアが好きか見比べてみるというのも、サファイアの楽しみ方のひとつです。
1-5.サファイアは誕生石
サファイアは9月の誕生石としても有名です。
誕生石は国ごとによって違いますが、日本では1958年に全国宝石卸商共同組合によって制定されました。当時誕生石に制定されたのは19種類の宝石です。1月のガーネット、2月のアメジストなどと並んでサファイアも9月の誕生石と定められ、以降多くの人に親しまれてきました。2021年に10種類の宝石が誕生石として追加され、9月の誕生石にも新たにクンツァイトが加わりました。現在9月の誕生石は、サファイアとクンツァイトの2種類ですが、やはりサファイアの知名度にはかないません。
誕生石はその月に生まれた人が身に付けるとお守りになるとされていて、プレゼントにも最適です。
2.サファイアの色と種類
サファイアには、数え切れないほどの色があり、少し変わった種類のサファイアもあります。天然のサファイアは様々な自然現象を経て現在の姿になった物で、奇跡のような偶然の産物と言っても過言ではありません。誰が見ても青、誰が見てもピンク、といったはっきりした色のものばかりではなく、人工物のようにはっきりとした分類ができないものなども多くあります。「水色っぽい青」「紫がかった青」「赤に近いピンク」「オレンジとピンクの間、どちらかというとピンク寄り」など、見る人やその時の条件で分類が変わるような物も珍しくありません。
それでも流通させる以上は誰かによって分類され、名前がつけられます。名前の付けられたサファイアは、人によって価値がつけられ、様々な意味を持たされますが、最終的にそのサファイアが「良いサファイア」かどうかを判断するのは自分しかありません。ですがサファイアを、例えば資産として持ちたい、パートナーや子どもに価値あるものを残したいと思った時のために、一般的な価値を知っておくのは決して悪いことではありません。
ここではショップなどで見かけることが比較的多い、代表的なサファイアの色と種類、サファイアの持つ意味について、詳しく見ていきます。
2-1.ブルーサファイア
ブルーのサファイアはショップで最もよく見かける、サファイアの中でも人気でよく知られた色のサファイアです。実際にジュエリーを持っているという人も多く、見たことがないという人はほとんどいないのではないでしょうか。
チタンと鉄を含んだコランダムがブルーに発色しますが、色が薄いか黒っぽいか、透明度が高いか低いかなどはその石ごとに異なります。
一般的に、ただ単にサファイアといえばブルーサファイアを指すことがほとんどです。
2-1-1.ブルーサファイアの価値
ブルーサファイアは、市場で最も流通しているサファイアと言っても過言ではありません。基本的には需要も高く、最も価値が高いとされるのがブルーサファイアです。資産として購入するなら、高品質のブルーサファイアは悪くない選択でしょう。ただし、多く流通しているのでその分価値もピンキリです。
ブルーサファイアの価値を決める一番の要因は、石の色です。透明度が高く、濃い青色のものが価値が高く、黒っぽいものや水色に近い薄い青色のものは価値が低いとされています。
中でも一番価値が高いのはインド・カシミール地方で採掘された「コーンフラワーブルー」と呼ばれている色のサファイアです。コーンフラワーブルーのサファイアは、透明度が非常に高く、目が覚めるような鮮やかな青い色をしています。次いで「ロイヤルブルー」と呼ばれる色のブルーサファイアが価値が高く、高値で取引されます。
ブルーサファイアを購入する時は、石の大きさ・品質・ブランドなどによっても価格が変わります。数千円の物から数十万、数百万の物まで様々な価格・デザインのものがあるので、選択肢が広くTPOに合わせて使い分けできるのも良い所です。
自分の気に入ったものがあれば、高い価格のものばかりが良いサファイアというわけではありませんので、使用目的・購入予算に合わせて選んでください。
2-1-2.ブルーサファイアの石言葉
ブルーサファイアの石言葉は「誠実」「博愛」です。
宝石を購入する時、その宝石の石言葉を参考にするという人は少なからずいます。特に誰かに宝石をプレゼントする時に、石言葉を気にするという人が多いようです。
お互いに誠実さを証明するために、サファイアのリングをプレゼントしあう恋人同士や夫婦もいるそうですよ。サファイアのリングを見るたびに愛を実感しあえる、良いプレゼントになるでしょう。
2-1-3.パワーストーンとしてのブルーサファイア
ブルーサファイアは、持ち主に冷静さを与えるパワーストーンとして人気です。身に付ける人に冷静な判断ができる力を与えてくれると言われていて、仕事において重要なことを決めなければならない時に役立つパワーを持っています。
また、ブルーサファイアは持ち主にカリスマ性を与えるとも言われていますので、仕事などでパワーを発揮したい時に身に付けてほしいパワーストーンです。ビジネスで成功したいひとにぴったりですね。
2-1-4.ブルーサファイアと相性の良い石
ブルーサファイアと相性が良い石はいくつかありますが、中でも一番のおすすめはダイヤモンドです。ダイヤモンドはとても強いパワーを持った最強のパワーストーンと言われています。あまりにも大きなパワーを持っているので使う時には注意が必要ですが、自分自身がやる気に満ちている時、前進したいと強く感じている時には、持ち主の背中を押してくれる石です。
サファイアと同じく、持ち主にカリスマ性を与えてくれるパワーストーンなので、お互いに影響しあってそのパワーを増幅させてくれます。様々なパワーストーンの中でも特別大きなパワーを持ったパワーストーンであるダイヤモンドは、前へ前へと進む強いパワーを持ち主に与えてくれます。冷静さを与えてくれるサファイアと一緒に持つことで、無謀な前進ではなく、しっかりと状況を見極めてから前進することができるでしょう。
2-2.ピンクサファイア
かわいらしいピンク色のサファイアは、ブルーサファイアに次いで人気のカラーサファイアです。ブルー以外のカラーサファイアはファンシーサファイアと呼ばれ、様々な色のファンシーサファイアがあります。ファンシーサファイアの中でもピンクサファイアは有名で、流通量も多く、見かける機会も多いのではないでしょうか。
ピンクサファイアはクロムとチタンを含んだコランダムで、薄いパステルピンクのものから紫がかったピンクのものまで、色合いは石ごとに異なります。濃いピンクのピンクサファイアとルビーの見分けは非常に難しいと言われています。
2-2-1.ピンクサファイアの価値
サファイアの価値は色ごとに異なりますが、ピンクサファイアの価値は特に判断が難しくなります。というのも、ピンクという色の基準が非常にあいまいだからです。赤なのか濃いピンクなのかは見る人や光の具合など、状況によって変わりますが、ルビーとピンクサファイアでは価値は大きくかわります。またピンクとオレンジの中間の色のサファイアをパパラチアサファイアと呼びますが、このパパラチアサファイアなのかピンクサファイアなのかも、その石の価値に大きく関わります。
きちんとした鑑別書がついている石ならば問題ありませんが、ルビーと思って買った石がピンクサファイアだったりすることは珍しくありません。購入する時には勘違いしないように注意が必要です。
ルビーと思って買った石がピンクサファイアだったりするとガッカリしてしまいますが、ピンクサファイアも価値としてはそう低くはありません。ブルーサファイアや、近年人気のパパラチアサファイアより価値は低いと言われていますが、それでも一定の価値がある宝石であることに変わりはありません。
2-2-2.ピンクサファイアの石言葉
ピンクサファイアの石言葉は「かわいらしさ」「はかなさ」です。かわいらしいピンク色にぴったりの石言葉ですね。薄いパステルピンクのサファイアは、はかなさも感じさせます。
女性が自分の魅力を引き出すために、ピンクサファイアを身に付けることもよくあります。より魅力的になりたいときにぴったりの石です。
2-2-3.パワーストーンとしてのピンクサファイア
ピンクサファイアは、恋愛のパワーを持つパワーストーンです。「かわいらしさ」という石言葉からも分かるように、持ち主の魅力をより引き出す手助けをしてくれます。
好きな人がいる時、またはパートナーと円満な関係でいたい時に身に付けるのにぴったりなのが、ピンクサファイアです。ピンクサファイアは身に付ける人の魅力を最大限に引き出してくれるパワーストーンですので、そのパワーを十分に活用しましょう。
2-2-4.ピンクサファイアと相性の良い石
ピンクサファイアを身に付けるのは、恋愛関係でパワーを得たい時が圧倒的に多いと思います。そんなピンクサファイアと組み合わせて使うのが良いのは、同じコランダムのルビーです。
ルビーの石言葉は「愛」「情熱」で、恋愛や家族愛に関する強いパワーを持っています。サファイア自体は冷静さを持った石ですが、恋愛に必要な前向きな情熱を、ルビーが与えてくれるでしょう。「宝石の女王」と呼ばれるルビーは、女性の魅力を引き出す石とも言われていますので、特に恋する女性におすすめのパワーストーンです。
同じコランダム同士なので相性がとても良く、ルビーとピンクサファイアはよく馴染みます。恋愛で悩んでいる人におすすめしたい組み合わせのパワーストーンです。
2-3.イエローサファイア
イエローサファイアは、少量のニッケルを含んだコランダムです。よりオレンジに近いものはオレンジサファイアと呼ばれ、濃いイエローで輝くような美しさのものはゴールデンサファイアと呼ばれます。日本ではあまり需要がないとも言われていますが、トルマリンとは違うサファイア独特の奥行のある輝きがコレクターに人気の石です。
イエローサファイアはかつてオリエンタルトパーズと呼ばれていました。不思議で神秘的な輝きを持つ黄色い宝石として、特別視されていました。
2-3-1.イエローサファイアの価値
黄色からオレンジ、ゴールデンと、似た色合いの中でも呼び名が変わり、価値も変わってくるのがイエローサファイアです。イエローからオレンジのサファイアは他のファンシーサファイアと比べて産出量も多いですが、ゴールデンサファイアと呼ばれるイエローが濃くて均一な色合いのサファイアはごく一部です。ゴールデンサファイアは特に人気で高額で取引されますが、なかなかショップで見かけることはありません。
ところが科学技術の発展により、より美しく黄色に発色するサファイアが流通するようになりましたので、注意が必要です。未加工でイエローが濃く、美しい色合いのゴールデンサファイアは、特に希少で産出量がとても少ないです。
2-3-2.イエローサファイアの石言葉
「目標達成」「集中力」という石言葉を、イエローサファイアは持っています。
美しく鮮やかで冴え冴えとしたイエローは、集中力を高めたい時にぴったりです。なかなか目にすることがないイエローサファイアですが、ショップで見かけたときはこの石言葉を思い出してください。おそらくとても高価だとは思いますが、何か目標があり、そのために努力したい時にイエローサファイアはとても良い選択肢です。
2-3-3.パワーストーンとしてのイエローサファイア
特別なパワーを持った石として、イエローサファイアは他のサファイアとも違う特別な石です。
イエローサファイアはインドでは「プクラジストーン」と呼ばれていて、パワーストーンを扱うショップでは、「プクラジ」という名前で店頭に並んでいることもあるようです。インドのガネーシャという神をサポートした石として、インド唯一のパワーストーンと言われています。持ち主に富や仕事運などをもたらす石とされており、仕事で成功したい人におすすめのパワーストーンです。
2-3-4.イエローサファイアと相性の良い石
仕事で成功したい時、出世したい時にぴったりなイエローサファイアと相性の良いパワーストーンはシトリンです。シトリンは黄色い水晶で、「富」「繁栄」を象徴しています。透明感のある黄色が特徴のパワーストーンで、同じ黄色ではありますがイエローサファイアとは違った雰囲気を持った石です。
シトリンは、その美しい黄色が黄金を連想させることから、昔から金運のお守りとして多くの人が身に付けていました。仕事で成功し、多くの富を得るという目標を持つ人に、イエローサファイアとシトリンの組み合わせはとても良いでしょう。
2-4.パープルサファイア
赤と青のちょうど中間の紫色をしているのが、パープルサファイアです。チタン・クロム・鉄を含有したコランダムがこの色を発色します。赤よりの紫の石をパープルサファイア、青よりの紫の石をバイオレットサファイアと呼ぶこともありますが、全世界共通の分類ではないので目安程度に覚えておくといいでしょう。ピンクサファイアに非常によく似た薄い色合いのものもありますし、反対に黒っぽい、とても濃い紫色の石もあります。品質によってはアメジストに非常に似ていることもあります。
2-4-1.パープルサファイアの価値
パープルサファイアの産出量は決して多くなく、全体の15%程度とも言われています。サファイア自体の価値としてはブルーサファイアには劣りますし、特別に人気の色合いでもなく、また知名度も低いです。
ただし紫色の宝石としては高価な部類ですので、ある程度の価値がある紫の宝石が欲しい人はパープルサファイアを探してみても良いでしょう。希少性が高い石なので決して価値が低いわけではありませんが、鑑別書がなければサファイアと分かってもらえず、アメジストや他の石と勘違いされてしまうことも多いので、資産としての価値を考えている人は注意してください。
2-4-2.パープルサファイアの石言葉
パープルサファイアの石言葉は「初恋の思い出」、バイオレットサファイアの石言葉は「華麗なる変身」です。他の色のサファイアと違う、少し変わった石言葉ですね。
赤と青の中間であり、幅広い色合いがある紫色のサファイアは神秘的で特別な存在感があります。パープルサファイアの他にはないような雰囲気が、石言葉にも現れているのかもしれません。
2-4-3.パワーストーンとしてのパープルサファイア
パープルサファイアは、身に付ける人を優しく包み込むパワーを持っている石です。失敗して疲れている時などに身に付けると、持ち主を癒してくれるでしょう。ピリピリしていて周囲の人に優しくできていないなぁと思う時は、パープルサファイアのパワーに頼ってみても良いかもしれません。自分や人を責めたり、粗探しをするのではなく、寛容さを持って成長を促せるようなパワーを持っているのがパープルサファイアなのです。
またパープルサファイアは、身に付ける人に聡明さをもたらすパワーストーンでもあります。ただ優しいだけでなく、他人の良い所を見出すためのパワーを持ち主に与えてくれるのです。
2-4-4.パープルサファイアと相性の良い石
優しいパワーを与えてくれるパープルサファイアと相性が良いパワーストーンは、アクアマリンです。アクアマリンは薄い水色をした優しい色合いの石で、お守りとしてのパワーを持つ石として人気です。心を穏やかにし、周囲の人に優しくできるパワーストーンと言われていて、パープルサファイアと組み合わせると相性がとても良いです。
アクアマリンは、身に付けることで周囲とのコミュニケーションを助けてくれる石です。パープルサファイアとアクアマリンを一緒に持つと、周囲との調和を図ることができるでしょう。
2-5.グリーンサファイア
グリーンサファイアは、コバルトを含んだコランダムです。明るい若草色からボトルグリーンと言われるワインボトルのような黒っぽい緑色まで、幅広い色合いのものがあります。価値が高いものはとても明るく美しい色合いをしていますが、そのような最高品質のグリーンサファイアが産出されるのはごく稀です。
2-5-1.グリーンサファイアの価値
数あるファンシーサファイアの中でも、グリーンサファイアはそれほど高価ではありません。というのもそのほとんどが、暗い印象を与える黒っぽい緑色だからです。流通量がそれほど多くないので見つけること自体が少ないとは思いますが、購入しやすい価格帯の物が多いので、気に入ったものが見つかったら迷わず購入しましょう。
黒っぽい色のグリーンサファイアが多い中、ごく稀にではありますが、明るく印象の薄い緑色のグリーンサファイアや、ネオンカラーのグリーンサファイアもあります。明るい色のグリーンサファイアはとても珍しく、高値で取引されることもあります。ただしショップで見かけることはほぼないでしょう。
2-5-2.グリーンサファイアの石言葉
グリーンサファイアの石言葉は「清廉」です。美しい緑色は見ているだけで清々しい気持ちになりますね。そんなイメージからついた石言葉かもしれません。
ファンシーサファイアの中でも流通量がとても少ないので、実際に見かけることはほとんどないと思います。ですがもし幸運にもグリーンサファイアにめぐり合うことがあったら、ぜひじっくり見つめてみてください。実際に見たら、「清廉」という言葉に納得できるかもしれません。
2-5-3.パワーストーンとしてのグリーンサファイア
グリーンサファイアは、清々しいパワーで持つ人を癒してくれるパワーストーンです。特に人間関係で良い縁をもたらすと言われていて、持ち主にとって悪い縁を切り、良い縁を運んでくるとされています。
グリーンサファイアを身に付けていると、いつの間にか自分が良い人に囲まれていることに気付くでしょう。良い縁は持ち主を成長させ、自立した人間にしてくれます。そんなパワーを持っているのが、グリーンサファイアなのです。
2-5-4.グリーンサファイアと相性の良い石
グリーンサファイアと相性が良いのが、クンツァイトです。クンツァイトは新しく9月の誕生石になった宝石で、グリーンサファイアと合わせると9月生まれの人が持つのにぴったりです。もちろん9月生まれの人だけでなく、グリーンサファイアとクンツァイトは人間関係を育む意味を持つ、とても良い組み合わせです。
クンツァイトは恋愛のパワーを持つパワーストーンですが、恋愛だけでなく、周囲の人を大事にし、見返りを求めない無償の愛を意味する石でもあります。グリーンサファイアと組み合わせれば、人間関係に苦労している時に新しい縁に出会い、大事にすることができるでしょう。
2-6.パパラチアサファイア
ファンシーサファイアの中でも特に希少性が高く、人気も高いのがパパラチアサファイアです。パパラチアサファイアはアレキサンドライト、パライバトルマリンと並んで世界三大希少石とも言われています。
パパラチアサファイアはクロムとニッケルを含んだコランダムで、ピンクとオレンジの中間の色をしたサファイアだけが、パパラチアサファイアと呼ばれます。ピンクが強すぎても、オレンジが強すぎてもいけません。絶妙な色合いのサファイアは非常に希少で、価値も人気も高いです。
2-6-1.パパラチアサファイアの価値
サファイアの中で一番人気が高く価値もあるのは、なんといってもブルーサファイアですが、ブルー以外のファンシーサファイアの中で一番価値があるのはパパラチアサファイアです。パパラチアサファイアはもとはスリランカでしか産出されないと言われ、産出量はごく限られていました。オレンジでもピンクでもない、濃い色合いのパパラチアサファイアが最も価値が高いとされています。
その後スリランカ以外でもパパラチアサファイアが産出され、流通量が増えましたが、気を付けたほうが良いのはその色が天然のものかどうかということです。本来はピンクサファイアであるのに、拡散という処理が施されてパパラチアサファイアのような色に加工されたサファイアが多く出回ったので、パパラチアサファイアに対する信頼は、世界的に大きく失墜してしまいました。
その石が拡散処理されているかどうかは、今ではしっかりと鑑別することができます。信頼できる鑑別機関の鑑別書があれば安心でしょう。特に高価なパパラチアサファイアを購入するときは、しっかり確認し納得してから購入に進んでください。
2-6-2.パパラチアサファイアの石言葉
パパラチアサファイアの石言葉は「慈愛」と「誠実」です。
パパラチアサファイアの語源は、シンハラ語で蓮の花に由来していると言います。蓮の花というと、仏教では神聖な特別な花です。そのことからついた石言葉かもしれません。
パパラチアサファイアは高価ですが人気が高く、ファンシーサファイアの中ではピンクサファイアに次いでショップで見かける機会が多い石なので、予算が折り合えば選択肢の中に加えても良いのではないでしょうか。
2-6-3.パワーストーンとしてのパパラチアサファイア
パパラチアサファイアは、相手に愛を示したい時にぴったりなパワーストーンです。もし大きな愛を持っていても、それを相手に伝えることが出来なければ良い結果はもたらされません。ただ大きな愛を持っているだけでなく、それを言葉や行動で示すことが、恋愛成就や夫婦円満には欠かせない要素です。
ですが、どうしても愛を言動で表せないという人もいますよね。そんな人におすすめなのが、パパラチアサファイアです。パパラチアサファイアは持ち主に愛を伝えるパワーを与えてくれます。
2-6-4.パパラチアサファイアと相性の良い石
愛を伝えたいという願いを持ってパパラチアサファイアを持つ時に組み合わせたいのが、オレンジガーネットです。オレンジガーネットはその名の通り、よく見かける赤色のガーネットよりオレンジの色が強い石です。
オレンジガーネットは目標を持っている人を積極的にしてくれるパワーストーンです。身に付けると情熱を持って物事に取り組むことが出来ると言われています。恋愛においても一途な愛を貫くことができると言われていて、パパラチアサファイアとの相性は抜群です。
2-7.スターサファイア
スターサファイアは、今まで紹介してきたファンシーサファイアとは少し違います。
ファンシーサファイアはコランダムが様々な元素を含むことで、様々な色に発色しています。ですがスターサファイアは、コランダムの色ではなく、石の中に含まれているインクルージョン(内包物)が特殊なサファイアです。通常インクルージョンというと宝石の内部に含まれる不要物です。石の美しさが損なわれるので少なければ少ないほど良いとされますが、スターサファイアはスター効果と呼ばれる美しいインクルージョンを持っています。スター効果とは針状のインクルージョンが並行して線状になり、その線になったインクルージョンが2本以上交差したもののことを言います。つまり美しいインクルージョンがサファイアの価値に繋がっている、珍しい石なのです。
2-7-1.スターサファイアの価値
スターサファイアは非常に希少で、価値も高く高値で取引されます。スターサファイアには様々な色のものがあり、色ごとに価値も異なりますが、その色ごとの価値+スターサファイアとしての価値と考えて良いでしょう。通常のサファイアと同じく、色が美しい物、透明度が高い物の価値が高く、スターサファイアの場合は加えて線状のインクルージョンがくっきりしているものが価値が高いとされています。
2-7-2.スターサファイアの石言葉
スターサファイアの石言葉は「誠実」「知識へ導く」です。
どの石もそうですが、石言葉は複数あります。特にスターサファイアは様々な色があり、その色ごとにさらに石言葉がありますので、もしスターサファイアに出会ったら、その色のスターサファイアを調べてみてください。スターサファイアにはここでは紹介しきれないほどの多くの石言葉があります。
2-7-2.パワーストーンとしてのスターサファイア
スターサファイアは、美しい宝石の中に星を宿す特別な宝石です。特別な宝石なので、パワーストーンとしても特別な意味を持つとされていました。世界各国で、スターサファイアは「恋愛のお守り」「運命を交差させる石」としてお守りにされてきました。またGPSなどがなかった時代の船乗りが星を目印に進む方向を決めていたことから、旅に出る人のお守りや、人生に迷った時に導いてくれるお守りとしても頼られてきた宝石です。
2-7-3.スターサファイアと相性の良い石
スターサファイアと相性の良い石は、美しい菫色の天然石、アイオライトです。アイオライトは豊かな多色性を持っていて、見る角度によって色が変わって見えるカラーチェンジがあります。何とも不思議な雰囲気のこの石は、同じく見る角度によって表情を変えるスターサファイアにも通じるところがあります。サファイアにもカラーチェンジを持つものがありますし、最適な組み合わせです。
アイオライトは、持ち主を導いてくれるパワーストーンだと言われています。恋愛や進路、仕事…その他にも様々なことで迷うことがあるでしょう。そういう時にアイオライトを身に付けていると、持ち主に冷静な判断力を与え、良い方向に導いてくれるパワーストーンです。スターサファイアと相性ぴったりですので、ぜひ一緒に使ってみてください。
3.(まとめ)サファイアの色と種類を知れば使い方も変わる!
サファイアの色や、少し変わった種類のサファイアについて紹介してきました。
ブルーサファイアやピンクサファイアなど、有名なものはもちろん、ショップではあまり見かけないようなファンシーサファイアについても解説しました。ファンシーサファイアについてはここでは紹介しきれないほどの種類がありますので、ショップなどで聞いたこともないようなサファイアに出会うこともあるかもしれません。それも含めて、サファイアの楽しみ方ですね。
サファイアは色が命です。
色によって価値が変わりますし、石言葉やパワーストーンとして持つ意味も変わってきます。ぜひジュエリーとしてのブランドやデザインだけでなく、色んな方向から購入するサファイアを決めてください。石言葉やパワーストーンとして象徴する意味を知ることで、また違った感覚でサファイアを身に付けることができるでしょう。