2023年9月05日
ヴィトンのモノグラムは定番ラインなのにダサい?理由を徹底解説
バッグ
ブランド
ルイヴィトンと言われたら、LとVが重なったモノグラムパターンのアイテムを想像する方も多いのではないでしょうか。
しかし近年では、「ダサい」「時代遅れ」と言われることも多いです。ヴィトンを象徴する定番ラインにも関わらず、なぜこのような声が上がっているのでしょうか?
さて、この記事ではそんなヴィトンのモノグラムがなぜダサいといわれてしまうのかを徹底的に解説していきたいと思います。ほかの人気ラインも紹介しますので、ぜひご覧下さい。
目次
1.モノグラム=2つの文字を組み合わせたもの
そもそもモノグラムとは、2つ以上の文字や図形を組み合わせて一つのデザインとしたもののことを指します。古くから王族や貴族が自らのアイデンティティを示すためや所有物を識別するために使用していました。日本語では「組み合わせ文字」とも呼ばれています。
工芸家や芸術家が不正防止策として自身の名前の最初の二文字を作品に署名していたといわれています。現代においても、ブランドや企業が自らのことを表現するためのロゴとして、または個人のイニシャルを装飾的にデザインしたものとして広く認知されています。
ヴィトンでは、ブランド名である「LOUIS VUITTON」の頭文字を取った「L」と「V」の2文字が重なった文字と、花と星をモチーフとしたデザインが規則的に織り込まれたモノグラムが定番ラインとして多くの人に認知されています。
2. ヴィトンのモノグラムがダサいといわれてしまう理由
モノグラムラインはヴィトンの定番ラインであるにもかかわらず、一部の人々からは「ダサい」との声も上がっています。このイメージがついてしまったのには様々な理由があります。
・おばさんイメージが強いから
・みんなが持ってるから
・ブランドの主張が激しすぎるから
・偽物が出回りすぎているから
この章では、ヴィトンのモノグラムがダサいといわれる理由について解説していきたいと思います。
2-1. おばさんイメージが強いから
ヴィトンのモノグラムは日本に1978年に上陸して以来、1990年代まで非常に人気を博していました。その過去のブームや流行に影響され「古いルイヴィトンのアイテム」というイメージがついてしまったようです。流行した年代的にも、現代の若者の親世代がヴィトンのモノグラムアイテムを持っていることが多いのも事実です。
長い歴史や過去の実績は間違いなくありつつも
お母さんが持っているもの=おばさんイメージのアイテム
というイメージが拭い切れないヴィトンのモノグラムはダサいというイメージが付いてしまっていると考えられます。
2-2. みんなが持ってるから
ブランドを長い間支えているヴィトンのモノグラムは、定番のデザインから人気が高いことによって弊害を受けているとも考えられます。
ルイヴィトンと言えばモノグラム。
このイメージから「とりあえずモノグラムを買っておけば間違いないでしょ」という考えの「ミーハー感」が出てしまいます。これにより、現代の人々からは個性がないことを全面に出していると捉えられてしまうようです。
ヴィトンのモノグラムのデザインは、その高い認知度から街を歩いている人々や多くのメディアで見かけることが多いです。日常的に見かけることが多い分、ファッションに特に敏感な一部の人からは「個性がない」や「みんな持ってて被るからダサい」などのマイナス評価を受けていることもヴィトンのモノグラムがダサいと言われる要因のひとつでもあります。
2-3.ブランドの主張が激しすぎるから
この投稿をInstagramで見る
現代のファッション界隈においてはシンプルで落ち着いたアイテムが好まれています。派手なデザインのものが人気になりづらい傾向であることは、正直なところ間違いありません。InstagramやWEARなどのファッションに特化したSNSを見ていても、シンプルなデザインのアイテムを着用している投稿が多く見受けられます。
上記のことから、ブランドのアイコンを全面に出しているデザインのヴィトンのモノグラムは、派手すぎる印象を受けています。「金持ちアピール」や「見せつけている」などのいやらしい感情をもった人間のイメージがついてしまうため、モノグラムはダサいと言われてしまいます。
2-4.偽物が出回りすぎているから
ファッション業界ではもちろんのことですが、一般の人々でもヴィトンのモノグラムの偽物が多く出回っているというイメージがなんとなく強い人も多いのではないでしょうか?
実際のところ、ヴィトンのモノグラムのアイテムのコピー品や偽物が多く出回っています。高い人気を誇るブランドの定番ラインであることから、偽物の需要が上がってしまうのです。特に人気の高いバッグや財布などのアイテムでは、素人目には判別が付かないほど精巧に作られた「スーパーコピー品」も見受けられることが多いです。
「それもどうせ偽物でしょ?」といった先入観からくる不安な気持ちもヴィトンのモノグラムがダサいと言われてしまうのかもしれません。
3. ヴィトンのモノグラムが誕生するまでの歴史
ルイヴィトンを象徴する代表的なラインである「モノグラム」
ひと目見ただけでルイヴィトンの製品だとわかるモノグラムの誕生にはブランドが歩んできた歴史が大きく関係しています。
さて、この章ではそんなモノグラムが誕生したキッカケはなんなのかを歴史を深掘りしながら解説していきたいと思います。
3-1.1854年にトランクケース専門店として誕生したルイヴィトン
ヴィトンの創業者である「ルイ・ヴィトン」は、中東フランスにあるジュラ地方で生まれました。両親を早くに亡くしてしまったルイは、14歳の時に徒歩でパリへ渡ることを決意しました。道中は食いつなぐために雑務仕事をしていて、2年ほどかけてようやくパリに到着しました。
1837年にパリに到着したルイが出会ったのは、トランクケースメーカー兼梱包業者の「ムッシュ・マレシャル」。当時の交通手段は馬車や船が一般的で、乗客の荷物はかなり雑に扱われていました。そのため旅行者は職人に梱包を依頼して保護してもらっていました。このことを受けて、ルイもトランクケース職人を目指すためにマレシャルの下で見習いとして働くことにしました。
マレシャルの下で見習いを始めたルイはすぐに実力を発揮し、重宝される職人になりました。当時のフランス皇后から個人的にトランクの製造を受注されるほどの功績を残していきました。このことがきっかけとなり、他の貴族や王室の顧客がみるみる内に増えていきました。
そしてルイは1854年に、自身の名前を冠した世界初の旅行用トランクケース専門店をフランス・パリにオープンしました。
これが、現在でも世界中に名を馳せている「LOUIS VUITTON」の記念すべき1号店です。
当時の店の看板にはこう書かれていました。
「Securely packs the most fragile objects. Specializing in packing fashions」
(訳:最も壊れやすい物を安全に梱包します。ファッション梱包の専門店。)
開業してすぐの1859年には、今までの交通手段である馬車ではなく鉄道や船舶による旅行が一般的になりつつありました。時代の変化とともにトランクケースも進化させていかなければならないと考えたルイは、従来の丸みを帯びた形状とは異なった平ら形のトランクを製作。収納力や積み重ねて運搬することが簡単に出来ることからとても人気を集めました。
また、旅行者の利便性も考えてトランクケースの素材も進化を遂げます。
防水性のあるグレー色のキャンバス素材「グリ・トリアノン・キャンバス」を使用したトランクケースでは、これまでの豚革で製作された物よりも軽量化を実現することができました。沈没してしまったタイタニック号に積まれていたグリ・トリアノン・キャンバスのトランクケースは、数十年ぶりに引き上げられた時に「一切、濡れていなかった」と言われる程の防水性能だったそうです。
3-2.コピー対策として打ち出された「ダミエ」
旅行者目線でトランクケースを進化させてきたヴィトンは、ある問題に頭を悩ませることになります。
それは「コピー品の増加」です。
トランクケースに布地を張るというルイの技術は革新的である反面、簡単にコピー品を作ることが出来るという弱点がありました。当時のルイが製作していたトランクケースは多くの人々を魅了していたため、コピー品が市場に出回ることが多かったです。
これを受けてルイが対策として考案したのは、縦縞模様の「レイエ・キャンバス」でしたが、すぐにコピー品が出回ってしまいます。新作を次々に出してもコピー品の流通が止まらなかったことを見かねたルイの息子であり2代目社長の「ジョルジュ・ヴィトン」は日本から着想を得た市松模様の「ダミエライン」を1888年に発表。「登録商標ルイ・ヴィトン」の文字を製品に入れるなどしてコピー品対策を取りました。もちろん、トランクケースの素材としても活用されました。1889年にパリで開かれた万国博覧会では金賞を受賞した功績も残しました。
3-3.ルイヴィトンの顔「モノグラムの誕生」
商標登録をしていたのにも関わらず、規則的に並べられた市松模様のダミエも真似をするのが容易だったため、またもやコピー品が多く出回ってしまいます。止まらないコピー品の増加を受けたジョルジュは、ブランドのアイデンティティを強化するための独自のデザインを考案することを決意しました。
その結果、1896年に現在でも多くの人々に知られる「ヴィトンのモノグラム」が誕生しました。
このデザインは、ブランドの創始者であるルイ・ヴィトンのイニシャル「LV」と、日本の家紋からインスピレーションを受けた「花」と「星」を組み合わせたものとなっています。単なるコピー品対策以上の意味を持ちながら、ブランドの歴史やアイデンティティを象徴するものとして、ヴィトンのトレードマークとして多くの人々に愛されることとなりました。
発売当時のモノグラムの作り方は現在のような形ではなく、職人の手によってひとつひとつ手書きで描くなどしてコピー品対策を強めていました。モノグラムが作られるまでの過程は、様々な歴史とコピー品対策が大きく関わっていたのです。職人たちの努力とコピー品を許さない執着心が花開き、ルイヴィトンのコピー品は激減していきました。
4.モノグラムのおすすめラインとコラボライン
コピー品を減少させることに成功したルイ・ヴィトンは、モノグラムをさまざまな製品に取り入れるようになりました。
有名デザイナーとのコラボレーションによってモノグラムから派生した新たなブランドラインを発表していきます。例えば、アーティストの村上隆氏とのコラボレーションでは、カラフルなモノグラムデザインが誕生し、ブランドの新しい可能性を示すものとして大きな話題となりました。
この章では、モノグラムから派生したラインとコラボレーションアイテムについていくつか紹介していきたいと思います。
4-1.モノグラム・キャンバス
1896年、ジョルジュ・ヴィトンがデザインしたこのブランドラインは、ルイ・ヴィトンの歴史を称えるとともに、当時増えてきたコピー品からオリジナルアイテムを識別するために発表されました。
日本からインスピレーションを受けた星と花のデザインと、LVのイニシャルが重なったデザインが特徴的です。
4-2.モノグラム・ミニ
2000年の春夏コレクションで初めて登場したモノグラム・ミニは、その名の通り通常のモノグラムよりも模様が小さくデザインされていることが特徴的です。
発表当時のカラー展開は「ブルー」の1色のみの限定生産でしたが、かなりの人気を見せた関係で1年後には「チェリー(スリーズ)」「カーキ」の2色が追加で発表されました。
4-3.モノグラム・ヴェルニ
1998年に当時のヴィトンのデザイナー「マーク・ジェイコブス」のデビュー作品として発表されたブランドラインです。エナメル加工を施したカーフレザーにモノグラムのデザインを型押ししているのが特徴的です。ヴェルニはフランス語で「エナメル」を意味しています
女性らしさを表現するためにポップなカラーバリエーションが豊富であることから、幅広いファッションを楽しみたい方にオススメなブランドラインです。
4-4.モノグラム・エクリプス
2016年に男性へ向けて発表されたモノグラム・エクリプスは、伝統的なモノグラムを現代のシックなファッションに合うように黒とグレーで構成されたモノクロカラーが特徴的です。エクリプスはギリシャ語で「力を失う」というマイナスな言葉を意味していますが、暗めの印象を持つこのデザインにはピッタリです。
有名デザイナー「キム・ジョーンズ」によって作られたモノグラム・エクリプスは、男性をメインターゲットにしていますが、カジュアルシーンやビジネスシーンでも使いやすいカラーリングなことから現在では女性人気も集めています。ヴィトンには欠かせないシックな立ち位置のラインとなっています。
4-5.モノグラム・マルチカラー
2003年に発表されたモノグラム・マルチカラーは、当時のルイヴィトンのデザイナーだった「マーク・ジェイコブス」と有名アーティストの「村上隆」によってデザインされたコラボレーションラインです。
それまでシックな印象が強かったヴィトンのイメージを覆すブランドラインと言われていて、マルチカラーの名前通りにモノグラムの部分が33色で構成されたカラフルなデザインが特徴的です。人気が高く定番ラインでしたが、2015年に廃盤となってしまいました。
4-6.【コラボ】スティーブン・スプラウス
グラフィックアーティストの「スティーブン・スプラウス」とヴィトンのコラボレーションラインは2001年に発表された「モノグラム・グラフィティ」です。ベーシックなモノグラムに直接落書きを書いたようなプリントを施しているのが特徴的です。
当時ヴィトンのデザイナーだったマーク・ジェイコブスが、友人で女優のシャルロット・ゲンズブールが所有していたモノグラムのトランクケースから着想を得たのがキッカケだといわれています。
4-7.【コラボ】村上隆
前述したモノグラムマルチカラーだけではなく、ヴィトンと村上隆のコラボレーションラインは多くあります。
モノグラム・パンダ
2003年に発表されたモノグラム・パンダは、発売と同時に品切れのアイテムが続出したほど人気のラインです。愛くるしい見た目のパンダ「プティ・パンダ」がプリントされたデザインが特徴です。プティ・パンダは過去にぬいぐるみが作られていて、市場では300万円弱の値段でソールドアウトしているものもあります。
モノグラム・チェリー
2004年に発表されたモノグラム・チェリーはその名の通りモノグラムにさくらんぼがプリントされた可愛らしいデザインです。さくらんぼの中には2種類に分かれた笑顔が書かれていて柔らかい印象を与えることが出来ます。バッグや小物だけでなく、傘などアイテムにも使われているラインです。
モノグラモフラージュ
2008年に発表されたモノグラモフラージュは迷彩の下地にモノグラムを施したデザインが特徴的です。本来であれば迷彩は「カモフラージュ」という言葉が適切ですが、敢えて「モフラージュ」と語呂が良くなるような名前にしているところもユーモアが効いています。
4-8.【コラボ】草間彌生
ヴィトンのコラボレーションを語る上で、草間彌生は欠かせない存在となっています。芸術家の彼女の作品である「Infinity Net(無限の網)」「Dots Infinity(無限の水玉)」から着想を得たルイヴィトンのコラボレーションラインは、現在でも高い人気を博しています。モノグラムにカラフルな水玉模様をプリントした特徴的なデザインからは、ラグジュアリー感が溢れ出ています。
4-9.【コラボ】Supreme
現代のストリートファッションの最先端を担うブランド「Supreme」とのコラボは2017年に初めて実現されました。Supremeのアパレルとモノグラムをかけ合わせたアイテムがメインとして発表されていましたが、ヴィトンの原点であるトランクケースも展開されました。
真っ赤なトランクケースに白文字のモノグラムがあしらわれたトランクケース「マル クーリエ90」はYoutuberのヒカキンさんが購入動画を上げたことにより大きな話題を呼びました。
4-10.【コラボ】NIKE
出典:X(旧Twitter)
有名スニーカーブランドの「NIKE」とのコラボレーションアイテムはもちろんスニーカー。NIKEの定番アイテムである「AIR FORCE 1/エアフォースワン」とコラボレーションを実現したヴィトンは、モノグラムのみならず様々なラインを施したラグジュアリースニーカーを誕生させました。
全47モデルが発表されたこちらのコラボレーションですが、ダミエとモノグラムのコンビデザインのエアフォースワンは、1足で約4000万円の最高落札額を叩きだしました。この売上金額は、当コラボレーションの筆頭に立っていたデザイナー「ヴァージル・アブロー」の意向のもと、奨学金基金に寄付されました。
5. ヴィトンのモノグラムのおすすめアイテム
5-1.ネヴァーフル
ネヴァーフルは2007年の発売以来、15年以上高い人気を誇るヴィトンの定番トートバッグです。「Never Full(溢れない)」が語源となっているヴィトンのネヴァーフルは、収納力に優れているところが魅力的です。
また「PM」「MM」「GM」の3種類のサイズ展開が用意されていて様々な用途で活躍できます。普段から荷物が多くなりがちな女性にとって、非常に使いやすい便利なアイテムとなっています。
5-2.アルマ
1934年に発表されたアルマは長い歴史を持ちながらも、現代のファッションにもマッチする時代に左右されずに使うことができる汎用性の高いバッグとなっています。バッグの上部は、パリの「アルマ橋」から着想を得てなだらかな曲線を描いて作られているので、コロンとした可愛らしい見た目が特徴的です。
現在では「PM」と「BB」の2サイズ展開で小さめのバッグとなっています。ハンドル部分の金具にショルダーストラップを付ければ、ショルダーバッグとしても使えて便利です。
5-3.プティット・サックプラ
プティット・サックプラは、元々ヴィトンを象徴するバッグの「サック・プラ」をミニチュア化して現代風にアレンジした小ぶりな2WAY仕様のバッグです。サック・プラを小さくしたので収納力は劣るものの、スマートフォンやコンパクトウォレットであればすっぽりと入るサイズ感です。日常使いやちょっとしたお出かけにはちょうどいいサイズのバッグです。
私服やフォーマルな服装でも気軽に使える汎用性の高さが魅力的です。シンプルな長方形フォルムがスマートでかっこいいので、大人っぽい女性を目指している方には特におすすめです。
5-4.ミュルティ・ポシェット・アクセソワール
ヴィトンのアクセサリーポーチの「ポシェット・アクセソワール」「ミニ・ポシェット・アクセソワール」と、コインケースの「ポルトモネ・ロン」をつなげて作られたショルダーバッグです。
それぞれが取り外し可能となっているので、ショルダーバッグとしても小物入れとしても楽しめます。収納力はあまり高くはありませんが、近年のミニマリズムなファッションスタイルにはぴったりです。
5-5.ループ
2022年に発表された「ループ」は、ヴィトンのウィメンズ クリエイティブ ディレクターを務める「ニコラ・ジェスキエール」がデザインしたショルダーバッグです。半月型が特徴的なバッグ「クロワッサン」から着想を得たループも同じ形となっています。
レザーのショルダーストラップの他にも、チェーンショルダーストラップとLVサークル金具が付属しているので、ちょうどいいゴージャス感を表現してくれます。
5-6.オンザゴー
2019年に初めて発表されてから一瞬でヴィトンの定番バッグの位置まで上り詰めた「オンザゴー」は一般顧客から芸能人まで幅広く愛用されています。
前面には「モノグラム・ジャイアント」というモノグラムを大きくデザインされた素材、裏面にはモノグラムのカラーリングを反転させた「モノグラム・リバース」を採用していることが特徴的です。また、オンザゴーには「EW」というサイズが展開されていて、縦長ではなく横長のポシェットのような見た目の物もあります。
5-7.パームスプリングス
パームスプリングスはヴィトンの定番バックパックとして有名なアイテムとなっています。現代を生きる旅人をターゲットとしたパームスプリングスは、大き目なサイズから日常使いにぴったりな小さいサイズまで幅広いサイズ展開となっています。
肩ひもにふっくらと詰め込まれた綿はユーザーが疲れてしまわないような仕様になっていて、ヴィトンのホスピタリティを感じます。ファスナーに覆いがあるタイプの旧型は廃盤になってしまいましたが、新型は現行でHPに掲載されています。
5-8.エリプス
90年代後半に初めて登場した「エリプス」を、若干の仕様変更をして発売されたハンドバッグです。
旧型との大きな違いは以下の二点です。
「外側にファスナーポケットが付いていること
「ショルダーストラップが付属品になったこと」
使い込んでもクタクタな形状にならないように全体的に頑丈に作られています。また、ショルダーストラップが付属したことによって2WAYで使用することが可能となったエリプスは、旧型を使用していた方にとってはかなり嬉しい変更ではないでしょうか。
5-9.ノエ
1932年に誕生した「ノエ」は、シャンパンボトル5本を運べるくらい頑丈でスタイリッシュなバッグを製作してほしいという依頼から作られた巾着型のショルダーバッグです。高い収納力とアイコニックな見た目をそのまま再現した現代のノエは、間口を閉じた時のプリーツが可愛らしくて魅力的です。
どこかヴィンテージ感を漂わせながらも、現代まで進化を続けているノエからは今後も目が離せません。
5-10.ロッキー
モノグラムとレザーのい素材を掛け合わせたコンビデザインが特徴的な「ロッキー」は、存在感抜群のパドロック(錠前)がフラップに着けられています。洗練されたデザインの中にレザーを組み込むことで、カジュアルシーンからビジネスシーンまで幅広く使えます。
大き目にデザインされたパドロックはコーディネートのアクセントになるので、近年のトレンドにとてもマッチします。
6. モノグラム・キャンバス以外の定番ライン
現代のファッショントレンドではシンプルで落ち着いたデザインが求められています。ヴィトンのモノグラム以外のアイテムは、そのニーズに応える形でシンプルながらも高級感があるとして多くの消費者から支持を受けています。
ヴィトンはブランドの歴史と伝統を大切にしながらも、新しいデザインや素材、技術を取り入れることで、常に時代の先を行くアイテムを提供しています。
さて、この章ではヴィトンのモノグラム以外の定番ラインについて解説していきたいと思います。
6-1.エピ
1985年に誕生したエピは、ヴィトンの中でも特に上品で洗練されたラインとして知られています。独特の波を打つような凹凸があるデザインは、光の当たり方によって異なる表情を見せるのが特徴的です。また、色のバリエーションが豊富なのでビジネスシーンでも使用しやすいラインとなっています。
6-2.ダミエ
1888年に誕生したダミエは、コピー品防止策としてモノグラムよりも先に発表された歴史があります。日本から着想を得ている市松模様は、現在でも男女問わず人気のデザインとなっています。
特にダークブラウンとモカベージュの「ダミエ・エベヌ」とオフホワイトとグレーの「ダミエ・アズール」の2つのカラーバリエーションが人気を集めています。モノグラムとおなじPVC加工を施したキャンバス素材なので、耐久性や耐水性に優れており、日常使いに適しています。
6-3.モノグラム・ヴェルニ
1998年にデザイナーのマーク・ジェイコブスによって誕生したモノグラム・ヴェル二は、光沢感のあるエナメル加工を施したモノグラム柄のデザインです。様々なカラーバリエーションがあるため、華やかなシーンやパーティーにもマッチする可愛らしいイメージがあります。
キャンバス素材のモノグラムよりも色焼けや汚れなどが付きやすい素材なので、お手入れや保管方法に気を遣えば長く使えます。
6-4.ダミエ・ヴェルニ
2000年に誕生したダミエ・ヴェルニは、モノグラム・ヴェル二と同じように光沢感のあるエナメル加工を施したダミエ柄のデザインです。ディスコ全盛の80年代から着想を得たバッグに使われる素材で「キャバレー」や「クラブ」など夜の世界を彷彿とさせる名前のバッグが展開されています。
こちらも、色焼けなどに気を付けて使用することをオススメします。
6-5.タイガ
1993年に初めてのメンズラインとして登場したタイガは上質な牛革に細かい型押しがされたラインです。その落ち着いた雰囲気からビジネスシーンでの使用を意識したデザインで、旅行用のバッグやビジネスバッグなどに使用されることが多いです。
シンプルなレザーなので、さりげなくラグジュアリーブランドを持ちたいという方には特にオススメできます。
7.【番外編】ヴィトン以外のモノグラムが有名なブランド3選
7-1.GUCCI/グッチ
出典:GUCCI
1960年代に誕生したGGロゴは、グッチの創業者であるグッチオ・グッチのイニシャルを取ってブランドのアイコンとして確立されました。グッチのGGロゴが織り込まれたキャンバス素材のモノグラム「GGキャンバス」は、シンプルで落ち着いた印象を持っています。
近年では、グッチのヴィンテージ品を再構築したリバイバル品がストリートファッションとの相性が良いとして若い世代からも評価されています。
7-2.FENDI/フェンディ
出典:FENDI
1965年にカール・ラガーフェルドがフェンディに参加した際にデザインされたダブルFのロゴのモノグラム「ズッカ」と文字が少し小さい「ズッキーノ」は、「Fun Furs(楽しいファー)」という意味を持ちます。レトロな雰囲気が感じられるフェンディのアイテムに上品さをプラスしてくれます。
バッグや財布のみならず、アパレルなどの様々なアイテムに使用されているフェンディの顔ともいえるズッカは、現在でも高い人気を誇っています。
7-3.COACH/コーチ
出典:COACH
2001年に誕生したCのロゴが繰り返しデザインされたモノグラムの「シグネチャー」は、アメリカのカジュアルファッションを代表するデザインとなっています。手頃な価格帯でありながらも高級感が見て取れるそのデザインは、瞬く間に日本で人気となりました。
安価で比較的手の届きやすいブランドになっていますので、幅広い年齢層から厚い支持を受けている人気のブランドです。
結論:モノグラムはダサくない!
いかがだったでしょうか?
今回はヴィトンのモノグラムがダサいと言われてしまう理由について解説させていただきました。
ヴィトンのモノグラムは歴史とデザイン、そしてブランドの背景を考慮すると多くの人々にとって特別な存在です。ファッションは自分自身を表現する手段の一つであり、他の人の目や流行りに振り回されることなく、自分のスタイルに自身を持つことが最も重要であると言えます。
ヴィトンのモノグラムを「ダサい」と感じるかは人それぞれなので、自分の好きなものを信じてファッションを楽しみましょう。