2025年7月10日
【保存版】金の純度&種類一覧|純度を表す文字や調べ方もご紹介
金・貴金属について

金と聞くと、ピカピカの延べ棒やジュエリーを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実際に一口に「金」といっても、純度や混ぜる金属の違いでさまざまな種類があります。
純金そのものの美しさを生かしたものもあれば、普段使いしやすいように他の金属を混ぜて強さを持たせたものもあります。
この記事では、金の純度や種類の基本から「〇〇金」や「K18」の意味をわかりやすく解説します。カラーゴールドや純度を判別する方法などもご紹介していきますので、是非最後までご覧ください。
1.金の純度とは「純金が含まれている割合」
金には、どれだけ純金が含まれているかを示す純度があります。純度は金製品の品質や価値を判断するうえで基本となる考え方です。同じ金でも、純度の違いによって呼び方や刻印、使われる用途が変わります。
まずは金の純度がどのように表されているのか、その仕組みを順番に見ていきましょう。
1-1.純度は「〇〇金」「〇〇K」「K〇〇」などと表される
金の純度は、実際の見た目だけではわかりにくいため、刻印や表記で確認するのが基本です。「18金」「K18」「18K」などはすべて同じ意味で、含まれている純金の割合を示しています。
日本ではジュエリーに18金が多く使われますが、海外では14金や9金など、地域によって好まれる純度が異なります。日本では「18金」や「18K」と書かれることが多く、海外製品では「K18」と先にKがつく場合が多い傾向です。
また、「AU750」という刻印も18金を示す代表的な表記のひとつで、AUは金を表す化学記号、750は純度75%を意味しています。このように表記のパターンを知っておくと、金の種類を正しく理解する助けになります。
1-1-1.金の純度表示には「24分率」が採用されている
金の純度は、世界共通で「24分率」が使われています。これは純金を24としたときに、どれだけの割合で純金が含まれているかを表す方法です。例えばK24は24分の24で純度ほぼ100%を意味し、K18は24分の18で約75%が純金です。一般的に、ジュエリーなどの製品では強度や加工性を高めるために他の金属を混ぜて合金にすることが多く、この割合が金の種類の目安になります。
1-1-2.金のカラットとダイヤモンドののカラットは別物
金の純度を表す「karat」と、宝石の重さを示す「carat」は呼び方が同じでも意味が異なります。金ではkaratは24分率で純度(K)を示し、宝石ではcaratは1カラット=0.2グラムの重さ(ct)を指します。このように表記は似ていますが、用途が全く違うことを理解しておく必要があります。
1-2.プラチナや銀には「1000分率」が使用される
プラチナや銀の純度表示には「1000分率」が用いられます。たとえば「Pt950」とはプラチナが1000分の950、つまり95%含まれていることを意味します。
銀の場合も「SV925」は92.5%が純銀で、残りが他の金属です。このように金は24分率、プラチナや銀は1000分率という違いがあります。
1-3.金の種類や純度によって値段(価値)が変わる
金は純度が高いほど価値も高くなりますが、純金は柔らかく傷がつきやすいため、装飾品では強度を高めるために他の金属を混ぜた合金が多く使われています。
純度の違いにより見た目の色味や価格も変わり、資産用として適するか、日常使いに向いているかなど、用途が分かれます。
2.【金の種類一覧】金の純度と使用用途
ここでは代表的な金の純度の種類と、それぞれがどのように使われているかをまとめます。それぞれどの純度が選ばれるのかを知っておきましょう。
2-1.24金・K24(純度99.99%〜100%のl純金)
K24はほぼ純金にあたる金の中で最も純度が高い種類です。純度が高いため変色しにくく、資産保有や投資用として延べ棒や金貨に使われることが多いです。ただし素材自体は非常に柔らかいため、ジュエリーに加工されることは多くありません。
2-2.22金・K22(純度91.7%の金)
K22は純度91.7%で、純金に近い輝きを保ちながら、ある程度の強度も備えています。インドや中東などでは伝統的な装飾品に用いられることが多く、細かい細工を施したアクセサリーに向いています。
2-3.20金・K20(純度83.5%の金)
K20は純度83.5%で、比較的高い純度と硬さのバランスが特徴です。日本ではあまり見かけませんが、海外では一部のジュエリーや伝統工芸品に採用されることがあります。
2-4.18金・K18(純度75.0%の金)
K18は日本で最も一般的に使われている金の種類です。純度は75%で、柔らかすぎず硬すぎないため加工しやすく、日常的に身に着ける指輪やネックレスなど幅広いアイテムに使われています。カラーゴールドとしてさまざまな色味に加工されるのも特徴です。
2-5.14金・K14(純度58.5%の金)
K14は純度58.5%で、欧米のアクセサリーによく見られます。硬めの性質を持ち、キズがつきにくく扱いやすいため、普段使いのジュエリーに適しています。比較的価格が抑えやすい点も選ばれる理由の一つです。
2-6.12金・K12(純度50.0%の金)
K12は純度50%で、現代ではあまり多くは流通していませんが、アンティークジュエリーや一部の装飾品に見られます。コストを抑えつつ、金特有の輝きを残せるのが特徴です。
2-7.10金・K10(純度42.0%の金)
K10は純度42%で、日本でも比較的身近な価格帯のジュエリーに多く使われています。耐久性に優れ、変色しにくいので、気軽に使えるピアスやリングなどに用いられます。
2-8.9金・K9(純度37.5%の金)
K9は純度37.5%で、イギリスやオーストラリアで一般的に流通しています。価格を抑えながら金の質感を楽しめることから、カジュアルなアクセサリーに向いています。金自体は比較的、金属アレルギーを起こしにくい素材ですが、このくらいまで純度が下がるとアレルギー反応がおこる可能性もあるので注意が必要です。
2-9.8金・K8(純度33.3%の金)
K8は純度33.3%で、主にドイツなど一部の地域で流通しています。比較的硬く、コスト面を重視した装飾品や実用性を求めるアイテムに採用されることがあります。
3.【カラーゴールド】金の色の種類一覧
金は純度だけでなく、混ぜる金属の種類によってさまざまな色味を生み出すことができます。これを「カラーゴールド」と呼び、色の違いは見た目の個性だけでなく、デザインの幅を広げる特徴があります。ここでは代表的なカラーゴールドの種類と基本的な特徴をまとめます。
3-1.ホワイトゴールド
ホワイトゴールドは金にパラジウムやニッケルなどの白色金属を混ぜて作られた合金です。銀白色の上品な色合いが特徴で、プラチナに近い見た目を持ちながら比較的軽量で加工しやすく、結婚指輪などフォーマルな場面にもよく用いられます。
3-2.ピンクゴールド
ピンクゴールドは銅を多めに混ぜることで、やわらかいピンク色の発色を持たせた金です。温かみのある色味が特徴で、女性向けのジュエリーやペアリングなど幅広く人気があります。銅の割合が高いため、変色しないようなメンテナンスが必要になることもあります。
3-3.イエローゴールド
イエローゴールドは金本来の色味に近く、銀や銅をバランスよく混ぜることで輝きを整えています。最も伝統的で一般的なカラーゴールドとされ、指輪やネックレスなど多くの装飾品に使われています。温かみのある色合いは、どの年代にも馴染みやすいのが特徴です。
3-4.グリーンゴールド
グリーンゴールドは金に銀を多めに混ぜることで、淡い黄緑色を帯びるユニークな色味の合金です。一般的なジュエリーにはあまり見かけませんが、アンティークや個性的なデザインのアクセサリーに使われることがあります。
3-5.ブラックゴールド
ブラックゴールドは表面に特殊な加工を施して黒く見せる技法が取られます。ロジウムメッキや酸化処理などで深みのある黒を出すことが多く、クールで個性的な印象のジュエリーに用いられます。
3-6.レッドゴールド
レッドゴールドは銅の含有量をさらに高めることで、ピンクゴールドよりも赤みが強い発色になるのが特徴です。温かみと深みのある色調は存在感があり、ヴィンテージ風のアクセサリーなどに好まれます。
4.金の純度が低い合金が使用される理由
純度の高い金は柔らかく変形しやすいため、用途によっては他の金属を混ぜて合金にすることが一般的です。
ここでは、純度をあえて下げて合金として加工される主な理由を整理します。
4-1.強度を高めて傷や変形を防ぐため
純金は非常に柔らかく、ちょっとした衝撃でも曲がったり傷ついたりする性質があります。そのため、銀や銅などを混ぜることで硬さを持たせ、日常的に使用しても形を保ちやすくしています。
4-2.価格を抑えて手に取りやすくするため
純度が下がると含まれる金の量が減るため、素材自体の価格も抑えられます。これにより、純金よりも安価でジュエリーなどを提供でき、幅広い年齢層に親しまれるジュエリーなどを作ることができます。
4-3.色味やデザインのバリエーションを増やすため
合金にすることで、混ぜる金属の種類や比率を変えればさまざまな色味を表現できます。ホワイトゴールドやピンクゴールドなどのカラーゴールドもこの特徴を活かしており、デザインの幅を広げる重要な理由の一つです。
5.金の純度を調べる方法
金製品の純度を見極めるには、いくつかの基本的な方法があります。
5-1.刻印を確認する
最も基本的な方法は、製品に刻まれた刻印を見ることです。「K18」「AU750」などの表記は、金に含まれる純金の割合を示しており、純度を把握するための重要な手がかりになります。
5-2.比重を測定する
刻印がない場合や、刻印だけでは判別が難しい場合には比重を測る方法もあります。
金は金属の中でも比重が高い特性を持っており、他の素材と比べて重さに特徴があります。これにより、成分の大まかな確認が可能です。
5-3.成分分析や試金石でテストする
専門的に純度を確かめたい場合は、成分分析や試金石を使った検査が行われます。
試金石は表面を擦りつけて試薬を使う方法で、金の含有量を簡易的に調べることができます。さらに正確な確認が必要な場合には、分析機器を用いた成分検査で金の割合を測定する方法もあります。
6.まとめ
金は純度によって種類が分かれ、刻印や表示の仕組みを知ることで含まれる純金の割合を正しく理解できます。
また、合金にすることで強度を高めたり、色味のバリエーションを増やしたりと用途に合わせてさまざまに加工されています。純度やカラーゴールドの特徴を知っておくと、どのように使われているかがわかりやすくなり、金そのものへの理解も深まります。
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