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2024年3月30日

ガーネットとはどんな石?~多くの色と種類を持つガーネットの世界~

ジュエリー

1月の誕生石として名高いガーネットは、深い赤色が美しい宝石として知られていますが、実は赤だけでなく、様々な色がある宝石だということをご存知ですか?

実際に日本で一般的に流通しているガーネットはほとんどが赤色ですし、赤い宝石としてガーネットはとても人気です。ですが赤色以外にも、美しい緑色や、見たことがないような不思議な色合いのガーネットなど、知れば知るほど奥深い魅力がガーネットにはあります。それは、ガーネットには他の宝石とは違う特徴があるからなのです。

今回はガーネットについて、基本的な情報から思いもよらないガーネットの入手方法まで、様々なことをお伝えします。

ぜひ最後まで読んで、自分だけの特別なガーネットを手に入れてください!

1.ガーネットの基本情報

まずはガーネットとはどういう石なのか、詳しく見ていきたいと思います。

深い赤色の宝石をガーネットだと思っている人は多いと思いますが、実はガーネットには様々な種類があり、多くの色や特徴を持っているのです。ただの赤い宝石だと思っているだけではもったいない魅力が、ガーネットにはあります。ガーネットの様々な魅力について、もっと詳しく見ていきましょう。

1-1.ガーネットの鉱物情報

ひとつの鉱物に様々な元素が混ざって色を変えたり、違う名前で呼ばれたりすることが多い宝石ですが、ガーネットの場合は他の宝石とは少し違います。

ガーネットは大きく分類すると、ケイ酸塩鉱物という鉱物です。このケイ酸塩鉱物の中には、同じ結晶構造ではありながら化学組成が違う鉱物が16種類存在します。そのうち貴石質、いわゆる宝石と言われてイメージするような石が6種類あり、それらが宝石のガーネットなのです。少しややこしいですが、違うように見えても根っこは一緒である集まりがあり、それらがまとめてガーネットと呼ばれていると思ってください。ガーネットはしばしば『一族』や『グループ』といった呼ばれ方をすることがあります。たったひとつの宝石だけがガーネットというわけではないのです。他の宝石とは違う、特殊な分類のガーネットにぴったりの呼び方ですね。

そのような特徴を持つガーネットですから、一口にガーネットと言っても成分や色が違うものがたくさんあります。

たとえば、宝石の傷付きやすさを示すモース硬度もそれぞれに違います。ガーネットの種類によって、硬度6.5~7.5までと幅広く、これくらいなら大丈夫だろうと思って扱うと傷付いてしまうこともありますので気を付けましょう。

また、輝き方も石の種類によって大きく異なります。ガーネットの中には、ダイヤモンドよりも輝くと言われている種類もあるくらいです。

1-2.ガーネットの語源

ガーネットの語源は、ラテン語で果物のザクロを意味する「granatum(グラナトゥム)」か、種子という意味の「granatus(グラナタス)」だと言われています。ザクロという果物を見たことがありますか?果実を割ると、暗い色の小さな赤い実がいっぱいに詰まっているようすは、ガーネットにそっくりです。

ガーネットは和名でもそのまま「ザクロ石」と呼ばれます。

1-3.ガーネットの歴史

ガーネットの歴史は古く、約5000年前の紀元前3000年頃にはすでに人類に使用されていたようです。そのころのエジプトの遺跡から、装飾品として加工されたガーネットが発見されています。

ガーネットは古来から火や明かり、血の象徴としても扱われてきました。

ヨーロッパ北部の古代スカンジナビアの人々は、ガーネットが死者の行く末を照らしてくれる明かりになるとされ、死者とともに埋葬されていました。

また様々な宗教で、ガーネットは神聖な石として扱われてきました。聖書では地上を大洪水が襲った時に、人類を導いた唯一の光源がガーネットであったとされ、箱舟に乗ったノアが身に付けていたとされています。イスラム教でも、ガーネットは天国を照らす明かりであるそうです。

中世ヨーロッパでは、ガーネットはお守りとしての効果があるとされていました。ガーネットは血をあらわすとされており、ガーネットを身に付けていると本物の血を流すことがないと信じられていたと言われています。十字軍の兵士はその効果を信じ、ガーネットを甲冑に嵌めこんでいたそうです。ガーネットは血だけでなく、悪いことを退ける効果があるともされていました。身に付けるひとを健康にし、忠誠心や誠意を高めるともされていたので、兵士にぴったりのお守りとして信じられていたのです。

また現代では信じられないことですが、ガーネットには吸血鬼除けの効果もあると言われていたそうです。それほど、ガーネットの不思議な力の効果が信じられていたんですね。

1-4.ガーネットの産地

ガーネットは、多くの国で産出されています。

インドは最も古いガーネットの産地です。特にインドのラジャスタン州のガーネットが有名で、インド国内で産出されるガーネットの80%ほどがラジャスタン州周辺にあります。赤色のアルマンディンガーネットの産地で、品質がよく値段も高い石が採れる産地として有名です。

アメリカでもアリゾナ州やカリフォルニア州、アイダホ州など、各地でガーネットは産出されています。様々な宝石の産地であるマダガスカルやタンザニア、モザンビークでも様々なガーネットが産出されます。赤だけでなく、緑やオレンジ色など、様々な色のガーネットが産出される、有名な産地です。

またあまり知られていませんが、ガーネットは日本でも産出されています。ガーネットと聞いて思い浮かべるような赤い色のガーネットであるアルマンディンガーネットは、福島県や富山県で採集できます。特に福島県石川町では、過去に手のひらほどの大きさのアルマンディンガーネットが発見されたこともあったそうです。

赤色よりはオレンジ色に近いスペサルティンガーネットが、長野県で見つかったこともあります。とはいえ透き通ったオレンジ色ではなく濃く暗い色に見える石がほとんどであるそうです。また、残念ながらスペサルティンガーネットが過去に産出された和田峠という所は、現在は入山禁止です。

埼玉県では、黄色みのあるアンドラダイトガーネットが産出されるそうです。透明度が高い石が見つかることはごく稀ですが、品質のよい緑がかった色に近い石が発見されたこともあったそうです。同じくアンドラダイトガーネットは奈良県でも産出されたことがありますが、私有地であるため現在採掘はされていません。

1-5.ガーネットの石言葉

様々な色や種類のあるガーネットは、石言葉も様々です。

とはいえやはり有名は赤いガーネットから連想される「情熱」がガーネットの石言葉としては代表的なものと言えるのではないでしょうか。

その他にも、ガーネットの果実のような形から「実り」という石言葉もあります。ザクロの形にとても似ているガーネットにぴったりの石言葉ですね。

ガーネットは昔から、血の象徴とも言われていました。そして血の結束は何よりも大事なものだとされ、血族やごく親しい人同士の絆がとても重要視されていました。「真実」「友愛」「貞節」などが血を象徴するガーネットの石言葉にあるのも納得ですね。

1-6.誕生石としてのガーネット

ガーネットは1月の誕生石としても有名です。誕生石は国によって違いますが、ガーネットは日本だけでなく、アメリカ・イギリス・フランスなどでも1月の誕生石として親しまれています。誕生石は、1912年にアメリカの宝石商組合が制定した物がもとになったと言われています。誕生石は聖書に登場する宝石を参考にして定められているので、各国でガーネットが選ばれているのは自然なことですね。

また、結婚18周年目のことを「ガーネット婚式」と言ってお祝いする習慣もあります。様々な困難を乗り越えて、結婚18周年を迎えた夫婦をお祝いする宝石に、ガーネットはぴったりです。

2.ガーネットの種類

ガーネットには「一族」「グループ」と呼ばれるほど、様々な石が含まれています。分類の仕方は資料によっても異なりますが、「すべての色がある」と言われるほど多種多様な違いを見せてくれるのがガーネットの魅力です。

ガーネットは大きく分けると、アルミニウムを主体とした赤やオレンジ色のグループと、カルシウムを主体とした黄色や緑のグループに分けられます。

その中でも有名なガーネットを何種類か、色ごとに分けて紹介します。

2-1.赤~オレンジ系ガーネット

最も有名で人気があるのは、なんと言っても赤色のガーネットです。赤色が濃く透明度が高いガーネットは、最も人気で流通量も多いので、目にする機会もとても多いです。ですがただ単に赤いガーネットと言っても、その色や輝きはそれぞれの種類によって異なります。それこそザクロのような深い赤色もあれば、オレンジ色に近い色合いの赤色もあり、ひとつひとつに違う魅力があります。

2-1-1.パイロープガーネット

パイロープガーネットはアルミニウムとマグネシウムを主体とする鉱物で、鉄とクロムを含む血のような赤色をしています。

私たちがガーネットと聞いて思い浮かべるのは、このパイロープガーネットでしょう。輝きが強く、濃く深い赤色をした、最もよく知られたガーネットです。現在はアメリカやオーストラリアでよく産出されていますが、サイズはそこまで大きくありません。

2-1-2.アルマンディンガーネット

アルマンディンガーネットは、パイロープガーネットよりも鉄の含有量が多く、赤黒い色をしています。パイロープガーネットよりも産出量が多いので、目にする機会もよくあるでしょう。思ったよりも黒っぽいガーネットを見かけたら、アルマンディンガーネットかもしれません。

アルマンディンガーネットは、石によっては赤よりピンクっぽい色になることもある、幅広い色がある石です。

石が結晶する過程で様々なインクルージョン(内包物)を含むことも多いのも特徴で、物によっては独特な風合いを見せることもあります。半球型のカボションカットを施した時に、インクルージョンが美しいスター効果を見せることもある、とても面白い石です。

2-1-3.スペサルティンガーネット

アルミニウムとマンガンを含むスペサルティンガーネットは、夕焼けのようなオレンジ色が美しいガーネットで、別名マンダリンガーネットと呼ばれることもあります。

色合いはマンガンと鉄のバランスによって変わり、マンガンが多ければオレンジ色、鉄が多ければより赤色に近くなります。

透明度が高くジュエリーに加工できるものはそう多くはありませんが、レースや羽毛のように見えるインクルージョンを含むこともあり、美しく見えるよう工夫してカットされます。

スペサルティンガーネットの名前の由来は、発見されたドイツ・バイエルン州のシュペッサルト地方にちなんだものですが、現在ではドイツだけでなくアメリカやマダガスカルなど、様々な地域で採掘されています。

2-2.黄~緑系ガーネット

赤系のガーネットに次いで人気なのが緑や黄色のガーネットです。赤いガーネットしか知らない人は、緑や黄色のガーネットを見てもガーネットとは思わないでしょう。それほど、よく見かける赤いガーネットとは、かけ離れた色をしています。

カルシウムを含むものが多く、成分によって色も輝きも異なります。ショップで並んでいたら、違いをよく観察してみてください。

2-2-1.アンドラダイトガーネット

アンドラダイトガーネットはカルシウムと鉄を含むガーネットで、日本でも産出される石です。黄色く輝きの強い石ですが、その中でも特にクロムを含む石は黄色がかった緑色に発色します。鮮やかな緑色のアンドラダイトガーネットは別名デマンドイトガーネットと呼ばれていて、値段もとても高いです。

デマンドイトガーネットの特徴は、ファイアと呼ばれる虹色の輝きです。ダイヤモンドよりも光を分散する性質があり、強く輝きます。またホーステイルと呼ばれる髪の毛のようなインクルージョンも、デマンドイトガーネットの特徴です。

2-2-2.ツァボライト

ツァボライトはグロッシュラーガーネットと呼ばれるカルシウムを含むグループのガーネットで、緑色の物のことを言います。1960年代にロシアで発見されたグリーングロッシュラーガーネットは、ティファニー社によってツァボライトと命名され、人気になりました。

産地は世界各地にあり、翡翠に似ていることから別名アフリカ翡翠、トランスバール翡翠と呼ばれることもありますが、鉱物的には翡翠とは何の関係もありません。

2-3.特別なガーネット

ガーネットには多くの色がありますが、色以外にも異なる特徴を持つ石があります。ガーネットはインクルージョンを含むことも多いので、他のどの石とも違った風合いを見せることもあり、ひとつひとつの石の個性につながります。そういった石は多くはありませんが、希少性もあるので値段も高く、コレクターにはとても人気です。ガーネットが持つ、そんな特別な魅力について、いくつかご紹介します。

2-3-1.スターガーネット

ガーネットはその色に関わらず、スターと呼ばれる特別なインクルージョンを内部に含むことがあります。通常インクルージョンは異物とされ、少なければ少ないほど良いとされますが、美しく見えるインクルージョンなら話は別です。

スター効果は、ガーネット以外にもルビーやサファイアなど、数種類の宝石で見られるインクルージョンです。細く細かいインクルージョンが線状に並んでいて、それが2本以上交差しているものがスター効果と呼ばれます。線が2本交差していれば4条の星、3本交差していれば6条の星のスターガーネットです。

スターガーネットはその美しさはもちろんですが、スピリチュアルな効果もあるとされています。その昔、旅人は星を頼りに行先を決めていました。スターガーネットはそんな旅人にちなんで、現在でも旅のお守りとして用いられています。

2-3-2.カラーチェンジガーネット

カラーチェンジはいくつかの宝石に見られる特徴で、光の種類によって違う色に見える宝石の見え方のことです。有名なものだと、アレキサンドライトがあります。アレキサンドライトは太陽光の下では青みがかった緑、ろうそくの光の下では赤っぽい紫に見えます。はっきりしたカラーチェンジが見えるので、人気の高い宝石です。

アレキサンドライトと同じように、ガーネットもカラーチェンジをします。ガーネットの場合、太陽光の下では青っぽいグレー、ろうそくの光の下では紫っぽい赤やピンク色に見えます。アレキサンドライトよりも大粒の物が多いので、よりわかりやすくカラーチェンジが楽しめます。

ごくまれにブルーにカラーチェンジするものもありますが、こちらはとても希少で値段も高いです。

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3.パワーストーンとしてのガーネット

宝石としての美しさだけでなく、ガーネットはパワーストーンとしてのスピリチュアルな意味も持っています。古来から人類は、ガーネットを身に付けることで良い効果を得ようとしてきました。その気持ちは現代人も同じで、ガーネットに様々な意味を見出し、身近に置いたり、加工して身に付けたりしているのです。

ガーネットを身に付けることは、スピリチュアル的にはどんな意味があるのかを詳しく見ていきます。

3-1.ガーネットの意味

パワーストーンとしてのガーネットは、スピリチュアル的に強いパワーを持っています。誰にでも合う石というわけではなく、ガーネットには合う人と合わない人がいます。ですが、前向きに進んでいきたいという気持ちを持った人には、ガーネットはぴったりなパワーストーンです。

ガーネットは、持ち主を身体的にも精神的にも強くしてくれる石です。何かを成し遂げたい、もっと成長したいという気持ちで努力している人を後押しし、励ましてくれる石とされています。

ガーネットを身に付ける一番の効果は、前向きになれるということです。どんなに頑張っていても報われないと感じたり、弱気になってしまうことはありますよね。そういった時にネガティブな感情を遠ざけ、もうひと踏ん張り頑張れる力を与えてくれるのがガーネットです。その結果として、ガーネットは持ち主に成功をもたらします。めげずに頑張っていれば、自ずから結果はついてくるものです。ガーネットは結果を得る前にくじけてしまう心を励まし、持ち主を後押ししてくれるでしょう。

また、ガーネットは健康をもたらしてくれる石とも言われています。古来から健康のためにガーネットを身に付ける習慣は、各地にありました。血を象徴するガーネットは、血液の巡りを良くしたり、身体のバランスを整える効果もあると信じられてきたのです。ガーネットは安眠効果もあるとされ、実際に治療に用いられていたこともありました。ガーネットを枕元に置くことでよく眠れたり、悪夢を見なくなるというおまじないもあります。

3-2.ガーネットと相性が良い石

パワーストーンには、それぞれ違った効果があります。そして、異なるパワーを持ったパワーストーンを組み合わせて使うことで、それぞれのパワーをさらに高めたり、補い合ったりすることが期待できます。ただしやたらとあれこれ組み合わせればいいというものではありません。どのパワーストーン同士を組み合わせるかは、自分の求めている効果と石のパワーを考えて行わなければなりません。

ガーネットと組み合わせるのに相性が良い石は何か、どんな時にどのような組み合わせをすればいいのかを見ていきます。

3-2-1.ガーネット×アメジスト

アメジストは紫色の水晶で、2月の誕生石としても有名です。最も古いパワーストーンのひとつと言われていて、古来からお守りとして人々に用いられてきました。アメジストを持っているとお酒を飲んでも悪酔いしないと言われていて、お酒で失敗してしまう人がお守りとして身に付けたりすることもある、少し変わった石です。昔から、お酒での失敗は人類の大きな課題だったのでしょうね。

古来、紫は特別な色でした。紫を高貴な色とする地域は多く、日本でも西洋でも紫色の服を着たり、紫の装飾具を身に付けたりすることが出来るのは、身分の高い人や高位の聖職者のみとされていました。そのような時代において、アメジストはとても特別な石でした。特に聖職者が身に付けることができる宝石として、アメジストは高貴で神聖な物だというイメージが強くなったのです。

パワーストーンとしてのアメジストは、いくつかのスピリチュアルな意味を持っています。心を落ち着けるヒーリング効果や、周囲からの悪意や悪い物をはねのける魔除け・厄除けのお守りとしても効果があります。

紫は情熱の赤と冷静の青が混ざった色です。前向きなパワーを保ちつつ、時には冷静に状況を判断する力を持ち主に与えてくれるでしょう。

ガーネットの前向きな強いパワーを求めている人は、時に前のめりになってしまうことがあります。積極的なのは良いことですが、そのパワーに身を任せすぎると周囲を見渡すことができなくなってしまうのです。そんなときにアメジストの少しの冷静さをプラスすることができれば、ガーネットのパワーを損なうことなく物事に向き合うことができます。

3-2-2.ガーネット×シトリン

シトリンは黄色い水晶で、柑橘類のようなさわやかな黄色から深みのあるオレンジっぽい黄色まで、様々な色を持つパワーストーンです。11月の誕生石としても有名で、見ていると気分が明るくなるような、とても魅力的な石です。

シトリンは「太陽の石」とも呼ばれていて、身に付ける人を活き活きとさせるパワーがある石とされてきました。「友情」「希望」という石言葉を持っており、明るい未来、楽しい人生を連想させるようなとてもポジティブな石です。自分の意見をはっきり言ったり、積極的になるパワーを、シトリンは与えてくれます。シトリンは自分に自信がない人や、周囲に遠慮ばかりしてしまう性格の人にぴったりの石なのです。

またシトリンには、もうひとつ大きなパワーがあります。それは金運です。シトリンの鮮やかな黄色はコインを連想させ、金運や商売繁盛のパワーを持っています。シトリンはただ金運をアップさせる石ではなく、仕事を成功に導く石と言われています。自分が今まで努力してきたことが報われるパワーストーンなので、堅実に仕事を頑張りたい人にぴったりです。

仕事を成功に導くシトリンは、前向きな気持ちを与えてくれるガーネットと、とても相性が良いです。また、血を象徴し、持ち主の健康を助けてくれるガーネットは、時に頑張りすぎてしまう人にとっても良いパワーストーンです。頑張って結果を出しても、健康を損なってしまっては元も子もありません。シトリンもガーネットもとても前向きでポジティブなパワーストーンですが、頑張りすぎて体調を崩さないためにも、パワーストーンを身に付けて、休息を取ることも大事にしてくださいね。

3-2-3.ガーネット×ラピスラズリ

ラピスラズリは濃い紺色が美しいパワーストーンで、世界で最初のパワーストーンと言われています。ラピスラズリは最強のパワーを持っていて、持ち主に大きな幸運を与え、悪いものを遠ざける石です。ただしラピスラズリはただ身に付けるだけで幸運を授けてくれるような、ラッキーな石ではありません。ラピスラズリは、持ち主に試練を与える石です。そしてその試練を乗り越えようとする人を後押しするといった形で、持ち主にパワーを与えてくれます。つまり、強い試練に立ち向かう気持ちがある人、前向きに努力できる人に、その努力に見合った成果を与えてくれる石なのです。

大きなパワーを持つ反面、ラピスラズリには合う人と合わない人がいます。自分にラピスラズリが合っているのか、前向きに頑張れる状態なのかをよく考えてから使うようにしましょう。

なにも積極的に頑張るためだけに、パワーストーンがあるのではありません。疲れている時や癒されたい時には、ラピスラズリは向いていないというだけのことです。

よく考えたうえで、今自分は頑張れる!挑戦して、大きな成果を得たい!という人には、ラピスラズリとガーネットの組み合わせはぴったりです。ガーネットは前向きで、少し弱気になっている時に持ち主に積極的なパワーを与えてくれる石です。ラピスラズリとガーネットを組み合わせることによって、チャレンジする勇気とその機会が与えられるでしょう。

4.ガーネットの原石

私たちがガーネットなどの宝石を見る機会が一番多いのは、なんといってもジュエリーショップだと思います。ジュエリーショップで見る宝石は、綺麗にカットされていて、より美しく、輝きが強く見えるように加工されているものがほとんどです。華やかな場所に身に付けていくにはそのように加工したほうがふさわしいですし、美しく見えるように加工されたジュエリーは見ているだけで明るい気分になれます。

美しくジュエリーとして加工された宝石とは違った魅力があるのが、宝石の原石です。カットされたジュエリーと違って、自然の形のままの原石はそれぞれの石ごとの魅力があります。

ガーネットの原石は、その名前の由来にもあるように、ザクロの実のような形をしています。小さな粒のような原石が岩石にいくつも並んでいるのはまさにザクロの実そのものです。ガーネット部分だけを切り出した原石もあり、そのような石は様々な角度から光に透かしてみることができるのが良い所です。ガーネットは、インクルージョンを多く含む石と言われています。

ジュエリーとして加工される時は、削られたり見えにくくされたりすることも多いインクルージョンをよく観察できるのも、原石の良い所です。ひとつひとつ違うガーネットの個性を、原石では楽しむことができます。

ジュエリーのガーネットも、もちろんひとつひとつ違う石なのですが、原石はそれぞれの個性をより感じることができます。自分だけの特別な原石を、ぜひ探してみてください。

4-1.ストーンショップで購入する

原石を手に入れる一番簡単な方法は、ストーンショップで購入することです。ジュエリーを置いてあるショップではなく、パワーストーンを置いてあるようなショップには、宝石の原石が置いてあることがあります。もし機会があれば探してみてください。気に入る原石との出会いがあるかどうかは運次第ですが、運が良ければ唯一無二の原石と出会うことができるでしょう。

また、インターネット上にも、ストーンショップはあります。インターネットの方がたくさんの原石を見ることができるので、気に入る形や大きさのものが見つかるかもしれません。ただし原石の色や透明度などは、モニターで見ると違って見えることがありますので注意しましょう。

4-2.ミネラルショーで購入する

日本全国で開催されている、ミネラルショーというイベントをご存知ですか?宝石が好きな人なら、実際に行ったことがあるという人もいるかもしれません。ミネラルショーは宝石や鉱石、化石などの展示会のような催しで、仕入れのためにショップの人も訪れますが、一般の消費者も入場できるイベントも多いです。

たくさんの原石を実際に見ることができるので、もしお住まいの地域で開催されることがあれば、ぜひ行ってみてください。ガーネットに限らず、様々な原石を見ることができると思います。値段も高価なものだけではなくお手軽なものもありますので、軽い気持ちでのぞいてみるのも楽しいでしょう。

その中で、もしかしたらとても気に入る原石を見つけることができるかもしれません。

4-3.自分で採集する

ガーネットの原石を手に入れる方法は、購入するだけではありません。ガーネットは日本でも採集できる宝石のひとつです。自分でガーネットを採集しに行くこともできるのです。

ガーネットは福島県、富山県、長野県などで採集できるので、ぜひ自分で探しに行ってみましょう。

とはいえ計画せずになんとなく行って、簡単に原石を見つけることはできるということではありません。実際に採集しに行く前に、実際にどのあたりで原石が見つかっているのか、どんな服装で行くべきなのか、どんな道具を持っていかなければならないのかを調べてから行くようにしてください。特に、かつて原石が見つかった場所であっても現在は立ち入り禁止になっていたりする場所もありますので、注意してください。

どのあたりに出かけるか決まったら、しっかりと準備を整えましょう。思ったような原石が見つかるかどうかは、その時の条件や運にもよりますが、自分で見つけた原石は購入したものとは違う特別な石になるでしょう。

5.(まとめ)自分だけのガーネットを探してみよう!

今回は、様々な色や形があるガーネットの魅力について、詳しくお伝えしてきました。ガーネットと言っても幅広く、ジュエリーショップで見かけるような赤くて丸くカットされた物以外にも、様々なガーネットがあります。

ベーシックなジュエリーは、より美しく、より輝くように加工されています。ですがガーネットの魅力は、それだけではありません。パワーストーンとしてスピリチュアルな意味を持つ物、インクルージョンを含んでいて個性的な物、とても小さいけれど自分で採集した思い出のある特別な物など、それぞれに良い所があり、自分にとって忘れられない存在です。

ジュエリーとしての価値は、値段という分かりやすい物差しだけではありません。どんなガーネットでも、自分にとって大切だと思える物を見つけましょう。きっと一期一会の出会いがあるはずです。

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