2024年5月25日
カラーダイヤモンドの色は何種類?色がついてる理由や価値を徹底解説!
ジュエリー

「宝石の王様」とも呼ばれ、その透き通った輝きから宝石の中でも不動の人気を誇るダイヤモンド。ダイヤモンドと言えば、透明なイメージがあると思いますが、実はイエローやピンクなど、様々な色があります。
透明なダイヤモンドは、シンプルな美しさでどのようなコーディネイトにも合いますが、カラーダイヤモンドには好みやその日の気分に合わせて選ぶという楽しみがあります。また価値や値段、石言葉やスピリチュアル的な意味・効果も、それぞれのカラーダイヤモンドで違います。そういった面から購入する物や身に付ける物を決めても良いですよね。
今回は、そんな時に参考になりそうなダイヤモンドの色の種類とその価値基準、また見た目では判別がつかないほどダイヤモンドによく似た人工のダイヤモンドまで、様々な種類のダイヤモンドをご紹介したいと思います。
ぜひ最後まで読んで、ダイヤモンドを選ぶ時の参考にしてくださいね!
目次
1.カラーダイヤモンドとは
カラーダイヤモンドとは、一般的に無色透明なイメージのあるダイヤモンドとは異なり、天然で色がついたダイヤモンドを指します。ピンク、ブルー、イエロー、グリーン、ブラックなど、多彩な色を持つカラーダイヤモンドは、非常に希少で宝石としての価値も高くなりがちです。
特に色の濃いものや鮮やかな発色を持つものは、ジュエリーとしての美しさはもちろん、投資対象としても注目されています。ここでは、カラーダイヤモンドの基本的な特徴と、ダイヤモンドに色がつく理由について詳しく見ていきましょう。
1-1.色のついたダイヤモンド=カラーダイヤモンド
カラーダイヤモンドは、天然に色がついたダイヤモンドで、宝石市場において非常に珍重されています。無色透明のダイヤモンドが多い中、カラーダイヤモンドはその独特な色合いでジュエリーとしての魅力を一層引き立てます。例えば、ピンクダイヤモンドやブルーダイヤモンドは、その希少性から一般の無色ダイヤモンドと比較して数倍もの価値がつくことがあります。
さらに、カラーダイヤモンドの色は種類によって異なるだけでなく、色の濃淡や鮮やかさも個々に異なります。淡い色合いを持つものから、濃厚で鮮やかな発色を持つものまであり、その色調の豊かさがカラーダイヤモンドの魅力の一つです。濃い色合いや鮮やかな色を持つカラーダイヤモンドは特に高価で、人気も高いです。カラーダイヤモンドを身につけることは、他の宝石にはない個性と美しさを楽しむ特別な経験を提供します。
1-2. ダイヤモンドに色がついている理由
ダイヤモンドは、その色が石の価値に大きく関わってきます。わずかな黄色みや茶色みを持つダイヤモンドはランクの低い物として扱われ、ファンシーカラーダイヤモンドのような価値はありません。ですが発色が鮮やかなダイヤモンドはファンシーカラーダイヤモンドと呼ばれ、無色のダイヤモンドの何倍も価値があるとされます。
ファンシーカラーダイヤモンドには様々な色の種類があり、珍しい色であればあるほど価値が高く高値が付けられます。ダイヤモンドの色の評価基準は4Cの中のひとつにありますが、ファンシーカラーダイヤモンドの色評価はカラーレスダイヤモンドのD~Zの評価基準とは異なります。また、GIAではファンシーカラーダイヤモンドの色の種類、明度、彩度を評価し、最も高いランクのFancyVividから最も低いランクのFaintまでの9つのランクに分けています。
この章では、カラーダイヤモンドの色の種類をご紹介していきます。それぞれの特徴や石言葉などもご紹介していきますので、ぜひご覧ください!
2.カラーダイヤモンドの色の種類一覧
ダイヤモンドは、その色が石の価値に大きく関わってきます。わずかな黄色みや茶色みを持つダイヤモンドはランクの低い物として扱われ、ファンシーカラーダイヤモンドのような価値はありません。ですが発色が鮮やかなダイヤモンドはファンシーカラーダイヤモンドと呼ばれ、無色のダイヤモンドの何倍も価値があるとされます。
ファンシーカラーダイヤモンドには様々な色の種類があり、珍しい色であればあるほど価値が高く高値が付けられます。ダイヤモンドの色の評価基準は4Cの中のひとつにありますが、ファンシーカラーダイヤモンドの色評価はカラーレスダイヤモンドのD~Zの評価基準とは異なります。また、GIAではファンシーカラーダイヤモンドの色の種類、明度、彩度を評価し、最も高いランクのFancyVividから最も低いランクのFaintまでの9つのランクに分けています。
この章では、カラーダイヤモンドの色の種類をご紹介していきます。それぞれの特徴や石言葉などもご紹介していきますので、ぜひご覧ください!
2-1.レッドダイヤモンド
世界で最も珍しいと言われているのは赤い色のレッドダイヤモンドです。レッドダイヤモンドは世界に30個ほどしかないと言われています。ピンクダイヤモンドが何らかの原因でレッドダイヤモンドになるのではと言われていますが、はっきりとした原因はわかっていません。世界最大のレッドダイヤモンドは、「ムサイエフ・レッド」とよばれている5.11カラットのレッドダイヤモンドです。三角形の形をしたトリリアントカットで、クラリティはIF(InternallyFlawless・内部無欠損)と非常に高品質です。
レッドダイヤモンドというだけでも珍しいのに、ここまで高品質の物はそうはありません。ムサイエフ・レッドは2001年頃に800万ドルで買い取られたそうですが、現在はその倍以上に価値があがっているのではないかと言われています。石言葉は「永遠の命」です。その真っ赤な色は血を象徴しています。ダイヤモンドの持つ「永遠」「不滅」というイメージと合わさって、「永遠の命」という石言葉になったのかもしれませんね。
また赤い色は炎を連想させることから、持ち主に力強いエネルギーを与える石ともされており、スピリチュアル的には持ち主に強い気力・精神力を与え、不滅の愛を授ける石と言われています。
2-2.ブルーダイヤモンド
レッドダイヤモンドの次に希少だと言われているのがブルーダイヤモンドです。カラーレスのダイヤモンドが微量なホウ素を含むとブルーダイヤモンドになりますが、その数は非常に少なく、希少なダイヤモンドです。ブルーダイヤモンドはレッドダイヤモンドと同じくらい希少だとも言われています。
ブルーダイヤモンドで有名なのは、45.52カラットもの大きさの「ホープダイヤ」です。世界一有名なダイヤモンドとも言われるこのブルーダイヤモンドは、持ち主の名前からホープダイヤと呼ばれるようになりました。
ブルーダイヤモンドの石言葉は「サムシング・ブルー」です。サムシング・ブルーとは、結婚式で花嫁が何か青い物を身に付けると、幸せになれるという言い伝えです。結婚式にブルーダイヤモンドのジュエリーを身に付けておくと、石言葉も合わさって幸せな結婚になりそうですね。スピリチュアル的効果を見ると、ブルーダイヤモンドは持ち主に知性と冷静さを与えると言われています。湖のような青い色が、見ているひとの心を落ち着かせてくれるのかもしれません。仕事で成功したい人におすすめのパワーストーンですね。
2-3.グリーンダイヤモンド
グリーンダイヤモンドも、ファンシーカラーダイヤモンドの中ではかなり希少な色のダイヤモンドです。グリーンダイヤモンドの緑色は放射線を浴びることで発色し、色は主に表面に溜まります。大きくなるほど色合いは薄くなるので、大きくなおかつ緑色の濃いグリーンダイヤモンドはとても高価です。
高度な科学鑑定を行っても、グリーンダイヤモンドは天然か人工物かの区別がつきません。そのため天然のグリーンダイヤモンドが本当に実在しているのか、その存在を疑われているくらいです。天然かどうか見分けが付かなくても、とても希少なグリーンダイヤモンドは高値で取引されます。2016年に落札された「オーロラグリーン」と呼ばれる5.03カラットのグリーンダイヤモンドのリングは、1680万ドルの値段が付きました。これはグリーンダイヤモンドの今までの最高落札価格を更新しました。
グリーンダイヤモンドの石言葉は「回復」「再生」です。スピリチュアル的にも癒しのパワーがあるとされているので、グリーンダイヤモンドは疲れている人や少し休みたい人にぴったりなパワーストーンです。
2-4.ピンクダイヤモンド
かわいらしいピンク色が人気のピンクダイヤモンドも、天然の物はかなり少なくレア度は高いです。産出量はカラーレスのダイヤモンドのわずか1%ほどと言われていますから、その希少性も想像しやすいのではないでしょうか。ピンクダイヤモンドも、レッドダイヤモンドと同じくなぜ発色するのかはわかっていません。ピンク色の幅は広く、茶色やオレンジがかったピンクから紫に近いピンク色の物まで様々です
1979年に初めてオーストラリアでピンクダイヤモンドは発見されました。2020年にオーストラリアの鉱山が閉山するまでに、現在流通しているピンクダイヤモンドの約9割が産出されたと言われています。今はブラジルやインドなどで産出されています。
今まで産出されたピンクダイヤモンドで最大の物は、59.6カラットの「ピンク・スター」です。大きいだけでなく品質も良かったので、日本円にして約79億円もの値段がついたそうです。
ピンクダイヤモンドの石言葉は「完全な愛」です。スピリチュアル的にも恋愛のパワーを持つ石で、恋愛のお守りになると言われています。恋愛に前向きになれるパワーストーンです。
2-5.ホワイトダイヤモンド
カラーレスのダイヤモンドとよく混同されることがありますが、ホワイトダイヤモンドは無色透明ではなく、乳白色で半透明のダイヤモンドです。ショップなどによってはカラーレスダイヤモンドをホワイトダイヤモンドと表記している所もあるようなので、気になったら確認するほうが良いでしょう。やや白っぽいダイヤモンドは時々ありますが、ホワイトダイヤモンドと言われるほどの物は少なく、希少価値が高いです。また乳白色でも黄色や茶色っぽい物は、ホワイトダイヤモンドとは呼ばれません。
ホワイトダイヤモンドができる理由も、科学的には解明されていません。わかっていないことが多い、神秘的なダイヤモンドとしての人気も高いです。2013年には118カラットのホワイトダイヤモンドが、約30億円で落札されたことも話題になりました。
またホワイトダイヤモンドは、スピリチュアル的にかなり強いパワーを持っているとされています。特に癒しの効果が強いとされているパワーストーンです。
2-6.オレンジダイヤモンド
元気が出るようなビタミンカラーのオレンジダイヤモンドは、イエローとレッドのちょうど中間くらいの色合いのダイヤモンドで、かなり希少です。窒素を含むダイヤモンドがオレンジに発色すると言われています。カラーレスのダイヤモンドはイエローに近付くとランクが下がりますが、オレンジダイヤモンドはより黄色みが増すと価値が上がります。似た色ではありますが、同じランクのイエローダイヤモンドとは10~15倍近くの価格差があるとも言われています。
オレンジダイヤモンドは1997年に中央アフリカで発見されたばかりの、まだ新しい宝石です。この時に発見されたオレンジダイヤモンドは「パンプキンダイヤモンド」と名付けられ、2002年のアカデミー賞で、有名なハリウッド女優が着用したことで有名になりました。
また世界で最大と言われている14.82カラットのオレンジダイヤ「ジ・オレンジ」は2013年にスイスのオークションで、約31億円で落札されています。
オレンジダイヤモンドの石言葉は「調和」「安らぎ」です。イエローとレッドがうまく混ざりあったオレンジの色はまさに「調和」そのものですね。持ち主の気力をアップさせるパワーを持つダイヤモンドとも言われています。
2-7.カラーレスダイヤモンド
カラーレスのダイヤモンドはファンシーカラーダイヤモンドと比べると希少さはそこまでではありませんが、何にもなじむ無色透明の輝きはやはり不動の人気です。
カラーレスと言ってもまったくの無色の物、つまり4CでいうとDのランクの物はそうありません。採掘されるダイヤモンド中、70%は無色ではないと言われていますから、品質の高い無色のダイヤモンドがどれほど希少かわかりますね。
カラーレスダイヤモンドで今まで最も価値が高かったのは、1905年に南アフリカで発見された3106.75カラットもある「カリナンダイヤモンド」です。あまりに大きかったので、最初はガラスではないかと疑われたそうです。現在は大粒の9個と小粒の96個にカットされ、小粒にカットされた物の行方はわかっていません。大粒の9つはイギリス王室が所有しており、それだけでも2600億円以上になるとのことです。
カラーレスダイヤモンドの石言葉は「純潔」「永遠の愛」などです。地球上で最も硬い宝石であるダイヤモンドが、壊れない永遠の愛を象徴しているのは素敵ですね。そのような石言葉からも、ダイヤモンドは結婚指輪、婚約指輪としてとても人気です。
2-8.イエローダイヤモンド
カラーレスダイヤモンドで黄色みが強い物はランクが低いですが、はっきりとイエローが発色している物は希少で、イエローダイヤモンドと呼ばれます。イエローダイヤモンドは、ファンシーカラーダイヤモンドの中でもっとも手が届きやすいダイヤモンドと言われています。
値段もカラーレスダイヤモンドよりは少し高いですがそれでも他のファンシーカラーダイヤモンドと比べるとお手頃なので、何かファンシーカラーダイヤモンドが欲しいな、という時にちょうど良いダイヤモンドです。
有名なイエローダイヤモンドに、「バローダの月」と呼ばれる物があります。月のように鮮やかなカナリーイエローのダイヤモンドで、24.04カラットもあります。一時期はオーストリアの女帝マリア・テレジアが所有していましたが、女優マリリン・モンローが映画の中で着用していたことで一気に有名になりました。バローダの月を身に付けた人は、有名になると言われているそうですよ。
イエローダイヤモンドの石言葉は「自信」「富」です。金によく似た輝きは富をあらわしていると言われても納得できますよね。スピリチュアル的にも、持ち主に富と自信を与える石とされています。金運が欲しい時、自信を持って物事に取り組みたい時にぴったりです。
他のファンシーカラーダイヤモンドに比べると手に入れやすいですし、パワーストーンとしても身に付けやすいのではないでしょうか。
2-9.ブラウンダイヤモンド
ブラウンダイヤモンドは産出量が多く、ファンシーカラーダイヤモンドの中で最も産出量が多いとされているイエローダイヤモンドと、同じくらいの希少さです。落ち着いた大人っぽい色合いで、コーディネートにも合わせやすいのが特徴のひとつです。イエローカラーは少し派手で身に付けにくいと思う方にも、ちょうどよい色合いかもしれません。
産出量の多いブラウンダイヤモンドは、もともと装飾用としてよりも工業用として用いられることが多かったのですが、「チョコレート」「シャンパン」など魅力的な名前を付けて販売されることにより、近年人気になってきました。世界的な有名人が身に付けたことも、人気の一因だと言われています。
ブラウンダイヤモンドの石言葉は「威厳」「カリスマ性」です。大地の色を思わせるブラウンのダイヤモンドは、何物にも動じない大きなパワーを感じさせますね。悪い物を寄せ付けない魔除け・厄除けのパワーストーンとしても人気があります。また女性の魅力を引き出す石とも言われていて、ジュエリーとして身に付ける人も多いです。
2-10.ブラックダイヤモンド
ブラックダイヤモンドは鉄鉱石などのインクルージョンが反射することにより、その独特な黒い輝きを発しています。1990年代まで主に工業用に用いられており、希少さは高くありません。価格も比較的安価でカラーレスダイヤモンドよりも安いことがほとんどなので、購入しやすいファンシーカラーダイヤモンドと言えるでしょう。
ブラックダイヤモンドで有名なのは「ブラック・オルロフ・ダイヤモンド」です。ブラック・オルロフは「呪われたダイヤモンド」という不名誉な呼ばれ方をしています。このダイヤモンドは所有者が次々と不幸に見舞われるダイヤモンドとして知られていますが、石自体はとても素晴らしい、特別なブラックダイヤモンドです。ブラック・オルロフは67.5カラットもの大きさがあり、購入しやすいと言われているブラックダイヤモンドとしては異例と言える約4000万円の高値で取引されました。
ブラックダイヤモンドの石言葉は「成功」「不屈」です。何物をも跳ねのけるメタリックな黒い輝きは、強い意志を感じさせます。魔除けの効果も強く、自分に正直になれるパワーストーンともいわれているので、自分の進むべき道に迷った時や何らかの邪魔が入りそうな時、それを跳ねのけたい時に身に付けると良いでしょう。
3.カラーダイヤモンドは天然と人工の2種類!
カラーダイヤモンドには、自然に色がついた「天然のカラーダイヤモンド」と、技術によって人工的に着色された「人工のカラーダイヤモンド」の2種類があります。天然と人工のカラーダイヤモンドにはそれぞれ異なる魅力があり、選び方や価値も異なります。
ここでは、天然と人工のカラーダイヤモンドの特徴、そしてその見分け方について詳しくご紹介します。
3-1.天然のカラーダイヤモンドの特徴
天然のカラーダイヤモンドは、ダイヤモンドが自然に形成される過程で、特定の元素や構造の変化が生じた結果、色がついたものです。ダイヤモンドが地中で長い年月をかけて結晶化する際、微量の元素や放射線の影響が加わることで、美しい色合いが生まれます。たとえば、青色のブルーダイヤモンドはボロン(ホウ素)、黄色のイエローダイヤモンドは窒素など、特定の元素が原因で色づく場合があります。また、ピンクやレッドダイヤモンドのように、結晶構造のわずかな歪みや変異が色を生むものもあります。
天然カラーダイヤモンドは希少性が高いため、一般的に市場での価値も高くなります。特に「ファンシーカラーダイヤモンド」と呼ばれる、発色が濃く鮮やかなものは非常に貴重とされ、コレクターやジュエリーファンから人気です。自然界が生み出した唯一無二の色合いが、天然カラーダイヤモンドの最大の魅力であり、所有することが特別な意味を持つため、多くの人が憧れを抱く宝石のひとつです。
3-2.人工のカラーダイヤモンドの特徴
人工のカラーダイヤモンドは、無色のダイヤモンドや薄い色のダイヤモンドに、さまざまな技術を用いて人工的に色を付けたものです。天然カラーダイヤモンドに比べて、比較的手頃な価格で好みの色を楽しめることが特徴です。
人工的な着色方法には、いくつかの一般的な手法があります。代表的なものは、ダイヤモンドに放射線を照射する方法です。放射線を照射することでダイヤモンドの内部構造が変化し、色が現れます。また、高温高圧(HPHT)処理によっても着色が可能で、これはダイヤモンドを非常に高い温度と圧力のもとに置き、色を生み出す方法です。他にも、コーティング処理を施し、ダイヤモンドの表面に色を加える手法もありますが、コーティングは摩耗や傷に弱いため、長期間の使用にはあまり適していません。
人工カラーダイヤモンドは、天然と比べて豊富なカラーバリエーションが楽しめるほか、比較的入手しやすい価格帯で提供されているため、手軽にファッションのアクセントとして取り入れられることが魅力です。ただし、人工のものは天然のカラーダイヤモンドと異なり、資産価値や希少価値は低いとされるため、購入時にはその点を考慮する必要があります。
3-3.天然と人工ダイヤモンドの見分け方
見た目だけでは、天然と人工のカラーダイヤモンドを見分けることはほとんど不可能です。両者とも、鮮やかな発色や美しい輝きを持つため、外観だけで判断するのは難しいため、鑑定機関による専門的な分析が必要になります。一般的には、鑑別書や証明書が付いているダイヤモンドであれば、天然か人工かを判別できるため、信頼性のある鑑定機関の証明書があるかどうかを確認するとよいでしょう。
また、天然と人工の違いを明確にして販売している正規のジュエリーショップで購入するのも重要です。価格や証明書があるかどうかも天然・人工を見分ける指標の一つですが、専門の検査を受けているかを確認することで安心して購入できます。特に、天然のカラーダイヤモンドを資産として購入する場合や、長く使い続けたい特別なジュエリーとして選ぶ場合は、購入前に信頼できる鑑定を受けることが重要です。
カラーダイヤモンドには天然と人工の2種類があり、それぞれに異なる魅力があります。自然の力で何万年もかけて生まれた天然のものには、比類なき希少価値と神秘性があり、一方で人工のカラーダイヤモンドは、手頃な価格で豊富なカラーバリエーションを楽しめるのが魅力です。自分のスタイルや予算に合ったカラーダイヤモンドを選ぶ際には、天然と人工の違いをしっかり理解し、それぞれの特徴をふまえた上で、自分にぴったりの一石を見つけてください。
4.カラーダイヤモンドの希少性と価値
カラーダイヤモンドは、無色透明な一般のダイヤモンドに比べて非常に希少であるため、宝石としての価値も高いとされています。その理由の一つが、自然の力で色が生まれる過程の特殊さです。例えば、ブルーダイヤモンドは結晶の形成中にボロン(ホウ素)が含まれることで青みが生まれ、ピンクやレッドのダイヤモンドは結晶構造の歪みが原因で独自の色がつきます。このように、特定の条件が揃わなければ色が生まれないため、天然のカラーダイヤモンドは非常に希少な存在とされます。
さらに、カラーダイヤモンドの中でも「ファンシーカラーダイヤモンド」と呼ばれる、色が濃く鮮やかなものは特に価値が高くなります。色の濃さや明るさが増すほど市場価値が上がり、ピンク、ブルー、グリーンなど特に希少性の高い色合いは、高額で取引されることが一般的です。また、自然界での産出量が限られているため、需要に対して供給が少なく、年々その価値が高まっています。
こうした希少性と、色ごとの需要の高さがカラーダイヤモンドの価値を支えており、ジュエリーとしての美しさに加えて、投資対象や資産としても注目されています。
5.【Q&A】カラーダイヤモンドに関するよくある質問
カラーダイヤモンドは、その色合いや希少性から多くの方に注目されていますが、選び方や取り扱いについて疑問を持つ方も多いでしょう。
ここでは、カラーダイヤモンドに関するよくある質問を、いくつかご紹介していきます。
Q1.カラーダイヤモンドは無色のダイヤモンドと比べて資産価値は高いですか?
A:はい、特に天然のカラーダイヤモンドは希少性が高いため、資産価値が高いとされています。色が濃く鮮やかな「ファンシーカラーダイヤモンド」は無色ダイヤモンドよりも高値で取引されることが多く、特定の色合いは投資対象としても人気です。
Q2.人工のカラーダイヤモンドは品質が低いのですか?
A:人工的に着色されたカラーダイヤモンドは、色が綺麗で比較的手頃な価格で購入できるため人気ですが、天然のものに比べて希少価値や資産価値は低くなります。ただし、品質や見た目が天然と遜色ないものも多く、ファッションジュエリーとして十分楽しむことができます。
Q3.カラーダイヤモンドはどうやって手入れをすればいいですか?
A:カラーダイヤモンドは他のダイヤモンドと同様、柔らかい布で拭いたり、専用のジュエリークリーナーでお手入れするのが効果的です。特に人工的に着色されたものはコーティングが傷つく可能性があるため、表面に傷をつけないよう注意しましょう。
Q4.カラーダイヤモンドの中で最も高価な色はどれですか?
A:ピンク、ブルー、グリーンのカラーダイヤモンドは特に希少で、価値も高くなりやすいです。中でもピンクやブルーは特に人気があり、ファンシーカラーの中でも高額で取引される傾向があります。
Q5.カラーダイヤモンドは婚約指輪や結婚指輪に適していますか?
A:はい、カラーダイヤモンドは婚約指輪や結婚指輪としても人気があります。特に、ピンクやイエローは華やかで温かみがあり、結婚指輪としても映える色合いです。また、個性を出したい方にはブルーやグリーンもおすすめです。
個性あふれるカラーダイヤモンドは、その色ごとに異なる魅力を持っています。天然と人工の違いやお手入れ方法を理解した上で、自分にぴったりの一石を見つけてください。
6.まとめ
今回はダイヤモンドの様々な色の種類や、ダイヤモンドに似た石、そしてダイヤモンドの見分け方をご紹介してきました。
こんなにたくさんの色のダイヤモンドがあるなんて、驚いた人もいるのではないでしょうか。イエローダイヤモンドやブラウンダイヤモンドはたまにショップで見ることもありますが、世界に30個ほどしかないレッドダイヤモンドなどは、実際に見る機会は滅多にありませんし、購入なんて夢のまた夢です。
ですが購入するだけがダイヤモンドの楽しみ方ではありません。購入することはできなくても、インターネットで見たり、ウィンドウショッピングで眺めるだけでも充分楽しいですよね。その中からこれはと思う物があれば、思い切って購入するのも良いでしょう。その時にたくさんの色があることをあらかじめ知っていれば、購入した後に後悔することも減るでしょう。
ダイヤモンドのたくさんの色、種類を知って、ぜひいろんな方法でダイヤモンドを楽しんでください!