2024年7月27日
シトリン、トパーズ…金運や健康をもたらす黄色・オレンジの宝石一覧
黄色やオレンジと言えばどんなイメージがありますか?
太陽やひまわりなどから連想する元気な色、風水で金運がアップすると言われている縁起の良い色など、ポジティブで活き活きとした印象があるという人も多いのではないでしょうか。
黄色い宝石を使ったジュエリーやアクセサリーを身に付けたら、それだけで一日元気に過ごせそうですよね!
今回は黄色やオレンジの宝石を10種類ご紹介します。どれも見ているだけで元気がわいてくるような宝石ばかりですので、ぜひ最後まで読んでくださいね!
目次
1.元気なビタミンカラーのシトリン
黄色い宝石といえば、シトリンを思い出す人も多いのではないでしょうか。比較的安価で流通量も多く、親しみやすい宝石です。
持ち主に元気をくれるシトリンの魅力について見ていきましょう。
1-1.シトリンはこんな宝石!
シトリンは水晶が黄色になったものです。色合いは薄い黄色や茶色がかった黄色と幅広いですが、品質が良いとされるシトリンは茶色がかっていない、彩度の高い黄色のシトリンです。
水晶というと、いわゆる水晶玉のように透き通って向こうが見通せるようなイメージがありますが、シトリンはキラキラと光を反射する華やかなカットが施されることもあります。大粒の原石が入手しやすく加工しやすいので、存在感を放つジュエリーとしてもよく使用されます。
シトリンは紀元前3世紀頃から人類に使用されていました。紀元前2世紀頃にはギリシャで指輪などに加工されていたようです。シトリンは古くから使用されていましたが、天然のシトリンは希少なのでひろく流通することはありませんでした。
シトリンの名前の由来は、ラテン語で黄色を意味する「citrina(シトリーナ)」や、柑橘類を表す「citon(シトロン)」だと言われています。シトリンの元気の出るような黄色は、柑橘類を連想させますよね。和名は「黄水晶(きすいしょう)」と呼ばれます。黄色い水晶なので、そのままですね。
またシトリンには「シトリン・トパーズ」や「クォーツ・トパーズ」という別名もあります。黄色いトパーズによく似た見た目からそう呼ばれるのですが、少しややこしいですね。販売されている時は、それがシトリンなのかトパーズなのかをきちんと確認したほうが良いでしょう。
流通量が多く比較的手に入りやすい宝石ですが、天然のシトリンの産出量は多くありません。特に品質の良いものはとても希少です。
1-2.アメジストとの深い関係
天然のシトリンは少ないのに、なぜ流通量が多いのでしょうか。
実は市場に多く流通しているシトリンは、加工を施された物なのです。ですが加工を施されているからといって、偽物のシトリンというわけではありません。実はこれには、アメジストが深く関わっています。アメジストはシトリンと同じ水晶で、紫色をしています。このアメジストを約500℃の高温で加熱し、黄色くなった物がシトリンです。
天然のシトリンは、この加熱が地中で行われています。アメジストが地中でマグマによって加熱された物が天然のシトリンなのです。アメジストとして産出された物を人の手によって加熱し、シトリンを作っているのです。
宝石の一部が紫、一部が黄色い「アメトリン」と呼ばれる石もあります。ひとつの石が黄色と紫の2色に分かれているのは神秘的にも見えますね。
1-3.11月の誕生石、シトリンの石言葉とスピリチュアル的効果
シトリンは11月の誕生石で、11月生まれの人が身に付けるとお守りになると言われています。11月生まれの人が購入したり、プレゼントにするのも人気です。
石言葉は「幸福」や「初恋の思い出」などです。レモンのような色なので、「初恋の思い出」という石言葉がついたのかもしれませんね。
シトリンは昔「太陽の石」や「商人の石」と呼ばれていました。シトリンには持ち主に元気を与えたり、商売がうまくいくパワーがあると信じられていたのです。
スピリチュアル的には、シトリンは商売をしている人や自信がない人にパワーを与える石だとされています。金運アップの石と言われていますが、仕事運を上げるパワーストーンなのでギャンブルや宝くじが当たるような金運ではありません。
2.「皇帝」の名を持つインペリアルトパーズ
黄色い宝石と言えば、トパーズも人気です。トパーズはシトリンによく似ているとも言われ、古くは混同されることもよくありました。そんなトパーズの中でもインペリアルトパーズは特に希少で、価値が高いと言われています。
2-1.インペリアルトパーズはこんな宝石!
トパーズはケイ酸塩鉱物の一種ですが、実は2つのタイプに分けられます。
フッ素が含有されたFタイプと、水酸基が含有されたOHタイプです。産出量が多いのはFタイプですが、インペリアルトパーズはOHタイプでとても希少です。Fタイプは日光に弱いのですが、OHタイプは直射日光に当て続けても変色しにくいという特徴もあります。
トパーズ自体は古来から人々に使用されていましたが、インペリアルトパーズが発見されたのは1735年のことです。最初に発見されたインペリアルトパーズは、赤っぽいオレンジ色でした。
トパーズがFタイプとOHタイプに分けられたのはそれより50年以上後の1801年です。最初はゴールドカラーのものだけがインペリアルトパーズと呼ばれていましたが、のちにOHタイプのトパーズはすべてインペリアルトパーズと呼ばれるようになりました。
トパーズの名前の由来ははっきりとはわかっていません。ギリシャ語で探し求めるという意味の「topazos(トパッツィオス)」や、サンスクリット語で火を意味する「tapas(トパス)」などが語源と言われていますが、実際のところは不明です。
トパーズに「インペリアル」と付けられた理由も、特定はされていません。トパーズの中でも最高品質だからとも、ブラジルの皇帝が気に入って王冠に飾ったからとも言われています。謎に包まれたミステリアスな石ですね。
2-2.実は黄色だけじゃないインペリアルトパーズ
現在インペリアルトパーズと呼ばれている物の中には、黄色以外の石もあります。
インペリアルトパーズは、トパーズの中でもOHタイプのものですが、OHタイプには黄色の他にピンクや赤っぽい物も含まれます。その中でも特に価値があるとされているのは、実は黄色ではなくパステルピンクのインペリアルトパーズです。天然の物は希少で、ほとんどは褐色のインペリアルトパーズを加熱処理した物です。
2-3.11月の誕生石、インペリアルトパーズの石言葉とスピリチュアル的効果
シトリンと同じく、トパーズも11月の誕生石です。トパーズの一種であるインペリアルトパーズも、当然11月の誕生石です。
トパーズの石言葉は「友情」「希望」などで、インペリアルトパーズの石言葉は「能力の向上」です。トパーズの中でも最高品質であるインペリアルトパーズですから、「能力の向上」という石言葉はぴったりですね。
インペリアルトパーズには、嫉妬心を追い払う効果があると言われています。自分が誰かを嫉妬してしまう時にも、誰かに嫉妬されて困っている時にも効果があるパワーストーンです。人間関係で煩わされ、実力を発揮できない時はインペリアルトパーズを身に付けてみてはいかがですか?
3.イエローやオレンジ、ゴールドもあるサファイア
サファイアというと、青い宝石というイメージがありますよね。最も有名で人気があるのはブルーサファイアですが、実は青以外にもさまざまな色があり、その色ごとに異なる意味やパワーを持っています。
3-1.サファイアはこんな宝石!
サファイアはコランダムという鉱物の一種です。コランダムはとても硬いのが特徴で、地球上で最も硬いと言われているダイヤモンドに次いで硬く、丈夫な宝石です。丈夫な宝石なので、身に付けるアクセサリーとしてだけではなく、資産として購入するという人もいます。欠けたり傷ついたりしにくいので、将来売却したり、子どもや孫に譲るのにもちょうど良い宝石です。
コランダムは含有する物質によってさまざまな色になります。その中でも最も価値があるとされているのが赤いコランダムですが、赤いコランダムはサファイアではなく、ルビーです。サファイアというと、赤以外のすべての色のコランダムのことを指します。そのため、サファイアにはとても多くの色があるのです。
その中でもイエローやオレンジ、またゴールドのような色のサファイアには、ニッケルがわずかに含まれています。イエローの濃淡の違いは、ニッケルの量の違いによるものです。緑がかった薄いレモンイエローのような色もあれば、「サンセットサファイア」と呼ばれる夕暮れのような濃いオレンジ色などもあります。
イエローサファイアとオレンジサファイアには明確な違いはなく、色合いの違いによって呼び分けられています。その中でも、特にゴールドに近い色合いに見える物がゴールドサファイアです。それぞれ微妙な色合いの違いがあるので、ぜひよく見比べてみてくださいね。
3-2.色によって異なるサファイアの価値
サファイアは色によって価値が異なります。最も価値のあるサファイアはブルーサファイアです。ブルーサファイアの人気は言うまでもありません。
次に価値があるのはパパラチアサファイアと呼ばれる種類のサファイアです。パパラチアサファイアはオレンジとピンクの中間の色合いで、産出量も少なく価値があります。
イエローサファイアは、ブルーサファイアやパパラチアサファイアと比べると、市場価値はそこまで高くありません。その分日常生活に取り入れやすい、お手頃なサファイアと言えるでしょう。サイズによっては1万円以下の物もありますし、大ぶりな物でも比較的安価なものもあります。ぜひお気に入りのイエローやオレンジ、ゴールドのサファイアを探してみてください。
3-3.9月の誕生石、サファイアの石言葉とスピリチュアル的効果
サファイアは9月の誕生石ですので、イエローサファイアもまた同じように9月の誕生石です。サファイアの石言葉は、色によって異なります。イエローサファイアの石言葉は「自信」「目標達成」で、ゴールドサファイアの石言葉は「輝く魅力」です。
スピリチュアル的な効果も色ごとに異なります。自分にとって、今必要なパワーは何かを考えて使いましょう。
イエロー系のサファイアは勝負運や仕事運をアップするパワーを持っています。サファイアは知的好奇心を刺激するパワーストーンなので、勉強に対する意欲もアップするでしょう。冷静さや判断力をアップするパワーもあるので、仕事や勉強で成果を出したいひとにおすすめのパワーストーンです。
4.赤だけじゃない!いろんな色のガーネット
サファイアといえば青と思うのと同じように、ガーネットと言えば赤というイメージが強いのではないでしょうか。ですがガーネットにはたくさんの種類があり、その中にはイエローやオレンジに見える物もあります。ガーネットの仲間は、実はとても多いのです。
4-1.ガーネットはこんな宝石!
ガーネットはケイ酸塩鉱物という石で、古来からその赤い色が血や心臓を象徴すると言われていました。エジプトの遺跡で埋葬品として発掘されたり、戦場に赴く兵士が本物の血を流さなくて済むようにとお守りとして使用されていたそうです。
ガーネットの語源は、ラテン語で種子を意味する言葉である「granatus(グラナタス)」か、ザクロを意味する「granatum(グラナトゥム)」であると言われています。ガーネットは結晶がたくさん張り付いたような形で発見されることが多く、果物のザクロに似ていることからこの名前がついたようです。和名も「柘榴石(ざくろいし)」と言います。
ガーネットの産地は多く、ブラジルやマダガスカル、インド、ロシア、アメリカなどです。そしてなんと、ガーネットは日本でも産出されてます。福島県や富山県、奈良県などでガーネットが産出されたこともあるのです。実は意外と身近なところで見つかる宝石も多いんですよ。
4-2.10種類以上のガーネットの仲間
ガーネットは、細かく見ると16種類に別れています。その中でいわゆる宝石と呼ばれているのは6種類で、その6種類はさらにふたつのグループに別れています。
ふたつのグループのうち、ひとつはガーネットと言ってイメージするような赤系の色をしたグループ。もうひとつは緑系のグループです。赤と緑なら、黄色のガーネットは?と思いますよね。黄色やオレンジのガーネットは、それぞれの色のグループに存在しています。
緑系ガーネットの一種であるグロッシュラーガーネットは緑や黄色をしていますが、その中でも特に黄色味の強いものをゴールデンイエローガーネットと呼びます。ハチミツのような色をした石です。同じくグロッシュラーガーネットの中でも褐色っぽいオレンジをしたものはオレンジガーネットやヘソナイトと呼ばれます。つやのある特徴的なインクルージョン(内包物)があります。
1990年代にマリ共和国で発見されたマリガーネットは、イエローかグリーン、あるいは褐色をしています。緑系のガーネットであるグロッシュラーガーネットとアンドラダイトガーネットの中間種で、中には2色や3色混ざっている石もあるそうです。
赤系ガーネットの一種であるスペサルティンガーネットは、赤褐色やオレンジ色をしたガーネットです。鉄を多く含む物はより暗いオレンジを発色し、果物のオレンジを意味するマンダリンガーネットと呼ばれることもあるそうです。
黄色やオレンジ系のガーネットだけでもこれほどの種類があり、それぞれ違った魅力があるのがガーネットなのです。
4-3.1月の誕生石、ガーネットの石言葉とスピリチュアル的効果
ガーネットは1月の誕生石です。石言葉は「勝利」「情熱」「実り」などです。血や炎を連想させる赤い色が「勝利」や「情熱」といった石言葉にふさわしいですね。またザクロのイメージが「実り」の石言葉に繋がっているのかもしれません。
スピリチュアル的には、ガーネットは勝利に特化したパワーストーンだと言われています。持ち主の心を強くしてくれる石なので、優しすぎて主張できないと悩んでいる人におすすめです。また、ガーネットは大きな目標があってくじけそうな時に持ち主の心を励ましてくれる石でもあります。気持ちを奮い立たせて進みたい時に、ガーネットを身につけてみてください。
5.ダイヤモンドよりも輝く!?スフェーン
スフェーンはイエローや黄色っぽい緑、オレンジなどの色がある宝石です。とても個性的な特徴があり、また新たに誕生石に追加されたことから、近年人気が上昇してきた宝石です。
5-1.スフェーンはこんな宝石!
スフェーンはチタナイトという鉱物です。宝石としては基本的にスフェーンと呼ばれますが、黒や褐色をした物をあえてチタナイトと呼ぶこともあります。また、スフェーンもトパーズやガーネットと同じ、ケイ酸塩鉱物の一種です。
スフェーンは1787年にはその存在を知られていましたが、名前を付けられたのは1801年になってからのことでした。宝石としてはあまり丈夫ではないので加工しにくく職人泣かせだったスフェーンですが、現代では加工技術の発展もあり流通量も多くなっています。使用している時にも傷ついたり欠けたりしないよう、注意してくださいね。
スフェーンの名前はギリシャ語でくさびを意味する「sphenos(スフェノス)」に由来します。スフェーンの結晶がくさびの形をしていることが名前の由来です。和名は「楔石(くさびいし)」、または鉱物名のチタナイトから「チタン石(ちたんいし)」と呼ばれることもあります。
5-2.強く輝き、多くの色を見せる華やかな宝石
スフェーンはダイヤモンドよりも強く輝くと言われることがあります。それにはスフェーンの持つ高い「分散率」が関係しています。
宝石の輝きにはいくつかの要素が関係していますが、分散率はその内のひとつです。分散率は宝石が受けた光を内部で数種類の色の光に分散する性質で、高ければ高いほど多くの色に分かれて、宝石の中で輝きます。
分散率が高い宝石としてよく知られているのが、ダイヤモンドです。ダイヤモンドをいろんな角度から見ると、光が七色に輝いて見えます。この七色の輝きを「ファイア」と言います。分散率の高い宝石はファイアが美しく、はっきりと見えるのです。ダイヤモンドの分散率は0.044です。これも充分高いのですが、スフェーンの分散率は0.051とダイヤモンドを上回っています。
もうひとつのスフェーンの特徴は多色性です。
多色性とは、見る角度によって色を変える性質なのですが、スフェーンはなんと3色もの色を見せます。スフェーンは黄色や黄色がかった緑の宝石と言われていますが、角度を変えると赤茶色やゴールドっぽい黄色にも見えるのです。
また、スフェーンはまれにカラーチェンジする物もあります。蛍光灯の下で見るか、白熱灯の下で見るかで色を変えるのです。中には火花のように赤く輝くスフェーンもあるそうですよ。
スフェーンは一粒でたくさんの色を楽しめる宝石なんですね。
5-3.7月の誕生石、スフェーンの石言葉とスピリチュアル的効果
日本の誕生石は1958年に制定されましたが、2021年に新たに10種類の宝石が新しく誕生石に加えられました。スフェーンは新しく加えられた7月の誕生石のひとつです。7月の誕生石といえばルビーのイメージが強いですが、新誕生石がこれから段々と浸透すればスフェーンも今よりももっと人気の宝石になることが予想されます。
スフェーンの石言葉は「永久不変」「純粋」「光」などです。強い輝きを持つスフェーンですから、「純粋」や「光」という石言葉になったのでしょう。
スピリチュアル的には、スフェーンは「成長の石」と呼ばれています。この場合の成長とは、自分自身を成長させ目標を達成させるという意味と、周囲の人との繋がりや縁を成長させるという両方の意味があります。自分自身も成長できますし、周囲の人との絆も深まるパワーストーンです。
また、スフェーンはわずかに緑がかった石なので、ヒーリングの効果も併せ持っています。スフェーンを身に付けて、時には自分を労わってあげてくださいね。
6.トルマリンの中でも特に珍しいイエロートルマリン
トルマリンは、ジュエリーやアクセサリーとして使用される以外にも「肩こりに効く」「健康に良い」などと言われており、さまざまな方法で使用されています。果たして本当に、トルマリンは健康に良いのでしょうか。
6-1.イエロートルマリンはこんな宝石!
トルマリンは「ない色はない」と言われるほど、多くの色がある宝石です。その中でも明るい色合いのイエロートルマリンは希少価値が高く、高値で取引されています。
トルマリンの語源はシンハラ語の「turmali(トルマリ)」だと言われています。意味は「さまざまな色を持つもの」です。和名では「電気石(でんきいし)」と呼ばれています。和名にもある「電気」がトルマリンの持つ大きな特徴です。
トルマリンは、石そのものが電気を帯びています。大きな力を加えたり、温度変化があったときに静電気を帯びてほこりを吸い寄せるので、昔は掃除に使われていたこともあったそうです。他の石にはないそのような性質からトルマリンは「健康の石」と言われ、一時期浴槽にトルマリンを入れた「トルマリン風呂」なども流行しました。
実際に健康に良いかどうかは科学的には解明されていませんが、今でも健康効果を信じて身に付けている人もたくさんいます。
6-2.イエロートルマリンの女王、『カナリートルマリン』
イエロートルマリンの中でも特に彩度が高いものは、カナリートルマリンと呼ばれています。
カナリートルマリンは1983年にザンビア共和国で発見されました。黄金色とも言われるわずかに緑がかった黄色がとても美しい宝石です。理想的な美しい色で産出されるものは少なく、多くは加熱処理によって黄金色を引き出されています。
またカナリートルマリンは大きな結晶で産出されることが少ないので、ジュエリー用にカットされた物はさらに小さくなってしまいます。そのため流通しているジュエリーは1カラットに満たない小さな物がほとんどです。
もしも色合いもきれいで大きなカナリートルマリンを見かけたら、とてもラッキーなことと言えるでしょう。
6-3.10月の誕生石、イエロートルマリンの石言葉とスピリチュアル的効果
トルマリンは10月の誕生石で、石言葉は「友情」「無邪気」などです。さらにイエロートルマリンは「判断力」「観察眼」という石言葉も持っています。トルマリンは色ごとに石言葉が違うので、石言葉で何色のトルマリンを購入するかを決めてもいいかもしれませんね。
イエロートルマリンは、リーダーシップを発揮したい人におすすめのパワーストーンです。
石言葉の通りに周囲をよく見て、的確な判断を下せるパワーを持ち主に与えるので、身に付けると頼れるリーダーになることができるでしょう。
7.実は琥珀は宝石じゃない!?
一般に宝石と呼ばれている物の中には、厳密に言うと宝石でない物が含まれています。元は動物だった珊瑚などがそうなのですが、琥珀も実は厳密には宝石ではありません。では琥珀とはいったい何なのか、詳しく見ていきましょう。
7-1.琥珀はこんな石!
琥珀というと、どんな石を想像しますか?
色は透き通ったオレンジっぽい黄色で、形はさまざま。中に虫が閉じ込められた石をイメージする人もいるかもしれません。内包物と言っても、他の宝石でよくあるインクルージョンとはまったく違いますよね。
実は琥珀の正体は、遥か昔に植物から分泌された樹脂や樹液です。それらが長い時間をかけて化石になったのが琥珀で、中には爬虫類や鳥が閉じ込められている物もあるそうですよ。琥珀の中に閉じ込められているのが遥か太古の時代の生き物だと思うと、ロマンを感じますよね。
古代ギリシャ人は、琥珀を「夕日の妖精が海底でかたまった物」と考えていたそうです。夕日を思わせるような色合いの琥珀を見て、昔の人はそんな風に考えたんですね。古代ローマの博物学者であるプリニウスも、著書「博物誌」に琥珀が「太陽の石」と呼ばれていたと記しています。
琥珀の英語名であるアンバーは、アラビア語の「Anbar(アンバー)」に由来すると言われています。アンバーとは龍涎香(りゅうぜんこう)というクジラの体内で作られる物質のことで、燃やすといい香りを放つお香の一種です。琥珀も燃やすと良い香りを放つことから、アンバーという名前が付けられたと言われています。
また、琥珀はかつて中国では虎の化石だと思われていて、「虎塊」と呼ばれていたそうです。それが転じて琥珀と呼ばれるようになったと言われています。
7-2.少し変わった琥珀の価値基準
ほとんどの宝石の価値は、その美しさや大きさで決まります。もちろん琥珀にとっても、石の美しさと大きさは、石の価値を決める大切な基準です。ですが琥珀の価値基準はそれだけではありません。
琥珀の価値を決めるひとつ目の基準は、色です。
琥珀はそのほとんどが黄色っぽい色ですが、それ以外の色もまれにあります。とても希少で価値が高いのは、ブルーの琥珀です。反対にグリーンの琥珀は人の手により加工された物で、価値が低いとされます。また黄色っぽい琥珀の中でも、薄い黄色のものより、オレンジや赤っぽい琥珀の方が価値は高いです。
他の宝石とは異なる琥珀の価値基準は、内包物についてです。一般にほとんどの宝石は、内包物が少ないほうが価値が高いとされます。
ですが琥珀はそうではありません。アリやハチなどの虫が入った琥珀は「虫入り」と呼ばれています。中でもクモが入ったものは珍しく、特に高価です。虫が完全な姿で入っているほうが良い琥珀とされます。
7-3.琥珀の石言葉とスピリチュアル的効果
琥珀の石言葉は「抱擁」「癒し」です。虫の入った琥珀は、まるで虫を抱擁しているようですよね。ハチミツのようなとろりとした質感の琥珀は、見ているとリラックスして癒されるような気がします。
琥珀はストレスを感じている人に良いパワーストーンとされています。スピリチュアル的には、琥珀は太陽のエネルギーを持ち、大自然のパワーを閉じ込めている石です。身に付けることで琥珀のパワーを受け、太陽のように明るく前向きになることができるでしょう。
特に虫入りの琥珀は大きな生命力を持っているとされていて、健康のお守りにもなります。
8.ゴールドのルチルが閉じ込められた水晶、ルチルクォーツ
透明な水晶の中に針のような金色の線が見えるルチルクォーツは、金運のパワーストーンとして人気です。ところが同じルチルクォーツでも、西洋ではまったく違う効果があると言われています。
8-1.ルチルクォーツはこんな宝石!
水晶(クォーツ)の中に、線のように見えるルチルという鉱物が内包されたものが、ルチルクォーツです。内包されるルチルの色はさまざまですが、一番数が多く人気も高いのが、金色のルチルが内包されたゴールドルチルクォーツです。金色の線が入っていることから「金銭」を連想させ、金運の石として人気になりました。
ルチルクォーツの主な産地はブラジルやアフリカですが、いつ頃から産出されていたのかはっきりとはわかっていません。ルチルクォーツは産地では古くから使用されていたと言われています。ただし広い地域で知られるようになったのは最近のことで、パワーストーンとしては新しい部類です。
ルチルクォーツが面白いのは、東洋と西洋で違った意味のパワーストーンだと思われているところです。
ルチルクォーツが「金銭」という語呂合わせから、金運のパワーストーンとして人気なのは東洋のことです。おなじルチルクォーツでも、西洋では金色の線が美の女神ヴィーナスの髪の色を連想させるとして、愛情や美のパワーストーンとして知られています。
これも新しいパワーストーンならではですね。
8-2.偽物が多い?ルチルクォーツの見分け方
パワーストーンとして人気のルチルクォーツですが、ショップに売られているのは本物ばかりではありません。
線状の物が水晶に含まれていればすべてルチルクォーツだという誤った認識が広まっているのが、その理由のひとつです。
一般にはさまざまな色の線が入ったクォーツが、ルチルクォーツという名前で販売されています。金以外にも赤や青、ピンクなどの線が入ったクォーツがありますが、その中には厳密にいうとルチルクォーツではない物も含まれています。ルチルは青やピンク、グリーンにはなりません。それらの水晶が含んでいるものはルチルではなく、別の鉱物です。つまりそれらは、厳密にはルチルクォーツではありません
誤解によるものだけでなく、中にはルチルクォーツを模したガラスなどが販売されていることもあります。あまりに安すぎると感じた場合は、本物のルチルクォーツではないと考えたほうがいいでしょう。
8-3.ルチルクォーツの石言葉とスピリチュアル的効果
ルチルクォーツの石言葉は「財運」「成功」です。金運を上げるパワーストーンとして人気のあるルチルクォーツですから、これらの石言葉にも納得ですね。
スピリチュアル的にも、ルチルクォーツは金運アップのパワーがあります。ルチルクォーツのパワーは、特にギャンブル運を上げてくれるとも言われているので、勝負の時に身に付けるといいかもしれません。もちろん、ギャンブルはほどほどにしてくださいね。
ルチルクォーツには、精神力を上げる効果もあります。乗り越えたい試練がある時に、前向きになれるパワーストーンです。
9.虹色に輝き、種類が多いオパール
オパールは種類が多く、その中には黄色やオレンジのものもあります。産出量が多いのは白っぽいオパールなので白い宝石というイメージがあるかもしれませんが、黄色やオレンジのオパールもとても魅力的です。
9-1.オパールはこんな宝石!
オパールは二酸化ケイ素と水が混ざりあってできた鉱物です。水分を多く含んでいるので、乾燥に弱く、使用時や保管時にも注意する必要があります。
オパールは水分を多く含む宝石なので、太陽光に長く当て続けると水分が蒸発して亀裂が入ってしまうことがあります。逆にオパールを濡らしたままにしておいても、水分を含むことによって色が変わってしまいます。
また、オパールは傷つきやすい宝石です。ほかの宝石と擦れることで傷がついたり欠けてしまうこともありますので、気を付けてください。
オパールの語源には、いくつかの説があります。
ギリシャ語で「色の変化」という意味の「oppalos(オパロス)」「opalios(オパリオス)」や、サンスクリット語で「宝石」という意味の「upala(ウパラ)」などが語源だと言われていますが、はっきりとはわかっていません。
オパールの和名は「蛋白石(たんぱくせき)」です。これは白いオパールが卵の白身に見えることに由来しているようです。虹色石と呼ばれることもあるそうですよ。
9-2.イエローオパールとオレンジオパールは種類が違う!
オパールは大きく2種類に分けられます。ゆらゆらと七色に輝く遊色効果を持つプレシャスオパールと、遊色効果のないコモンオパールです。
イエローオパールは遊色効果のないコモンオパールです。コモンオパールは不透明な物が多いですが、イエローオパールは透明感があるものが多く、アクセサリーとしても人気があります。特に黄色が鮮やかな物は、バナナオパールや太陽のクリスタルとも呼ばれています。
はっきりしたオレンジ色のオパールは、ファイヤーオパールと呼ばれています。ファイヤーオパールは遊色効果のあるプレシャスオパールで、炎のようなきらめきが印象的です。炎のように見える遊色効果でファイヤーオパールと呼ばれていますが、遊色効果が出にくいのもこの種類のオパールの特徴です。
ファイヤーオパールは特に水分量が多いので、太陽光やエアコンの風には注意しましょう。
9-3.10月の誕生石、イエローオパールの石言葉とスピリチュアル的効果
オパールは10月の誕生石で、石言葉は「純真無垢」「忍耐」などですが、色ごとにも異なる石言葉があり、イエローオパールは「隠された本能」、ファイヤーオパールは「恋する人」という石言葉も持っています。
スピリチュアル的には、オパールは明るく陽気な石だとされています。自分のネガティブさを改善してポジティブになりたいと思っている人には、オパールがぴったりでしょう。つらいことがあった時に落ち込みすぎてしまう人に、オパールは明るいパワーを与えてくれます。
10.華やかに輝くイエローダイヤモンド
「永遠の輝き」とも言われるダイヤモンドにも、黄色い物は存在します。イエローダイヤモンドは黄色い宝石の中でも特に輝きが強く、とても華やかでジュエリーにぴったりな宝石です。
10-1.イエローダイヤモンドはこんな宝石!
ダイヤモンドというと無色の宝石で、透明度が高いほど品質が高いというイメージがあるのではないでしょうか。
カラーレスダイヤモンドの価値基準のひとつに、透明度があります。ダイヤモンドはより透明な石の方が価値が高く、黄色や茶色っぽい石はランクが低いとされるのです。
ですがはっきりとしたあざやかな黄色のものは例外で、イエローダイヤモンドと呼ばれます。イエローダイヤモンドはカラーレスのダイヤモンドとは価値基準が異なり、黄色が強くあざやかなほど良いイエローダイヤモンドとされるのです。
ダイヤモンドは炭素で出来ていますが、成長する過程で窒素が混ざってイエローになることがあります。窒素の量で色の濃淡が変わり、彩度の高いイエローのダイヤモンドは「カナリーイエロー」と呼ばれ、カラーレスダイヤモンドよりも高価です。
透明以外のダイヤモンドはイエローの他にもピンクやブルー、グリーンなどがあり、それぞれとても高価です。特にレッドダイヤモンドなどは流通量もとても少なく、とても購入できるようなものではありません。ですがイエローダイヤモンドはカラーダイヤモンドの中でも比較的産出量が多く入手しやすいので、自分へのご褒美にもぴったりです。
10-2.セレブに愛されたイエローダイヤモンド
イエローダイヤモンドは多くのセレブが身に付けたことでも人気になりました。
有名なのは、映画「ティファニーで朝食を」でオードリー・ヘップバーンが身に付けたイエローダイヤモンドのネックレスです。128.54カラットの大粒のネックレスは「ティファニーイエローダイヤモンド」と呼ばれています。
ティファニーイエローダイヤモンドは、2019年のアカデミー賞のレッドカーペットで歌手のレディー・ガガが身に付けたことで再び注目を集めました。レディー・ガガの胸元を飾るイエローダイヤモンドは、記憶にあるという人もいるのではないでしょうか。
10-3.4月の誕生石、イエローダイヤモンドの石言葉とスピリチュアル的効果
ダイヤモンドは4月の誕生石で、石言葉は「純潔」や「永遠の愛」です。そして特にイエローダイヤモンドは「良縁」「富と権力」という石言葉を持っています。黄色は金運を表すカラーなので、富や権力という石言葉になったのでしょう。
スピリチュアル的には、ダイヤモンドは最強の力を持ったパワーストーンで、持つ人を選ぶとも言われています。とても大きなパワーを持っているので、そのパワーを受け止める準備が必要なのです。とても前向きで持ち主をひっぱっていくので、それに着いていけないとかえって疲れ切ってしまったり、つらい思いをすることになってしまいます。
特にイエローダイヤモンドは「富と権力」という石言葉があるように、仕事で成功したいときにぴったりなパワーストーンですが、やる気のある時でないと逆効果になってしまうでしょう。
11.(まとめ)元気になりたいときは黄色い宝石がおすすめ!
10種類の黄色やオレンジ色の宝石をご紹介してきましたが、気になる物はありましたか?
黄色やオレンジと言っても、それぞれ色が濃かったり薄かったり、緑がかっていたりとそれぞれですよね。
黄色やオレンジの宝石に共通しているのは、見ているだけでも元気がもらえるということです。ポジティブで明るい雰囲気がある宝石ばかりなので、身に付けたら自分も前向きになれる気がしませんか?
黄色やオレンジの宝石のパワーをもらって、仕事や勉強を頑張りましょう!