2025年1月29日
【11月誕生石】トパーズとはどんな石?意味・効果・色・石言葉を徹底解説!

11月の誕生石であるトパーズという宝石をご存知ですか?
ダイヤモンドやルビーほど有名ではありませんが、誕生石のひとつなので知っている人も多いと思います。トパーズは和名では「黄玉(おうぎょく)」と呼ばれていて、多くの人がイエローの石というイメージを持っている宝石です。ですが実は、トパーズはイエロー以外にもたくさんのカラーバリエーションがあります。さまざまな色があり、選択肢が豊富なのは魅力的ですね。
色以外にも、トパーズには多くの魅力があります。たとえばパワーストーンとしてトパーズを身に付けると、持ち主にさまざまな効果があらわれると言われているのをご存知ですか?美しいトパーズは、ただ身に付けるだけでも楽しい気分になります。ですがそれ以外にも良い効果があるのを期待して、トパーズを身に付ける人も少なくありません。
今回は、ジュエリーとして、そしてパワーストーンとしてのトパーズの魅力をご紹介したいと思います。トパーズのさまざまな面を知って、より楽しく、効果的にトパーズを身に付けてくださいね。
目次
1.トパーズとはどんな石?
出典:GIA
トパーズはある程度知名度がある宝石なので、名前は聞いたことがある、何度か見たことがあるという人も多いと思います。ですが、実はトパーズは多くの人が思っているよりもたくさんの魅力を持っている石なのです。
その魅力の割に注目される機会が少なく、トパーズのことを充分に知っている人が少ないのは、とてももったいないことですよね。そんな知られざるトパーズの魅力を、さまざまな角度からじっくり知っていきましょう。
まずはトパーズがどんな石なのか、基本的な情報を見ていきます。
1-1.トパーズの基本情報
トパーズは地中のマグマが冷えて固まった、火成岩の一種です。「火成岩って、なんとなく聞き覚えがあるような……」と思った人もいるのではないでしょうか。中学や高校の理科の授業で習った記憶がある人も多いと思います。ですが、理科の授業で習った火成岩は黒や灰色っぽい、ゴツゴツした石でしたよね。授業で習う火成岩は、トパーズのようなキラキラした宝石とは似ても似つかない、いわゆる普通の岩です。火成岩と一口に言っても、さまざまな種類があります。そして宝石には、火成岩の中で結晶化する物も少なくありません。
トパーズも火成岩の中でできる宝石のひとつです。トパーズの他にも、ルビーやサファイア、ムーンストーンなどが火成岩の中でできるのですから、驚きですよね。トパーズは火成岩の中で美しい結晶になり、人の手によって採掘されます。そしてそこから、次は職人の手に渡り、美しいジュエリーやパワーストーンに加工されます。
トパーズは加工も一筋縄ではいきません。宝石には、加工しやすいものと加工しにくいものがあります。そしてトパーズは、加工しにくい宝石と言えるでしょう。
なぜトパーズが加工しにくいのか。それはトパーズが持っている、ある性質が関係しています。宝石の加工しやすさに関わるのは、その石の丈夫さです。宝石の丈夫さには2種類あります。それは「モース硬度」という傷つきやすさと、「劈開(へきかい)」という割れやすさです。ふたつの丈夫さのうち、トパーズのモース硬度はじゅうぶんにあります。モース硬度とはふたつの物質を擦り合わせた時に、どちらが傷つくかを比べた硬さの尺度です。トパーズのモース硬度は8で、宝石の中でも比較的丈夫なほうと言えます。モース硬度10のダイヤモンドやモース硬度9のルビー・サファイアよりは傷つきやすいですが、それ以外のほとんどの石よりトパーズは傷つきにくいです。その点ではトパーズは加工しやすいと言えるでしょう。
ですがそれ以上にやっかいなのが、トパーズの「劈開」です。劈開とは、その方向に力を加えると簡単に割れてしまう方向のことをいいます。間違ってその方向に力を加えてしまうと、スパッと割れてしまうのです。劈開の方向に力を入れてしまうと今までの作業が無駄になってしまうのですから、職人は気を遣うでしょうね。この劈開という性質から、トパーズは加工しにくい宝石だと言われています。私たちが普段ショップで目にする美しいトパーズは、職人の苦労でできているんですね。
1-2.トパーズの歴史と伝説
トパーズの歴史は古く、紀元前から採掘されていました。ところが最初に発掘されたのはどの地域で、どの時期かというのは、詳しくはわかっていません。それにはトパーズの、少しややこしい歴史が関わっています。
科学技術の発達していなかった時代、古代の人々は、見た目で宝石の種類を判別していました。石の成分などを詳しく調べることができないのですから、見た目で判断するしかなかったのです。緑ならばエメラルド、赤ならばルビー、そして黄色ならばその石はトパーズと呼ばれていました。ペリドットは、トパーズに間違われていた宝石のひとつです。ペリドットは明るいイエローグリーンの宝石ですが、その中でも特にイエローが強い石が、当時はトパーズと呼ばれていました。また、黄色く発色した水晶であるシトリンも、トパーズと呼ばれていた宝石のひとつです。
トパーズと思われていた石も、実際に後から詳しく調べてみるとペリドットやシトリンだったということは珍しくありません。そのため、トパーズという石の記録が残っていても、それが本当に現在私たちがトパーズと認識している石の話なのかどうかは、判断が難しいところなのです。とはいえ、トパーズは人々にさまざまな方法で使用されていたようです。
1-3.トパーズの名前の由来
トパーズの名前の由来には、諸説あります。
ひとつはアフリカ大陸とアラビア半島に囲まれた紅海に浮かぶ島、セントジョーズ島に由来するという説です。セントジョーズ島はその昔、トパジオス島と呼ばれていました。そしてトパジオス島は、トパーズの産地だったのです。トパーズという名前は、その島の名前に由来していると言われています。
もうひとつは、サンスクリット語で「炎」という意味の言葉「トパズ」に由来するという説です。トパーズの中でも特に濃いイエローの物は、燃え上がる炎にも見えますね。もしかしたらトパーズの名前は、その濃いイエローに由来しているのかもしれません。
1-4.トパーズの産地
トパーズは世界中の多くの国で産出されます。ブラジルやパキスタン、スリランカ、ロシアなどがトパーズの産地です。そしてトパーズは産地によって異なる特徴を持っています。トパーズ最大の産地はブラジルです。ブラジル産のトパーズはカラーバリエーションが豊富で、ブルー、ホワイト、イエローなどさまざまな色のトパーズが産出されます。
特に希少な濃いイエローのトパーズが産出されるのも、ブラジル産トパーズの特徴です。また、トパーズの中でも特に希少なインペリアルトパーズも産出されます。
パキスタンも、トパーズの産地として有名です。天然のピンクトパーズが産出されるのが、パキスタン産トパーズのもっとも大きな特徴です。オレンジ色のトパーズを加熱してピンク色にしたピンクトパーズも、世の中には多く流通しています。もちろん加熱したピンクトパーズも偽物というわけではないのですが、特に天然のピンクトパーズは希少です。
日本でもかつてはトパーズが産出されていました。ですが現在は残念ながら、日本ではトパーズは採れません。また日本でもトパーズが採れるようになったらいいですね。
2.トパーズはカラーバリエーションが豊富!
出典:GIA
トパーズは和名では「黄玉(おうぎょく)」と呼ばれています。それだけイエローのイメージが強いので、今でも「トパーズといえばイエローの宝石」と思っている人も多いのではないでしょうか。
ですが実際は、トパーズはカラーバリエーションがとても豊富な宝石です。
具体的に何色のトパーズがあるのか見ていきましょう。
2-1.イエロートパーズ
トパーズといえば、まず思い出すのがイエローですよね。Fタイプの、フッ素を含むトパーズです。透明に近い淡いイエローから、茶色っぽい褐色に近いイエローなどがあります。
イエロートパーズはポジティブなパワーを持っていると言われている宝石です。淡いイエローは流通量が多いので、希少性はあまり高くありません。比較的入手しやすい宝石といえるでしょう。
同じイエローでも濃い鮮やかなイエローのトパーズは量も少なく、高値で取引されています。
2-2.ブルートパーズ
イエローの次に有名なのが、ブルートパーズではないでしょうか。透き通った水色っぽいブルーがさわやかな印象の石で、Fタイプのトパーズです。
ブルーが濃いトパーズは人気が高く、ジュエリーとしても、パワーストーンとしても加工されます。
ところが天然のブルートパーズはほとんどありません。流通しているブルートパーズはその多くが他の色のトパーズを加工したものです。
2-3.ピンクトパーズ
ピンクトパーズは、かわいらしいピンク色のトパーズで、ローズトパーズと呼ばれることもあります。ピンクのトパーズにはFタイプのものとOHタイプのものが両方あり、見た目で見分けることはほとんど不可能です。ただOHタイプのトパーズは流通量が少なく高価なことが多いので、手頃な価格の場合はおそらくFタイプと考えてもいいでしょう。
ややオレンジがかったピンクトパーズは、プレシャスオパールという別名で呼ばれることもある、希少でとても人気の高いカラーです。
2-4.ホワイトトパーズ
無色透明のトパーズは、ホワイトトパーズと呼ばれています。その他にもクリアトパーズ、シルバートパーズと呼ばれることもありますが、すべて無色透明のトパーズのことです。そもそもトパーズは、もとは無色透明の石です。さまざまな元素や要因が加わってたくさんのカラーバリエーションになります。ホワイトトパーズにはOHタイプとFタイプの両方があります。
ホワイトトパーズは産出量の割には流通量は多くありません。ホワイトトパーズは加工されて、他の色のトパーズになって流通することの方が多いのです。
透明度が高くキラキラしているので、「ジュエリーの脇にある小さなダイヤモンドかな?と思ったらホワイトトパーズだった」ということもよくあります。
2-5.インペリアルトパーズ
インペリアルトパーズはOHタイプのトパーズで、色合いはピンクからオレンジの物まであります。ゴールドっぽい物もあれば、ほとんどピンク色の物もあるので、その幅の広さに驚くかもしれません。
インペリアルトパーズは「皇帝」という名前がついている通り、トパーズの中でもっとも希少で価値が高いトパーズです。
中でも特にピンク色の「ピンクインペリアルトパーズ」は価値が高く、高値で取引されています。
3.トパーズのスピリチュアル的な意味
トパーズは、古くから人々に親しまれてきた宝石であり、スピリチュアルな意味を持つ石のひとつとされています。特に「精神の安定」や「思考の明瞭化」に関わる石として知られ、心を落ち着かせ、冷静な判断を助けると言われています。そのため、集中力を高めたいときや、物事を前向きに考えたいときに適した宝石と考えられています。
また、トパーズには「持ち主にとって必要なものを引き寄せる力」があると信じられてきました。古代では、富や繁栄をもたらす石ともされ、身につけることで良い流れを呼び込むと考えられていたようです。特に、ブルートパーズはコミュニケーションを円滑にするとされ、人間関係を良好に保つサポートになると言われることもあります。
さらに、トパーズは感情のバランスを整え、穏やかな気持ちを保つ助けになるとも言われています。ストレスや不安を和らげるお守りとして用いられることもあり、リラックスしたいときやポジティブな気持ちを持ち続けたいときに身につけるのもよいでしょう。
4.トパーズの石言葉
花をプレゼントする時に、花言葉を意識したことはありますか?フラワーショップでは、花ごとに花言葉のポップがつけてあったりすることもよくありますよね。愛の告白をする時に「あなたを愛しています」という花言葉がある真っ赤なバラを、母の日に日頃の感謝を込めて「母への愛」という花言葉のカーネーションを贈るのは、定番中の定番です。
花には花言葉があるように、宝石には石言葉があります。宝石を購入したり身に付けたりする時や、大事な人にプレゼントを贈る時に、花言葉を参考にするように石言葉を参考にすることができればとても素敵ですよね!その宝石を象徴する石言葉は、石の色やイメージから付けられることが多いようです。そしてカラーバリエーションが豊富なトパーズは、その色ごとに石言葉があります。
身に付ける色によっても意味が変わりますので、それぞれご紹介していきますね。
トパーズの石言葉①:「希望」
トパーズは「希望」の象徴とされ、未来に向かって前向きに進む力を与えてくれる石と考えられています。古くから、人々は困難な状況を乗り越えるための支えとしてトパーズを身につけてきました。特に、目標に向かって努力する人や、新しい挑戦をしたい人におすすめの石とされています。
また、トパーズは持ち主の心を明るくし、不安や迷いを取り除くサポートをすると言われています。そのため、人生の転機や重要な決断を控えているときに身につけることで、ポジティブなエネルギーを引き寄せるお守りになるでしょう。特にイエロートパーズは、太陽のような明るいエネルギーを持ち、希望を象徴する石として親しまれています。
トパーズが持つ「希望」の力は、持ち主に前向きな気持ちをもたらし、目標達成をサポートするとされています。
トパーズの石言葉②:「友情」
トパーズには「友情」という石言葉もあります。特にブルートパーズは、誠実な友情を育む石とされ、大切な人との絆を深めるサポートをすると考えられています。古くから、信頼関係を大切にする人々に選ばれてきた宝石のひとつです。
友情において大切なのは、相手を思いやる気持ちや、誠実なコミュニケーション。トパーズはそうした信頼の絆を強くし、関係性を円滑にすると言われています。そのため、大切な友人や家族との関係をより良いものにしたいときや、新しい出会いを大切にしたいときに身につけるとよいでしょう。
また、トパーズは誤解やすれ違いを防ぐとも言われ、円滑なコミュニケーションをサポートする石としても知られています。友情を大切にしたいときや、人間関係を良好に保ちたいときにおすすめの宝石です。
トパーズの石言葉③:「知性」
トパーズは「知性」を象徴する石としても知られています。持ち主の思考をクリアにし、冷静な判断力をサポートすると言われています。そのため、勉強や仕事での集中力を高めたいときや、新しいアイデアを生み出したいときに適した宝石とされています。
特に、ブルートパーズは知性を司る石として有名です。論理的な思考力を高めるだけでなく、感情に流されずに物事を冷静に見極める力をサポートすると言われています。そのため、重要な決断を控えている人や、知識を深めたいと考えている人におすすめです。
また、トパーズは「直感力を研ぎ澄ます」とも言われており、新しい発見や創造的な発想を助ける石としても親しまれています。勉強や研究、ビジネスの場面で力を発揮してくれるかもしれませんね。
トパーズの石言葉④:「誠実」
トパーズは「誠実」を象徴する石としても知られています。持ち主の心を穏やかにし、正直で誠実な行動を促すと考えられています。人との信頼関係を築くうえで、誠実さはとても大切な要素ですよね。トパーズは、その誠実な心を育み、人とのつながりをより深めるサポートをすると言われています。
特に、ピンクトパーズは愛情や人間関係を円滑にする石とされ、恋愛や友情において誠実な気持ちを持ち続ける助けになると考えられています。また、仕事においても、正直な姿勢を大切にしたいときや、公平な判断を求められる場面で役立つとされることがあります。
トパーズの持つ「誠実」のエネルギーは、自分自身に対しても正直でいることを促してくれるかもしれません。人との信頼関係を深めたいときや、自分の気持ちを整理したいときにぴったりの宝石です。
トパーズの石言葉⑤:「幸運」
トパーズには「幸運」を引き寄せる石言葉もあります。持ち主にポジティブなエネルギーをもたらし、人生に良い流れを生み出すと考えられています。そのため、運気を上げたいときや、新しい環境に飛び込む際のお守りとして選ばれることが多い宝石です。
特に、イエロートパーズは「富と繁栄の石」とも呼ばれ、古くから成功や金運をもたらす石として愛されてきました。仕事や人間関係など、さまざまな場面で幸運を呼び込むとされ、新しいチャンスをつかみたいときに身につけるとよいでしょう。
また、トパーズは前向きな気持ちを引き出し、持ち主が自信を持って行動できるようサポートするとも言われています。幸運をつかむためには、自分自身の行動も大切ですよね。トパーズをお守りにして、新しい一歩を踏み出してみるのもよいかもしれません。
5.トパーズを身に付ける効果
トパーズがいつ頃から人々に使用されてきたのか、詳しいことはわかってはいません。ですがかなり古くから、トパーズはスピリチュアル的な効果があると信じられていました。人々はトパーズを宗教的な儀式に用いたり、お守りとして身に付けたりしていたようです。そのスピリチュアルな効果を得ようとしていたのです。
現在でも、トパーズはパワーストーンとして用いられています。トパーズは11月の誕生石でもあるのでお守りにしたり、スピリチュアル的な効果を得るために身に付ける人も少なくありません。
トパーズには、主な効果が3つあります。探し物を見つける効果、持ち主の観察力や洞察力をアップする効果、持ち主に正しい選択を促す効果です。トパーズの3つの効果について、ひとつずつ見ていきましょう。
5-1.探し物を見つける
トパーズは探し物を見つける効果を持っています。持ち主にとって必要なものを探し出してくれるパワーストーンです。
この場合の探し物とは、本当になくしてしまった物だけを指すわけではありません。その時の持ち主にとって必要なもの、たとえば目標や良好な人間関係などを探すサポートをしてくれるのも、トパーズの効果のひとつです。人生の節目に立った時に、目標を見失ってしまったり、このまま進んでいいのか迷ったりしてしまうことがありますよね。そんな時に、トパーズはパワーを発揮してくれるでしょう。
もちろん単になくしものを見つけるという効果もありますので、何か大切なものをなくしてしまった時にも役立ってくれます。トパーズ自体をなくさないように、気を付けてくださいね。
5-2.観察力・洞察力をアップさせる
トパーズは持ち主の観察力や洞察力をアップさせるパワーも持っています。
周囲をよく見て今どんな状況なのか知ることは、生きていく上でとても重要なことです。これができなければ、せっかく努力してもちょうどいいタイミングで力を発揮できなかったり、周囲に迷惑がられてしまうことさえあります。目標達成のために努力をして力を付けるのは大事なことですが、それだけでは決してうまくいきません。正しいことをやっているはずなのに、なんだかタイミングが良くないなと感じたことがある人には、トパーズを身に付けることをおすすめします。
5-3.正しい選択ができるようになる
あなたがトパーズの力を借りて目標を見つけ、周囲をよく観察して自分の力を発揮するタイミングを見極めることができるようになったとしましょう。
その時に、最後にあなたがしなければならないのは、正しいほうを選択するということです。人生は選択の連続だと言いますよね。ですが選択とは、とても難しいものです。どちらが正しいのか見極めるのも難しいですが、それ以上に難しいのは実は選ばなかった方を捨てる勇気です。「選ばなかったほうが実は良い選択肢だったのでは?」と思ってしまって、なかなか思いきれなかったり、いつまでも後悔し続けてしまうという経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
そんな時にトパーズは、持ち主に選択する勇気を与えてくれます。優柔不断な自分を変えたい人や、大事なところでどうしてもためらってしまう人の背中を、トパーズは押してくれるでしょう。
6.トパーズの価値基準と値段
宝石にはそれぞれ価値の基準があり、それによって値段が異なります。宝石の主な価値基準とは大きさ、色、透明度、そしてカットです。この価値基準はそれぞれが複雑に絡まりあっています。もちろん、すべてをパーフェクトに満たす素晴らしい宝石があれば、一番良いでしょう。とても高価にはなると思いますが、誰が見ても美しく、その値段に納得するジュエリーができるはずです。
ですが、そんな宝石は滅多にありません。パーフェクトなジュエリーなど、ほとんどないと思ったほうがいいでしょう。ですからどの基準が自分にとって一番大事なのかを、知っておく必要があります。大きいけれど色はあまりきれいではない物と、カットは素晴らしくてよく輝くけれどとても小さい物ではどちらがいいのか。あるいは値段を優先するのか。それともバランスを重視するのか。宝石を購入しようと思ったら、自分が一番優先したい条件を考えなければなりません。
そのためにはそれぞれの価値基準について、どういったものがいいのかを知っておく必要がありますよね。4つの価値基準とトパーズの値段について、詳しく見ていきましょう。
6-1.大きさ
天然の宝石が出来上がるには、長い時間がかかります。数百年、数千年もかかってできるような宝石もあるくらいです。最初は目にも見えないような小さな小さな粒が、元素同士がくっついたり、圧力が加えられたりして宝石になるのです。大きな宝石はそれだけ長い時間がかかっています。出来上がるまでに割れてしまうこともあるので、大きな宝石はそれだけで希少です。大きい方が見た目も美しいうえに、産出される数もすくないので、当然高価になります。
もちろん宝石は、大きければそれでいいというわけではありません。ですがもしほとんど同じ色合いで、ほとんど同じ透明度のトパーズがあるとしたら、大きい方が価値が高いのは当然だというわけです。
宝石の中には、産出される原石のほとんどが小粒な種類もあります。ですがトパーズは、比較的大きな原石が産出されることが多い宝石です。そのため大粒で華やかなジュエリーに加工されることも多く、「大きくて華やかなジュエリーがほしい」という需要に応えてくれます。
6-2.色
色合いも、宝石の重要な価値基準のひとつです。多くの宝石は、色が明るく濃い物の方が価値が高いとされます。トパーズももちろん、その価値基準は同じです。
たとえばイエロートパーズを比べるとわかりやすいと思います。淡いイエローのトパーズと濃いイエローのトパーズでは、濃いイエローのトパーズの方が価値が高いとされるのです。同じ色合いの中での価値の違いは、色が淡いか濃いかによります。
トパーズの場合はさまざまなカラーがあるので、何色のトパーズかでも価値が変わります。トパーズを色でランクを付けるとすると、もっとも価値が低いのはイエロートパーズです。流通量が最も多いので、希少価値も高くありません。次はホワイトトパーズです。ホワイトトパーズはジュエリーのメインではなく脇石に使用されることが多い石で、あまり需要は高くありません。
トパーズは、赤みが強いほどランクが高いとされます。ピンクトパーズやレッドトパーズは価値の高いトパーズです。もっとも価値が高いのは、オレンジっぽいピンク色のインペリアルトパーズです。
6-3.透明度
宝石でいう透明度とは、石自体が透き通っているかどうかということではありません。宝石の透明度とは宝石の内部の異物、いわゆるインクルージョンがあるかどうかということです。宝石は長い時間をかけて出来上がるまでに、さまざまな物を取り込みます。取り込んだ物質は見た目が美しい特別な物をのぞき、宝石にとってはないほうがいいインクルージョンになってしまうのです。
インクルージョンが多いと、単純に宝石を見ている時に気になりますし、インクルージョンの大きさや性質によっては宝石の輝きに影響します。インクルージョンが多いせいで、石自体が濁って見えるようなものもあるくらいです。
トパーズでも、それは例外ではありません。ですがトパーズは、インクルージョンが入りにくい宝石です。購入する前に宝石をよく見て、インクルージョンが気にならないものを選んでくださいね。
6-4.カット
その石にどのようなカットが施されているかも、価値の基準になります。カットは人がもっとも関わることができる価値基準です。人は昔からどのようなカットを施せば宝石が一番美しく見えるのか、その宝石の性質に合うのかと工夫を重ねてきました。
例えば取り込んだ光を内部でたくさん反射するダイヤモンドはブリリアントカットが最適と言われています。他の宝石に比べて欠けやすいエメラルドは長方形の角の部分を落としたカットを施されることが多いので、このカット方法はエメラルドカットという名前がついているほどです。
トパーズはというと、原石が細長い柱のような形で産出されるものが多いので、楕円型のオーバルカットやしずく型のペアシェイプカットが施されることがよくあります。ですがトパーズの、特にたくさん産出されるイエローやブルーなどの色合いのものは、他にもさまざまな形にカットされます。
さまざまな形で、いろんな表情が楽しめるのもトパーズの良いところです。
6-5.値段
価値基準を総合的に判断して、宝石の値段は決まります。トパーズは産出量が多くそこまで希少というわけではないので、比較的購入しやすい宝石です。ですが同じトパーズでも、その石がFタイプかOHタイプかで、予算は異なってきます。
産出量が多いFタイプはサイズが大きくても、石だけなら1万円程度で購入できるものもたくさんあります。ジュエリーにすると石以外の要素も入りますので価格は上がりますが、3~5万円くらいの予算があれば、さまざまな選択肢の中から気に入るものを選ぶことができるでしょう。
OHタイプのトパーズといえば、インペリアルトパーズ。インペリアルトパーズは産出量が少ないので、Fタイプのトパーズよりも高価です。石だけでも最低5万円程度、品質の良い物や色が良いものであれば10万以上の値付けになっているでしょう。高価ではありますが、その分希少で美しいのでそれだけの価値はありますよ。
7.トパーズと相性の良い石
パワーストーンは複数種類で組み合わせて使うことがよくあります。ショップなどで、色んな石を組み合わせてあるお守りやアクセサリーを見たことがある人もいるでしょう。今回はトパーズと相性の良い3種類のパワーストーン、シトリン、アパタイト、クンツァイトをご紹介します。
もちろんこの組み合わせ以外にも、トパーズと組み合わせるのに良いパワーストーンはたくさんあります。これ以外のパワーストーン同士の相性が気になる!という時は、ぜひご自分で調べてみてください。
7-1.トパーズ×シトリン
シトリンは黄色く変化した水晶の仲間で、和名では「黄水晶(きすいしょう)」とも呼ばれます。実はシトリンはトパーズと同じ、11月の誕生石です。同じ月を象徴する石同士なだけあって、似たところも多いトパーズとシトリンですが、違うところも当然あります。
シトリンはそのイエローの見た目から、昔から金運を象徴する石として、商人に人気のあるパワーストーンでした。商売繁盛のパワーストーンとして商談をするような部屋に置物として置いてあることもあるそうです。もちろんシトリンの効果はそれだけではありません。シトリンは太陽のようなイエローの光で持ち主を照らし、積極的に行動できるようにしてくれるという効果があります。なぜかいつも周囲に人が集まるような、明るく陽気な人になるための後押しをしてくれるパワーストーンです。
シトリンは人間関係だけでなく、仕事や勉強に対するやる気をアップさせてくれる効果も持っています。このような効果は、トパーズととても相性がいいです。勉強や仕事でこれから何かなしとげようという目標がある人に、トパーズとシトリンはパワーを貸してくれるでしょう。
7-2.トパーズ×アパタイト
アパタイトというと、ジュエリーやパワーストーンというよりも、歯磨き粉に含まれる成分として耳にしたことがある人の方が多いかもしれません。アパタイトの主成分はリンとカルシウムで、歯のエナメル質の95%を占めています。ですが歯磨き粉に入っているアパタイトと、パワーストーンのアパタイトは厳密に言うと別の物です。実はアパタイトには3種類あります。歯磨き粉に使われるアパタイトはハイドロキシアパタイトです。一方パワーストーンとして用いられるアパタイトはフッ素の含まれるフローアパタイトという種類のアパタイトです。
アパタイトは、たくさんの成分でできているため、人と人との結びつきを強め、コミュニケーション能力をアップさせる効果があります。この効果はトパーズのパワーととても相性が良いパワーと言えるでしょう。トパーズは自分にとっての目標を見つけ、それを達成するために必要なパワーを持っています。アパタイトの効果も目標達成のためには必要なパワーです。コミュニケーションを高めることで、自分にとって良い環境を整えることができます。目標達成に向けて、持ち主の背中を押してくれる組み合わせです。
7-3.トパーズ×クンツァイト
クンツァイトは藤色やピンク色の石です。ミステリアスでありながら上品さも感じられる見た目をしているので、身に付ける時にもテンションが上がるでしょう。クンツァイトは多色性と燐光性という、少し変わった性質を持っています。多色性とは見る角度によって色の濃さが変わる性質です。ぜひさまざまな角度からクンツァイトを見てみてください。濃い色も薄い色も楽しむことができるでしょう。
燐光性とは光を浴びた後に暗い所でクンツァイトを見ると、少しの間石自体が光っているように見える性質です。この性質からクンツァイトは、よく夜会で身に付けられていたそうですよ。クンツァイトの効果はヒーリングです。疲れた心と体を優しく癒してくれるパワーを、クンツァイトは持っています。疲れている時にクンツァイトを身に付ければ、ほっと一息つくことができるでしょう。頑張りすぎてしまうと、自分にも他人にも厳しくなってしまいがちです。そんな時にクンツァイトは、優しい気持ちを思い出させてくれます。
トパーズは持ち主が周囲をよく観察し、正しい選択ができるよう導いてくれるパワーストーンです。その時に自分のことだけでなく、周囲の人のことも気にかけた選択ができれば、より良い人間関係を築くことができますよね。トパーズとクンツァイトの組み合わせは、自分も自分の周りにいるひとも幸せにするパワーを持っています。
8.【まとめ】さまざまなトパーズから、自分にぴったりなものを選ぼう!
今回はトパーズについて、さまざまなトパーズの魅力とスピリチュアル的な意味と効果をご紹介しました。トパーズの最も古い歴史について、詳しくはわかっていません。ですがトパーズは古くから人々に使用されていた宝石のひとつです。
トパーズといえばイエローの宝石というイメージが強いかもしれませんが、イエロー以外にもブルー、ピンク、ホワイト(無色)、そしてインペリアルトパーズという特別な色合いのものがあります。それぞれが美しく、異なる石言葉を持っているのがトパーズの特徴です。
トパーズはパワーストーンとしての効果も持っています。持ち主の探し物を見つけたり、洞察力をアップさせて正しい選択ができるように促したりしてくれるのがトパーズです。持ち主の気持ちを落ち着かせてくれるので、冷静な判断が必要な時に、ぜひ身に付けてくださいね。
11月の誕生石でもあるトパーズは、とても美しく良い効果を持っている宝石ですが、決して高価すぎず、比較的身近な種類の宝石です。さまざまな色から、自分の好きな色を選べるのも嬉しいですね。
ぜひいろんなトパーズを、ショップで探してみてください。自分が一番気に入ったトパーズ、一番素敵だなと思ったトパーズを身に付ければ、きっと良い効果を得られるでしょう。