2024年7月23日
エルメスのエールバッグとは?定価や使い勝手・新モデルとの違いは?
バッグ
ブランド
エルメスは格式高いファッションブランドとして知られており、これまでに多くのバッグを発表してきました。エルメスのバッグは希少な素材を使い、職人によってひとつひとつ制作されているため、特にレザーアイテムは手に入りにくいことで知られています。
そんな状況下で、1998年に発表されたエールバッグは大きな注目を集めました。エールバッグは、ボディ部分にキャンバス素材、フラップやハンドル部分にはレザー素材を使用しています。また、本体のバッグに加えて、組み換え可能なもうひとつのバッグが用意されているのも特徴です。このような個性的なバッグは珍しいため、瞬く間に人気バッグの仲間入りを果たしました。
しかし、2006年に廃盤となり、多くの人々から復活を望む声が上がったのです。この要望に応えて登場したのが、エールバッグジップです。エールバッグジップは、前身のエールバッグのように着せ替えはできないものの、背面にファスナー付きのポケットをつけて機能性を高めています。
本記事では、エールバッグのサイズ展開や定価、素材などを詳しく解説しています。また、新バージョンのエールバッグジップについても紹介します。さらに、エールラインやエールバッグアドといった、エールバッグに似ている名前のバッグとの関係性についても触れています。これにより、エールバッグ自体はもちろん、その派生シリーズや類似バッグとの違いも分かるようになっています。ぜひご一読いただき、エールバッグの魅力やエルメスのバッグラインの多様性を知っていただければ幸いです。
目次
1 エールバッグの種類は?
エールバッグは、コットン素材とレザー素材を合わせたバッグで、着せ替えできることが特徴です。1998年に発表され、2006年に廃盤となりました。
そんなエールバッグには、派生アイテムや新作アイテムが存在します。また、名前が似た「エールライン」というトートバッグも展開されていました。ここでは、エールバッグと混同しやすいバッグの違いを解説します。
1-1 エールバッグの派生アイテムは?
エールバッグの派生アイテムとして、エールバッグカバスとエールバッグアドがあります。どちらの派生バッグもエールバッグと同様に、着せ替えができるのが特徴です。また、現在では廃盤品となっています。
1-2 エールバッグの新アイテム・エールバッグジップ
エールバッグジップは、エールバッグの新しいバージョンとして発表されたバッグです。エールバッグが廃盤となり、エルメスファンからの復活の声を受けて登場しました。販売開始は2009年で、現在も販売されています。
1-3 エールラインはトートバッグ
エールラインは、エールバッグと名前が似ていますが、派生アイテムではありません。エールラインは、ナイロン生地を採用したトートバッグで、2000年に発表されたアイテムです。
ここで紹介した派生アイテムや新アイテム、エールラインについては、以下の章で詳しく説明します。
2 エールバッグとは?
ここからは、エールバッグについて詳しく解説します。定価や特徴、サイズ展開、素材など幅広く紹介します。
2-1 エールバッグの特徴
エールバッグの最大の特徴は、ボディ部分の組み替えが可能な点です。本体のバッグと、もうひとつの付属バッグの組み替え部分はサイズやカラーが異なるため、着せ替えることで違うバッグを持つような楽しみが味わえます。
さらに、同じサイズのエールバッグを2つ持てば、8通りの組み合わせが可能となります。その日の気分やファッションスタイルに合わせて、組み合わせを変えることができるのも利点です。このポイントは、エールバッグが唯一無二のバッグであることを示しています。
また、エールバッグのフォルムは、台形型のケリーバッグから着想を得ています。よって、フラップや留め具、ベルトがケリーバッグに似ているのも特徴です。エールバッグは、ケリーバッグの高級感と、キャンバス素材のカジュアル感を兼ね備えたデザインが魅力のアイテムなのです。
さらに、エールバッグは2006年に廃盤となりましたが、現在でも中古市場において高い需要を維持しているのも特徴です。キャンバス素材とレザー素材を使ったエールバッグは、普段使いからビジネスシーンまで幅広く活躍してくれるため、多くの年齢層から支持されています。また、販売期間が6年ほどしかなかったこともあり、数が限られていることも人気に拍車をかけています。
2-2 エールバッグの定価
エールバッグは1998年の発売当初、定価はおよそ10万円代でした。ハイブランドとして知られるエルメスの製品としては、非常に手ごろな価格設定だったことがわかります。
発売から約20年経った今、中古市場での取引価格を見ると、楽天市場において状態の良いエールバッグは10万円前後で出品されています。発売当初の価格を大きく下回っていないという事実は、エールバッグの人気と価値が長期にわたって維持されていることを示しています。
2-3 エールバッグのサイズ展開
エールバッグは6種類のサイズ展開があり、すべてのサイズで着せ替えが可能です。以下、それぞれのサイズの特徴や容量について解説します。
まず、6種類のサイズを表に記載します。
エールバッグのサイズ | 寸法(およそ幅×高さ×マチcm) |
エールバッグミニ | およそ23×16×5cm |
エールバッグTPM | およそ15×20×7cm |
エールバッグPM | およそ30×25×10cm |
エールバッグMM | およそ38×30×13cm |
エールバッグGM | およそ50×33×25cm |
エールバッグTGM | およそ52×42×26.5xm |
2-3-1 エールバッグミニ
エールバッグミニは、横長のフォルムが特徴の、エールバッグシリーズで最小サイズのバッグです。通常のハンドルやストラップはついていないため、主にクラッチバッグやバッグインバッグとして使用されます。コンパクトなサイズのため、必要最低限の荷物が入る容量となっています。
2-3-2 エールバッグTPM
エールバッグTPMは、縦長のフォルムが特徴で、コンパクトながら使い勝手の良いサイズです。ハンドルはありませんが、ストラップが付属しています。このストラップを利用して、ショルダーバッグにしたり、ポシェットのように斜めがけバッグにしたりして持ち歩けます。
エールバッグの特徴である組み替え可能な機能は、TPMサイズでも健在です。付属するもうひとつのバッグは本体のバッグと同じ寸法となっており、気軽に印象を変えることができます。こちらもエールバッグミニと同様にコンパクトサイズのため、荷物を運ぶ役割というよりアクセサリー感覚で持つ方が多いかもしれません。
2-3-3 エールバッグPM
エールバッグPMは、ハンドルが設置された台形のフォルムが特徴です。ストラップも付属されるため、ハンドバッグやショルダーバッグ、斜めがけバッグと3wayでの持ち方が可能となります。また、ストラップは取り外し可能となっており、機能性が高いことも魅力です。
エールバッグPMは、小柄な日本人女性にぴったりのサイズ感となっており、身体に馴染むため人気のサイズです。荷物はスマートフォンや財布、化粧ポーチなどの日常使いに必要なものをすべて収納できるため、普段使いに最適です。
2-3-4 エールバッグMM
エールバッグMMも、ケリーバッグからインスピレーションを得たことを表すように台形のフォルムとなっています。ひとつサイズが小さいエールバッグPMより一回りサイズが大きくなり、A4サイズの書類やノートパソコンなどの収納が可能です。このサイズ感により、カジュアルな普段使いだけでなく、ビジネスシーンまで幅広く活用できます。
付け替えバッグのサイズは本体(およそ横38×高さ30×マチ13cm)と異なり、高さは38cmです。この違いにより、付け替えることでフォルムの異なるエールバッグを楽しむことができ、より多彩な表現が可能になります。
2-3-5 エールバッグGM
エールバッグGMは、1泊2日のような短期旅行にも対応できる収納力を持つ大きさです。この大容量のため、やや重量があり、女性だけでなく男性とシェアして使用する方も見られます。十分な荷物を収納できることから、小さな子供がいる場合はマザーズバッグとしても重宝するでしょう。
付け替えバッグのサイズは、本体(およそ幅50×高さ33×マチ25cm)より大きく、高さが41cmあります。付け替えバッグを使用すれば、さらに多くの荷物が収納でき、より実用的なエールバッグとして活躍してくれます。
2-3-6 エールバッグTGM
エールバッグTGMは、エールバッグシリーズの中で一番大きいサイズです。大容量のため、ハンドバッグというよりもボストンバッグに近い印象を与えます。サイズが大きい分、開口部も広く、大きな荷物の出し入れがしやすいのが利点です。
エールバッグTGMは、制作数が少ないため、市場でお目にかかれるのは稀と言えます。
2-4 エールバッグの素材
エールバッグには、さまざまな素材が使用されています。カラーが同じでも素材が異なるだけでバッグの印象が変わるため、どのような素材が展開されているのか知っておくことは重要です。ここでは、エールバッグに使われている代表的な素材を紹介します。
2-4-1 ヴァッシュハンター
ヴァッシュハンターは、エールバッグのフラップやハンドルのレザー部分に使われている素材です。裏地のない雄成牛のレザー素材で、繊細さと適度な硬さが特徴です。この素材は、エールバッグだけでなく、エルメスの小物やカジュアルバッグにも幅広く使用されています。
また、ヴァッシュハンターには特徴的なツヤ感があります。洗練されたツヤは、エールバッグに高級感を与える重要な要素となっています。
2-4-2 トワルアッシュ
トワルアッシュは、エルメスのキャンバス製品で一番多く使用されている素材です。異なる2色の糸で丁寧に平織りされた生地は、エルメスの職人技術の高さを感じられます。また、耐久性に優れ、使い込むほどに柔らかさが増すのも大きな魅力です。
2-4-3 トワルオフィシエ
トワルオフィシエは、細い糸を使って織り目を細かくした、なめらかな質感が特徴のキャンバス素材です。エールバッグだけでなく、ガーデンパーティなど他のエルメス製品にも採用されています。単色で織られているため、多彩なカラーが展開されています。
2-4-4 トワルGM
トワルGMは、異なる色の糸を平織りした素材で、オフホワイトカラーが特徴です。キャンバス地の目が比較的粗いため、摩擦に強く、高い耐久性があります。この特性から、エールバッグをヘビーローテーションして使う方に最適と言えます。
2-4-5 ビブラート
ビブラートは、希少な山羊革を使用したエルメスの高級レザー素材です。製法の特徴として、山羊革をさまざまなカラーに染色し、何枚も重ねてから断裁するという独特の加工方法を採用しています。この加工方法により、エルメスならではの洗練された高級感が醸し出されています。
現在は廃盤素材となっており、希少性が高いことから中古市場の楽天市場では、軒並み20万円以上の価格で取引されています。
2-5 今更エールバッグは時代遅れ?
エールバッグは1998年に登場し、2006年に廃盤となりました。2006年の廃盤から現在まで20年近くの年月が経っているため、今更エールバッグを持つのは時代遅れではないかという声も聞かれます。しかし、結論から言えば、エールバッグは決して時代遅れのアイテムではありません。
その理由として、まず挙げられるのは、エールバッグは現在も中古市場において、高い需要を維持していることです。廃盤から長い年月が経過しているにもかかわらず、発売当初の定価を大きく下回ることなく取引されています。
また、組み替え可能なバッグは現代でも珍しく、エールバッグの発売当初を知らない世代からも注目を集めています。自分好みにカスタマイズできるエルメスブランドのバッグという点は、非常に魅力的です。
さらに、近年のヴィンテージブームも、エールバッグの人気を後押ししています。昔のアイテムを現代風にアレンジして楽しむトレンドの中で、エールバッグはヴィンテージアイテムとして最適なバッグと言えます。
よって、エールバッグは単なる時代遅れのバッグではなく、むしろ今持つからこそ流行の最先端をいくアイテムとなっているのです。
3 エールバッグの派生アイテム
エールバッグの派生アイテムには、エールバッグカバスとエールバッグアドがあります。これらのアイテムは、エールバッグと同様に、組み替え可能なもうひとつのバッグがセットになっていることに加え、廃盤になっていることが特徴です。ここでは、2つの派生アイテムについて詳しく解説します。
3-1 エールバッグ カバス
エールバッグカバスは、2種類のサイズが展開されています。ひとつはエールバッグカバスPM(サイズ:およそ幅33×高さ21×マチ13cm)、もうひとつはエールバッグカバスMM(サイズ:およそ幅42×高さ22×マチ15cm)です。特徴は、横長のボディとフラップのないオープン仕様で、セミショルダータイプのトートバッグとなっていることです。
横長のフォルムのためスマートに見えるわりに、マチと横幅が大きく取られているため、多くの荷物を収納できることが魅力です。上品なフォルムと機能性の高さから、エールバッグと同様に中古市場で高い需要があります。
3-2 エールバッグ アド
エールバッグアドは、ハンドバッグとリュックサックの2wayで使用できる多機能バッグです。サイズは、およそ幅30×高さ25×マチ10cmで、組み替え可能なバッグの高さは35cmとなっています。エールバッグのフラップや金具、ハンドルの仕様を残しながら、リュックサックとして使用でき、さらに組み替え可能なバッグでフォルムも変更できるという魅力溢れるアイテムです。
エールバッグアドのサイズは1つしかありませんが、エールバッグアドPMと呼ばれることもあります。背面にはカデナ(南京錠)が取りつけられており、このカデナをめくると金具の付け根あたりに刻印があります。
エルメスはリュックサックの販売数が少なく、さらに廃盤品のため、エールバッグアドは希少性が高いアイテムです。独特なデザインのバッグを求めている方や、人と被りにくいアイテムを探している方におすすめです。
4 エールバッグの新アイテム・エールバッグジップとは?
エールバッグジップは、エールバッグの新バーションとして登場した後継モデルです。2006年にエールバッグが廃盤となり、復活を希望する多くの声が上がったことから、2009年にエールバッグジップが発表されました。エールバッグジップは、現在でも販売を続けており、高い人気を誇っています。
そんなエールバッグジップの定価やサイズ展開、使い勝手などを詳しく解説します。また、旧モデルであるエールバッグとの違いについても説明していますので、ぜひ参考にしてください。
4-1 エールバッグジップとエールバッグの違いは?
エールバッグと後継モデルのエールバッグジップの違いは、大きく分けて5つあります。以下より詳しく解説します。
4-1-1 組み替え出来ない
新モデルのエールバッグジップは、旧モデルのエールバッグのように組み替えができなくなりました。よって、組み換え可能なもうひとつのバッグは付属されていません。
4-1-2 背面にポケットがある
エールバッグジップのネーミングの「ジップ」から分かるように、背面にジッパー付きのポケットが新たに設置されました。これにより、すぐに取り出せると便利なICカードやスマートフォンを収納でき、機能性を高めています。
4-1-3 付属品に専用ポーチ
エールバッグジップには、付属品として専用ポーチがついてきます。エールバッグジップの内装は仕切りがないため、小物をわけてポーチに収納しておくとバラバラになることはないため便利です。こちらも旧モデルのエールバッグから機能性を高めたポイントとなっています。
4-1-4 エールバッグジップには内縫いと外縫いがある
エールバッグはもともと、ケリーバッグから着想を得たバッグです。ケリーバッグにも内縫いと外縫いのアイテムがあるように、新バージョンのエールバッグジップにも2種類の縫製方法が取り入れられています。
エールバッグジップの外縫いは、かっちりとした印象を与えます。外縫いは、鮮やかなカラーを引き立たせ、シックなカラーは気品高くまとめてくれます。そのため、ビジネスシーンと相性が良い縫製方法です。
内縫いのエールバッグジップは、「ルトゥルネ」と呼ばれています。ルトゥルネは、フランス語で「裏」や「ひっくり返す」を意味しており、その名の通り縫製の際には素材と素材を縫い合わせた後にひっくり返して仕上げられます。
この内縫い技法により、エールバッグジップの特徴的な台形のフォルムが少し丸みを帯びた形状となります。よって、外縫いのモデルと比べてより柔らかい印象を与えてくれます。
4-1-5 カラーバリエーションが豊富になった
エールバッグジップは、旧モデルのエールバッグに比べてカラーバリエーションが豊富になったことも大きな特徴です。エールバッグに使用されていた素材を継承しつつ、定番カラーから鮮やかなカラーまで幅広く展開されています。レザー素材とキャンバス素材を組み合わせたデザインにより、それぞれの素材のカラーを選択できるため、カラーの組み合わせの可能性がさらに広がっています。
エールバッグジップに採用されているカラーバリエーションは単色だけでなく、シェーヌ・ダンクルやペガサスのような絵柄が描かれたデザインのアイテムも展開されています。コレクションキャンバスとレザーのコンビネーションにより、多彩なカラーやデザインを楽しめるエールバッグジップは、他のエルメス製品と一味違った個性的で魅力的なバッグへと進化しています。
4-2 エールバッグジップの定価
エールバッグジップの定価は、30万円台後半からとなっています。ルトゥルネ(内縫い)や絵柄のあるデザインは、50万円前後の価格帯です。前身のエールバッグの価格は発売当初10万円代でしたが、昨今ではエルメス商品全体の価格が上昇しているため、エールバッグジップも価格が上昇しています。
4-3 エールバッグジップのサイズ展開
エールバッグジップのサイズは3種類あります。それぞれの容量や使用するのに最適なシーンなどを紹介します。まず、それぞれのサイズを表に記載します。
エールバッグジップのサイズ | 寸法(およそ幅×高さ×マチcm) |
エールバッグジップPM | およそ30×25×10cm |
エールバッグジップMM | およそ38×30×13cm |
エールバッグジップGM | およそ50×33×25cm |
4-3-1 エールバッグジップPM
エールバッグジップPMは、日常に必要とする荷物を入れる容量を持ち、ちょっとしたおでかけやショッピングする際に最適です。エールバッグジップの中で一番小さいサイズとなっており、斜めがけバッグにすると身体に馴染んでくれるため、小柄な日本人女性が使いやすいサイズ感です。日常使いとして登場するシーンが多くなるでしょう。
4-3-2 エールバッグジップMM
エールバッグジップMMは、A4サイズの大きさの荷物が入ります。そのため、荷物が多めの方やビジネスシーンでの使用を考えている方におすすめです。荷物が増えても対応できる余裕のある大きさが魅力です。
4-3-3 エールバッグジップGM
エールバッグジップGMは、エールバッグジップで一番大きいサイズです。B4サイズの大きさの荷物が入る十分な容量を備えており、宿泊を伴う旅行にも対応してくれます。
4-4 エールバッグジップの素材
エールバッグジップは、前身のエールバッグに使用されていた素材に加えて、新たな素材も採用しています。以下、その代表的な素材を2つ紹介します。
4-4-1 トワルミリタリー
トワルミリタリーは、ナイロンとコットンをミックスした素材です。ガーデンパーティにも取り入れられている素材で、ナイロンと合わせることで、コットン特有の毛羽立ちを抑えられるといった特徴があります。
4-4-2 トワルアッシュベルリンヌ
トワルアッシュベルリンヌは、コットン生地に特殊な加工を施してレザーのような外観を実現した素材です。レザーに似た見た目でありながら、コットンの軽量さも兼ね備えているのが特徴です。
4-5 エールバッグジップの刻印はどこにある?
エールバッグジップの刻印は、フラップの背面側の内側に位置しています。刻印は、正規品であることを確かめる重要な要素の一つです。中古市場でエールバッグジップを購入する際は、刻印を確認して正規品を手に入れましょう。
4-6 エールバッグジップの使い勝手は?
エールバッグジップの使い勝手について、開閉方法にデメリットを感じる方がいらっしゃるのではないでしょうか。エールバッグジップはケリーバッグから着想を得たデザインで、開閉方法が似ています。開閉方法は、フラップを下ろしてセリエフックに通し、両サイドのベルトを丸い金具に通す仕様となっています。
開閉するたびに、この手順を踏むのは面倒だと感じる方もいるかもしれません。しかし、多くの愛用者はセリエフックだけを使用して開閉しており、両サイドのベルトを金具に通さなくても使用することが可能です。これは、バーキンやケリーの愛用者にも見られる使い方です。最初は面倒に感じてしまうかもしれませんが、使用していくうちに慣れることが多いようです。
しかしながら、エールバッグジップには使い勝手が良いポイントもあります。エールバッグジップはショルダーストラップが付属されているため、3wayで使えます。使用するシーンに合わせて、ハンドバッグやショルダーバッグ、斜めがけバッグの中から選べるのが魅力です。
加えて、背面に設置されたジッパー付きポケットや、専用ポーチは使い勝手を高めています。フラップを下ろしてセリエフックに入れる手間に慣れれば、エールバッグジップは機能性に優れた使い勝手のよいバッグと言えるでしょう。
5 エールラインとは?
エールラインは、ナイロン生地を採用したトートバッグです。2000年に発表され、2006年に廃盤となりました。エールバッグと名前が似ていますが、派生アイテムではありません。
エールラインの特徴は、ナイロン生地のため軽量であること、ファスナーとボタンを使った開閉式で防犯性に優れていることなどが挙げられます。また、持ち手部分とバッグのデザインにもなっている2本のラインには、HERMESの「H」の文字が規則的に並んでいるのも魅力です。
5-1 エールラインのサイズ展開
エールラインのサイズ展開は4種類です。一番小さいサイズのエールラインPMは、コンパクトな見た目ですが、長財布やスマートフォンの収納が可能です。重さはおよそ370gとなっており、軽量であることが分かります。
その他のサイズは、エールラインMM、GM、TGMがあり、順にサイズが大きくなっていきます。一番大きいサイズのエールラインTGMは、数日間の旅行にも対応できる大きさです。エールラインは幅広いサイズ展開により、多彩なシーンで活用できるバッグです。
5-2 エールラインのカラー展開
エールラインのカラー展開は、グレーとブラウンの2色です。どちらのカラーも落ち着いた色合いをしており、年代や性別を選びません。カジュアル素材であるものの、落ち着いた色合いはビジネスシーンにも馴染んでくれるのが魅力です。
5-3 エールラインは人気の廃盤トートバッグ
エールバッグは2006年に廃盤となり、これまでに長い年月が経っていますが、現在でも中古市場で高い需要を維持しています。楽天市場での出品価格は5万円前後となっており、エルメス商品の中では比較的手が届きやすい価格帯です。エルメスのアイテムを手ごろな価格で購入できることも、エールラインの継続的な人気に繋がっています。
6 エールバッグは独自性の高い人気の廃盤バッグ
エールバッグは、本体のバッグに加えて着せ替え可能なバッグが付属する、エルメス独自の設計を持つアイテムです。1998年に登場して以来爆発的な人気を誇りましたが、2006年に廃盤となりました。しかし、多くのファンからの復活を望む声に応え、2009年にエールバッグジップとして再登場しています。
エールバッグとエールバッグジップの最大の違いは、組み替え機能です。自分好みに組み替えられるのはエールバッグのみであり、この独特の特徴が、発売からおよそ20年経過した現在でも中古市場での需要を維持している理由と言えます。
本記事では、エールバッグの派生モデルであるエールバッグカバスと、エールバッグアドについても紹介しました。これらも組み替え可能な希少なバッグとして注目されています。
一方、新バージョンのエールバッグジップは、豊富なカラーバリエーションと素材展開、そして背面ポケットの追加などによる使い勝手の良さが特徴です。さらに、エルメスのバッグの中では比較的手ごろな価格帯も魅力となっています。
本記事を通して、エールバッグの魅力を知っていただけたら嬉しく思います。また、エールバッグを通して、新バージョンのエールバッグジップ、派生アイテムのエールバッグカバスやエールバッグアド、エールラインにも興味を持っていただければ幸いです。