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2025年2月08日

エルメスのトリヨンクレマンスの特徴とは?経年変化や型崩れについても徹底解説!

トリヨンクレマンスは、1992年に登場した雄成牛の革素材です。エルメスのアイテムに最も多く採用されている素材として知られており、バッグから財布、小物まで幅広く活用されています。素材の特徴として、柔らかくソフトな手触りを持ち、使い込むほどに革が手に馴染んでいく経年変化を楽しめることが挙げられます。

本記事では、そんなトリヨンクレマンスの特徴や魅力はもちろん、柔らかい素材ゆえに型崩れしやすいといった点についても詳しく解説しています。また、エルメスを代表する素材の一つとして有名な「トゴ」との違いについても説明を加えました。さらに、適切なお手入れ方法、トリヨンクレマンスが主に使われているバッグや財布についても紹介していますので、素材選びの参考にしていただければ幸いです。

1.エルメスのトリヨンクレマンスとは?

1992年に誕生したトリヨンクレマンスは、エルメスの革素材の中でも特に柔らかく、現在ではバッグや財布など、多くのアイテムに使用されている人気素材です。誕生当初は「ムー」という名で知られていましたが、専属クリエーターの娘の名前にちなんで「トリヨンクレマンス」と改名された歴史があります。

雄成牛から作られるこの革素材の特徴は、表面に施された大きめのシボ(革の表面にできる立体的なシワ模様)にもあり、使用時に付く傷が目立ちにくいという利点を持っています。また、エルメスの革素材の中でも随一の柔らかさを誇り、くたっとした質感が特徴となっています。

2.トリヨンクレマンスの特徴と魅力

エルメスの革製品において、素材の選択はアイテムの印象を大きく左右します。その中でも代表的な革素材として知られる、トリヨンクレマンスは魅力的な素材です。

以下では、トリヨンクレマンスが持つ5つの特徴と魅力について詳しく解説していきます。

2-1.やわらかく使い込むほどに馴染む

トリヨンクレマンスの最大の特徴は、その柔らかさにあります。くたっとした質感とソフトな手触りを持ち合わせ、優れた柔軟性により荷物の出し入れがスムーズに行えます。さらに、高い耐久性も兼ね備えているため、日々多くの荷物を持ち運ぶ方にも安心して使用してできる素材となっています。

この革素材の魅力は、使い込むほどに馴染んでいく点にもあります。時間とともに変化していく革の表情を楽しみたい方にとって、トリヨンクレマンスは理想的な選択といえるでしょう。

2-2.トゴやエプソンに比べてシボが大きめ

エルメスの代表的な革素材には、トゴやエプソンなどがありますが、トリヨンクレマンスはこれらと比べて大きめのシボが特徴となっています。エプソンは最も細かく深い型押しが施されているのに対し、トリヨンクレマンスはトゴに近いシボの大きさを持つ素材です。また、トリヨンクレマンスには製造年によってシボの大きさが微妙に異なるという特徴があり、年代によってはトゴとの見分けが難しい場合もあるといわれています。

2-3.カラー展開が豊富

トリヨンクレマンスは多くのバッグや財布に採用されており、その豊富なカラーバリエーションも大きな魅力となっています。ナチュラルな発色が特徴的で、定番カラーから淡い色調、鮮やかなビビットカラーまで幅広く展開されています。中でも、ノワールは気品と深みのある色合いを醸し出し、エトゥープは他の素材とは一味違った独特の風合いがみられます。

革素材によって発色の仕方は異なり、同じ色でも印象が変わることがあるため、購入の際は実物をチェックするのがおすすめです。

2-4.経年変化を感じられる

トリヨンクレマンスの魅力は、使い込むことで現れる独特の経年変化にもあります。時を重ねることでシボが徐々に大きくなり、色合いにはやわらかな光沢が宿ってきます。この変化はゆっくりと進むからこそ、革本来の味わいとして深い愛着を感じられるのです。

こうした特徴から、レザーの経年変化を楽しみたい方にとって、トリヨンクレマンスはおすすめの素材となっています。

2-5.重みがある

トリヨンクレマンスは、革自体に独特の重みがある素材として知られています。例えばバーキン30の場合、バッグ本体で約1000グラムという重さがあり、同じモデルのスイフト素材(約850グラム)と比べても、より重厚な質感です。この素材特有の重みは、高級革の存在感を楽しみたい方に特に好まれる特徴となっています。

ただし、水に対して繊細な性質も持ち合わせており、雨などで濡れた際はシミの原因となってしまうため、速やかに拭き取る必要があります。

3.トリヨンクレマンスは型崩れが気になる?

柔らかな質感を持つトリヨンクレマンスについて、長期使用による型崩れを心配される方は少なくありません。エルメスは世界的なラグジュアリーブランドとして知られ、製品も高価格帯であることから、素材の経年変化に関する懸念は当然のことといえるでしょう。

多くの製品に採用されているトリヨンクレマンスですが、時間の経過とともにどのような変化が現れるのか、型崩れ防止の方法なども解説していきます。

3-1.型崩れとはどのような状態?

エルメスのアイコンバッグとして知られるバーキンやケリーバッグ、また入手困難なピコタンロックやエブリンなどのバッグは、エルメスの実店舗での在庫が極めて少ない状況となっています。エルメスの人気バッグは常に品薄状態が続いており、高い需要に対して供給が追いついていないのが現状です。そのため、実物を目にする機会が少なく、革の質感などを実際に確認することが難しくなっています。

また、中古品として実物を見る機会がある場合、使用年数や使用頻度によっては、くたっと折れ曲がったような状態のアイテムを目にすることもあるでしょう。これは多くの方にとって予想外の光景かもしれません。ただし、型崩れの具合は使用年数や頻度だけでなく、持ち主のお手入れ方法などによって大きく異なってきます。

そのため、トリヨンクレマンス素材を使用したアイテムのすべてが、必ずしもくたっと折れ曲がってしまうわけではないのです。

3-2.型崩れしたバーキンはダサい?

新品のバーキンを購入された方々の使用例を見ると、10年以上使用しても自立した状態を保ち続けているケースがあります。台形のフォルムを崩すことなく、バッグ下部が程よく馴染んでいる状態となっているのです。これは使用頻度はもちろん、お手入れや保管の方法によって大きく状態が異なることを示しています。

一方で、定期的なお手入れを怠り、傷や汚れが目立ち、形が崩れたバーキンを持ち歩く姿を見かけると、やはり気になってしまうものです。エルメスは格式の高いブランドとして知られ、多くの人々から尊敬を集めているため、そのような状態のバッグは、ブランドの品格を損ねているように感じられます。

しかし、バーキンの型崩れを一概にダサいと評価するのは適切ではありません。日頃から適切なお手入れを行い、傷や汚れが気になり始めたらエルメスのリペアサービスを利用し、正しい保管方法で大切に扱えば、エルメスの最高品質の素材は何十年もの使用に耐えうるのです。適度に型崩れしたバーキンには、その持ち主との歴史が刻まれており、経年変化を楽しみながら愛用してきた証となっています。

実際、バーキンはイギリスの女優ジェーン・バーキンのために作られたバッグであり、彼女自身も日常的に使用する中で型崩れを許容し、それを含めて愛用していました。このことからも、バーキンは本来、使い込むことで生まれる型崩れも魅力といえるのです。

3-3.型崩れを防ぐ方法は?

ジェーン・バーキンは日常的な使用による型崩れを楽しむ使い方をしていましたが、高額なバーキンをはじめとするエルメス製品は、できるだけ型崩れを防いで大切に使いたいと考える方も少なくありません。そこで、トリヨンクレマンス素材のバッグについて、型崩れを防ぐ効果的な方法をご紹介いたします。

トリヨンクレマンス素材のバッグでは、インナーバッグやバッグインバッグの使用が型崩れ防止に効果的です。これらをバッグの内部に配置することで、底部の革が伸びるのを防ぎ、自立した状態を保つことができます。この方法は、バーキンだけでなく、ボリードなど他のモデルでも同様に効果を発揮するでしょう。ただし、それぞれのバッグのサイズに合った適切なインナーバッグを選ぶことが重要となります。

型崩れの原因として注意すべき点は、バッグへの過度な荷物の収納です。トリヨンクレマンスは耐久性の高い素材として知られていますが、荷物の詰め込みすぎや重いものの収納は、形状の変化を招く可能性があります。

また、保管時の配慮も、型崩れ防止の重要なポイントとなります。使用していない時は、荷物を取り出し、適切なクッション材を入れて形状を保つようにしましょう。このような丁寧な保管により、バッグ本来のフォルムを長期間維持することが可能になります。

4.トリヨンクレマンスが使われている主なバッグ

エルメスのレザー製品において、トリヨンクレマンスは最も多く使用されている素材です。この素材を用いた多様なバッグが展開されており、多くのファンから支持を得ています。

以下では、トリヨンクレマンスが使われている、エルメスの代表的な人気バッグを紹介します。

4-1.ピコタンロック

出典:Hermès

エルメスを代表するバッグの一つ、ピコタンロックは、馬の飼料袋からインスピレーションを得て生まれました。コロンとした愛らしいフォルムと、チャックやスナップボタンを使わず、ベルトのみというシンプルな構造が特徴的なハンドバッグとなっています。1枚革から作り上げられるピコタンロックは、エルメスの卓越した職人技術を体現するとともに、素材そのものの魅力を直に感じられるアイテムです。

このバッグには主にトリヨンクレマンスが使用されており、この素材特有の自然な発色の美しさを活かした豊富なカラーバリエーションが展開されています。カジュアルシーンに溶け込むデザインと、トリヨンクレマンスの優れた耐久性を兼ね備えたピコタンロックは、日常的な使用に適した実用的なバッグとして多くの支持を集めています。

4-2.バーキン

出典:Hermès

バーキンは、エルメスの名を世界に轟かせたアイコンバッグとして不動の地位を確立しています。その誕生は1984年、エルメスの5代目社長ジャン・ルイ・デュマと、イギリスの女優ジェーン・バーキンが偶然にも同じ飛行機の隣席になったことから始まりました。

このバッグには、エルメスの代表的な素材であるトリヨンクレマンスが多く採用されています。デイリーユースを想定して設計されたバーキンには、耐久性に優れたトリヨンクレマンスが理想的な素材となっているのです。さらに、使い込むことで革が次第に手に馴染み、シボ(革の表面の凹凸模様)の表情が変化していく様子も、多くの愛用者を魅了する特徴となっています。

4-3.ケリー

出典:Hermès

エルメスのアイコンバッグとして知られるケリーは、1935年に誕生した由緒あるバッグです。その名前の由来は、当時のモナコ王妃グレース・ケリーにまで遡ります。妊娠中の彼女がこのバッグで腹部を隠す姿が写真に収められ、エルメスの4代目社長ロベール・デュマが彼女の承諾を得て「ケリー」と命名したことから、この名で親しまれるようになりました。

ワンハンドルの洗練されたデザインで気品の高さを感じさせるケリーバッグですが、トリヨンクレマンス素材を用いることで、どこか柔らかな雰囲気が加わります。特に内縫い仕様のケリーは、外縫いと比べてより優しい印象を与えるため、トリヨンクレマンスの素材特性と相まって、バッグ本来の気品を一層引き立てる効果があります。

4-4.エブリン

出典:Hermès

エルメスのショルダーバッグ、エブリンは1978年のデビュー以来、ブランドを象徴する「H」の文字をパンチング加工で表現した独創的なデザインで愛され続けています。カジュアルシーンでの使用に最適なこのバッグは、豊富なカラーバリエーションを展開しているのが特徴となっています。トリヨンクレマンスは発色に優れているため、多くのカラーが展開されており、光沢を感じられるのも魅力です。

また、重みのある素材として知られるトリヨンクレマンスを肩に掛けることで、体の負担を軽減してくれるという利点もあります。

4-5.リンディ

出典:Hermès

リンディは、丸みを帯びた個性的なボックス型のフォルムが特徴的なバッグです。ショルダーバッグとハンドバッグの2wayスタイルで使用できる、実用性を備えています。このバッグの最大の特徴は、2本のハンドルとショルダーストラップが一体化した独特の構造となっており、これらは取り外しができない仕様となっています。そのため、特にトリヨンクレマンスという柔軟性のある素材との相性が非常に優れているのです。

また、荷物を入れてショルダーとして使用した際にバッグが自然な形状変化を見せるのも、このバッグの魅力のひとつと言えるでしょう。これは、トリヨンクレマンスの特性を巧みに活かしたデザインによるものです。

2007年に発表されたリンディは、エルメスの比較的新しいラインナップに属するバッグですが、豊富なカラーバリエーションと独創的なフォルム、そして実用的な構造により、多くの支持を集めています。

5.トリヨンクレマンスが使われている主な財布

トリヨンクレマンスは、その優れた素材特性を活かし、バッグだけでなくさまざまな財布にも用いられています。

以下では、この上質な素材が使用されている、エルメスの主な財布を紹介していきます。

5-1.ドゴン

エルメスを代表する財布の一つとして知られるドゴンは、洗練されたシンプルなフォルムが特徴です。HERMES PARISの文字が刻まれた丸い留め金具とベルトが、控えめながら上品なアクセントとなっています。サイズは多彩で、豊富な収納力を持つドゴンロングや、ミニ財布のドゴンコンパクト、コインケースなど幅広く展開されています。

このシンプルなデザインは、革本来の質感や表情をより一層引き立てる効果があります。とりわけトリヨンクレマンス素材を用いたドゴンは、なめらかな手触りが特徴的で、長く使い込むことで生まれる経年変化を楽しむことができるでしょう。

5-2.ケリーウォレット

エルメスを代表するバッグの一つであるケリーのデザインを継承した財布として、ケリーウォレットは多くの支持を集めています。開閉金具やベルト、小銭入れのファスナーにまでケリーのモチーフが取り入れられており、愛用者の中にはケリーバッグと揃えて使用する方も少なくありません。

特にトリヨンクレマンス素材を用いたケリーウォレットは、この素材特有のやわらかな質感と、ケリーの持つ気品高さが見事に調和したアイテムとなっており、実用性と優美さを兼ね備えています。

5-3.アザップ

ラウンドファスナー式の財布として知られるアザップは、長財布タイプのロングと、ミニ財布タイプのコンパクトという2種類のサイズが用意されています。内装については、レザー素材を使用したクラシックタイプと、シルクを用いたシルクインの2種類が展開されており、さまざまな使用シーンに対応できることから、男女を問わず高い支持を得ています。

トリヨンクレマンスは、1日に何度も繰り返される開閉に耐えうる優れた耐久性を持つ素材であり、ラウンドファスナー式の財布に最適な素材です。また、洗練されたシンプルなデザインによって、トリヨンクレマンス本来の上質な質感を感じられるのも魅力です。

5-4.カルヴィデュオ

手のひらサイズの2つ折りコインケースとして設計されたカルヴィデュオは、コンパクトなサイズながら、カードやお札、小銭まで収納できる優れた実用性を備えています。日常的な使用において、ポケットなどに入れて持ち運ぶ機会のあるこのアイテムには、傷が目立ちにくい特性を持つトリヨンクレマンスが最適な素材といえるでしょう。

さらに、バイカラータイプも展開されており、どの色合いにも美しい発色を実現するトリヨンクレマンスの特性が活かされています。

6.トリヨンクレマンスの適切なお手入れ方法

トリヨンクレマンスには水や湿気に弱いという特性があり、この性質を理解した上で適切なお手入れを行うことが大切です。日常的なケアとしては、使用後に乾いた布で丁寧に汚れを拭き取ることを心がけましょう。

エルメス製品を長く大切に使いたいという思いから、革専用クリームでの傷補正や防水スプレーによる耐水性の向上など、独自のお手入れ方法を試したくなる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このような自己流のケアを施した製品は、エルメスのリペアサービスを受けられなくなる可能性があるため、おすすめできません。エルメスは素材や原材料へのこだわりが強く、リペアサービスでは自社の正規品のみを扱うことを原則としているためです。

そのため、普段のお手入れは、乾いたやわらかい布でほこりや汚れを取り除く程度にとどめることが賢明といえるでしょう。このシンプルなケアも継続的に行うことで、美しい状態を保つことが十分可能です。

さらに、保管方法や場所にも配慮することが重要です。トリヨンクレマンスは柔らかく型崩れしやすい特徴があるため、保管時は荷物を取り出し、適切なクッション材を入れることで形状を維持しやすくなります。また、保管場所は直射日光を避け、風通しの良い環境を選ぶことで、湿気やカビの発生を防ぐことができるでしょう。

トリヨンクレマンスをはじめとするエルメスのレザー製品は、最高級の品質を誇ります。適切なお手入れを日々実践し、必要に応じて正規のリペアサービスを利用することで、長期にわたり良好な状態を保つことが可能となります。

7.トリヨンクレマンスとトゴの違いとは?

エルメス製品において、最も多く使用され代表的な素材として知られるトリヨンクレマンスと並んで、トゴもバッグや財布など様々なアイテムに採用され、高い評価を得ています。以下では、この二つの素材の特徴を比較しながら、それぞれの個性や魅力について詳しく解説します。

7-1.型崩れ

雄仔牛の皮を素材とするトゴは、程よい硬さを持つことが特徴的です。柔らかい質感のトリヨンクレマンスと比較すると、型崩れしにくいという利点があり、この点が両素材の大きな違いです。

トゴはトリヨンクレマンスと同様に、さまざまなバッグや財布、小物に幅広く使用されています。適度な硬さのある素材をお求めの方には、トゴ製品がより適しているかもしれません。さらに、重量面においてもトゴはトリヨンクレマンスと比べて軽い傾向にあることも、選択の際の参考になるポイントです。

7-2.革目

トリヨンクレマンスとトゴは、革目の深さと血筋の特徴において大きな違いを見せています。トゴはトリヨンクレマンスと比較して革目がより深く刻まれており、また革本来の血筋が特徴的に表れています。横から見ると、この血筋の表情が特に際立ち、それぞれの製品に個性的な表情を与えているのが特徴です。

一方、トリヨンクレマンスの革目には血筋が見られず、より均一で洗練された表情を持っています。この異なる革の表情は、それぞれの素材の個性として愛されています。

7-3.発色の仕方

トリヨンクレマンスは自然な発色と上品な光沢感を併せ持つことが特徴である一方、トゴはマットで落ち着いた発色を見せることから、それぞれに異なる魅力を持っています。特に落ち着いたカラーを選んだ際に、この二つの素材の違いが分かりやすいため、比較してみることをおすすめします。

7-4.経年変化

トリヨンクレマンスとトゴは、どちらも使い込むことで革が手に馴染んでいく様子を楽しめる素材ですが、その経年変化の現れ方には興味深い違いが見られます。トゴは使用とともに型押しの深さが増していく傾向にある一方で、トリヨンクレマンスはシボ(革の表面の凹凸模様)が徐々に大きくなっていく特徴があります。このように、二つの素材はそれぞれ独自の経年変化を見せ、異なる味わいを長く楽しむことができるのです。

8.トリヨンクレマンスとトゴ以外の他素材

エルメスは30種類以上の革素材を展開しており、定番のトゴやトリヨンクレマンス以外にも、多様な特徴を持つ素材があります。これらの素材はそれぞれ独自の魅力を持ち、用途や好みに応じて選ぶことができます。以下では、代表的な他素材の特徴を詳しく見ていきましょう。

8-1.エプソン

エルメスの人気素材の一つ、エプソンは2003年にクシュベルの後継として登場した雄仔牛の革素材です。クロムなめし加工が施されているため、優れた耐水性を持ち、硬めの質感により型崩れしにくい特徴があります。また、この素材は色の発色が良いことから、2011年春夏から2012年春夏シーズンまで展開された限定のキャンディシリーズにおいて、唯一使用された素材となっています。

購入時の美しい状態を長く保てることに加え、型崩れしにくい特性を持つエプソンは、耐久性を重視する方に特におすすめの素材といえるでしょう。

8-2.スイフト

2006年にヴォー・ガリバーの後継として登場したスイフトは、雄仔牛から作られる高級感溢れる革素材として知られています。優れた発色性を持ち、ブラックやゴールドといった定番カラーから、鮮やかなビビットカラー、繊細な淡い色調まで、幅広い色彩表現を可能にしています。傷が付きやすい性質があるため、日常的なカジュアル使用よりも、特別なお出かけ用のアイテムとして重宝されることが多いでしょう。

軽量という特徴も持ち合わせており、その上質な質感と美しい発色の良さから、多くの愛好家から支持を集めている素材です。

8-3.シェーブル

2002年に登場したシェーブルは、山羊から作られる高級な革素材です。牛革と比べて軽量であり、採取できる部分が限られているため希少価値が高く、主に小物類の制作に用いられています。浅めで細かな革目が特徴的で、上品な風合いとほどよい柔らかさを併せ持っています。

バッグ製品については小型サイズのみの展開となっており、その希少性と優れた品質から、高い需要があります。

9.エルメスのトリヨンクレマンスは経年変化を楽しみながら愛用できる素材

エルメスのトリヨンクレマンスは、柔らかな質感が最も特徴的な雄牛の革素材です。バッグから財布、小物まで幅広く展開されており、エルメス製品の多くに採用されている人気素材の一つです。ナチュラルな発色が特徴で、豊富なカラーバリエーションを楽しむことができ、使い込むほどに革が体に馴染んでいく経年変化も魅力となっています。

柔らかい素材であるため型崩れを心配する声もありますが、日々の丁寧な取り扱いと適切なお手入れ、さらに定期的なリペアサービスの利用により、長く愛着を持って使い続けることができます。トリヨンクレマンスは、使用とともにシボの表情や光沢、質感の変化があり、エルメスならではの革の魅力を存分に感じられる素材です。

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