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パテックフィリップの記事
2024年4月9日~15日に『Watch & Wonders/ウォッチアンドワンダーズ』が待望の開催。昨年よりも一般公開日が1日長くなったことによって、ひとりでも多くの時計ファンが新しい時計を見ることができるようになりました。 根強い人気を誇るパテックフィリップの新作発表を切望していた方も多いのではないでしょうか?? さて、この記事では、今回のウォッチアンドワンダーズで発表されたパテックの新作を一挙紹介。わかりやすくまとめていますのでぜひ最後までご覧ください。 1.ノーチラス 5980/60G-001 出典:PATEK PHILIPPE 定価 ¥11,900,000 ケース径 40.5㎜ 本体素材 ホワイトゴールド ブレスレット デニム ベゼル ホワイトゴールド キャリバー CH 28‑520 C パワーリザーブ 48時間 パテックフィリップの代表モデル『ノーチラス』からも新作が登場。 ブルーグレー・オパーリン文字盤にホワイトゴールドを本体に採用したモデルです。 また、ブレスレットにはデニム素材が採用されており、これまでのノーチラスの高級感とは全く違うカジュアルテイストのモデルとなっております。 ワールドタイムにもデニム素材が採用されておりますので、今年のパテックのコンセプトはカジュアルなのではないのかなと思います。 2.アクアノート 5164G-001、5269R-001、5268/461G-001 出典:PATEK PHILIPPE 定価 5164G-001=¥9,510,000 5269R-001=¥5,330,000 5268/461G-001=¥35,530,000 ケース径 5164G-001=40.8㎜ 5269R-001=38.8 mm 5268/461G-001=38.8 mm 本体素材 5164G-001=ホワイトゴールド 5269R-001=ローズゴールド 5268/461G-001=ホワイトゴールド ブレスレット ラバー ベゼル 5164G-001=ホワイトゴールド 5269R-001=ローズゴールド 5268/461G-001=ダイヤモンド、サファイア キャリバー 26‑330 S C FUS E 23‑250 S FUS 24H 26‑330 S 2024年のアクアノートからは3種類の新作が発表。 自動巻きムーブメントを搭載したアクアノート・トラベルタイム 5164Gでは、初めてホワイトゴールドを採用したモデルが誕生しました。 ホワイトゴールドの清潔感とブルーグレー・オパーリン文字盤は完璧にマッチ。ありそうでなかったカラーリングは人気爆発することで間違いないでしょう。 3.ワールドタイム 5330G-001 出典:PATEK PHILIPPE 定価 ¥11,550,000 ケース径 40㎜ 本体素材 ホワイトゴールド ブレスレット デニム ベゼル ホワイトゴールド キャリバー 240 HU C 2023年6月に東京で開催された『ウォッチアート・グランド・エキシビション』にて、リミテッドエディションとして発表された5330が、2024年の新作として登場しました。 ベルトにはデニム素材が採用されていることから、高級感はありつつもカジュアルな見た目でバランスが取れているモデルです。 全国出張、現金買取 \簡易査定お気軽にご相談下さい/ 4.グランドコンプリケーション 5520RG-001、5160/500R-001、5236P-010 出典:PATEK PHILIPPE 定価 5520RG-001=¥39,090,000 5160/500R-001=¥30,470,000 5236P-010=¥21,320,000 ケース径 40㎜ 本体素材 5520RG-001=ローズゴールド、ホワイトゴールド 5160/500R-001=ローズゴールド 5236P-010=ホワイトゴールド ブレスレット レザー ベゼル 5520RG-001=ローズゴールド 5160/500R-001=ローズゴールド 5236P-010=ホワイトゴールド キャリバー AL 30‑660 S C FUS 26‑330 S QR 31‑260 PS QL パテックフィリップの複雑機構シリーズ、グランドコンプリケーションからは3種類の新作。 全てのモデルからはパテック特有のクラシックさが感じ取れるのが魅力的。それぞれヴィンテージ感を醸し出しながらも、本体にローズゴールド、ホワイトゴールドを採用していることから最高の高級感があります。 特に5160/500Rは本体に彫刻が施されており、間違いのないパテック感が楽しめるモデルです。ムーンフェイズも搭載されていることから、「オシャレ」「モダン」「クラシック」の三拍子そろっています。 5.コンプリケーション 5396G-017 出典:PATEK PHILIPPE 定価 ¥9,580,000 ケース径 38.5㎜ 本体素材 ホワイトゴールド ブレスレット レザー ベゼル ホワイトゴールド キャリバー 26‑330 S QA LU 24H コンプリケーションシリーズからは、メンズ向けモデル5396の新作。 中心から外側に向かって色濃くなるグラデーションがかかっているブルーソレイユ文字盤が魅力的。インデックスにはバケットダイヤが12個あしらわれていることで、高級感も忘れません。 筆者的には一番渋くてかっこいいと感じたモデルです…。 6.ゴールデンエリプス 5738/1R-001 出典:PATEK PHILIPPE 定価 ¥9,060,000 ケース径 34.5㎜ 本体素材 ローズゴールド ブレスレット ローズゴールド ベゼル ローズゴールド キャリバー 240 パテックフィリップの腕時計モデルの中でも、長い歴史を持つゴールデンエリプスからはローズゴールドを採用したモデルが新登場。 大型のゴールデンエリプスである5738シリーズのメタルブレスレットが採用されたのは初めてです。こちらもありそうでなかったモデルだなと感じました。前面ポリッシュ仕上げで作られていることから、ジュエリー感覚でつけてもかなり渋さを出せるでしょう。 7.TWENTY~4 4910/1201R-010 出典:PATEK PHILIPPE 定価 ¥7,180,000 ケース径 25.1㎜ 本体素材 ローズゴールド ブレスレット ローズゴールド ベゼル ダイヤモンド キャリバー E 15 パテックフィリップのレディース代表モデルであるTWENTY~4からも新作が登場。 Twenty~4の誕生25周年を記念して作られた新作の4910/1201R-010は、パープルカラーで作られた波状彫りの文字盤が特徴的。半透明のパープルラックを何重にも塗装して奥行を生み出しています。 また、ベゼルにあしらわれたダイヤモンドも相まって類まれな高級感も魅力的。女性の手元を煌びやかに彩ってくれる腕時計となっています。 まとめ いかがだったでしょうか? 今回は、パテックフィリップの2024年新作モデルを紹介させていただきました。 腕時計界の王者、パテックフィリップが生み出した2024年の新作は、これまでの高級感にカジュアルさをプラスしたモデルが多く見受けられました。今年のパテックはカジュアル路線で行くのではないかと考えています。 皆さんにとって参考となっていれば幸いです。
高級時計の中でも世界三大時計と呼ばれるブランド「パテックフィリップ/PATEK PHILIPPE」。時計愛好家であれば誰もが知っている超有名なブランドだと思います。 数々の有名なモデルを持っている中でも「ノーチラス」は、特徴的なデザインと卓越した技術の高さから多くの時計愛好家やコレクターから高い人気を博しています。 しかし、一般人には手の届かない高価格で販売されていることから、雲上の存在となっています。「なぜノーチラスはこれほど高いのか」という疑問を持つ方も多いでしょう。 さて、この記事では、そんなノーチラスが雲上時計の言われるほどに高い値段となった理由を徹底的に解説していきたいと思います。歴史や魅力などにも触れていきますのでぜひご覧ください。 1.ノーチラスが高いのはブランドの立ち位置や技術力などが関係 出典:PATEK PHILIPPE 高級時計ブランドのパテックフィリップを支えてきた「ノーチラス」は、1976年に誕生したラグジュアリースポーツウォッチです。このモデルは「高すぎて過ぎて買えない雲上時計」として認知されていると同時に、多くの時計愛好家から憧れの時計としての立ち位置を確立しています。 では、ノーチラスが高い理由は一体何なのか。 主な理由は、以下の3つです。 ①時計界の頂点に君臨しているブランドだから ②優れた技術を持つマニファクチュールメーカーだから ③世界情勢の変化による供給不足が起きているから 上記のように基本的にブランドの立ち位置や技術力の高さなどが関係しています。さて、この章では上記3つについて深く解説していきたいと思います。 1-1.時計界の頂点に君臨しているから 1839年に創業してから現在までの長い間、時計製造の世界でその名を不動のものとしてきたパテックフィリップは、時計界の頂点に君臨している超高級時計ブランドのひとつです。「Audemars Piguet/オーデマ・ピゲ」や「Vacheron Constantin/ヴァシュロン・コンスタンタン」と共に「世界三大時計ブランド」としての立ち位置を確立しています。 世界に名を馳せる圧倒的なブランド力こそがノーチラスが高い大きな理由です。 パテックフィリップのノーチラスは、卓越した技術力の高さと特徴的なデザインで時計愛好家やウォッチコレクターから高い評価を受けています。誕生以来、革新的なデザインと優れた機能性で時計業界に新たな風を吹き込むこととなり、パテックフィリップが時計製造においてどれだけ高い基準を持っているかを示す象徴にもなっています。 長年にわたり築き上げてきたブランドイメージは、高級時計の代名詞として「品質」「耐久性」「美しさ」の三拍子を兼ね備えた時計を提供するものとして知られています。その中でもノーチラスはブランドの価値観を体現するモデルであることから、高価格帯で販売されているのです。 パテックフィリップのノーチラスは単なる「高い腕時計」ではなく、時計製造への熱意とブランドの哲学が融合した「真の芸術作品」と言えます。 1-2.優れた技術を持つマニファクチュールメーカーだから パテックフィリップのノーチラスが高級時計の世界において際立った存在感を放つ理由のひとつとして「優れた技術力」を持っていることが挙げられます。 パテックフィリップは、全ての製品を自社で製造することができる「マニファクチュールメーカー」であることが技術力の高さを象徴しています。時計の設計から製造、組み立てに至るまでの全工程を自社で行います。この一貫した製造プロセスは品質の統一を実現しています。 さらに、パテックフィリップは複雑機構の時計製造においても名高いです。例えば「永久カレンダー」「ミニッツリピーター」「トゥールビヨン」など、高度な技術を要する機能を持つ時計を数多く製造しています。 このようなことから、パテックフィリップの腕時計は単に時間を示すアイテム以上の価値を持っています。精密に作られた機構と高い機能性はノーチラスの価格の高さを物語っているのです。パテックフィリップのマニファクチュールメーカーとしての地位と、複雑機構への取り組みはノーチラスの価値を高める重要な要素のひとつです。 1-3.世界情勢の変化による供給不足 定価でもノーチラスの価格が高騰している要因のひとつとして「世界情勢の変化による供給不足」が挙げられます。近年の高級時計市場は多くの外部要因によって影響を受けています。 戦争などによる世界的な経済の変動や不安定な情勢から、投資としての価値を持つ高級時計への関心が高まっています。世界の富裕層はノーチラスの価格上昇に一役買っています。また、現代の経済が活発になったことにより、富裕層が増加した関係で高級時計に対する需要は右肩上がり傾向にあります。 パテックフィリップのような世界に名を馳せる腕時計ブランドは多量生産をしていないため、急激な需要の増加に対応することが極めて難しいです。 特にノーチラスはパテックフィリップの中でも人気モデルとなっているので、市場での供給が不足している状況が続いています。このような供給不足の状況下から、プレミア価値がついているのも事実です。 2.ノーチラスは何がすごい?これほどまで高騰している時計の魅力 出典:PATEK PHILIPPE パテックフィリップのノーチラスは世界の時計愛好家から絶大な人気を誇る腕時計のひとつです。また、八角形ベゼルで作られた独特なデザインと卓越した技術力を駆使して作られたモデルとして、他のブランドには追随を許さない特別な立ち位置を確立しています。 そんなノーチラスは、具体的になにが凄いのでしょうか? この章では、これほどまでに高騰した腕時計の魅力について、歴史を紐解きながら深く解説していきたいと思います。 2-1.1976年に時計界の巨匠「ジェラルド・ジェンタ」が生み出す パテックフィリップを代表するノーチラスは、1976年にスイスの時計デザイナーである「ジェラルド・ジェンタ」によって作られました。ジェンタは時計デザインの世界で伝説的な存在であり「時計界の巨匠」と称されるほどの実力者です。 ジェンタはオーデマ・ピゲの「ロイヤルオーク」や、オメガの「コンステレーション」などの時計界を代表するモデルをデザインしたことでも知られていますが、ノーチラスのデザインにおいても彼の革新的なビジョンが明確に表れています。 従来の高級時計の枠を超えたジェンタのデザインは、時計の機能性だけでなく美学にも深い洞察力を持っていました。ノーチラスの特徴的な八角形のベゼルデザインは、時計業界におけるデザインの概念を根本から変えることにより、新しい時計のスタイルの確立。単なる時間を示す道具として扱われていた腕時計は、ノーチラスの誕生によって個人のステータスを表現するアクセサリーへと変貌させました。 ジェンタが生み出した独特な外観の腕時計の数々は、時計愛好家たちの間で特別な立ち位置を獲得しています。ノーチラスはジェラルド・ジェンタが生み出した腕時計の中でも最高傑作と称されています。 ちなみに・・・その後、ジェンタはブルガリのブルガリブルガリやオクトなどのデザインに携わりました。自身の名を冠するブランドではディズニーとのコラボレーションモデルを展開するなど多くの功績を残しています。 2-2.名前の由来は潜水艦「ノーチラス号」から ノーチラスの名前の由来は、ジュール=ヴェルヌの小説「海底2万マイル」に登場する架空の潜水艦「ノーチラス号」から取られています。巨大な怪物が現れたことにより船の事故が続出していた1866年を舞台にした物語です。様々な死闘や危機をくぐり抜けて繰り広げられる海中での大冒険の様子が書かれています。 海底2万マイルといえば、東京ディズニーシーのアトラクションでも有名です。待ち時間が比較的少なく乗れることから知っている方も多いのではないでしょうか?潜水艦に乗船し海底の生物を観察できるアトラクションです。アトラクションに入る前から階段を下るシチュエーションがあるので、まるで本当に小説の中に入っているようなワクワクを感じることができます。 先述したジェラルド・ジェンタも海底2万マイルもディズニーに関連していることから、パテックフィリップのノーチラスもディズニーとは切り離せない関係と言えます。もし、ディズニーに行くときにノーチラスを着けていれば、結構ツウな感じがしてかっこいいです。 また、ノーチラスの八角形ベゼルは「船の舷窓」からインスピレーションを受けています。このユニークなデザインは他の高級時計とは一線を画すものとなっており、時計愛好家たちに独特な魅力を放っています。 2-3.時計業界を震撼させた特徴的なデザイン 1970年代、時計業界は「クオーツショック」と呼ばれる大きな変革期を迎えていました。 日本の時計ブランド「セイコー」が「クオーツ式時計」を発表したことにより、従来定番と言われていたスイス時計は、時刻の精度とコストパフォーマンスの悪さから売れ行きが悪くなってしまいました。多くの時計メーカーが市場から姿を消すことになります。 そんな中、パテックフィリップは1976年にノーチラスを発表。 時計市場に新たな風を吹き込むことに成功しました。 八角形のベゼルは船の舷窓を模したものであると先述させていただきましたが、「耳」と呼ばれる左右の突起部分も大きな特徴のひとつです。この耳が付けられた理由はただ目を引くデザインを採用したというだけでなく、時計の防水性を高める目的もあります。 また、一体型で作られたノーチラスのブレスレットは、手首にフィットするような快適さと形状の美しさを同時に感じられることから、日常使いからフォーマルな場まで幅広いシーンにマッチします。日常的に着用するアイテムであれば、出来るだけストレスは軽減したいものです。 時計界を震撼させたノーチラスのデザインは、現在においても時計愛好家から高い人気を博しています。 2-4.世界最高峰の品質と技術力が垣間見えるモデル パテックフィリップのノーチラスは高度な時計製造技術を駆使した「世界最高峰の品質と技術力が垣間見えるモデル」といえます。 自社で精密に製作されたムーヴメントはパテックフィリップの長年にわたる研究と開発の成果であり、時刻の精度とブランドの信頼性を極限まで高めています。 時計の品質を象徴する証として、COSC(スイスクロノメーター協会)が発行している「ジュネーブ・シール」というものがあります。精度や産地など数々の審査基準をクリアした時計にのみ着けることのできる名高いシールです。パテックフィリップに於いても、2008年まではジュネーブ・シールが貼り付けられたモデルが数々展開されていました。 2009年以降はジュネーブ・シールではなく、パテックフィリップ独自の「パテックフィリップシール」を全ての時計に採用しています。「えっ、世界的に認められたものじゃなくて自社基準なの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、このシールはCOSCよりも更に厳しい審査基準を通過した時計の証です。部品毎の仕上げ方〜組み立て後の検査まで厳密に行われます。 また、ジュネーブ・シールはムーヴメント単体での検査が行われますが、パテックフィリップシールは実際に着用してのテストが行われます。私たちエンドユーザーが使用する場面を想定して審査が行われているということです。 パテックフィリップは時計製造の全てを自社で完結するマニファクチュールメーカーですが、製造後の審査に於いても妥協を許さない世界最高峰の品質を持っています。 2-5.多くのウォッチコレクターから人気がある ここまで、パテックフィリップのノーチラスの特徴について長々と書かせていただきましたが、やはり最大の特徴は「人気があるモデル」というところにあります。1976年の発売以来、世界中のウォッチコレクターから絶大な人気を誇っています。 パテックフィリップの正規店ではノーチラスの販売数を意図的に制限しています。 俗に言う「購入制限」です。この施策は2020年頃から転売対策として実行されており、より多くの人の手元へノーチラスを届けるといった目的でした。しかし、これを行った関係で更に希少価値の高いコレクターズアイテムへと変わってしまいました。 なかなか買えないということで有名なノーチラスを所有すること自体がステータスとなり、長い間時計愛好家たちの間で高い評価を得ています。 ※買えなくなってしまった理由については3章で更に詳しく語ります。 ノーチラスは時計愛好家の人々にとって単なる時間を示すための道具ではなく、まるで芸術作品のようなコレクターズアイテムとなりました。美しいデザインや精密な機構、そして希少性の高さは多くの人々を魅了し続けています。 全国出張、現金買取 \簡易査定お気軽にご相談下さい/ 3.ノーチラスは定価で買えないとの噂が!その理由は3つ パテックフィリップのノーチラスは人気ですが、近年では「定価で買えない」という声も上がっています。市場での高騰した価格や購入の難易度という問題が発生しているためと考えられます。 さて、この章では、ノーチラスが定価で買えないと言われている理由について、深く解説していきたいと思います。 3-1.そもそも購入予約すら取れないから パテックフィリップが買えないといわれる理由のひとつに「そもそも購入予約すら困難である」という事実があります。パテックフィリップはノーチラスの販売・生産を意図的に制限していることから市場に出回る数は非常に少ないです。この希少性はノーチラスに対する需要を高めており、結果として購入予約を取ることが一層困難になっています。 また、パテックフィリップは購入者の選定も非常に厳格に行っています。 新規の顧客よりもブランドを長く愛してくれている顧客を優先する傾向があり、過去の購入履歴が大きく影響するといわれています。ノーチラスを手に入れるためには、パテックフィリップとの長期的な友好関係の構築が必要となる場合が多いです。 ノーチラスの希少性とブランドの厳格な顧客選定に対するポリシーは、購入を一層特別なものにしています。 3-2.転売対策として購入制限が掛けられたから 先述の通り、パテックフィリップでは転売対策として「購入制限」をかけています。 時計愛好家にとっては、かなり身近な言葉ではないでしょうか? 高級時計ブランドとして知られる「ROLEX/ロレックス」が対策を取っているのは有名な話です。先陣を切ったロレックスを追いかけるように数々の高級時計ブランドが転売対策を行っていますが、パテックフィリップもその中のひとつです。同一モデルの購入は1人1点までと定めています。 また、パテックフィリップが転売対策として「保証書を2年間預かる(2022年8月頃から)」というものを始めました。顧客が強く希望すれば渡してくれるとのウワサも飛び交っていたりしますが、実際のところは本当かわかりません。 時計の買取に於いて「付属品の有無」は、かなり重要なポイントとなります。その中でも品物の真偽を示唆する保証書の存在は査定金額を大幅に左右します。つまり、保証書をすぐに渡さないことによって定価を超える金額で売却できないようにするということになります。 上記のような購入制限はノーチラスの購入をさらに困難にしていますが、価値とブランドイメージを守るためには必要なものです。パテックフィリップが自社製品と顧客に対して持つ責任感の表れとも見て取れます。 3-3.生産量が少ないから ノーチラスが定価で購入できないと言われている理由のひとつとして「生産量が少ない」ことが挙げられます。パテックフィリップでは、簡単にいうと量より質を重視する方針を採っているのが事実です。全てのモデルを合わせても年間約6万本という非常に少ない本数で生産されています。 この生産本数には、時間をかけて丁寧に製造する必要があるというパテックフィリップのポリシーに基づいていると考えられます。 ノーチラスは高度な技術と熟練した職人による手作業の技術が必要です。細かい部品をひとつひとつ手作業で作られています。(2023年に東京で開かれたパテックの展示会で職人の作業風景を見る機会があったのですが、本当に細かいところまで手作業で行っていて感動しました。) このような手間のかかる作業工程は大量に生産するのが難しい要因に直結します。実際にあの作業風景を見たら「ひとつの時計を作るのに一体何日かかるんだ、、、」と感じてしまいました。 「高いから定価で買えない」はもちろんなのですが、パテックフィリップに於いては「レアなアイテムだから中々買えない」ところも大きいです。 4.パテックフィリップは資産価値が高い!人気のモデル7選 パテックフィリップは卓越した技術と独特のデザインで、高級時計の世界で非常に評価されています。 その中でも特に人気と言われるモデルは以下の通りです。 ・ノーチラス ・アクアノート ・グランドコンプリケーション ・コンプリケーション ・Twenty-4 ・ゴンドーロ さて、この章では、上記7つのモデルの特徴について紹介していきたいと思います。 4-1.ノーチラス 出典:PATEK PHILIPPE 1976年に誕生して以来、洗練されたデザインと卓越した技術力で多くの時計愛好家たちを魅了し続けている「ノーチラス」は、長い間ブランドを支えている定番モデルです。 この時計の特徴はなんといっても「八角形のベゼル」と「サイドの突起部分」です。当時の時計業界における革新的なデザインとして高い人気を誇っています。ベゼルの形は船の舷窓からインスピレーションを受けています。 1970年代に起きたクオーツショックに待ったをかけるように誕生したノーチラスは、現在でも多くの人々を魅了する雲上の時計として君臨しています。 4-2.アクアノート 出典:PATEK PHILIPPE パテックフィリップを代表するモデルといえば「アクアノート」も外せません。1997年に初めて発表されたこちらはノーチラスと同じく「八角形のベゼル」が大きな特徴と言えます。 アクアノートの最大の魅力はカジュアルにガシガシ使える耐久性の高さです。ノーチラスのブレスレットはステンレススティールや貴金属を採用しているのに対し、アクアノートは「トロピカルバンド(コンポジット素材)」を使っています。 カジュアルに特化して作られたアクアノートも、ノーチラスと同じくらいの人気を誇っています。 4-3.カラトラバ 出典:PATEK PHILIPPE パテックフィリップのドレスモデルといえば「カラトラバ」と言い切りたい方も多いのではないでしょうか。ノーチラスやアクアノートよりも長い歴史を持つシンプルでかっこいいモデルです。そのクラシカルな見た目に魅了されてしまいます。 カラトラバはとにかく文字盤の視認性の高さが魅力的で「腕時計のお手本」と言っても過言ではありません。1932年に初めて発表されてから現在に至るまで多くの時計愛好家から絶大な支持を受けています。 ドレスモデルというカテゴリではありますが、個人的にはカジュアルな服装に合わせればコーディネートのアクセントともなる万能アイテムとして活躍してくれると思っています。 4-4.グランドコンプリケーション 出典:PATEK PHILIPPE いくつかの複雑機構を2つ以上搭載したモデルのことを指す「グランドコンプリケーション」は、パテックフィリップが時計製作において真の頂点と称するほど技術力を駆使したモデルです。 ただでさえ製作するのが難しい複雑機構の時計を継続的に展開しているのは、ブランドが時計に対してどれだけ情熱を持って取り組んでいるのかが分かります。 多くの機構を搭載していることからカラトラバやノーチラスと比較すると視認性は劣ってしまいますが、それでもグランドコンプリケーションモデルのデザインの美しさには釘付けになってしまいます。 4-5.コンプリケーション 出典:PATEK PHILIPPE パテックフィリップの「コンプリケーション」は「アニュアルカレンダー」「デュアルタイムゾーン」「ワールドタイム」などの複雑機構の内から、いずれかを機構を搭載したモデルです。先述したグランドコンプリケーションよりもシンプルなデザインで、高い機能性をもちながらも時刻が見やすいことが大きな特徴と言えるでしょう。 コンプリケーションモデルはパテックフィリップが生み出した動く芸術品とも言えます。例えば、2月以外の日付を自動で調整してくれる機構のアニュアルカレンダーは、1996年にブランドが特許を取得してから様々な時計メーカーに採用されています。 パテックフィリップのコンプリケーションは他のブランドに追随を許さない時計製造の技術を体現しており、持っているだけで時計愛好家に最高の名誉と喜びをもたらしてくれます。 4-6.Twenty-4 出典:PATEK PHILIPPE 1999年に女性のために作られた腕時計の「Twenty-4」は、エレガントな見た目と確かな実用性を兼ね備えたドレスモデルです。カジュアルなコーディネートから特別な日のドレスアップに至るまで、様々なシーンで活躍してくれるのが魅力的です。 Twenty-4は「クオーツ式」と「自動巻き」の2種類のモデルが展開されており、目的に沿って選ぶことができます。クオーツ式であれば時刻の精度が高いのはもちろん、開発のコストが大幅に削減されて製作されているため、比較的安価で購入することができます。初めてパテックフィリップを買う方にはオススメです。 一方、自動巻きのモデルは定価が跳ね上がるデメリットこそありますが、パテックフィリップの技術力の高さを最大限に楽しむことができます。着けているだけでゼンマイが巻き上がるので電池切れなどの心配もありません。 また、スクエア型のケースとラウンド型のケースの展開もありますので、皆さんの好みに合わせたデザインから選ぶこともできます。女性ならではの選び方も楽しめるTwenty-4は日常生活のあらゆるシーンを彩ってくれます。 4-7.ゴンドーロ 出典:PATEK PHILIPPE 1993年に初めて誕生した「ゴンドーロ」は、クラシカルなデザインから他のモデルとは違う独自の魅力を持っています。従来のパテックフィリップのケースデザインはラウンド型が主流だったのに対して、こちらのモデルはスクエア型やトノー型など様々な形で展開されています。 アールデコ(装飾美術)からインスピレーションを受けたゴンドーロは、文字盤のデザインも遊び心が前面に押し出されています。ダイヤモンドを配置したモデルやギヨシェ彫りを施した文字盤などは、パテックフィリップにとって驚異的な遺産となりました。 一味違うパテックフィリップを求めている方には特にオススメしたいモデルです。 5.一生モノなはずが後悔!?購入する場合のポイント5選 高級時計を購入することは、多くの人々にとって一生に一度の大きな買い物と言えます。せっかく高い金額を出して買うのであれば当たり前に持つ感情ですよね。 パテックフィリップのような世界的に有名なブランドの時計を購入する際には、価格だけでなくメンテナンスや使用するシーンなど、多くの点を考慮する必要があります。 さて、この章では、後悔の残る買い物をしないためのポイントを5つ紹介していきたいと思います。 5-1.使う頻度を考えよう ノーチラスに限った話ではないのですが、最も重要なポイントのひとつが「使う頻度」です。 高級時計は日常的に使用するための時計というよりかは、特別な場面で身に着けるための「ここぞとキメる時のアイテム」のイメージではないでしょうか?購入前には実際にどれだけの頻度で使用するかを真剣に考える必要があります。 例えば、ビジネスシーンやフォーマルシーンなどの限られた場面での使用を考えているのか、それともカジュアルにガシガシと使うデイリーユースを想定しているのかによって選ぶべきモデルや仕様が変わってきます。 また、高価な時計を日常的に使用する場合はメンテナンスや保管にも注意が必要です。高級時計は精密な機械なので適切なケアが必要です。日常的に使用するのであれば、それなりの愛着を持っていないと長く使えません。 使う頻度やメンテナンス面を考慮して購入を検討しましょう。 5-2.本当に好きなデザインなのか今一度確認しよう いくら高級時計と言えど「自分が好きなデザイン」から選ぶことは、非常に重要なところです。自分自身がビビっと来たものって基本的に愛着が湧きますよね。 ノーチラスは独特なデザインですが、多くの人々から高い人気を誇っているのは事実です。ジェラルド・ジェンタによってデザインされたこの時計は、ひと目でノーチラスと識別できるほど独特です。 まずは投資対象として腕時計を買うのではなく、本当に自分のスタイルや好みに合っているデザインかどうかを深く考えることが重要です。自分のライフスタイルやファッションセンスに合ったデザインを選ぶことで、長期にわたって時計を愛用し続けることができます。 5-3. 自分の予算と見合っているのか慎重になろう 自分の予算と価値を慎重に照らし合わせることは、何を買う上でも非常に重要です。 ノーチラスは高い価格帯と希少性から多くの時計愛好家にとって憧れの存在です。しかし、高価格なことから多くの人にとって大きな買い物となります。購入を検討する際には、価格が自分の経済状況や予算に見合っているかを慎重に考えましょう。 購入した時計が将来的にどのような価値を持つ可能性があるか考慮することも重要です。投資としての価値にとらわれることなく、自分の予算内で最適な選択をすることが肝心です。 また、予算や収入と見合っていない物を身に着けていると「ダサい」や「成金」などの、マイナスなイメージを持たれることも多いです。自分のスタイルや社会的ステータスをしっかり理解することも重要です。 5-4.オーバーホールなどのランニングコストも考えよう 高級時計は購入するときの価格だけでなく、維持にかかるランニングコストも考慮に入れる必要があります。パテックフィリップなどの高級時計を維持するためには定期的な修理である「オーバーホール」が、平均で5年に1回が推奨されています。 オーバーホールする際の費用や部品交換が必要になった場合の追加費用なども考慮に入れて購入しないと、後悔につながる可能性もあります。 パテックフィリップのブランド広告で「気持ちを刻み込んで、その時計は受け継がれる。父から子へ、世代から世代へ」というキャッチコピーがよく見られます。これは、ブランドが創業以来、永久修理に対応している象徴と言えます。昔に発売された時計でも、公式の修理を受けられることから第三世代まで受け継がれる「一生モノの腕時計」です。 ただし、部品の在庫などの関係で修理費用は50万円を超えることも。日常的な耐久性を求めるだけの時計であれば余裕で買える値段となっています。 5-5.他人からのステータスを気にしているならやめた方がいい 購入するときのポイントと言えるかどうかは微妙なところですが、他人からの評価やステータスを気にしているのであれば購入は控えた方がいいといえます。長期的に使うことも加味すると本当にオススメ出来ません。 他人からの評価に左右されてしまうと、もちろん愛着も湧きづらいですし、何より自分の意思がない人間として捉えられてしまう可能性が高いです。本当に欲しいという心を持って腕時計を選ぶようにしましょう。 また、自分のステータスを上げるために無理をすることは、金銭的な不安を生むことにも繋がると言えるでしょう。時計を選ぶ際には様々な要素を加味することが重要ですが、他人からのステータスを気にして購入するのは絶対にNGです。 全国出張、現金買取 \簡易査定お気軽にご相談下さい/ 6.ノーチラスを着用している芸能人5選! パテックフィリップのノーチラスは手に入れることすら難しいと言われていながらも、高級感と洗練されたデザインから多くのセレブや芸能人に愛用されています。ハリウッドのスターから日本国内の有名人まで、ノーチラスの魅力に取り憑かれています。 さて、この章では、ノーチラスを愛用する5人の有名人を紹介していきたいと思います。 6-1.俳優 レオナルド・ディカプリオさん ハリウッドを代表する俳優であるレオナルド・ディカプリオさんは、ノーチラスを着用している代表的な有名人の1人です。 彼が着用しているのは世界五大ジュエラーの「Tiffany&Co./ティファニー」とのダブルネームモデルである「Ref.5711/1A-018」です。ティファニーのアイコニックなブルーカラーとノーチラスの高級感がベストマッチしています。 このコラボモデルが発表された当初の一般市場価格は3.5億円とかなり高額でした。このノーチラスの発表とともに、5711シリーズの発売が終わった影響から通常の5711シリーズの相場も高騰しました。 6-2.俳優 ブラット・ピットさん レオナルド・ディカプリオさんと同じく、ハリウッドを代表する俳優のブラッド・ピットさんもノーチラスを愛用しています。彼は有名人の中でも高級時計を愛していると知られており、パテックフィリップのほかにも「ヴァシュロン・コンスタンタン」の「ヒストリーク222」を所有しています。 そんなブラッドピットさんが着用しているノーチラスは「Ref.5711/1A」です。シンプルなデザインでも圧倒的な高級感があります。 6-3.歌手 ジャスティン・ビーバーさん 世界的アーティストのジャスティン・ビーバーさんは、独学でドラムやトランペットなど数々の楽器を習得した努力家です。2010年に発表した代表曲である「Baby」は知っている方も多いのではないでしょうか。 彼が着用しているノーチラスは、時計全体にダイヤモンドが敷き詰められている「Ref.5719/10G」です。腕元に圧倒的な輝きをもたらしてくれます。 6-4.バナナマン 設楽統さん 日本を代表するお笑いコンビ・バナナマンの設楽統さんは、テレビ番組に出演してる際にノーチラスを着用している姿が見受けられました。設楽さんが着用しているのは、ブラットピットさんと同じ「Ref.5711/1A」です。 薄型でつくられた腕時計は主張が激しくなりすぎないのでスタイリッシュな印象を与えてくれます。 6-5.UVERworld TAKUYA∞さん 日本のロックバンド・UVERworldのボーカルTAKUYA∞さんは、現代の若者から人気を集める有名人の1人です。彼が着用しているのは「Ref.5980/1AR-001」です。クロノグラフが搭載されたこのモデルは、ノーチラス本来の良さはそのままにしながらも異なる魅力を持ったモデルです。 ロックファッション×ラグジュアリーの合わせ方も中々かっこいいです。 まとめ いかがだったでしょうか。 今回はパテックフィリップのノーチラスがなぜ高いのかについて解説させていただきました。 長い歴史を誇るパテックフィリップを支えてきたノーチラスは、高い人気や大量生産ができないことなどが関係して現在では定価で買えないといわれるほどの価値を持っています。多くの人々からは雲上時計として認識されており、この憧れの眼差しもノーチラスの希少性を高めています。 この記事が、皆さんにとっての知識となっていれば幸いです。
近年、時計は単なる時刻を確認するものではなく、身に着ける人の個性や価値観を象徴してするためのステータスアイテムとしての立ち位置を確立しています。ロレックスやオメガなどの有名な高級時計が気になっている方も多いのではないでしょうか?そんな高級時計ブランドの中でも、今回紹介したいのは「PATEK PHILIPPE/パテックフィリップ」です。 パテックフィリップは世界三大時計ブランドと称されているほど、時計界の中では高い知名度を誇っています。一般的に名が知れているブランドとまではいきませんが、その値段の高さに驚愕する方も少なくありません。 この記事では、そんなパテックフィリップがなぜ高いのかをわかりやすく解説していきたいと思います。資産価値の高いモデルや購入方法も紹介しますので、ぜひご覧ください。 1.パテックフィリップが高い理由は大きく分けて4つ! パテックフィリップの腕時計が高い理由は大きく分けて4つあります。 ・世界三大時計と称されるほどのブランド力 ・時計界でも最高峰の技術を誇る ・ブランド力を形成した時計へのこだわり ・永久修理でアフターケアが充実している この章では、上記の4つの理由について深く解説していきたいと思います。 1-1.世界三大時計と称されるほどのブランド力 出典:PATEK PHILIPPE 時計業界の頂点に君臨するパテックフィリップ。その名前は「ヴァシュロン・コンスタンタン」「オーデマ・ピゲ」と並んで「世界三大時計ブランド」として知られており、まさに時計界の重鎮と言っても過言ではないでしょう。 近年では、時計はただ時刻を確認するだけでなく、持っているだけでステータスが上がるアイテムとして知られていますが、パテックフィリップの腕時計は高いブランド力も相まって世界中の人から憧れのブランドとして注目を集めています。 パテックフィリップの最大の魅力として「雲上と言われるほど最高品質の腕時計を製作している」ことが挙げられます。1845年の創業以来、パテックフィリップは常に時計製造においての技術を革新しており、精密な機構や独特のデザインで時計愛好家たちを魅了しています。プロの時計職人の手作業による細部へのこだわりや、18金やプラチナなどの貴金属を使った丈夫な素材から生まれるのは「一生モノの腕時計」として美しさを保ち続ける時計です。 上記のような魅力からパテックフィリップは時計界でも「雲上の存在」として立ち位置を確立しており、現在でも多くの人々から憧れられる高級時計ブランドとなっています。 1-2.時計界でも最高峰の技術力を誇る パテックフィリップの最大の特徴としてとらえられるのは「最高峰の技術力を持っている」ところではないでしょうか。創業以来、スキルの高さを誇る職人の手によって数々の腕時計が生まれています。 パテックフィリップの時計が高精度で信頼性が高いと評価されるのは、革新的な機械設計と厳しい品質管理が十分に行われていることが関係しています。 また、パテックフィリップは時計製造で発生する全ての工程を自社で完結する「マニファクチュールメーカー」のひとつとしても名を馳せています。マニファクチュールメーカー自体は数多くあるのですが、パテックフィリップは製造が難しいといわれている「コンプリケーション(複雑機構)」も自社で製造できるほどの高い技術力を持っています。 カレンダーの自動調節をしてくれる「永久カレンダー」や、決まった時刻を音で知らせてくれる「ミニッツリピーター」などを腕時計に組み込むためには、精密な機構と時計本体を支える小さな部品がうまくかみ合わないと実現できません。数多くのパーツが絶妙に組み合わさって、ようやくひとつの時計として機能します。 ちなみに、永久カレンダーはパテックフィリップが最も得意とする複雑機構と言われており、1889年には特許を取得しています。 このような高い技術を持っているパテックフィリップの時計は、他の多くのブランドと比較しても頭一つ抜けた存在であり、継続的に高い価値をもたらしています。時計製造の限界に挑戦し続けているパテックフィリップは、今後も時計愛好家たちからの熱い視線を集めていくでしょう。 1-3.ブランド力を形成した時計へのこだわり 超高級時計ブランドとしての地位を確立している現在でも、パテックフィリップが高価であり続ける理由のひとつに「素材への絶え間ないこだわり」が挙げられます。今の立ち位置や既に得た名声に甘んじることはなく、素材選びにおいても革新を続けています。その質の高さからも多くの人々から愛され、憧れ続ける理由と言っても良いでしょう。 ちなみに筆者も2023年に開かれた「ウォッチアート・グランド・エキシビション(東京2023)」にいったのですが、そこで製造過程の様子を実際に目で見ることができました。本当に手作業で時計製造を行っているのも純粋にすごいと思いましたが、「時計1本作るのに一体どのくらいの時間がかかるんだ、、」と見ているだけで気が遠くなるくらい緻密な作業でした。 また、パテックフィリップの時計で使われる素材には18金やプラチナといった貴金属が基本となっていますが、代表的モデルである「カラトラバ Ref.5116R-001」には文字盤に「エナメル技法」を応用して作られているものもあります。ガラス質のエナメル粉末を800度の熱で何度も加工することによって、素材特有の高貴な輝きを生み出すことができます。 ただでさえ複雑である時計製作に更に長い時間と手間をかけてひとつひとつ丁寧に作り上げられたRef.5116R-001は、製造数が少ないことにも納得がいきます。 時計製造へのこだわりが多く集約されていることから、単なる時間を確認する道具を超えた芸術作品として世界中のコレクターや時計愛好家を魅了し続けています。品質に妥協することなく、時計製造にひたむきに向かう姿勢はパテックフィリップの価格が高いと言われる大きな要因のひとつです。 1-4.アフターケアも充実!父から子へ受け継がれる永久修理。 出典:PATEK PHILIPPE パテックフィリップの時計が高いといわれる要因のひとつとして、どんなに前の年代のものでも「永久修理を受け付けている」ことが挙げられます。 「修理を受け付けているからってなんで高くなるの?」 と思う方もいるかもしれませんが、実際のところここまでホスピタリティ溢れるブランドは他に思い浮かびません。サービス料を先払いしている感覚です。 パテックフィリップの広告で「父から子へ受け継がれる」という言葉をよく目にします。この言葉だけで「永久修理サービス」を行っていることを前面に押し出しており、ブランドの信頼性を一層強固なものにしています。 永久修理サービスは、その名の通りどんなに古いモデルでもパテックフィリップの時計であれば修理を受け付けるというものです。パテックフィリップは、自分だけが時間を確認するのではなく、家族の歴史に時を刻みながらいつまでも価値あるものにして欲しいと願っていることを約束していると考えられます。 故障してしまった場合や定期的なメンテナンスが必要になったときは、専門の職人が丁寧に対応して時計を最高の状態に修復してくれます。 このようなアフターケアの対応が充実しているパテックフィリップは、所有者にとって長期に渡る安心感を与えています。時計を次の世代へと継承するという深い満足感も伴います。時計を定期的にメンテナンスをしておくことは売却する際にも重要な要素であり、状態が綺麗であれば買取額の値下がりを抑えることにも繋がります。 パテックフィリップの永久修理サービスは、父から子へ。子から孫へ受け継がれる時計であることの象徴と言えます。 2.パテックフィリップがここまで高くなるまでには長い歴史がある。 出典:PATEK PHILIPPE パテックフィリップが高級時計ブランドとして世界中に知れ渡ることになったのは、偶然や単にブランディングが上手だったからではありません。精密さを極めつづけた長い歴史と伝統に裏打ちされた卓越した技術を持つ時計職人たちがいたからこそです。 では、パテックフィリップがここまで高くなるには、どのような出来事があったのでしょうか? さて、この章では、パテックフィリップが現在の位置を確立するまでの歴史について、詳しく解説していきたいと思います。 2-1.始まりはパテック・チャペック社の設立。 出典:PATEK PHILIPPE パテックフィリップの歴史は1839年にまで遡ります。 創業者である「アントワーヌ・ノルベール・ド・パテック」と「フランソワ・チャペック」によって、王族や上流階級のための懐中時計を製作する「パテック・チャペック社」がスイスのジュネーブで設立されました。これが、パテックフィリップの前身にあたるブランドです。 ポーランド出身の彼らは、自分たちのビジョンを現実とするために手を組みました。当時から彼らの目指すところは最高品質の時計を製造することであり、そのポリシーはパテックフィリップが今日まで続けている価値観の礎となっているとも考えられます。 パテック氏は驚異的なビジネスセンスと革新的なアイデアを。チャペック氏は優れた技術を持つ時計職人でした。2人の卓越したスキルが相補的に結びつくことで品質と美学を追求した時計を作るという共通の目標を掲げていました。 パテック・チャペック社は卓越した技術力と革新性で当時の王族や上流社会の人間たちからすぐに注目を集めました。彼らが生み出した時計は精巧な作りと信頼性の高さが垣間見える素晴らしいものでした。 現在の時計業界でも雲上の存在として君臨するパテックフィリップの始まりは、2人のポーランド人によって作り上げられたのです。 2-2.当時の時計業界では考えられなかったリューズ式の懐中時計を発明。 出典:PATEK PHILIPPE 2人のポーランド人によって作り上げられたパテック・チャペック社ですが、創業から僅か5年後の1844年に大きな転機を迎えます。 フランスの天才時計師「アドリアン・フィリップ」と出会い、時計業界に大きな革命を起こします。フィリップ氏は当時では革命的な技術の「リューズ式懐中時計」の発明者であり、パリで開催された産業博覧会で銅賞を獲得するほどの実力者です。 現在の時計ではリューズでの巻き上げは定番となっていますが、鍵を使って巻き上げるのが主流だった当時では鍵を使わない巻き上げ式時計はかなり革命的だったのです。この新しい技術は時計の使い勝手を大きく向上させることになり、同時に時計の耐久性と信頼性も飛躍的に高めました。 そんなフィリップ氏の技術力に魅了されたパテック氏は、彼をパートナーに迎え入れることで自身の展開する腕時計にも取り入れることにしました。それから1年後の1845年にはリューズ巻上げ式時計を発明して特許を取得するなどの功績を残しますが、これまでブランドを支えてきたチャペック氏は方向性の違いを理由に退社してしまいます。 パテック氏とフィリップ氏との出会いによって生み出されたリューズ式の時計は、今後の時計製造の基盤となる革命的なものとなっています。 2-3.1851年にパテック・フィリップ社へと改名。 出典:PATEK PHILIPPE リューズ式の懐中時計がキッカケとなり、類いまれない技術力から高い評価を受けてきたパテック・チャペック社は、1851年に「パテック・フィリップ社」に会社名を変更します。 これまで創業者2人の名前を冠したパテック・チャペック社として名を馳せていましたが、パテック氏とフィリップ氏のパートナーシップに新たな始まりを告げる形で再スタートしました。 ブランド改名後のパテック・フィリップは、高い品質とブランドの独自性を大切にしながら時計製造における完璧を追求し続けました。彼らが共同で開発したリューズ式の懐中時計は、競合他社と一線を画する高級品として認知され、後に多くの王室の人間や貴族たちに選ばれる理由となります。 現在でも世界中の人々に憧れ続けられるパテックフィリップの名は、ブランドにとって新たな出発を掲げた決定的な意思の現れです。 2-4.ビクトリア女王に愛される程のブランドへ ブランド名を変更して再スタートを切ったパテック・フィリップは、ここから驚異的な成長を遂げます。同年の1851年にロンドンの万国博覧会で鍵を使わない懐中時計を発表し、イギリスのビクトリア女王をはじめとする王族の人間から賞賛を受けました。ブランドの歴史においても輝かしい瞬間です。 この後パテックフィリップは、ビクトリア女王のために「七宝のペンダントウォッチ」を作りました。ダイヤモンドで薔薇を表現したデザインが高貴な印象を与えます。また、彼女の夫であるアルバート皇も「ハンターケースに入ったクオーターリピーター」の時計を購入したといわれており、王族の人間に愛される時計ブランドとして成長します。 当時の世界で最も権力のある人間に認められたことは他の多くの王室や貴族への信頼の証となり、世界中で熱狂的に受け入れられるようになります。パテック・フィリップは単なる時計ブランドを超えて、上流階級のものが持つステータスシンボルとしての地位を確立しました。 ビクトリア女王に愛されるほどのブランドとしての成長を遂げたパテック・フィリップですが、世界恐慌が原因で経営破綻の危機に見舞われることになります。 2-5.世界恐慌が原因でスターン一族へ経営権を渡す 出典:PATEK PHILIPPE 王族をはじめとする多くの人々から愛されつづけたパテック・フィリップは、経営危機を迎えます。1929年に起きた世界恐慌は多くの企業にとって破滅を告げる最悪の出来事となり、パテック・フィリップも世界恐慌の影響で業績不振となってしまいました。 経済的な苦境に陥ってしまったパテック・フィリップでしたが、「ジャン・スターン」と「シャルル・スターン」によって救済されることになります。彼らはもともと文字盤製造会社の一族であり、パテック・フィリップの主要取引先のひとつでした。 スターン一族に経営権を渡したパテック・フィリップは安定した成長を続けることができました。現在でもブランドを牽引している彼らは、パテックフィリップを単なる事業としてではなく、長期にわたる遺産になる時計を作るブランドとして考えており、伝統を大切にしながらも革新的な時計を創り出し続けることに注力し続けています。 一度は経営難に陥ってしまったパテック・フィリップでしたが、スターン一族の救済により高級時計ブランドとしての確固たる地位を今日まで築き上げています。スターン一族によるリーダーシップはブランドの価値を単なる時計以上のものに押し上げ、コレクターたちの間で究極の地位を獲得することとなりました。 2-6.パテックフィリップの代名詞「カラトラバ(Ref.96)」が誕生 スターン一族に経営権を渡した後のパテック・フィリップは、現在の時計愛好家やコレクターにとって特別なモデルを発表します。 1932年にパテックフィリップの伝説的なモデル「カラトラバ Ref.96(通称:クンロク)」が誕生しました。カラトラバの名前はスペインのカラトラバ騎士団に由来しており、そのシンボルとして知られる十字架のマークは、現在でもパテックフィリップのロゴマークに採用されています。 カラトラバ Ref.96は洗練された丸みを帯びたケースと清潔感のあるシンプルな文字盤、そして31㎜の小ぶりなケースサイズによって、その後の腕時計デザインにも大きな影響を与えました。パテックフィリップのエレガンスと機能性を象徴するコレクションです。 現在まで高い人気を誇るカラトラバ Ref.96は後に発表する数多くのモデルの基礎となり、ブランドコンセプトでもある「世界最高の時計をつくる」を物語る遺産のような存在であるといえます。カラトラバRef.96は、パテックフィリップが時計製造の芸術においていかに独自の地位を築いてきたかの証明であり、現在においても歴史的な価値に変動はありません。 スターン一族が誕生させた代表的なモデルであるカラトラバ Ref.96は、パテックフィリップの価値と信念を象徴する腕時計です。 2-7.「ノーチラス」「アクアノート」などの代表モデルを発表。現在に至る パテックフィリップの歴史は優雅なクラシックモデルのみならず、革新的なデザインで新たな伝説を紡いできました。その中でも特に有名なのは「ノーチラス」と「アクアノート」というモデルです。時計好きな人であれば誰もが知っていると思います。伝統あるブランドに新たな風を吹き込みました。 1976年に初めて登場したノーチラスは、ラグジュアリー×スポーツという当時のトレンドを象徴するタイムピースとして誕生しました。八角形ベゼルで作られた独特なケースと架空の潜水艦からインスピレーションを受けて作られたデザインは、パテックフィリップの中でも特に洗練されたカジュアルさを持ち合わせ、新しい顧客層を惹きつけることに成功しました。 一方で、1997年に発表されたアクアノートは、ノーチラスの遺伝子を継承しながらも現代的でスポーティーな見た目を更に前面に押し出したコレクションです。耐水性と耐久性を備えた「コンポジット素材」で作られた「トロピカルバンド」は、アクティブなライフスタイルを送る人々にぴったりの腕時計です。 上記2つのモデルは、パテックフィリップが時代の文化やライフスタイルに対応するブランドであることの証明となっています。時代と共に進化し続けることで雲上の存在としての地位を不動のものとし、現在に至るまで時計業界のトップに君臨しています。 高級時計の世界において、革新的かつ伝統的な価値観を融合させることのできるブランドはそう多くありません。この完璧なバランスこそが、パテックフィリップがなぜこれほどまでに高い評価を受けているのかを物語っています。 全国出張、現金買取 \簡易査定お気軽にご相談下さい/ 3.パテックフィリップを買うならこれ!資産価値の高いシリーズ5選 パテックフィリップは高級腕時計としてのステータスはもちろん、資産としての価値も兼ね備えたブランドです。展開しているコレクションは多岐にわたります。 時が流れても色褪せることのない価値を持つパテックフィリップのモデルを選ぶ際には、デザインだけでなく、将来的な価値の上昇も視野に入れておいた方がよいでしょう。 この章では、特に資産価値の高いとされるモデルを5つピックアップしましたので、紹介していきたいと思います。 3-1.ノーチラス パテックフィリップの中でも高い資産価値を誇っていることで知られる「ノーチラス」は、1976年に時計デザインの巨匠「ジェラルド・ジェンタ」の手によって生み出されました。ステンレススチールを使った最初の高級時計のひとつとしても知られており、斬新なデザインと精巧な仕上がりでたちまち時計業界に名を馳せています。 独特な八角形のベゼルは「船の舷窓」からインスピレーションを受けてデザインされており、深海を感じさせる見た目が魅力的です。 誕生から現在に至るまで高い人気を誇るノーチラスは、長期的に価値が維持されていることによってパテックフィリップを代表する資産価値の高い時計としても知られています。 3-2.アクアノート ノーチラスと肩を並べる代表的なスポーツウォッチの「アクアノート」は、現代のアクティブなライフスタイルに合わせたデザインのモデルです。1997年に初めて発表されてから、ファッション性と機能性を兼ね備えているとして、特に若い世代のコレクターから絶大な支持を受けています。 アクアノートは高い耐久性を持つトロピカルバンドを採用していることから、長時間使用していてもストレスを感じることはなく、水にも強いという特性を持っています。文字盤にはパテックフィリップ独特のエンボス加工が施されており、スポーツウォッチでありながらエレガントな印象を放ちます。 比較的新しいモデルであるにも関わらず、パテックフィリップの品質への信頼を物語っています。 3-3.カラトラバ パテックフィリップのドレスウォッチとして広く知られている「カラトラバ」は、ブランドのアイコンとも言えるモデルです。1932年に誕生して以来、シンプルでタイムレスなデザインが特徴的なことから、最高品質のクラフトマンシップと洗練された美学が完璧に融合していることの証明になります。 カラトラバはパテックフィリップの腕時計の中でも時を超えたデザインと卓越した品質の象徴として、長きにわたりコレクターたちの心を掴み続けています。 3-4.コンプリケーション コンプリケーションは、その名の通り複雑機構を搭載したモデルです。時計製造の高度な技術力を象徴するパテックフィリップの顔と言えます。日常的に使える実用的な機能から時計愛好家を魅了する芸術的な機能まで幅広く取り揃えています。 永久カレンダーやトゥールビヨン、ミニッツリピーターなどさまざまな複雑機能を搭載したモデルがありますが、これらの時計は技術的な精巧さだけでなく、芸術作品としての価値も兼ね備えています。 コンプリケーションモデルは時計職人の技術と創造性の結晶として高い資産価値を有しています。パテックフィリップのコンプリケーションモデルは、持つ喜びと所有する誇りを兼ね備えた時計として、世界中のコレクターから高い評価を受けています。 3-5.グランドコンプリケーション グランドコンプリケーションは複雑機構を2つ以上搭載しており、先述したコンプリケーションの上位互換のようなモデルです。パテックフィリップが世に送り出す時計の中でも特に複雑で精巧な時計として知られています。 時計コレクターからは時計界の芸術品として高く評価され、一般の時計愛好家からも憧れの存在となっています。グランドコンプリケーションのモデルは、パテックフィリップが時計製造において追求する最高の技術と美学を具現化した作品です。 定価も高いことから一生に一度の大きな投資となるかもしれませんが、グランドコンプリケーションモデルは所有するだけで満足感と優越感を与えてくれます。 4.億超え落札!パテックならではの高級腕時計5選 パテックフィリップが展開している腕時計では、時計愛好家やコレクターたちが息を呑むような価格で落札される物もあります。卓越したクラフトマンシップと革新性、そして限定された生産数によって「億超え」の金額で取引されることは珍しくありません。 この章では、そんなパテックフィリップの中でも、高額落札された超高級腕時計をいくつか紹介していきたいと思います。 4-1.【Ref.6300A-010】グランドマスター・チャイム パテックフィリップの中でも特に目を見張る存在が「グランドマスター・チャイム Ref.6300A-010」です。 2017年にスイスのジュネーブで開かれた「オンリーウォッチ2017」というオークションで「約37億円」で落札された世界で最も高価な腕時計です。パテックフィリップの象徴的なエレガンスを備えつつも大胆な印象を与えます。 Ref.6300A-010はパテックフィリップの持つ伝統と革新性、そして最高峰の時計製造技術を象徴するモデルです。グランドコンプリケーションモデルなので、20個の複雑機構を兼ね備えた実用性の高いモデルでもあります。 4-2.【Ref.5016A-010】グランド・コンプリケーション 先述した6300A-010と同じくオンリーウォッチ2017で落札されたモデルの「Ref.5016A-010」は、ハリウッドを代表する俳優の「ブラットピットさん」によって「約9億円」で落札されました。 時計史に残る名作と称される「Ref.5016A-010」は、パテックフィリップのグランド・コンプリケーションの中でも一際目を引く存在です。永久カレンダー、ミニッツリピーター、トゥールビヨンという三大複雑機能をひとつの時計に凝縮した逸品です。 3つの複雑機能を搭載しながらも非常に洗練されたデザインを持ち合わせており、パテックフィリップならではのエレガントさも感じます。 4-3.【Ref.1518】グランド・コンプリケーション 281本限定で作られた「Ref.1518」は、パテックフィリップのアンティークピースとして多くの人々を魅了し続けています。Ref.1518は永久カレンダー搭載のクロノグラフであり、時計愛好家からは究極のコレクターズアイテムと称されています。 クラシカルなデザインが特徴的なことから、アンティークウォッチ好きにはたまらない1本です。1941年に作られたモデルの落札価格は「約2億円」です。 4-4.【Ref.2523】シルクロード 2021年5月に「11億円」で落札された「Ref.2523」は、ワールドタイム機能を備えていることにより、世界の時刻を確認することができます。この機能は旅行をする方や国境を越えたビジネスを行う人々にとって非常に有効な機能と言えます。 「Ref.2523」のデザインは最高峰のクラフトマンシップが反映されており、ユーラシア大陸が描かれた七宝素材の文字盤はまさに移動の自由と探求心を象徴しています。 4-5.【Ref.1415】プラチナワールドタイム ワールドタイム機能を搭載したモデルの「Ref.1415 プラチナワールドタイム」は、1939年に発表された中で、唯一プラチナ素材を使ってつくられていることから傑作として知られています。通常のワールドタイムとは高級感が圧倒的に違います。 2002年に開かれたオークションで「約5億円」で落札されました。パテックフィリップの腕時計の中でも究極のタイムピースに値する代物です。 4-6.【5711/1A-018】ノーチラス × ティファニーコラボ パテックフィリップとティファニーのパートナーシップ締結170年を記念して、2021年に170本限定で作られた特別なモデル。 2021年12月11日にアメリカで開催されたフィリップスオークションにて650万3500ドルで落札されました。(当時の価格でおよそ7億3500万円) ノーチラス5711シリーズは2020年に廃盤がアナウンスされ、現在では中古市場でしか入手ができなくなっております。廃盤のアナウンスの影響と希少性から5万ドルのエスティメートを大きく超えた落札となりました。 当時は「ティファニーで3億円以上買い物している上顧客」しか購入できないとも噂されており、かなりの話題となりました。 2023年現在でも5711/1a-018は3.5億円前後で市場取引されており、海外セレブからかなり人気があるモデルとなっております。 全国出張、現金買取 \簡易査定お気軽にご相談下さい/ 5.パテックフィリップは買えない?定価での購入方法! パテックフィリップの腕時計は、雲上の存在として数多くの時計愛好家に憧れられています。その理由のひとつとして挙げられるのは「定価で買えない」という事実があることです。 パテックフィリップを定価で購入するためには、いくつかのコツが必要になっています。この章では、パテックフィリップを購入するための具体的な方法をいくつか紹介していきたいと思います。 5-1.信頼を勝ち取って正規店で購入 「定価で購入する=正規店」というイメージを持つのが一般的かと思いますが、パテックフィリップの腕時計を正規店で手に入れるためには、単に「欲しい」という購入意欲があるというだけでは不十分です。 正規店で購入するためには私たち顧客とブランドの間に「信頼関係」を築くことから始まります。昨今の転売ヤー問題も相まって、高級時計ブランドは長期的な関係を重視する傾向にあるため、今日突然店舗に行って今日購入する。みたいなことは基本的にはありえません。 まずは近くの店舗に足を運び、対面でのコミュニケーションを厚く取ることが重要です。パテックフィリップに対する自分の情熱と腕時計に対する真剣な関心を伝えることで、スタッフ側も時計を託しても大丈夫といった信頼のおける顧客として見てくれる可能性が高まります。 正規店で欲しい場合には、スタッフとの信頼関係の構築から始めましょう。 5-2.並行輸入店で購入する パテックフィリップを購入する場合は「並行輸入店」も視野に入れましょう。国内正規代理店を通さずに輸入される商品を扱う店舗です。身近なところでいえば、ドン・キホーテや電気屋さんなどにオメガの時計が置いていたりしますよね。 しかし、並行輸入品を扱う店舗の中には、信頼できる業者もあれば偽物を販売している悪質な業者も存在します。購入を検討する際は、店舗の評判を徹底的に調査してください。既に購入したことがある人からの口コミを集めることも重要なポイントです。 パテックの購入を考えている際には、並行輸入品も視野に入れて考えるとよいでしょう。 5-3. 持っている人と仲良くなる パテックフィリップの時計を手に入れる方法のひとつとして、既に所有している人と「関係を深めること」が挙げられます。パテックフィリップの時計に関する深い知識や経験を持っている可能性が高いですし、運が良ければ定価より安く譲ってもらえるかもしれません。 また、パテックを買えるくらいの財力を持っている人と仲良くしているのは、時計に関する情報交換だけでなくあなたの人脈を広げることにも繋がります。時計を介した繋がりは多岐にわたる恩恵をもたらすと言えます。 まとめ いかがだったでしょうか。 今回は、パテックフィリップはなぜ高いのかについて解説させていただきました。 パテックフィリップの腕時計が高い値段で取引されているのは、ブランド力や希少性、そして世界最高峰の技術力があることによって成り立っています。 この記事を通じて、パテックフィリップの価値についてを理解出来ていれば幸いです。
世界三大時計の頂点といわれることもあるパテック・フィリップは、代々受け継いでいける一生物の時計といわれています。実際にどんなに古い時計であっても修理することができる永久修理を掲げており、過去の複雑機構でさえも代替えパーツを創り出して修理します。 ヴィクトリア女王、ローマ教皇、アインシュタイン、キュリー夫人などの偉人が顧客におり、他にはない格式の高さをもつブランドといえます。時流を変えるほどのインパクトをもつ時計を創り出すこともあり、技術の高さも世界トップクラスです。 この記事ではパテック・フィリップの世界観を深く楽しんでいただけるよう、これまでの歴史と魅力、代表的なシリーズ、パテック・フィリップの時計を着けている有名人、おすすめモデルについて解説をします。 1 パテックフィリップとは?ここまで人気になるまでの歴史。 出典:PATEK PHILIPPE 高級腕時計ブランドの頂点とも言われるパテック・フィリップの歴史は積み上げてきた実績を語ることがほとんどです。巨大資本に頼らずに独立して安定した運営を続けているため、大きな方針転換を行わず世界観を崩すことをしないので、経営上語ることが少ないからです。そのため時流に影響されない普遍的で本質的な時計づくりを続ける彼らのスタンスをみて、彼らこそがまさしくスイス時計の看板を背負う高級腕時計の頂点だと感じることができるのです。 ここではパテック・フィリップの歴史についてまとめます。 1-1 前身にあたるパテック・チャペック社の設立 1839年、2人のポーランド人によってジュネーブに創設されたのが、アントワーヌ・ノルベール・ド・パテックと時計師フランソワ・チャペックによるパテック・チャペックでした。これこそがパテック・フィリップの前身にあたるブランドです。1844年にパリ産業博覧会で銅メダルを授与されたジャン・アドリアン・フィリップと意気投合し翌年には技術者として就任しましたが、チャペックは退社。1851年にパテック・フィリップに正式に名称変更し、今に至ります。 1-2 世界大恐慌を受けてスターン家による買収が決定 パテック・フィリップ社として再スタートしたのと同年、ロンドンの万国博覧会に出展しイギリスのヴィクトリア女王をはじめとする著名人に世界初の鍵なし時計を賞賛されました。1868年にはスイス初の腕時計を制作するなど、彼らの名がヨーロッパに知られるきっかけとなりました。以降もスプリット秒針クロノグラフ機構の技術特許の取得やコレクター向けに超複雑な天文表示懐中時計を制作するなど、技術の高さに磨きがかかっています。 しかし1930年代の世界恐慌の影響により業績が悪化し、文字盤製造会社を経営していたジャン・スターンとシャルル・スターンの兄弟が経営権を取得しました。同年発表したのがカラトラバRef.96で、のちにクンロクと呼ばれ今日に至るまで愛されており、現行モデルにおいてもそのDNAが受け継がれています。翌年には超複雑懐中時計グレーブス・ウォッチを製作しており、経営体制は変わったもののパテック・フィリップの信念は変わらないことを示すものといえます。 1-3 クオーツショックの暗雲を吹き飛ばしたCal.89 1970年代に入りスイス時計業界は逆風に見舞われます。日本の時計メーカー セイコーの発表したクオーツ時計によって、スイスの機械式時計が売れなくなってしまったためです。クオーツ時計は機械式時計に比べ精度が高く、しかも量産性が高いため安価だったことで世界中に普及していきました。代わりにスイス機械式時計は売れなくなり、スイス国内の時計企業の半数は倒産、時計産業の就業者数は 1970 年から 1984 年にかけて3分の1になってしまいました。 よく知られているビッグブランドですら、資金難に陥りグループへの参加や倒産、あるいは方針転換を余儀なくされました。 そんな中パテック・フィリップは1976年にはノーチラスを発表しました。ジェラルド・ジェンタ氏デザインの下開発されたノーチラスはスポーツラグジュアリーというそれまでにない価値を創り出しています。また1989年にはキャリバー89と呼ばれる当時最高の技術を集めた懐中時計を制作し、業界を驚かせました。 33ケの複雑機能をもつキャリバー89は1つの時計が備える複雑機能の数は史上最多。世界三大時計の一つがクオーツという時流に逆らうことにより、機械式時計の面白さや深みが再確認され、現代へ受け継がれていくことができたといえます。 2 なぜ高くても売れる?パテック・フィリップが持つ3つの魅力 出典:Patek Philippe 高級時計の頂点ともいわれるパテック・フィリップの魅力は「継承」のキーワードで語られることが多いです。順番に解説していきます。 2-1 継承され続ける高級スイス時計の代名詞 パテック・フィリップの語られる魅力の中でも影響力が強いのが、パテック・フィリップの歴史がスイス時計の歴史と共にあったことです。 まず1839年創業と歴史が長く、影響を与えてきた期間が長いことが挙げられます。 1845年の竜頭巻上げ・時刻合わせ式時計の技術特許取得から現代に至るまでに非常に多くの技術を開発し、スイス時計の技術力発展に強い影響を与えてきました。 1932年にはカラトラバを発表し、現在でもCal.96 (クンロク)は機械式時計の究極のデザインとして歴史に名を残しています。 スイス時計の根幹を揺るがしたクオーツショックにおいては、当時注目されていなかったスポーツラグジュアリーウォッチの草分け的存在であるノーチラスの発表を行いました。精度や高価さで敬遠されていた機械式時計の認識を改革するように生まれたキャリバーCal.89も象徴的です。 パテック・フィリップはこれまでトレンドに沿った時計から時流に逆らうように生み出した時計など高い注目を浴びてきており、スイス時計の歴史を創り出してきたブランドの一つです。 2-2 業界最高の品質基準”パテック・フィリップシール”と永久保証 パテック・フィリップの時計は厳格な検査の元、最高品質の時計だけを出荷しています。2008年までは1886年に規定されたスイス;ジュネーブ州で製造される他、精度や生産地など12を超える厳しい基準をクリアした時計だけが許されるジュネーブ・シールを利用していました。実際にはパテック・フィリップはジュネーブ・シールの規定を上回る基準で製造していたと言われています。 2009年以降はジュネーブ・シールよりもさらに厳しい独自の基準パテック・フィリップシールをすべての時計に適用しています。他のブランドよりも厳しい基準をクリアしており、部品単体での仕上げから組立後の検査に至ります。ジュネーブ・シールとの大きな違いは精度の検査方法で、ジュネーブ・シールはCOSC(スイスクロノメーター検定)に則っているためムーブメント単体で検査を行いますが、パテック・フィリップシールは着用してシミュレーションするので、実際に使用する状況に近いテストが行われています。 もう一つ、パテック・フィリップが時計製造について掲げているのが、永久保証についてです。パテック・フィリップは自社の時計であればいかに年代が経ったものであっても修理やオーバーホールを受けるということです。 パテック・フィリップの広告に多く使われるのが仲睦まじい親子の写真です。合わせてこう書かれています。「気持ちを刻み込んで、その時計は受け継がれる。父から子へ、世代から世代へ」いつの時代の時計であっても修理をして継承できる、世代を超えて愛されるパテック・フィリップならではのキャッチコピーです。 2-3 完全なマニュファクチュールの高い技術から生まれる複雑機構 パテック・フィリップが複雑機構を得意とするところは前述のように数々の特許を取得していることからもわかります。 例えば世界七大複雑機 トゥールビヨン ミニッツリピーター 永久カレンダー スプリットセコンド・クロノグラフ パワーリザーブ・インジケーター レトログラード ムーンフェイズ のうち1つが搭載されているだけで複雑で非常に高額になりますが、グランドコンプリケーションは2つ以上を搭載しているため、雲上時計と呼ばれる高価なものとなっています。 中でもパテック・フィリップは世界で初めて腕時計に永久カレンダーを搭載したことで知られており、現在でも永久カレンダー搭載モデルを多く発表しています。 ただ複雑なだけではなくカラトラバのデザインをベースに設計することで、文字盤は非常にシンプルで無駄のないデザインでありながら機能・機構は超複雑な時計を創り出しています。 3 世界を魅了するパテック・フィリップの代表シリーズ5選 ここまで様々な点で魅力的なパテック・フィリップについて紹介してきましたが、ここでは一つ一つのシリーズを深堀していきます。 3-1 カラトラバ カラトラバはパテック・フィリップを、あるいは世界を代表するシンプルさの究極系ともいえるシリーズです。スタイルは1932年に初代Ref.96の発表で確立されていましたが、カラトラバと呼ばれるようになったのは1980年代から。カラトラバはリューズに描かれたカラトラバ十字のエンブレムからついたあだ名で、主にパテック・フィリップ社内で呼ばれていたものです。 特徴的なシンプルなデザインはバウハウスの影響を強く受けていると言われており、余分な装飾や機能に関係ないものは徹底的に排除されています。とはいえ世界有数の文字盤メーカーを傘下にもつパテック・フィリップによるデザインは一見シンプルに見えても、一つ一つが高い完成度を誇ります。 主なモデルでは初代のRef.96や現行のRe.5196に見られるドルフィン針にバーインデックス、6時位置のスモールセコンドのデザインが有名です。しかし、ローマインデックスやバーハンド、2針のモデルもまたカラトラバであり、カラトラバを明確に示す定義はなかなか難しいとされています。 3-2 ノーチラス ノーチラスは1976年に誕生したスポーツラグジュアリーウォッチです。ゆるやかな八角形のオクタゴンケース、ブレスレットと一体化したケースが特徴的です。発表当時はケースサイズが35mm前後が主流でした。そんな中発表されたノーチラスはケースサイズ39mm、しかもステンレススチール製と当時としてはかなり異端でした。ジャンボとあだ名がついているのもそのためです。 デザインを手掛けたのは世界的な時計デザイナー ジェラルド・ジェンタ氏です。「ウェットスーツにもタキシードにも完璧にマッチする時計を」のコンセプトでデザインされており、実用できる高い防水性を備えています。 初代はベゼルとケース本体の2ピース構造で、ケース両サイドに専用パーツを採用することで気密性を高め12気圧防水を実現しています。現在では3ピース構造ですが基本のデザインは変更されず、ケースサイドの形状もノーチラスのアイコンとして愛されています。また、水平エンボス文字盤の凹凸により立体感や高級感を高めています。 ちなみに4年ほど早くオーデマ・ピゲからロイヤルオークを発表しており、同様のスポーツラグジュアリーウォッチとして話題になっています。ロイヤルオークは戦艦、ノーチラスは潜水艦ノーチラス号をモチーフとしています。 3-3 アクアノート アクアノートは1997年に発表されたシリーズで、ノーチラスからインスピレーションを得て作られた丸みを帯びた八角形ケースと防水性、牽引耐性、紫外線耐性に優れたハイテク・コンポジット素材のトロピカルバンドの異素材の組み合わせが特徴です。 夜行処理されたインデックスと針、ケースから流れるような形状のリューズガードとラグ、大きめの網掛けになっているタペストリーのような文字盤などスポーティーにまとまったデザインです。ベゼルの平面部はヘアラインですがナナメ部分はポリッシュ磨きにすることで立体的に見せる工夫も。伝統的でいて現代的なエッセンスが随所に見られるデザインです。 発表当時ケースサイズは34mmと現在では小ぶりに感じるサイズですが、世代が変わる度にサイズアップしていき、現行品では40.8mmとなっています。 3-4 グランドコンプリケーション 前述のCal.89のように複雑機構の開発はパテック・フィリップの本領ともいえます。80を超える特許を有し、複雑機構をレギュラー生産できる技術と生産体制を構えているのも世界でも有数のコンプリケーションメーカーです。 パテック・フィリップがこれまで創り出してきたグランドコンプリケーションは様々です。いずれも永久カレンダーやクロノグラフ、トゥールビヨンやミニッツ・リピーター、天空の動きを再現する星座表の搭載などの機能を複数備えつつ、高いデザイン性を兼ね備えています。 3-5 ゴンドーロ ゴンドーロはレクタングラー、トノー、クッションなどラウンド型以外のシリーズです。ブラジルのパテックの販売店「ゴンドーロ&ラブリオ」にちなんだ名前で、第二次世界大戦でヨーロッパが不況で苦しんでいる時期には、ブランドの全生産量の3分の1を販売していたと言われています。ブラジルでは「パテック」が時計の代名詞となっており、パテック・フィリップ以外の時計を買うときもパテックを買う、と表現されるほどでした。 ゴンドーロはいずれもアールデコを範とする幾何学的なケースデザインで、パテック・フィリップの中では異色なシリーズです。文字盤はシンプルでクラシックなことが多く2針・3針のものがほとんどです。現在ではジュネーブにあるパテック・フィリップミュージアムに所蔵している過去の傑作からインスピレーションを得て生み出されています。 3-6 Twenty~4 Twenty~4はパテック・フィリップのレディースラインとなります。カラトラバやアクアノート、ノーチラスなどそれぞれにおいてもレディースモデルは発表されていますが、レディースモデルのみのシリーズはTwenty~4だけです。 Twenty~4はシンプル・エレガンスなドレスウォッチラインで、女性がシーンを選ばずに使用できるデザインとなっています。現行ではグラデーションのきいた文字盤、広めのラグ、そして一気にラグジュアリー感を高めるダイヤモンドがふんだんに使われており、カラトラバやノーチラスといった傑作にも引けをとらない品格の高さが感じられます。 4 パテック・フィリップを着けている芸能人・有名人5選 世界三大時計と名高いパテック・フィリップは奥深く語りたくなる歴史、格式の高さ、デザイン・機構が複雑でありユニークであることから、世界中の芸能人や有名人が好んで着けています。ここではパテック・フィリップの時計を着けている芸能人・有名人の情報をまとめます。 4-1 ヴラジーミル・プーチン 5039G-001 ロシア大統領 ヴラジーミル・プーチン氏が着けているのはグランドコンプリケーション 永久カレンダームーンフェイズ ホワイトゴールドケース Ref.5039G-001です。プーチン氏は時計愛好家で知られており、パテックの他にもブレゲやブランパンのモデルを着けているのがよく見られます。 既に生産終了しているモデルで、3時位置に月と年、6時位置にムーンフェイズと日付、9時位置に曜日と24時間計となっているフルカレンダーモデルです。ベゼルに細かく彫られているクルドパリが高級感のあるモデルです。 4-2 エリック・クラプトン 2499 アーティスト エリック・クラプトン氏が着けているのはグランドコンプリケーション 永久カレンダークロノグラフ プラチナケース Ref.2499です。永久カレンダー、クロノグラフ、ムーンフェイズを備えた多機能モデルです。 実はRef.2499のプラチナケースは世界に2本だけでその内1本は名誉会長のフィリップ・スターン氏、残り1本をエリック・クラプトン氏が所有しています。元々イエローゴールドケースでしか製造されていなかったRef.2499のムーブメントの残りをプラチナケースで造ろうと決めたのもスターン氏で、パテック専門のオークションに出品したものがエリック・クラプトン氏の元へたどり着いたようです。2021年時点では手放してしまっているようで、約2億8,500万円で落札されたとのこと。 4-3 櫻井翔 5116G 嵐の櫻井翔氏が着けているのはカラトラバ ホワイトゴールドケース Ref.5116Gです。一見変化のないシンプルな3針ですが、最大の違いは文字盤にエナメルが使用されていることです。液体感のあるつるんとした独特の美しさが楽しめますが、生産数が非常に少ないため希少価値の高い一本です。 4-4 福山雅治 5066/1A-001 アーティスト 福山雅治氏が着けているのはアクアノート ミディアム ステンレスケース Ref.5066/1A-001です。緩やかな八角形ケースが特徴で、ケースサイズ34mmと初代と同じサイズで、現行品よりも小ぶりのモデルです。 自身のラジオで憧れていたパテックの時計をようやく購入したといったことを報告しており、その後カラトラバのトロピカルを着けている写真がSNSへ投稿されていることから、パテックの時計にハマってしまったことが伺えます。 4-5 石田純一 5980/1A 俳優 石田純一氏が着けているのはノーチラス クロノグラフ ステンレスケース Ref.5980/1Aです。過去に海外で奪われたり空き巣に入られたり被害に会っている石田氏ですが、またもやパテックの時計を購入しているようです。時計愛好家のため、様々なブランドの時計を所有していることでも知られています。 Ref.5980/1Aはクロノグラフ機能を搭載しており6時位置のインダイアルは60分計と12時間計の両方が同軸で表示する機能となっています。また、シースルーバックになっておりムーブメントの動きをハッキリ見るのも楽しめます。 5 【時計店イチオシ】パテック・フィリップのおすすめモデル5選 ここまでパテック・フィリップの歴史や魅力について語ってきましたので、特におすすめしたいモデルについて紹介します。 5-1 ノーチラスRef.5711/1A-010 Ref.5711/1A-010はステンレスケース、防水性12気圧、自動巻き3針、デイト表示有りのシンプルな機能のノーチラスです。Ref.5711は2006年に登場し現行に至るまで続いているロングセラーなモデルです。当時業界を騒がせたケースサイズ39mmは現行では40mmにサイズアップしました。とはいえ当時34〜36mm前後がメインだった時流が今では40〜42mmがメインになっているため、ノーチラスはむしろ小ぶりなほうになっています。 通常は人気の文字盤カラーは白か黒がほとんどですが、ノーチラスはRef.5711/1A-010のようなブラックブルーに人気が集中しています。文字盤の美しさもさることながら、前述の通りノーチラスが潜水艦ノーチラス号にちなんだ名前のため、深海を想起させる暗い青が選ばれているのかもしれません。 5-2 ノーチラスRef.5711/1A-014 Ref.5711/1A-014は現行まで続いているノーチラスRef.5711の2021年最新カラー オリーブグリーン文字盤モデルです。デザインコードは統一されており、ノーチラスのDNAが確実に継承されているのを感じることができる最新作です。2021年のトレンドカラーのオリーブグリーン文字盤は多くのメーカーがこぞって選んだ文字盤カラーですが、パテック・フィリップの新作は正確にはオリーブグリーン・ソレイユ文字盤です。フランス語で太陽のソレイユが意味するところは文字盤に施されたエンボスと放射状に広がる美しいグラデーションを表しており、他のブランドの文字盤とは一線を画しています。 しかしRef.5711は生産終了となることが2021年1月に宣言されました。Ref.5711/1A-014がRef.5711としての最後のモデルとなります。人気だったブラックブルーやホワイト文字盤が次々とディスコンになっているため、現行のステンレスケースでは最新作のオリーブグリーンが唯一の現行品です。 ※5711/1A-014もディスコンとなりました。 5-3 ノーチラスRef.5990/1R-001 Ref.5990/1R-001はノーチラス トラベルタイム クロノグラフ ローズゴールドケースです。 トラベルタイムとは2カ国の時刻を同時表示する機能で、基本の長針・短針をホームタイムとし、中央が抜けている針はいわゆるGMT針で、設定したい国(ローカルタイム)の時差分をズラして設定しておくと短針と同じように進むので、時差分がズレて表示できます。 3時位置(ホームタイム)と9時位置(ローカルタイム)の窓は白か黒に変わるようになっており、昼(AM)を表示している場合は白、夜(PM)を表示する場合は黒を表示します。 12時位置では日付、6時位置ではクロノグラフの積算計を表示します。さらにフライバッククロノグラフになっているため、スタートからリセットを直で行うスピード感が高い機能です。 デザインは通常のノーチラスがベースになっており、水平エンボス模様による立体的な文字盤は健在です。夜行処理されたローズゴールドのバーインデックスとバーハンドはスポーティーかつエレガント。グラデーションのようなブルーソレイユ文字盤の美しさを引き立ててくれます。 5-4 アクアノートRef.5168G-010 Ref.5168G-010はアクアノート オートマチック ホワイトゴールドケースです。2019年発表モデルのRef.5168G-010は、スポーティーなカーキグリーン文字盤が特徴です。 2021年のトレンドとなったカーキグリーンを先取っており、2021年にはクロノグラフモデルを発表しています。ちなみに前述したノーチラスRef.5711/1A-014はオリーブグリーンのため、文字盤の色は使い分けていると思われます。 Ref.5168G-010はシンプルな中3針モデルで、ケースサイズは42.2mmとトレンドにのったサイズとなっています。 この現代的なエッセンスに対しジャンボの愛称がついています。丸みを帯びた八角形のベゼルやヘアライン仕上げとポリッシュが交互に施されることで生まれる立体感はアクアノートがアイデンティティーともするアイコン的な意匠で、確実に受け継がれていっていることがわかります。 5-5 パーペチュアルカレンダークロノRef.5971P-001 Ref.5971P-001はパーペチュアルカレンダークロノ プラチナケースです。カレンダーの修正が一切必要ない永久カレンダーとクロノグラフ、ムーンフェイズを搭載したグランドコンプリケーションの一本です。12時位置の窓で曜日と月、3時位置のインダイヤルで積算計と年、6時位置で日付とムーンフェイズ、9時位置で24時関係と積算計と多くの表示を備えています。 Ref.5970とは機能は同じですが、Ref.5971はインデックスとベゼルにバゲットダイヤモンドが敷き詰められており、華やかなデザインとなっています。多機能表示とパヴェダイヤを備えつつも奥ゆかしいシンプルさを感じさせるデザインはパテック・フィリップならではです。 6 【まとめ】世代を超えて愛され続けるパテック・フィリップ パテック・フィリップの歴史や魅力についてまとめました。パテック・フィリップは世界三大時計と言われる格式の高さやスイス時計の歴史の重厚感を味わえるブランドです。 伝統・継承を主とするブランドですが、複雑系の新作は伝統を守りつつ革新的なモデルが見られるので、伝統を守るモデルと革新的なモデルがそれぞれ欲しくなってしまうブランドです。 店頭でパテック・フィリップの時計を見た際にはぜひ一度手にとってみてください。
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