2024年10月22日
【完全解説】並行輸入品とは?正規品との違いや偽物の可能性など詳しくご紹介!
正規品の実際の価格よりも比較的安い「並行輸入品」と記載された商品を、Amazon(アマゾン)やメルカリをはじめ、ネットショップなどで見かける機会も増えてきたのではないでしょうか?
そこで思うのは「並行輸入品ってよく見るけど本物?」「安すぎるから偽物なのかな?」という疑問です。並行輸入品は価格が安いことはとても魅力的ではありますが、偽物のリスクや保証やアフターサービスが不十分な場合もあるため、購入には慎重な判断が必要です。
この記事では並行輸入品の意味や正規品との違いをはじめ、メリットやデメリットについて徹底的に解説していきます。並行輸入品に関するよくある質問にも詳しくご紹介していきますので、是非最後までご覧ください!
目次
1.並行輸入品とは?
並行輸入品とは、海外で販売されている商品を正規代理店を介さずにブランドと無関係の個人や業者が直接輸入した物のことです。この方法を通じて、通常の正規品と比べて安く手に入れられることや、国内では入手困難な商品を購入できる点が大きな魅力とされています。
しかし、その一方で、保証やアフターサービスの範囲が限られていることや、信頼性に関する注意が必要です。次に、並行輸入品の具体的な特徴について詳しく見ていきましょう。
1-1.「正規代理店以外」の個人や業者が輸入した商品
並行輸入品とは、正規代理店以外の第三者が海外で購入し、日本に輸入して販売される商品の事です。
国内で並行輸入品を販売するという流れは以下の通りです。
正規品とは異なり並行輸入品はブランドの公式ルートを通らず、メーカーが直接関与しないことが特徴です。そのため、価格を抑えて提供することができますが、保証やサポートが限られることが多い点に注意が必要です。
1-2.並行輸入品は基本的に合法
並行輸入品は日本の法律で基本的には合法とされています。その理由には、並行輸入品は正規代理店以外の経路で仕入れられた商品であっても、「商標権」や「著作権」を侵害しない限り、販売が認められているからです。
ただし、偽造品(偽物・コピー商品)や商標法違反に該当するものは違法となるため注意が必要です。並行輸入品であっても、適切なルートで入手されたものであれば問題なく購入・使用することができます。
「真正商品の並行輸入」の要件として経済産業省の特許庁では並行輸入品に関する以下の内容が記載されています。
①:並行輸入商品に付された商標が、輸入元の外国における商標権者またはその商標権者から使用許諾を受けた者により適法に付されたものであること
②輸入元の外国における商標権者と日本の商標権者とが同一人であるか、法律的もしくは経済的に同一人と同視し得るような関係にあることにより、並行輸入商品の商標が日本の登録商標と同一の出所を表示するものであること(つまり、商標の出所表示機能が害されていないこと)
③:並行輸入された商品と日本の商標権者が登録商標を付した商品とが、その登録商標の保証する品質において実質的差異がないと評価されること(商標の品質保証機能が害されていないこと)
引用:経済産業省 特許庁
要約すると、国外で作られた本物のブランド品であれば、正規代理店とは関係のない第三者が輸入や販売をしても合法であるということです。
1-3.並行輸入品が安い理由
並行輸入品が安い理由は、主に正規代理店を経由しない「販売ルート」に大きな違いがあるためです。正規代理店では、商品価格にブランドの流通コストや日本国内での販売費用、店舗運営費や人件費などが含まれますが、並行輸入品はそれらの費用が最大限に抑えられているため、販売価格を安くすることができます。
また、並行輸入品は販売者が自由に価格設定ができることも安く販売できる理由とされています。加えて、為替レートの影響や海外での価格差を利用して仕入れることもできるため、結果的に消費者にとっては安く購入できる場合が多いです。
2.並行輸入品と正規品の違い
並行輸入品と正規品には、販売ルートや保証の違いがあります。並行輸入品は正規代理店を介さずに直接海外から輸入されるため、正規品と比べて価格が安くなることが多いです。しかし、並行輸入品はメーカーの公式保証やアフターサービスを受けられない可能性があります。
この章では、並行輸入品と正規品の違いについて詳しく解説していきます。
並行輸入品と正規品の違い①:価格
並行輸入品は国内正規品と比較して価格が安いことが一般的です。これは、正規代理店を通さずに輸入するため、代理店のマージンや関税などが削減されるからです。また、ブランドの公式価格よりも海外での販売価格が安い場合、その差額が価格に反映されることもあります。
また、並行輸入品は販売を行う個人や業者が自由に価格を設定できるため、正規店とは違い価格競争が発生するので、正規品よりも安く販売されることが多いです。この価格差は並行輸入品と正規品の大きな違いの1つと言えます。
並行輸入品と正規品の違い②:信頼性
正規品はブランド側が直接アイテムを管理するため、品質や信頼性が高いことが保証されています。製品の検査や管理が厳格に行われており、偽物が混じる可能性はほぼありません。
並行輸入品は正規の検査や管理を受けていないため、時には品質が不確かな商品が流通することがあるようです。特に人気ブランドのアイテムには偽物が紛れるリスクもあるため、並行輸入品は信頼できる業者からの購入が重要です。
この章では並行輸入品と国内正規品の違いについて解説させていただきました。お互いに様々な違いがありますが、安心してブランド品を購入したい方は国内正規品を選ぶことが妥当な選択といえるでしょう。
並行輸入品と正規品の違い③:取扱い商品
並行輸入品は、日本では手に入らない商品や、日本未発売の海外限定アイテムが含まれることがあります。これは、並行輸入業者が直接海外から仕入れているため、選択肢が広がるからです。
反対に、正規品は国内向けに選ばれた商品が多く、日本市場に適したラインナップが揃っていることが特徴です。そのため、並行輸入品には選ぶ楽しみがあり、他の人と被らない限定アイテムが購入でき、国内正規品は限られたアイテムしか購入することができません。
並行輸入品と正規品の違い④:保証・アフターサービス
国内正規品は、ブランド公式のアフターサービスや保証を受けることができます。例えば、修理やメンテナンスを無料または正規料金で受けられるケースが多いです。
一方、並行輸入品の場合は、メーカーの保証やアフターサービスの対象外になることが多いため、修理などを受ける際に高額な費用が発生してしまうことがあります。特に高価な商品の並行輸入品を購入する場合は、保証内容までしっかりと確認することが重要です。
3.並行輸入品は安すぎる?購入する5つのメリット
並行輸入品には数多くのメリットがあります。ここでは、並行輸入品を購入することで得られる5つのメリットをご紹介していきます。
並行輸入品ならではのメリットをチェックしてみましょう。
3-1.日本未発売の商品が手に入る
並行輸入品の大きなメリットは、日本未発売の商品を手入ることです。ブランドによっては、日本市場では展開されていない商品や限定コレクション、サイズやカラーなどが多数存在します。
これらの商品を海外から直接仕入れることで、日本国内では見ることができないデザインやモデルを楽しむことができるのが魅力です。特に海外で人気の商品や限定品をいち早く手に入れたい方にとって、並行輸入品は貴重な選択肢の1つです。
3-2.正規店で品薄の商品が手に入る
正規店で売り切れや品薄になっている商品も、並行輸入品でなら見つけやすい場合があります。
人気ブランドや流行の商品は国内ではすぐに売り切れてしまうことがありますが、並行輸入を利用すれば在庫を確保している業者から購入することが可能です。日本国内では人気のアイテムでも海外市場では在庫が豊富なケースもあるため、並行輸入品は日本では手に入りにくい商品も見つけやすくなるというメリットがあります。
3-3.購入できる店舗の選択肢が幅広い
並行輸入品は、正規代理店に限らずさまざまな販売ルートから購入できるため、購入店舗の選択肢が広がります。ネットショップやリユースショップなど、いろいろな業者が取り扱っているため、手軽に比較検討して購入できます。
特にオンラインショッピングでは、世界中から並行輸入品を取り寄せられるため、価格やデザイン、在庫状況などを見ながら自分に合った商品を24時間いつでも自分の好きな時間に選べるのが魅力です。
3-4.正規品よりもお得に安く購入できる
並行輸入品の最大のメリットは、やはり価格の安さです。正規代理店を通さない分、余分なコストがかからないため、正規品よりもリーズナブルな価格で手に入れることができます。
海外での価格が日本よりも低い場合、その差額が反映されるため、同じブランドの商品でも驚くほど安く購入できることも珍しくありません。特に高価なブランド商品では、並行輸入品を利用することでかなりの節約が期待できます。
3-5.過去に発売された廃盤商品が手に入る
並行輸入品の場合、すでに廃盤となってしまった商品や限定アイテムを手に入れるチャンスがあります。ブランドによっては一定の期間しか販売されない商品も多く、そういった商品を探している方には並行輸入品が最適です。
近年ではヴィンテージブームも影響しており、過去に発売された旧作や廃盤アイテムへの関心も高まっているので探してるアイテムが正規店で見つからないときは並行輸入品で販売されていないか探してみましょう。
4.【偽物?】並行輸入品を購入する際のデメリット&注意点
並行輸入品には多くのメリットがある一方、デメリットや注意点もいくつか存在します。特に、問題視されている偽物のリスクや保証・アフターサービスなどに関しては慎重に考慮する必要があります。
ここでは、並行輸入品を購入する際に気をつけたい4つのデメリットについて解説します。並行輸入品を安全に購入するために、これらのポイントをしっかり押さえておきましょう。
4-1.偽物の可能性がある
並行輸入品を購入する際に最も心配されるのが「偽物」のリスクです。正規の販売ルートを通さないため、偽物が混じるリスクがどうしても高くなってしまいます。特に、ネット通販や個人取引では、見た目では本物と偽物の区別がつかない場合が多く、十分な注意が必要です。
また、近年ではメルカリなどのフリマアプリやamazonなどの大手ネットショップにて「並行輸入品」と記載しながら偽物を販売している悪徳な業者も少なからずいるようです。並行輸入品は信頼できる販売店から購入することが最も重要で、安いからと言って安易に購入せず口コミや評判、保証の有無をしっかり確認してから購入を検討しましょう。
4-2.日本の国内規格ではないことがある
並行輸入品は、元々海外向けに作られた製品であるため、日本の国内規格に適合していない場合があります。
家電製品や化粧品などは、日本の法律や安全基準に準拠していないことがあり、使用できないこともあります。日本での使用に問題がないかどうか、事前に確認することが大切です。特に電圧や周波数が異なる家電製品などは、変圧器が必要な場合もあるため、注意が必要です。
また、海外向けに製造されたブランド品などに使用される生地も、日本のライフスタイルや気候に適した作りではないことがあり、長持ちしないことがあります。他にも靴のサイズなどの表記が日本と異なる可能性もあるので購入時は注意しましょう。
4-3.商品の説明書が外国語で記載されている
並行輸入品は、海外向けの商品であるため、説明書やラベルが外国語で記載されていることが多いです。日本語での説明がない場合、使用方法がわからなかったり、誤った使い方をしてしまう可能性があります。
特に、説明が複雑な家電製品や機械類、家具などを購入する際には、説明書が日本語でない場合に対応できるかを確認する必要があります。インターネットで情報を調べる、もしくは問い合わせをするなどの準備も必要です。
4-4.保障やアフターサービスを受けられない可能性がある
並行輸入品の大きなデメリットの一つが、保証やアフターサービスを受けられない可能性があることです。
正規代理店を通じて購入した商品であれば、保証期間内に修理や交換が必要な場合でも対応してもらえますが、並行輸入品の場合、ブランドやメーカーの保証が適用されないことが多いです。
また、修理が必要になった際に、正規のサービスセンターでは受け付けてもらえないこともあります。こうしたリスクを避けるためにも、保証書の有無や販売店のアフターサービス体制をしっかり確認することが重要です。
この章では並行輸入品のデメリットについて解説させていただきました。メリットが多い反面、デメリットもあるのでしっかりと理解したうえで購入するように心がけましょう。
5.並行輸入品を買うなら信頼できるお店を選ぼう
並行輸入品を安心して購入するためには、信頼できるお店を選ぶことがとても大切です。価格が安いという魅力に惹かれて、適当に選んでしまうと偽物を掴まされるリスクや、アフターサービスを受けられないといったトラブルに繋がる可能性があります。そこで、信頼できるお店を選ぶポイントをいくつかご紹介します。
まずは、お店の実績や口コミを確認することが重要です。長く営業している店舗や、レビューが多くて高評価の店舗は、信頼性が高いと言えるでしょう。また、正規品かどうかを保証する「鑑定書」や「保証書」が発行されているかも大事なポイントです。並行輸入品でも、しっかりとした証明があるお店を選ぶことで、安心して購入することができます。
さらに、アフターサービスを提供しているお店かどうかも確認しましょう。万が一、不具合や故障があった場合に対応してくれる店舗であれば、購入後のトラブルにも安心して対応できます。
信頼できるお店で購入することが、並行輸入品を楽しむための大切なステップです。
6.【Q&A】並行輸入品に関するよくある質問
並行輸入品を購入する際には、多くの方が疑問に感じることがあります。ここでは、並行輸入品に関してよく寄せられる質問をいくつかご紹介していきます。
6-1.並行輸入品は偽物ですか?
並行輸入品は正規代理店を通さずに販売されるため、偽物であることを心配する方が多いですが、基本的には正規品です。ただし、偽物を取り扱う悪質な業者も多数存在するため、信頼できる店舗で購入することが重要です。レビューや店舗の実績を確認し、保証書や鑑定書がある信頼できるお店を選びましょう。また、すでに購入した商品が本物と偽物の区別がつかない場合は以下の方法を試しましょう。
6-1-1.正規品と見比べる
並行輸入品を偽物か見分ける最も簡単な方法として本物と見比べることがあげられます。現在ではインターネット上に様々な画像が掲載されているので自分が購入したアイテムと同様のものを探して細かいところまでチェックしましょう。ブランド刻印の太さや鮮明さ、金具の作りや柄の配置など様々な物と見比べることである程度判断することができます。
6-1-2.買取店に持ち込む
どれだけ見比べても自分では判断できない場合はお近くの買取店に持ち込みましょう。買取店では経験豊富なスタッフが鑑定を行ってくれます。金額がつかない時や買取できないといわれてしまった場合は偽物である可能性が高いといえるでしょう。
6-2.並行輸入品に保証はありますか?
並行輸入品は、ブランドや商品によって保証の内容が異なります。多くの場合、正規代理店を通していないため、ブランドの公式保証やアフターサービスが受けられないことが多いです。購入前に保証の有無を確認し、アフターサービスがある業者かどうかも確認することが大切です。
6-3.並行輸入品はなぜ安いのですか?
並行輸入品が安い理由は、正規代理店を通さず、直接海外で仕入れるため、中間マージンや関税の一部、人件費などのコストがカットされるからです。また、国によって物価や税率が異なるため、並行輸入品は価格が大幅に安くなる場合があります。
6-4.並行輸入品の欠点は?
並行輸入品の主な欠点は、保証やアフターサービスが受けられないこと、偽物や規格外商品に当たるリスクがあることです。さらに、日本向けの説明書がなく、使い方やメンテナンスが分かりにくい場合もあります。並行輸入品は購入前に1つ1つしっかりと慎重に確認することが必要です。
6-5.並行輸入品と正規品の見分け方は?
並行輸入品と正規品の見た目や品質は基本的に同じですが、保証書の有無や取扱い店舗によって見分けることができます。正規品は必ず正規代理店で購入されるため、並行輸入品よりも保証がしっかりしていることが特徴です。
6-6.メルカリやAmazonの並行輸入品は安全ですか?
メルカリやAmazonで販売されている並行輸入品は、信頼できる出品者から購入すれば基本的には安全な本物ですが、出品者の評価が低く信頼性が不明確な場合もあります。商品ページの説明や評価、保証の有無を確認し、購入先を慎重に選ぶことが重要です。
また、Amazonでは並行輸入品について以下の内容が記載されています。
引用:Amazon
上記のようにサポートを受け付けていない場合もあるので購入する際は慎重に検討することが大切です。
また、メルカリなどのフリマアプリでは同じ商品を同じ写真で複数出品しているケースやコメントに一切返信をしない場合、偽物を販売していることも少なからずあるので気を付けましょう。
7.【まとめ】並行輸入品を理解して安全に購入しよう
並行輸入品は、正規代理店を通さずに海外から直接輸入されるため、正規品よりも安く手に入れられるという魅力があります。特に日本未発売の商品や品薄の商品を購入できる点が大きなメリットです。しかし、保証やアフターサービスが受けられないことや、偽物のリスクが伴うことも忘れてはいけません。
購入する際は信頼できる店舗を選び、事前に保証や商品の状態をしっかり確認することが重要です。自分に合った並行輸入品を安全に購入するための知識を活かし、お得なショッピングを楽しんでください。
この記事が皆様のご参考となれれば幸いです。