2024年9月20日
ルイヴィトンのモンスリとは?廃盤品と新型の違い・サイズやおすすめコーデをご紹介!
ルイヴィトンは1854年、パリのカピュシーヌ通りに旅行かばん専門店として創業しました。以来、多くのバッグを世に送り出し、世界中の人々を魅了し続けています。その中でも1994年に発表されたリュックタイプのバッグ「モンスリ」は、当時珍しかったデザインで大きな注目を集めました。
モンスリは一時期廃盤となりましたが、2017年にリニューアルされ再登場しています。旧型と新型には多くの違いがあり、これらの変更点はモンスリを理解する上で重要です。本記事では、廃盤となった旧型と現行の新型の違いを詳しく解説していきます。
また、約30年にわたり高い人気を維持しているモンスリの魅力についても触れていきます。さらに、新旧両モデルのサイズ展開、素材、定価、シリアル番号の位置なども紹介します。
モンスリは使いにくい、コーデが難しいという声を聞くことがあります。そんな心配を解消する方法や、モンスリを使ったおしゃれなコーディネート例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.モンスリとは?
ルイヴィトンのモンスリは、1994年に発表されたリュックタイプのバッグです。当時、高級ブランドでリュックスタイルのバッグは珍しく、その斬新なデザインで多くの注目を集めました。
モンスリの特徴は、十分なマチを備えた優れた収納力にあります。また、両肩に背負えるため、両手をフリーにできる高い利便性も兼ね備えています。デザイン性と機能性を両立させたこのバッグは、発売以来、ルイヴィトンの人気アイテムの一つとなっています。
1-1.モンスリの名前の由来は?
モンスリ(Montsouris)の名前は、パリ南部に位置する「モンスリ公園」に由来します。この公園は国際大学都市の近くにあり、約15ヘクタールの広さを誇ります。パリジャンの憩いの場として親しまれているのが特徴です。
モンスリという名称には、興味深い歴史的背景があります。フランス語で「モンスリ」は「ねずみの丘」を意味し、その起源はこの地域の過去に遡ります。かつてビエーヴル川沿いにあった風車小屋の周辺で、ねずみが多く繁殖していた時代があったのです。
この地名の持つ歴史的な意味合いと、現代の公園としての魅力が融合し、ルイ・ヴィトンのバッグ「モンスリ」にその名が与えられました。
2.モンスリが人気の理由とは?
モンスリは1994年に登場し、約30年にわたって愛され続けているバッグです。その持続的な人気の背景には、いくつかの理由があります。
2-1.珍しいリュックタイプ
ルイヴィトンでは多くのバッグが販売されていますが、リュックタイプのアイテムは珍しいと言えます。ルイヴィトンのバッグのラインナップでは、ハンドバッグやトートバッグが多く展開されている中、リュックタイプのモンスリは貴重です。
リュックタイプのバッグには、いくつかの利点があります。まず、荷物を背負って運べるため、両手をフリーにできることが大きな魅力です。これにより、ショッピング時にスムーズに動き回れたり、子ども連れの際に子どもの手を引いたりすることが容易になります。
さらに、リュックタイプのバッグは両肩に均等に重量がかかるため、体への負担を軽減できるというメリットもあります。片方の肩だけに負担がかかることがないので、長時間の使用でも快適さを保つことができるのです。
2-2.高い収納力
モンスリは、高い収納力も魅力の一つです。マチがしっかりと取られているため、見た目以上の収納力を備えています。特に大きいサイズのモンスリは、短期旅行や遠出に対応できる収納力を持っています。
2-3.耐久性に優れている
ルイヴィトンのアイテムは、耐久性に優れていることが大きな魅力であり、モンスリも例外ではありません。モノグラムラインとダミエラインでは、繊維が細く丈夫なエジプト綿を使用した「トアル地」と呼ばれる素材を採用しています。この素材により、衝撃や重い荷物にも耐えられる高い耐久性を実現しているのです。
リュックタイプのバッグは背中に背負うため、ハンドバッグやトートバッグのように常に目に届くわけではありませんが、高い耐久性がこの点を補完する大きな利点となっています。
2-4.使い勝手抜群
モンスリの人気の理由の一つに、その抜群の使い勝手があります。開口部はじゃばら状になっており、ストラップを締めたりゆるめたりすることで開閉できます。一般的なバッグでは、ファスナーや金具を使った開閉方式が多く採用されていますが、このじゃばら式の開口部は、ストレスなく簡単に操作できる点が魅力となっています。
さらに、じゃばらの開口部を閉じた後の仕様は、アイテムによって異なります。金具とレザーストラップを使って開閉するタイプだけでなく、スナップボタン開閉式を採用しているモデルもあるのです。また、ショルダーストラップの長さを調節できるものや、ストラップ自体を取り外せるアイテムも展開されています。
これらの多様な機能が、モンスリの使い勝手の良さをさらに高めているのです。
2-5.モンスリは中古市場でも需要が高いアイテム
ルイヴィトンには、一度廃盤となった人気アイテムを二度と制作しないという方針があります。モンスリもこの例に漏れず、過去に一度廃盤となった歴史を持ちます。
そのため現在、旧型と新たに販売されている新型の2種類が存在しています。旧型モンスリは高い人気を誇りますが、再販される見込みがないため、中古市場で特に需要の高いアイテムとなっています。
興味深いことに、モンスリは現在販売中の新型も人気が高く、同時に旧型への需要も衰えていません。新旧両方のバージョンが高い人気を維持しているという特徴が、モンスリの魅力をさらに高める要因となっているのです。このように、モンスリは中古市場でも需要が高いアイテムとして知られています。
3.モンスリは廃盤になった?
モンスリには旧型と新型が存在し、一度廃盤になった過去を持ちます。旧型は1994年に発表された初代モデルで、長年愛用されてきました。その後、2017年にバージョンアップされた新型が登場し、現在も販売が続いています。
モンスリが一度廃盤になったという事実から、このバッグは中古市場でしか入手できないと誤解している方もいるかもしれません。しかし、実際には新型モンスリは現在も購入可能です。つまり、モンスリは廃盤になったわけではなく、進化を遂げて新たな姿で市場に戻ってきています。
4.モンスリの旧型と新型の違いとは?
1994年に発表されたモンスリは旧型として知られ、その後バージョンアップして再販された新型が登場しました。モンスリは高い人気を誇り、中古市場でも大きな需要があります。
この人気の理由は、旧型と新型それぞれに独自の魅力があるためです。旧型には新型にない良さがあり、同時に新型には旧型にはない特徴があります。
モンスリの旧型と新型の違いは多岐にわたります。これらの違いが、両方のバージョンが市場で共存し、それぞれのファンを獲得している理由となっています。以下では、モンスリの旧型と新型の違いを5つのポイントに分けて詳しく解説していきます。
4-1.違い①デザイン
モンスリの旧型と新型では、デザインに大きな違いが見られます。この違いは、バッグの外観だけでなく、機能性にも影響を与えています。
例えば、モノグラムラインの旧型では、モノグラムパターンの素材に合わせて底部にヌメ革が使用されていました。一方、新型のモンスリNM BBでは底部のヌメ革が省かれ、よりシンプルな外観となっています。ただし、新型のモンスリMINIやモンスリPMでは、底部にヌメ革を残したモデルも販売されており、このデザイン変更が新型の特徴的な要素となっています。
背面のショルダーストラップの取り付け方にも違いがあります。旧型ではストラップがバッグに直接縫い込まれていましたが、新型では布地を縫い付けた上に金具を設置し、ストラップの着脱を可能にしました。この改良により、使い勝手が向上しただけでなく、バッグの耐久性も高めています。
これらのデザイン変更から、新型モンスリは旧型の良さを残しつつ、機能性と耐久性を重視してバージョンアップされたことがわかります。
4-2.違い②ハンドルとショルダーストラップ
モンスリの旧型と新型では、ハンドルとショルダーストラップに違いが見られます。これらの変更により、バッグの使用方法が大きく拡張されました。
旧型モンスリにはハンドルがなく、金具のみが付いていました。一方、新型ではハンドルが追加されたことで、ハンドバッグとしての使用が可能となっています。
ショルダーストラップにも改良が加えられています。新型では、背面部分のストラップに金具が取り付けられ、ショルダーストラップの着脱が可能になりました。これにより、使用者のニーズや状況に応じてストラップを取り外すことができるようになっています。
これらの変更の結果、新型モンスリは3wayバッグとして機能するようになりました。ハンドバッグ、ショルダーバッグ、バックパックとして使用できるこの多機能性は、新型モンスリの大きな特徴となっています。
4-3.違い③ポケット
モンスリの前面ポケットには、新旧モデルで違いが見られます。旧型モンスリの前面ポケットにはマチが設けられていましたが、新型モデルの一部ではマチがなくなり、よりスマートなフォルムとなっています。さらに、新型には従来のデザインを引き継いだものに加え、ファスナーが見えないモデルも登場し、より洗練された印象を与えています。
例えば、新型のモンスリNM BBには前面ポケットが配置されていません。モンスリNM PMとモンスリPMのアンプラントラインの前面ポケットは、マチがなく、スマートな印象を与えます。モデルによって設計が異なりますが、全体的に旧型と比べてよりシンプルなデザインになっているのが特徴です。
4-4.違い④ライン展開
旧型と新型のモンスリでは、展開されるラインにも違いが見られます。旧型モンスリは、モノグラムライン、ダミエライン、エピラインなど、多様なラインで展開されていました。これに対し、新型モンスリではモノグラムラインが主力となっています。
ただし、一部のモデルでは異なる素材やラインが採用されているのも特徴です。例えば、モンスリNM BBやモンスリNM PMでは、モノグラムラインのナチュラルレザーと、カラーレザーが用意されています。さらに、モンスリPMではLV バイブラインや、アンプラントラインも展開されており、バリエーションの幅を広げています。
4-5.違い⑤サイズ展開
サイズ展開においても、旧型と新型のモンスリでは大きな違いがあります。旧型モンスリは大・中・小の3種類で展開され、シンプルで分かりやすい構成となっていました。一方、新型モンスリではサイズ展開が刷新され、より多様化しています。
旧型よりもコンパクトなサイズのモンスリが登場し、同時にメンズにも適した大きめサイズのバックパックも発表されました。このように、新型モンスリは、幅広いニーズに対応できる多彩なサイズ展開が特徴となっています。
5.旧型のモンスリ・サイズ展開
旧型のモンスリは、3種類のサイズが展開されていました。現在、旧型は中古市場のみで入手可能であり、自分好みのラインとサイズのモンスリを見つけるには多少の労力が必要かもしれません。ここでは、各サイズの荷物の容量や最適な使用シーンなどを紹介します。
旧型モンスリの各サイズは以下の通りです。
商品名 | 寸法(横幅×高さ×マチcm) |
ミニモンスリ | 21×22×10cm |
モンスリMM | 25×28×11.5cm |
モンスリGM | 31×37×13cm |
5-1.ミニモンスリ
ミニモンスリは、横幅と高さがほぼ同じ寸法であることから、コロンとした可愛らしいフォルムが特徴的です。小柄な日本人女性の背中にもすっきりと収まるコンパクトなサイズながら、10cmのマチがあるため、見た目以上の収納力を持っています。スマートフォン、ICカード、折りたたみ財布など、必要最低限の荷物を収納することが可能です。
このサイズは、ちょっとしたお出かけや普段から荷物が少なめの方におすすめです。
5-2.モンスリ MM
モンスリMMは、旧型のモンスリシリーズの中間サイズです。モンスリ MMは、最小サイズのミニモンスリより一回り大きく、日本人女性の背中にフィットするサイズ感が特徴です。大きすぎず小さすぎないこのモデルは、普段使いに最適な大きさとなっています。
フォルムはやや縦長の印象を与え、それにより収納できる荷物の量も増加します。必要最低限の荷物に加えて、化粧ポーチや文庫本なども収納可能となるため、遠出にも対応できるサイズです。このような特性により、モンスリMMの活用シーンは一気に広がり、様々な場面で重宝します。
5-3.モンスリ GM
モンスリGMは、旧型モンスリシリーズの中で最大サイズを誇り、その十分な収納力が特徴となっています。モンスリGMは、十分なマチ幅に加えて高さが37cmもあるため、ノートパソコンやタブレット、500mlのペットボトルといった縦長の荷物も余裕をもって収納できます。
短期旅行やマザーズバッグとして最適なこのモデルは、リュックタイプであることから両肩に荷物の重量を分散できます。そのため、長時間の使用でも疲れにくいという大きな利点があり、多くのユーザーに魅力的な選択肢となっています。
6.新型のモンスリ・サイズ展開
新型のモンスリは2017年にバージョンアップして再登場し、2020年の秋冬コレクションでも新作が発表されました。新型モンスリのサイズ展開の特徴として、サイズごとに異なるラインやモデルが展開されていることが挙げられます。2024年9月現在、ルイ・ヴィトンの公式オンラインストアで販売中の新型モンスリを含め、6種類のサイズ展開をご紹介します。
以下、新型モンスリの各サイズを表形式でまとめています。
商品名 | 寸法(横幅×高さ×マチcm) |
モンスリ NM BB | 17×20×10.5cm |
モンスリ MINI | 24×25×12cm |
モンスリ PM | 27.5×33×14cm |
モンスリ NM PM | 27.5×33×14cm |
モンスリ・バックパック | 32×40×19cm |
新作のモンスリ・バックパック | 32×40×19cm |
6-1.モンスリ NM BB
モンスリ NM BBは、新型モンスリシリーズの中で最小サイズとなっており、旧型の最小サイズであるミニモンスリよりもさらにコンパクトな設計が特徴です。モンスリ NM BBは、近年のミニバッグの流行やキャッシュレス化の進展により、荷物を最小限に抑えたい方やセカンドバッグ、ラグジュアリーアイテムとして使用したい方から高い支持を得ています。
デザイン面では旧型と異なり、底部のヌメ革を排除したシンプルな外観を採用しています。コロンとしたコンパクトなフォルムと洗練されたデザインは、新型ならではの魅力となっており、人気の要因となっています。
このモデルは2020年秋冬コレクションで発表され、スナップボタン開閉式を採用することで、巾着型の使いやすさに加えて機能性も向上しています。ラインはモノグラムのみですが、2種類のレザーが展開されている点も注目です。カウハイドレザーを使用したナチュラルレザーと、カウハイドレザーにブラックなどの色を加えたカラーレザーの2種類から選択が可能です。
6-2.モンスリ MINI
モンスリ MINIは、横幅と高さがほぼ同じ寸法の正方形に近いフォルムが特徴的なバッグです。新型モンスリシリーズの中で2番目に小さいサイズながら、依然としてコンパクトな印象を与えます。そのため、セカンドバッグやラグジュアリーアイテムとして愛用する人も少なくありません。必要最低限の荷物を収納できるこのバッグは、気軽な外出に最適です。
旧型のモノグラムラインでは、ショルダーストラップにヌメ革が使用されていましたが、新型のモンスリ MINIではモノグラムラインと同じ素材が採用されています。このデザイン変更により、バッグの印象が異なります。
6-3.モンスリ PM
モンスリ PMは、2020年秋冬コレクションで発表されたモデルの一つです。そのサイズ感は、旧型のモンスリMMとモンスリGMの間に位置しており、従来のラインナップで中間サイズを探していた方々にとって、おすすめのアイテムです。
発表当初、モンスリ PMはモノグラム・アンプラントラインのみで展開され、ノワール、クレーム、トゥルトレールなど、多彩なカラーバリエーションが用意されていました。しかし、2024年9月現在、ルイヴィトン公式オンラインストアではモノグラムラインのみが販売されています。そのため、モノグラム・アンプラントラインのモンスリ PMは中古市場でしか入手できず、希少性が高まっています。
6-4.モンスリ NM PM
2020年秋冬コレクションで発表されたモンスリ NM PMは、モンスリ PMと同じ寸法を持つモデルです。高さが33cmあり、500mlのペットボトルや日傘などが収納可能な上、マチも14cmと十分なため、日常的に必要な荷物を持ち歩くことができます。このため、遠出やショッピングなど、荷物が増える機会に重宝するバッグとなっています。
モンスリ PMとの最大の違いは、LVの文字があしらわれた取り外し可能なチャームが付属している点です。モノグラムと相性抜群のヌメ革で作られたこのチャームは、ルイヴィトンのアイテムとしての魅力を一層引き立てる要素となっています。また、モンスリ NM BBと同様に、底部のヌメ革が排除されたデザインを採用しています。
2024年9月現在、ルイヴィトンの公式オンラインストアではLVバイブが販売されています。このデザインは、本体にラムレザー、ハンドルとショルダーストラップにモノグラムを採用し、さらにシルバーカラーのメタルパーツが特徴です。ラムレザーの深いブラックカラーとシルバーのメタルパーツの組み合わせが、エレガントかつ個性的な印象を与えます。
価格面では、ラムレザーを使用したモンスリ NM PMの定価が649,000円、モノグラムラインのモンスリ PMが519,200円となっています。(2024年9月現在の公式オンラインストア参照価格)同じサイズでありながら、素材の違いによって生じる価格差も、この製品ラインの特徴です。
6-5.モンスリ・バックパック
モンスリ・バックパックは、新型モンスリシリーズの中で最大サイズです。横幅、高さ、マチのすべてにおいて十分な寸法が確保されているため、大量の荷物でも楽々と収納できます。
このゆとりあるサイズ感は、メンズバッグとして設計されながらも、ユニセックスで使用できる魅力を持ち合わせています。よって、短期旅行や荷物の多いスポーツシーンなど、様々な用途に対応可能です。
モンスリ・バックパックの魅力は、多彩なラインナップにも表れています。例えば、モノグラムパターンをエンボス加工したブラックのトリヨンレザーモデルは、ルイヴィトンらしさを控えめに表現しつつ、高級感を醸し出しています。また、ダミエパターンをデニムでアレンジしたダミエ・3D・コットンキャンバスモデルは、アーティスティックディレクターのファレル・ウィリアムスが手がけたデザインです。
6-6.新作のモンスリ・バックパックにも注目!
2024年秋冬コレクションの新作として、モンスリ・バックパックが発表されました。このバックパックは、コレクションのテーマ「パリからバージニアへ」を見事に体現しており、ヴィンテージ調のカウハイドレザーに、モノグラムパターンを融合させた斬新なデザインが特徴です。さらに、「Marque L.Vuitton Deposee」の文字が刻まれたチャームと、ネームタグ風のデザインが付属しているのも魅力です。
機能性も兼ね備えたこの新作は、重量のある荷物にも対応できるよう太めのショルダーストラップを採用しています。加えて、手持ち用のハンドルも設置されており、さまざまな持ち方が可能です。このように、デザイン性と実用性を両立させた作りは、ルイヴィトンの革新性と伝統的なクラフトマンシップが見事に調和しています。
7.モンスリの素材
モンスリシリーズは、多彩な素材を採用していることで知られています。素材の選択はバッグの印象を大きく左右するため、購入時の重要な判断基準となり、個性や用途に合わせて選ぶことで、より自分らしいスタイルを演出できます。ここでは、モンスリに使用されている代表的な素材を4種類取り上げ、それぞれの特徴を紹介していきます。
7-1.モノグラム
モノグラムラインは、ルイヴィトンを象徴するデザインとして広く知られています。1896年に2代目社長のジョルジュ・ヴィトンによって発表されたこのパターンは、Louis Vuittonの頭文字であるLVの文字や、丸で囲まれた花、星などがデザインされています。一目見てルイヴィトンの製品だとわかるこのデザインは、長年にわたり多くの人々から愛され続けてきました。
モンスリでは、ほぼすべての商品にモノグラムラインが採用されているため、このデザインを好む方にとっては、サイズ選びが容易になるというメリットがあります。また、中古市場においても、モノグラムラインは最も取り扱いの多いラインとなっており、定番デザインであることから中古価格も比較的安定しています。
モノグラムラインの特徴として、ショルダーストラップのデザイン変更が挙げられます。旧型モデルではヌメ革が使用されていましたが、新型モデルの一部ではモノグラムパターンに変更されました。このわずかな違いが製品の印象や使用感に大きな影響を与えるため、旧型と新型を比較検討することをおすすめします。
モノグラムラインと非常に似たデザインとして、モノグラムミニラインも存在します。これは、カラフルなテキスタイルキャンバスに、小さいサイズのモノグラムパターンを織り込んだラインです。旧型モデルで採用されていましたが、生産数が限られていたため、中古市場での入手は困難な場合があります。
7-2.ダミエ
ダミエラインは、ルイ・ヴィトンを代表するデザインの一つとして広く知られています。1888年に発表されたこのデザインは、定番のモノグラムラインよりも古い歴史を持ちます。一度は廃盤となったものの、現在では再び人気を集めているラインです。
ダミエラインとモノグラムラインの素材には、トアル地という耐久性に優れた素材が使用されています。この素材は傷がつきにくく、汚れを落としやすいという特徴があります。なお、これらのラインと一緒に使われることの多いヌメ革は水に弱いため、取り扱いには注意が必要です。
モンスリのダミエラインは、主に旧型モデルで採用されていました。新型では、2024年秋冬コレクションでファレル・ウィリアムスが考案したダミエ・3D・コットンキャンバスが、モンスリの最大サイズにのみ採用されています。このため、モンスリにおいてダミエラインは希少なモデルとなっています。
中古市場においても、ダミエラインのモンスリは、主流素材であるモノグラムラインと比べて極端に取り扱い数が少ないのが特徴です。ダミエラインを好む方にとっては、旧型を中心に探す必要がありますが、中古市場でも数が限られているため、入手が困難な場合があります。
7-3.アンプラント
2010年に登場したアンプラントラインは、高品質なカーフレザーにモノグラムパターンを型押ししたデザインで、モノグラム・アンプラントとも呼ばれています。しなやかで手触りの良い素材感が特徴的で、身体に馴染みやすいのが魅力です。ヴィトン感を前面に押し出さない控えめなデザインを好む方や、レザー素材のアイテムを探している方におすすめです。
モンスリシリーズでは、モンスリ NM PMモデルにアンプラント素材が採用されており、3種類のカラーバリエーションが展開されています。アンプラント素材で制作されたモンスリの種類や数が限られているため、このラインは希少性が高いのが特徴です。
7-4.エピ
エピラインは、グレインレザーに細かい型押しを施した素材です。麦が風に揺れる情景を表したデザインは、一目見てルイヴィトンのアイテムだと気付かれにくいのが特徴です。そのため、控えめな高級感を求める方々に特に人気があります。
モンスリシリーズにおいて、エピラインを採用しているモデルは少ない傾向にあります。ダミエラインと同様に、エピラインのモンスリは取り扱いが少なく、希少性の高いアイテムとなっています。
8.モンスリの定価は?
モンスリの定価について、2024年9月現在のルイ・ヴィトン公式オンラインストアの販売情報を基に表にまとめました。
商品名 | 定価 |
モンスリ MINI | 481,800円 |
モンスリ PM | 519,200円 |
モンスリ NM PM
LVバイブ・M12587 |
649,000円 |
モンスリ・バックパック
デニム3Dコットンキャンバス・N40708 |
577,500円 |
モンスリ・バックパック
2024秋冬新作・M11540 |
599,500円 |
ルイヴィトンは2022年と2023年に各年4回の値上げを実施しており、この頻繁な価格改定は話題となっています。すべての製品が毎回値上げされるわけではありませんが、短期間での価格上昇は市場に大きな影響を与えています。モンスリシリーズも今後値上がりする可能性があるため、新品をより安価で入手したい方は、早めの購入を検討するとよいかもしれません。
9.モンスリのシリアルの場所はどこ?
モンスリのシリアルの場所を知ることは、製品の真贋を確認する上で重要です。2020年頃までに制作されたモンスリには、シリアル番号が刻印されていましたが、それ以降の新型モデルではICチップの埋め込みに変更されています。
旧型モンスリのシリアル番号は、バッグ内部の巾着型開口部付近にあるDリングに刻印されています。これらの旧型モデルは2020年までに生産が終了しているため、中古市場で購入を検討している方は、シリアル番号の刻印を確認することで偽造品の購入を防ぐ手がかりとなります。
一方、2020年以降に製造された新型モンスリには、目に見えるシリアル番号の刻印はありません。代わりにICチップが埋め込まれており、これが製品の認証に使用されています。このため、新型モデルの真贋は別の方法で確認する必要があります。
10.モンスリは使いにくいって本当?
モンスリの使いやすさについては、さまざまな意見があります。確かに使いにくいと感じる人もいますが、その理由と対策などを考察します。
モンスリの中には、開閉部分がマグネットボタン式ではなく、ベルトを金具に通して穴に入れるタイプがあります。このタイプは、開け閉めのたびにベルトを操作する必要があるため、面倒に感じる人もいるでしょう。ただし、この問題には簡単な対策があります。
ベルトを金具に通すだけにして、レザーに開けられている穴には入れずに使う方法です。ただし、この方法を採用する場合は、セキュリティ面に注意が必要です。人通りの多い場所や公共交通機関を利用する際は、やはりレザーに開けられている穴に通して、しっかりと閉めることをおすすめします。
一方で、このベルト式の開閉部分に愛着を感じる人もいます。手間がかかる分、バッグへの愛着が増すという意見もあるのです。この点において、モンスリは使う人によって、その使い心地の評価が分かれるバッグだと言えるかもしれません。
また、モンスリが使いにくいと感じる理由には、年齢に関する固定観念も影響しています。リュックタイプのバッグは若い世代向けというイメージから、30代や40代の方が使いこなすのは難しいと考える人もいます。しかし、ルイヴィトンの製品はタイムレスでエイジレスな特徴を持っており、コーディネートや持ち方を工夫すれば、年齢を問わず素敵に使いこなすことができるのです。
結局のところ、モンスリの使いやすさは、個人の好みや使い方によって大きく変わります。機能面での工夫や、ファッションとしての活用法を考えることで、より快適に使えるようになるでしょう。モンスリの魅力を最大限に引き出すためには、自分なりの使い方を見つけることが大切です。
次の章では、モンスリを大人っぽく、洗練された雰囲気で取り入れるコーディネート例をご紹介します。これらは、年齢を問わず魅力的に着こなすためのヒントとなるでしょう。自分らしいスタイルで、モンスリを取り入れる参考にしてみてください。
10-1.モンスリのおすすめコーデ
ここからは、モンスリが子どもっぽくならないおすすめのコーディネートをご紹介します。大人のアイテムとして、モンスリを使いこなすヒントとなれば幸いです。
まず1つ目のポイントは、ショルダーストラップの長さ調整です。ファッションとしてストラップを長めに設定し、おしりの辺りまで下げている方もいますが、このスタイルでは子どもっぽい印象になりがちです。代わりに、ストラップを自分の体にフィットする高さ(腰の上あたり)に調整すると、大人っぽい雰囲気が出ます。
さらに、服装がカジュアルでも、ヒールの高いパンプスを合わせることで、より洗練された印象になるでしょう。
2つ目のポイントは、ワンショルダーでの使用方法です。モンスリを両肩で背負うと、どうしても学生風の印象を与えてしまいます。しかし、ワンショルダーで持つことで、大人の余裕を感じさせる洗練された雰囲気に変わります。リュックタイプのバッグをあえてワンショルダーで使うことで、おしゃれ上級者の印象を与えることができるのです。
また、バッグのラインのカラーを取り入れた服装を選ぶことで、統一感のあるコーディネートが完成します。
11.モンスリは時代を超えて愛される人気バッグ
モンスリは、1994年に登場した、当時としては珍しいリュックタイプのバッグです。広いマチにより見た目以上の収納力を備え、両肩に背負うことで両手をフリーにできる高い利便性を兼ね備えています。
このバッグには興味深い歴史があり、一度廃盤となった後、2017年にリニューアルされて新型が登場しました。廃盤となった旧型と現在販売中の新型では多くの違いがあり、それぞれに独自の魅力があります。そのため、旧型は中古市場において今なお高い需要を誇っているのです。
モンスリは、発表からおよそ30年が経った現在でもなお、時代を超えて愛され続けているバッグです。ルイヴィトンのクラフトマンシップを受け継ぐアイテムとして、これからも高い人気を維持するでしょう。自分なりのコーディネートを楽しみながら、モンスリの魅力を存分に味わってください。