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2024年3月31日

【グランサンク】ショーメとは?ブランドイメージや歴史を徹底解説!

ジュエリー

ブランド

「ショーメとは」で検索したあなたは、婚約指輪のブランドに迷っていませんか?そもそも「CHAUMET」の読みから難解なので、ジュエリー好きでない方にとっては初めて耳にするブランドかもしれません。

ショーメは創業から240年を誇るパリの老舗ジュエラーです。世界中の名だたるセレブリティを顧客にもつ高いブランドイメージは、大切な婚約指輪を選ぶのにふさわしいといえるでしょう。

ここでは「ショーメってどんなブランド?」の問いに答えがみつかるよう徹底解説していきます。

ショーメのブランドステータス(格付け)や歴史に焦点をあてていくので、どんなブランドか興味がある方は最後まで読んで参考にしてみてください。

1. ショーメってどんなイメージ?ブランドの立ち位置。

ここではショーメが宝飾ブランドとして、どういう立ち位置にあるかについて解説していきます。

1-1.グランサンクの代表格

ショーメのブランドステータスについて語るとき、パリの五大ジュエラーを指すグランサンクを外すことはできません。1947年、パリのヴァンドーム広場に店をかまえる宝飾店(ジュエラー)の5つの店によって結成されました。グランサンクはLes Grand Cinqと表記され、フランス語で「偉大な5つ」を意味します。創業の古い順にあげていきます。

・1613年 メレリオ・ディ・メレー(現メレリオ)
・1780年 ショーメ
・1827年 モーブッサン
・1858年 ブシュロン
・1906年 ヴァンクリーフ&アーペル

ショーメは世界最古のジュエラーとして名高いメレリオに次いで、2番目となる長い歴史を持っています。長きにわたりフランス王室や王侯貴族たちを顧客にしてきた彼らは、世界のジュエリー業界を牽引してきた存在です。そのグランサンクの発起人となったのがショーメの創業者であるマリー・エティエンヌ・ニトでした。

その後、経営者が代わり店名を改めてショーメとして歩みはじめますが、グランサンクとしての誇りは受け継がれていきます。現在、欧米をはじめアジア圏にいたるまで、その確かな品質で信頼を得ているショーメ。グランサンクの代表格として最高のジュエリーを作り続けています。

1-2.世界中のセレブから愛される一流ジュエラー

ルイ王朝時代、パリはファッションの都として知られていました。そして、ファッションの一部として欠かせないジュエリーもまた、パリが中心となって発展していきます。戦乱のあと、皇帝となったナポレオンⅠ世は、再びパリをファッションの都にしたいと熱望します。ニトは、ちょうど彼の戴冠式で用いる剣と法王のティアラを制作していました。戴冠式の日、制作したティアラが気に入られ皇室御用達ジュエラーとして正式に任命されたのです。これがナポレオンⅠ世の最初の后、ジョゼフィーヌとの運命的な出会いとなります。その後、ナポレオン一族や王侯貴族たちはもちろん、ヨーロッパ周辺の貴族たちも顧客となり成功をおさめていきます。さらに19世紀には、ヨーロッパ様式を好むインドのマハラジャから新たなオーダーを受けるようになります。また映画界からはフランスの国民的スター、女優のミスタンゲットやラナ・マルコーニらが新たに顧客に加わりました。

20世紀にはハリウッド映画のスターたちが、こぞってショーメのジュエリーを求めるようになります。特に、スターたちを虜にしたのはショーメのクラシカルでありながら洗練されたデザインでした。その創造性はジュエリーにとどまらず、ウォッチ制作においても発揮されるようになります。2010年、スウェーデン王室ヴィクトリア皇太子のロイヤルウェディングにおいてショーメのティアラが話題になりました。

これはジョゼフィーヌの孫娘であるスウェーデン王妃から受け継がれたものです。7つのカメオをあしらった伝統的なデザインはロイヤルウエディングに花を添えました。さらに近年、経済発展がすすむアジア圏の著名人らからも人気を集め顧客層を拡大し続けています。

240年前から現代に至るまで、ショーメは世界中のセレブから愛されています。

2.栄華を極めたショーメ。歩んだ歴史と名前の由来。

創業者であるニトから店名を改め、栄華を極めたショーメ。ここでは創業からのストーリーを解説していきます。

2-1.始まりは一人の宝石商

マリー・エティエンヌ・・ニトが当時修行を積んだのは、アンジュ・ジョゼフ・オベールという宝石職人でした。彼はマリー・アントワネットの専属ジュエラーとして仕え、パリで最も実力がある職人の一人だったのです。数年後に独立を果たし、サントノーレ通りに店をかまえ、息子のフランソワ・ルノー・ニトと一緒に店を切り盛りしていきます。

この頃、ナポレオンの戴冠式で剣と法王のティアラを制作担当したことから、皇室および皇后ジョゼフィーヌの御用達となります。その存在を国内外に知らしめ、トップジュエラーとして歩みはじめるチャンスをつかんだのです。

2-2.ショーメとしての歩み

1809年にマリー・エティエンヌ・・ニトが亡くなると、息子のフランソワ・ルノー・ニトが跡を継ぎ、ヴァンドーム広場15番地に店を移転します。しかしナポレオンの帝政時代は終わり、不安定な政治情勢はジュエリー業界に暗い影を落とします。経営は、孫であるジュール・フォッサンやプロスペール・モレルらに引き継がれていきました。1885年、プロスペール・モレルの娘マリーが宝石商ジョゼフ・ショーメと結婚して、本格的に経営に参画するようになります。

ジョゼフ・ショーメは、非凡なる才能を発揮してジュエリー作りに邁進します。当時はベルエポック期にあたり、植物や動物といった自然からインスピレーションを得たモチーフが主流となっていました。彼は華やかさを取りもどしたパリで、毎夜開かれる舞踏会にふさわしいパリュール(ネックレス、ブレスレット、くし形の髪飾りなどのセットジュエリー)やティアラを作り熱狂的な人気を博します。この当時の作品はスミソニアン博物館に所蔵され、工芸品として価値が認められているものが多くあります。現代ではオークションに出品されると高値で取引される人気の作風です。

ティアラはショーメが最も得意とするジュエリーですが、当時の上流社会ではエグレットもまた流行の最先端アイテムでした。シラサギを意味するエグレットは、羽飾りを模して表現したヘアーアクセサリーです。現存するものはパリのショーメ本店で大切に保管管理されています。

ショーメでは、こうしたコレクションを一般に公開するため世界各国でジュエリー展を催しています。日本では2018年に丸の内にある三菱一号館美術館で開催され、平日でも行列が絶えないほどの盛況となりました。直近では2021年に横浜の三渓園で開催されています。テーマを「フランス文化と日本文化の対話」とし、日本の盆栽や刀剣と一緒に展示を行いました。余白の美しさを表現した展示は訪れた人に深い感銘を与えたのです。

1907年、アトリエをヴァンドーム広場12番地に移転します。時代は自動車の普及によって人々を旅に誘います。パリを訪問中のマハラジャの王子から特別な注文を受けるようになります。ちょうどその頃、ジュエリーの素材にプラチナを使いはじめていたショーメは、持ちこまれたダイヤモンドの台座にしてネグリジェネックレスを仕上げました。これがもとで、インド王国との親睦は深まっていきます。首から肩を美しく飾る、サリー用(インドの女性用民族衣装)アクセサリーの出来栄えは、ダイヤモンドとエメラルドの輝きが豪華の一言。ショーメはインドの女性王族たちを美しく、ゴージャスな装いへのアシストを果たしました。

1920年代はアールデコが花開いた時代です。ショーメでも幾何学模様や色のコントラスト、東洋的なエッセンスを盛り込んだジュエリーを制作し、その多くはコレクションとして写真や現物が残されています。モダンなデザインは現代から見ても素晴らしい作品といえるものばかりです。

特に半貴石(カラーストーン)を採用した作品は、色彩への新たな挑戦といえるでしょう。当時の作品として「中国のジャンク」は、プラチナを台座に大胆なカッティングを施したインペリアルジェイドの緑色、オニキスの黒で引き締めた枠取り、ルビーの紫色が見事なコントラストとバランスを見せています。

1950年代を迎えると直線的だったアールデコの流行から、再び曲線的で優美なデザインが採用されるようになりました。また、新たにウォッチ部門を立ち上げて幅広い顧客の開拓に乗りだしていきます。ジョゼフ・ショーメの後継者となるルネ・モランやピエール・ステルエらがデザイナーとして様々な取り組みを始めたのです。

さらに1970年代は、シグネチャーラインの「リアン」コレクションを発表。愛の絆をテーマとして、人と人の結びつきを交差したデザインで表現しています。現代でも人気のショーメを代表するコレクションです。

1999年にショーメはLVMH(モエヘネシー・ルイヴィトン)グループ傘下に入ります。経営が安定した2000年代になると、2010年に「ジョゼフィーヌ」、2011年に「ビーマイラブ」コレクションを立て続けに発表します。また、2017年の北京から始まった展覧会を世界各地で催すことで、ブランドの再周知に余念がありません。先に述べた通り日本では、すでに2回の開催を行っていて日本文化との親和性は相変わらず高いといえるでしょう。

2-3.ショーメとジャポニズム

フランスと日本文化は、あらゆる場面で相互に影響を及ぼしあってきました。現代ではアニメや漫画、コスプレといったサブカルチャーをも網羅しているほどです。日本から発信することが多い印象ですが、漫画「ベルサイユのばら」は池田理代子氏がフランス革命の史実から創作した作品である事は、あまりにも有名ですね。東西に離れた国であるにも関わらず、お互いへのリスペクトが強いため、距離を感じさせない親しみにあふれています。その範囲は美術や工芸、料理、ファッションなど多岐に及びます。

これは日本が初めて参加した1867年のパリ万博で好評を博したことが、きっかけと言われています。日本は江戸時代末期、幕末の年でした。薩摩藩が中心となり、様々な工芸品を出品して国内外に威光を示そうとしていたのです。幸いにも熱狂をもって迎えられ、予想以上の成果をあげます。ジャポニズム(日本様式)という大きなうねりは、ヨーロッパの美術や工芸に多大なる影響を与えました。

ゴッホやモネといった画家たちが浮世絵に夢中になり、多くの名作が生みだされます。浮世絵の遠近法を採らない手法は西洋では珍しく、斬新な構図として受け入れられました。彩度の高い、明るい色使いを好意的に受けとめたゴッホは、浮世絵自体を背景に描きこんだ「自画像」を残しています。もちろんジャポニズムはショーメを含むジュエリー業界にも大きな影響をもたらしています。

当時、西洋デザインの主流はシンメトリー(左右対称)でしたが、ジャポニズムのアシンメトリー(左右非対称)に新鮮な発見をしたのです。浮世絵だけでなく、草花や鳥、樹木を伸びやかに描いた陶磁器からもインスピレーションを得てジュエリーが作られました。七宝焼からは豊かな色彩とツヤ感が高い評価を受けて、ヨーロッパで一時期廃れていたエナメル加工の復古へつながっています。それらの作品の多くはコレクションとして、ショーメ本店で今なお大切に保管されています。

2-4.復活への軌跡

ショーメとして歩みを始めてから100年以上を経た1987年、最大の危機を迎えます。日本円にして約1.5兆円となる損失を抱え、倒産の瀬戸際に追いこまれます。幸いにも投資会社インベストコープの買収を受けて難を逃れ、1999年にMHLVグループ傘下となり、復活の時を待つことになります。

2010年ごろから新しいコレクションをラインナップしつつ、培った技術や作品を展覧会で発表するなどして再建に力を注ぎました。この事実はヨーロッパでは大きく報道されたものの、それほど影響を受けなかったアジア圏にマーケットの軸足を移すことができました。ちょうど中国の経済発展がつづいた2000年代だったこともあり、この選択がショーメ復活の後押しとなったのです。

ショーメ初の展覧会に中国の紫禁城を選んだことからも、中国マーケットを重視していたことが伺えるでしょう。現在までに中国本土の店舗は30店を超え、アジア最大の店舗数を誇っています。またジュエリー業界では、いち早くネット販売に着手して新たな客層を獲得しました。ECサイトの充実が中国、日本などの若手富裕層の好感を得てショーメのファンを拡大することに成功したのです。

価格帯も見直され、以前は見られなかった10万円台から買えるリングなどがラインナップされるようになりました。もちろん、ハイエンドのものは1000万円前後の価格帯もあってブランドらしさは失われていません。

近年多くの方は、商品をまずサイトで価格・仕様を確認してから発注したり、店舗に足を運んだりする購入方法をとられているのではないでしょうか。そうした買い方の変化に対応できたことは特筆すべきでしょう。さらに予約して店舗を訪れると、丁寧な接客と豊かな商品知識をもつ専門アドバイザーから納得のいくショッピングが叶います。

また近年、芸能人のアンバサダー採用を積極的に行っていて多様なメディアへの露出に努めています。中国では女優リウ・イーフェイ、韓国ではチャ・ウヌがアンバサダーとなっています。日本では川口春奈さん、武井咲さんなどが選ばれていて、20代から30代を中心とした女性たちの注目を集めることに成功しています。

こうした企業努力の結果、ショーメは見事復活をとげることができました。
現在、ショーメとしての伝統と高い技術を保ちながらジュエリー制作をつづけています。

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3.一流ジュエラーのショーメ。ブランドの代表作について。

ショーメはジュエラーとして、その時代に求められる価値観や顧客に寄り添い、作品に反映させてきました。ここではショーメの代表作について解説していきます。

3-1.王族貴族のティアラ

ショーメは創業から現在に至るまで、王侯貴族たちのティアラ制作を行ってきました。そのためショーメのアトリエアーカイブには、制作に関わる全ての資料が保存されています。歴史の資産ともいえる、これらの資料には大量のデザイン画や注文帳、書簡なども含まれているのです。ショーメの職人たちの中には、多くのローマ賞受賞者が在籍していました。

ローマ賞とは1663年、ルイ14世がフランスの若手芸術家を奨励するために設立したものです。当時のフランスでは、ローマ賞受賞者が在籍していることがアトリエにとって最大の栄誉として認識されていました。ショーメの職人たちが、いかに優秀であったかが伺えるのではないでしょうか。

ティアラ制作の過程は、まずデッサンを起こすことから始まります。次にニッケルシルバーで模型を作成して頭のサイズや着用感を確かめます。この作業はオートクチュールでいうと仮縫いにあたり、微調整がおこなわれて完成品と同じ模型を作りあげる大切な作業です。この段階の模型がショーメには700点以上も保管されていて、今もティアラ制作の源になっていることに驚かされます。

さらに成型、解体してダイヤモンドのセッティング準備に入ります。ダイヤモンドの研磨と再カットを行い、一つ一つ丁寧に石留めをしていきます。とてつもない根気と細かな作業が終わると、地金の純度を示す刻印とショーメのブランド名の2種類の刻印を彫刻します。

ショーメでは組み立てを終え、仕上げをほどこして完成するまでに2ヶ月から6ヶ月の時間を要する作業工程としています。ショーメの優れた技術と卓越したノウハウの蓄積は、これからもティアラ制作のパイオニアとしての地位を揺るがすことはないでしょう。

3-2.ジョゼフィーヌ

ショーメを代表するコレクションといえば、やはり「ジョゼフィーヌ」です。ジュエラーとしての成功は、皇后ジョゼフィーヌから絶大な信頼を受けたことから始まったショーメ。

意外にもコレクション化は2010年からで、ジョゼフィーヌが当時愛用していたティアラとエグレットから着想を得て、現代的に再解釈したデザインが人気を集めています。象徴的なVシェイプのパヴェラインに、ペアシェイプ(洋ナシ型)カットのセンターストーンをあしらうスタイルをリングやネックレス、ブレスレットなどに展開。さらに重ね付けを考慮してTPOに合わせたボリューム調整ができるので、さまざまなシーンに着用可能です。

直線と曲線の見せ方が絶妙なデザインは、単品で着用しても視線を集めることは間違いなさそうです。ペアシェイプ型のセンターストーンはダイヤモンドはもちろん、アクアマリンやルベライトなどの上質なカラーストーンなどもあって、選択の幅が広いコレクションになっています。価格帯は100万円以下のものが多く、同素材の他のブランドより、比較的手に取りやすいと言えるでしょう。

しかし、このコレクションの真骨頂はアンぺリアルラインのハイジュエリーであると言って過言ではありません。
特にネックレスは芸術品と見まごうばかりで、ティアラをそのまま首元に添えたようなデザインは、ラグジュアリーな雰囲気を醸しだしてくれます。曲線的なデザインはクラシカルな優美さが際立っていて、フォーマルなパーティーでロングドレスを着用する機会がある方におすすめの逸品ぞろいです。

リングも象徴的なデザインで統一されていて一目でショーメと分かります。またエクララインは、すっきりとしたデザインながら、センターストーンにペアシェイプのダイヤモンドとクッションカット(丸みを帯びた四角形)の貴石の組み合わせが都会的な雰囲気を演出してくれます。

より現代的でありながら宝石の良さが際立つデュオエターナルラインは、首にフィットする着用感が高く評価されています。アシメントリーで空間を持たせたデザインは、より個性的に首元を演出してくれるでしょう。まさにショーメの代表作といえるコレクションになっています。  

3-3.リアン

ショーメで最初に発表されたコレクションである「リアン」人と人の結びつきである絆を祝福する意味があります。ショーメは1977年に発表したリアンに、愛するものたちの運命の糸を結ぶというブライダルジュエリーを展開しています。近年はブライダルに限らず、友情や思いやりといった人の絆にも解釈を広げています。日常のシーンにさり気なく身に着けてほしい、そんな思いが込められたリアンは人気の高いコレクションです。

その一つであるジュドゥリアンラインは十字型の角度をかえた横長クロスを単独で、あるいは異素材の地金と組み合わせたシンメトリーなデザインが特徴です。しかし、新作ではローマ字のXに見えるアシンメトリーなデザインに変化して、過去のデザインとは一線を画しています。ネックレスではホワイトゴールドやイエローゴールドなどの地金にダイヤモンドをパヴェセッティングしたり、マザーオブパールやオニキス、カーネリアンなどで色彩豊かに仕上げたりする変化に富んだバリエーション。デザインの進化が、これからも期待できるラインになっています。

また、リングの多くがマリッジリングとして購入されるリアンエヴィダンスはシンプルさが際立ちます。地金に空間をとって隙間をつなぎとめるようなデザインは洗練された印象です。素材とサイズがバリエーション豊富なので必ず好みのリングがみつかるでしょう。同じラインからブレスレットとのペア使いも素敵です。

3-4.ビーマイラブ

ショーメの「ビーマイラブ」は、蜜蜂の巣から着想を得て制作されたコレクションです。六角形のハニカムを永遠の象徴としてモチーフに採用した、遊び心のあるデザインが特徴になっています。

もちろん、蜜蜂も採用されていて新作イヤリングではユニークさが話題となりました。奇をてらわないのに個性的に見える地金は、ショーメの確かな技術と品質の証といえるでしょう。細かいピースの集合体に微妙な高さでダイヤモンドをセッティングして、より輝きが増す効果を狙っています。鏡面仕上げとダイヤモンドセッティングのピースを交互に組み合わせてテクスチャーに変化を持たせつつ、全体の統一感と蜜蜂の巣を忠実にみせるデザインはショーメのクラフツマンシップを存分に楽しめるラインです。

ショーメでは昨今の価値観にあわせて、メンズ着用を想定したジュエリーの提供をはじめています。ビーマイラブコレクションは性別を問わず使えるラインとして若年層を中心に注目を集めています。重ね付けにも対応しやすいので、使えるシーンが幅広く、コストパフォーマンスが良いといえるでしょう。グラフィカルなデザインは、スタイリッシュな印象にまとまるのでオフィスシーンにおすすめです。全体的に価格は抑えめなので、ファーストショーメとしてもおすすめしたいコレクションです。

3-3.腕時計においても高い評価。

ショーメが初めて時計制作を手がけたのは1813年、皇帝ナポレオンのためでした。創業者の息子フランソワ・ルノー・ニトにより制作されてから200年あまりの時を経た今、スイスのアトリエで今日も時計制作に邁進するショーメ。その製造はジュエリー制作と同様に、丁寧な手作業によって行われています。実は、ショーメは時計分野においても高い評価を受けるブランドです。新作を作りあげるのに、およそ一年を要する工程をかけています。

ショーメのウォッチとして代表的なのは「ジョゼフィーヌ」「オルテンシア」の2つが挙げられます。

フェイスの形状がペアシェイプとなっている独創的なジョゼフィーヌコレクション。エグレットから着想を得たVシェイプとの組み合わせは、ジュエリーとリンクするデザインです。高精度スイスクオーツ搭載で文字盤自体がペアシェイプ型、丸型のものと2種類あります。後者はアンぺリアルラインとロンド・ド・ニュイラインで使われ、ベゼルをペアシェイプ型にしています。27.3㎜×20.2㎜の華奢なサイズ感はエレガントな女性らしさを演出できるでしょう。空間のあるデザインなのでベルトはバックル式ではなく、手首のサイズを選んで着けるタイプです。ダイヤモンドをふんだんに用いた仕様は豪華に、地金使いならスタイリッシュにと変幻自在なデザインは、ショーメで最も人気を集めるコレクションになっています。

オルテンシアはジョゼフィーヌの娘の名前を冠したコレクションです。イタリア語でアジサイの花を意味するオルテンシア。その名前の通り特徴的なのは、ベゼルに配された花と裏蓋の彫刻にアジサイを採用していることです。22.4㎜の円形の文字盤に同素材のベルトで統一感のあるデザインですが、ワンタッチでベルト交換ができて印象を好みに変えられます。ベルトは追加付属する仕様になっています。ロマンティックな可愛らしさとクールでスタイリッシュな印象まで、思い通りのイメージチェンジが可能です。

ショーメの時計はレディースウォッチがメインですが、レ・ピエール・ドゥ・レーヴ・ドゥ・ショーメといったユニセックスラインもあります。

また、ショーメではシークレットウォッチとして各コレクションに文字盤をおおう蓋付きの時計を展開しています。ブレスレットに時計を付けたもの、として解釈すれば2way仕様といえるかもしれません。このラインはジュエラーとしてのショーメらしい時計で様々な素材に切り嵌めやレース、エナメルなどの加工をほどこしてストーリー性を持たせています。

4.婚約指輪ならショーメ!ブランドが持つ3つのこだわり。

婚約指輪といえば、ダイヤモンドリングを指すことが多いのではないでしょうか。一生に一度の大切な品をショーメで選ぶべき理由について解説していきます。

4-1.最高級のダイヤモンド

ダイヤモンドは永遠の愛を示す宝石として世界で最も人気があります。鉱物として掘削されるようになり、その品質を表す基準が定められました。それは米国宝石学会(GIA)が認定する世界基準で、4Cから評価されています。4Cとはカラー、クラリティ、カット、カラットから構成される基準です。ショーメは、その評価を厳守した最高品質のダイヤモンド(0.3カラット以上のみ)に肉眼で見えない個別の証明書番号を刻印しています。これがショーメで使用されるダイヤモンドが最高品質であることの証となって信頼を得ているのです。

特にショーメは、4Cの中でもカラーに強いこだわりを持っています。最高ランクのD(完全なる無色)からZ(着色の白、または淡い黄色)で表す基準のうち、D~Gの4ランクのみを選択しています。これはかなり厳選されていて、無色透明に近いダイヤモンドしかショーメでは扱っていないと言えます。また、クラリティが示す内包物の有無にいたっては、FL(内包物無し)〜VS(非常にわずかに含まれる)のみです。

さらに1919年、物理学者のマルセル・トルコウスキーが発表した、ダイヤモンドの理想のカット比率について国際基準が設定されました。現在も使われているExcellent(完璧なカット)からPoor(平凡)まである基準値からショーメが選ぶのは、最上級のExcellentとVerygoodの2段階だけとなっています。これらの基準はダイヤモンドの重量が上がるほど困難になり、そのために希少価値が高まっていきます。ショーメでは全ての基準で最高ランクのダイヤモンドであることを鑑別書にて保証しています。

4-2.伝統のカッティング

ショーメはダイヤモンドのカッティングに細心の注意をはらい、より美しく輝くように加工をほどこしています。婚約指輪の主役となるダイヤモンドにはラウンドブリリアント、プリンセス、クッションなどの数種類のカットがあります。

しかしショーメといえば、ジョゼフィーヌにオマージュを捧げたペアシェイプカットを外すことはできません。この洋ナシ型のカッティングはダイヤモンドの虹色の輝きを最大限に引きたててくれます。丸みを帯びた部分と突起している先端部が奥行きを醸しだし、大きく見える効果も期待できるでしょう。

ショーメで婚約指輪を購入するときは、おすすめしたい伝統のカッティングです。

4-3.ハイスペックな地金

ショーメで婚約指輪と結婚指輪をおそろいで購入する場合、その地金の良質さに驚かれるかもしれません。ショーメでは結婚指輪にプラチナ、イエローゴールド、ホワイトゴールド、ローズゴールドを使用しています。プラチナはプラチナ950で最高比率の地金を使用しているので、経年劣化が起きにくい仕様です。

近年はプラチナ以外を選択する方が増えたため、合金の比率を最適にしてニーズに応えています。合金にするのは純度が高いと柔らかく、耐久性が落ちてしまうからです。耐久性と美しさ、いずれも満たす最適解の比率があります。たとえばショーメのイエローゴールドは、金75%、銀12.5%、銅12.5%の割合で構成されています。

人気の高いローズゴールドは金75%、銀6%、銅19%で独自のローズピンクカラーを生みだしました。さらにホワイトゴールドは金75%、銀12%、パラジウム13%としています。ホワイトゴールドは、さらにロジウムコーティングによって独特の光を放つようになります。

他のゴールドに比べるとデリケートなので、光沢が鈍くなった時は再度のロジウムコーティングが推奨されているので、メンテナンスに応じているショーメの店舗に問い合わせてみてください。ショーメでは結婚指輪だけでなく他の全てのジュエリーに、この地金が使われています。安心して長く使えるのでおすすめします。

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5.ショーメの永遠のアイコン、皇后ジョゼフィーヌ  

ショーメが敬愛してやまない皇后ジョゼフィーヌとは、一体どんな人物だったのか興味はつきません。ある時は捕虜、母親であり、皇帝ナポレオン一世の后といった顔を持つ女性として歴史に名を残しました。

1763年、ジョゼフィーヌは当時のフランス領である西インド諸島で誕生します。貴族階級にあった彼女は16歳になると最初の結婚をして子どもを授かったものの、4年後には離婚しています。その後ナポレオンと運命的な出会いから結婚、皇后へと昇りつめていきました。ジョゼフィーヌは権威を示すためティアラの着用を求める夫に従順に従いつつも、自らの審美眼に忠実でした。

ショーメに制作させたティアラは当時の主流だった直線的なデザインとは一線を画す、麦の穂を表現した柔らかで優美なデザインです。植物や自然を愛した彼女らしい作風は、またたく間に流行の最先端となりました。現代のインフルエンサーのような役割を果たしていたのでしょう。女性たちをコルセットから解放したのも、またジョゼフィーヌです。

ゆったりとしたシルエットのドレスで、身体を締めつけない着心地は当時の女性たちに大流行をもたらしました。プライベートでは、子どもたちにカラーストーンの頭文字でメッセージを表現したブレスレットの制作をショーメに依頼しています。(現在もアクロスティックアムールブレスレットとして商品化されています)

自由を愛するためか、ジョゼフィーヌは結婚後も奔放な恋愛を続け、ついにはナポレオンと離婚してしまいます。しかし、ナポレオンはジョゼフィーヌから皇后の称号をはく奪しませんでした。そればかりか城を与え、オーストリアからマリー・ルイーズを新しい皇后に迎えたあとも、友人として生涯親しい関係を続けたのです。複雑な男女の心の機微といえばそれまでですが、ナポレオンは心から彼女を愛していたのでしょう。

ジョゼフィーヌが亡くなる時、最後に彼の名前を呼んだことは流刑地にいたナポレオンの慰めになったかもしれません。

6.ショーメが卓越している証、ブーケ・ドゥ・ラ・クールについて  

ゲランとショーメがコラボレーションして話題となったブーケ・ドゥ・ラ・クール。カスタマイズパフュームを詰める香水瓶をショーメが手がけ、芸術品として昇華を遂げたのです。ショーメは同じ時代の価値観を共有したゲランの記念すべきビーボトル170周年を祝福しました。金細工のメッシュを優雅にまとうゴールドのボトルは、ハニカムピースが88個も使われたラグジュアリーなデザインです。ボトルキャップに2カラットのダイヤが輝いて堂々たる風格を感じさせます。蜜蜂を彫金した側面と相まって、花の恵みである香水を表現しているのでしょうか。最高の贅沢を五感に響かせるような趣が見事です。

ゲランは1828年に調香師ピエール・フランソワ・パスカル・ゲランが創業しました。ほどなくして、時の皇帝ナポレオン三世の妻ウージェニーに献呈したオーデコロンアンペリエールが気に入られて御用達となります。その200年の歴史は5世代にわたって受け継がれ今日に至ります。調香師として香りの創作に挑み続け、数々の名作香水を生みだしてきたクラフツマンシップはショーメと共通するところです。花を素材にするとき、蜜蜂の存在は欠かせません。1853年に蜜蜂をモチーフにした、カスタムメイドパフュームのビーボトルを特別に作りました。当時はガラス製でしたが、2023年に迎えた記念の年にショーメとのコラボレーションが実現したのです。ショーメのビーマイラブコレクションと共通する、蜜蜂へのリスペクトから最高の競作が叶えられたのではないでしょうか。

7.ショーメとはグランサンクに数えられる一流ジュエラー 

今回は、ショーメのブランドステータスや歴史について解説してきました。

ショーメは創業から240年を誇るグランサンクジュエラーであること、皇后ジョゼフィーヌとの深い関わりや創業から現在まで高品質のジュエリー作りに力を注ぎ続けていることなどがお分かりいただけたでしょうか。

「ショーメってどんなブランド?」の問いに「ショーメとは歴史、ステータス、品質を満たす一流ジュエラーである」と答えるのが最適解といえるでしょう。

もし、大切なジュエリーをショーメで購入するか迷ったら参考にしてみてください。

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