2024年1月10日
サファイアの魅力とは?特徴や石の意味を知ろう!
ジュエリー
サファイアはダイヤモンド、エメラルド、ルビーと合わせて四大宝石と呼ばれています。それほど有名で人気の高い宝石のひとつです。
サファイアの深い青は見ているだけでも幸せになれるような不思議な魅力があります。ジュエリーやパワーストーンとして身に着けているという人も多いのではないでしょうか。ですがなんとなくきれいだと思って身に着けているサファイアに、どのような意味があるのか、どれほどの価値があるのか、あなたはしっかり理解していますか?
もちろんそんなことを知らなくてもサファイアは美しい宝石です。お守りとして、ファッションの一部としての役割は存在そのものが果たしているとも言えます。ですがもしその価値や意味を理解して身に着けたり、他のジュエリーや洋服などと組み合わせたりできたらもっとサファイアの魅力を引き出すことができるのではないでしょうか。
この記事ではサファイアのことをもっと知りたいと思っている方に、サファイアの基本的な情報から石の持つ意味、少し変わった種類のサファイアまで、様々な角度からサファイアについてお伝えしていきたいと思っていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.サファイアについて知る
サファイアについてあなたはどれくらい知っていますか?
よほど好きな人でなければサファイアのことを他人に説明できるほど知っているという人は少ないと思います。ですがサファイアは見た目にもとても美しく、また知れば知るほど奥深い魅力を持った宝石です。
まずはサファイアの石としての特徴から解説していきたいと思います。
1-1.そもそも宝石とは?
サファイアは宝石の一種です。では宝石とは具体的にどのようなものを指しているのでしょうか。
宝石と言われて、まずは何が思い浮かびますか?サファイアはもちろん、冒頭で触れた四大宝石などが思い浮かぶと思います。どれもキラキラしていてきれいですね。宝石=きれいな石と言うひともいるかもしれません。では、海岸や河原などでたまに見かけるような色のついたきれいな石。それも宝石と呼べるのでしょうか?
実は宝石には厳密な基準があります。その基準は国によって違いますが、日本では日本ジュエリー協会と宝石鑑別団体協議会が定めた条件があり、それによって宝石かそうでないかが決まります。
宝石と認められるためには3つの基準があります。
①美しさ
②希少性
③耐久性
①の美しさは、色や透明度、光沢など様々な面から判断されます。
②の希少性は、どれだけ珍しいかということです。どんなに美しくてもそのあたりの河原にたくさん落ちているような石は宝石ではないということですね。
③の耐久性は、どんなに美しくて珍しい石でも、もろくて崩れやすいものは宝石とは呼ばれません。耐久性の高さはそれだけ長く身に着けられるものということにも繋がります。宝石の中には何世代も前から受け継がれ、博物館で展示されているようなものもあります。耐久性も宝石の重要な条件です。
宝石の条件はわかっていただけましたか?
ではサファイアはどうでしょうか。
1-1-1.サファイアは宝石
サファイアはコランダムと呼ばれる鉱物の一種です。
コランダムは本来透明な鉱物ですが、鉄やチタンなどの物質が加わることで様々な色を発色します。その色によって、赤であればルビー、赤以外の色であればすべてサファイアと呼ばれます。このサファイアを、先ほどの3つの条件に当てはめてみましょう。
①は美しさです。サファイアは透明性が高く、とても美しい石です。
②は希少性です。サファイアの産地は非常に限られており、その中でも特に美しい色のサファイアはほんのちいさな粒でも数十万円、数百万円で取引されることもあります。
③は耐久性です。コランダムであるサファイアは非常に硬く、地球上で一番硬いと言われているダイヤモンドの次に硬い鉱物です。その硬さで他の物質を削る研磨剤として使われることもあります。
以上のことから、サファイアは宝石として認められています。サファイアが宝石であるというのは言うまでもないことではありますが、数ある鉱石の中からこのような細かい条件のもとできちんと宝石として認められているんですね。
1-1-2.サファイアは硬い
宝石としての条件のうち、サファイアの特筆すべき点のひとつは硬さです。
宝石の硬さの基準はいくつかありますが、その中のひとつに「モース硬度」というものがあります。これは1822年にドイツの鉱物学者フリードリヒ・モースが提唱した硬さの基準です。ふたつの物質をぶつけたときにどちらに傷がつくかという基準で、1から10までの数であらわされます。数字が大きいほうが傷つきにくい物質であるという指標です。
モース硬度10、つまり他のどんな物質にも傷付けられないとされているのがダイヤモンドです。ダイヤモンドはダイヤモンド同士でしか傷付くことはなく、地球一硬い物質です。そしてそのダイヤモンドに次いで硬いのが、モース硬度9のコランダム、つまりサファイアやルビーです。ダイヤモンド以外のほとんどの宝石や鉱石がサファイアとこすり合わせると傷ついてしまいます。
もしジュエリーボックスなどで保管する場合は、決して他のジュエリーと擦りあわないように注意してください。それくらい硬いのがサファイアなのです。
(ちなみに15段階に分けられた新モース硬度という基準もありますが、あまり使われておらず一般的ではありません)
1-2.サファイアの歴史
サファイアの歴史は古く、ギリシャ神話にもその名前は登場します。ギリシャ神話の最高神で全知全能の神ゼウスと敵対したプロメテウスという神が、サファイアを火山から採掘して身に付けたとされています。古代ギリシアではサファイアは目に良いと信じられていました。また毒薬を解毒する効果があるとも信じられていました。
サファイアは古くから空の象徴ともされていました。古代ペルシア人はサファイアの反射で空が青く見えるのだと信じていました。
聖書にもサファイアのことが書かれています。サファイアは十戒で知られるモーセに与えられた12の宝石のうちのひとつとされています。
「東方見聞録」で知られるマルコ・ポーロはモンゴルに行く際、美しいサファイアを手土産として持って行ったと言われています。それに喜んだ当時の皇帝フビライ・ハンはマルコ・ポーロを丁重にもてなしたそうです。
またサファイアは古くから身分の高い王侯貴族がこぞって身に付けていた宝石のひとつでもあります。
古代では持ち主を危険や嫉妬から守る石とされ、王の持ち物とされました。また中世では聖職者が天国の象徴としてサファイアを身に付け、庶民はその石が天の恵みをもたらすと信じていました。
近年で、世界で最も有名なサファイアと呼ばれているのが、1981年にイギリスの当時のチャールズ皇太子がダイアナ妃に贈ったサファイアのリングです。18カラットもある大粒のサファイアのリングで、そのまわりをぐるりとダイヤモンドが囲んでいます。現在は息子のウィリアム王子に受け継がれ、その妻のキャサリン妃に贈られたそうです。
2.サファイアの産地
サファイアは産地によってある程度色が決まっています。色はサファイアの価値を大きく決める要因になりますから、サファイアの産地がどこかというのはとても重要です。今回は中でも有名な産地をご紹介していきます。
2-1.インド
最高級のサファイアの産地とされるのが、インドのカシミール地方です。
この地方でサファイアが発見されたのは1881年ごろ。当初は多くのサファイアが採掘されたそうですが、今ではほとんど採れなくなった幻のサファイアとも言われています。カシミール地方のサファイアは上品で優しい色合いのブルーが特徴で、コーンフラワーブルーと呼ばれています。コーンフラワーは矢車草のことです。
今ではほとんど採掘されないこともあって、カシミール地方でとれたサファイアは大変高価で、ショップなどの店頭に並ぶことはごく稀です。
2-2.ミャンマー
インドに次いで価値が高いとされているのがミャンマー産のサファイアです。特にモゴック地方で採掘されるサファイアのなかでも特に美しいものとされています。中でも品質の高いものはロイヤルブルーと呼ばれ、大変高価です。色は濃い色の美しいブルーが特徴的です。
かつてはロイヤルブルーといえばミャンマー産とされていたそうです。ですが現在ではこの独特の美しい青色のサファイアはミャンマー産でなくてもロイヤルブルーと呼ばれています。
サファイアはさまざまな色の石がありますが、ブルーサファイアで最高級とされるのは今あげたコーンフラワーブルーとロイヤルブルーのふたつです。サファイアは美しい色を引きだすために加熱処理されることが多いのですが、このインド・カシミール産とミャンマー・モゴック産のサファイアは非加熱のものも多いと言われています。
2-3.スリランカ
かつては美しいサファイアの産地として知られたインド・ミャンマーですが、現在はどちらもほとんどサファイアの採掘は行われていません。
現在サファイアの主な産地とされているのはスリランカです。透明度が高く薄い色のブルーが特徴で、弱い光の下でも美しく輝くとされています。スリランカのサファイアにはインクルージョンと呼ばれる内包物が多く含まれるものも多いそうです。インクルージョンはものによってはマイナスに評価されてしまうこともありますが、美しいインクルージョンはかえって宝石としての価値を高めることもあります。またその石をより個性的にしてくれる要素でもあります。
2-4.マダガスカル
近年宝石の産地として注目を集めているのがマダガスカルです。マダガスカルでは様々な宝石が取れますが、美しいサファイアもそのうちのひとつです。
マダガスカル産サファイアはカシミール地方でかつて採掘されたサファイアとよく似たランクの高いサファイアが大量に採掘されているそうです。またマダガスカル産のサファイアは色も様々で、美しいブルーサファイアはもちろん、希少なパパラチアサファイアも採掘されるということでも注目されています。
そのほかタイやオーストラリアでもサファイアは採掘されます。色が濃くサファイアのランクとしては高くありませんが、価格も手ごろなのでショップなどで目にする機会も多いかもしれませんね。
3.サファイアの人気
サファイアは四大宝石のひとつとしてとても有名で、人気も高い石です。人気の理由は一番は美しさだと思いますが、美しいのは他の宝石も同様ですよね。なぜサファイアはこんなに人気なのでしょうか?その理由を探りたいと思います。
3-1.誕生石
サファイアが人気な理由として、一番はとても有名な宝石だということが挙げられるのではないでしょうか。みんなが知っていて、とてもきれいな宝石なので人気が高いのも頷けます。ではなぜサファイアはこんなに有名なのでしょうか?
理由はいくつかあると思いますが、サファイアが誕生石であるというのはサファイアが有名である大きな理由のひとつではないでしょうか。
サファイアは9月の誕生石として知られています。
誕生石は国によって異なりますが、日本では1958年に全国宝石卸商協同組合によって定められました。その時に19種類の宝石が月ごとにひとつかふたつ、その月の誕生石として決められたのです。2021年にあらたに10種類の宝石が誕生石に加わりましたが、それまで9月の誕生石といえばサファイアのみでした。誕生石といえば、宝石に興味がなくても聞いたことがあるという人は多いと思います。サファイアが有名な理由のひとつは誕生石であるからと言えるかもしれません。
3-2.石言葉
花にそれを象徴する花言葉があるように、宝石にもその石をあらわす石言葉というものがあります。花言葉がそうであるように、石言葉もひとつではありません。サファイアはその色の違いによって石言葉も違いますが、その中でも良く知られているブルーサファイアの石言葉は「誠実」、そして「博愛」です。吸い込まれるような深い落ち着いた色合いは「誠実」という言葉にぴったりです。そして古くからすべての人の頭上にある空の象徴ともされていたサファイアは、「博愛」のイメージとも重なります。
3-3.珍しいサファイア
一般によく知られたサファイアといえば青い色のブルーサファイアですが、それ以外にも多くの色や特徴を持ったものがサファイアにはあります。珍しい色や特徴を持ったサファイアはそれだけ人気で、高値で取引されるものもすくなくありません。
その中でも特に人気なサファイアをご紹介します。
3-3-1.パパラチアサファイア
パパラチアサファイアはピンクとオレンジのちょうど中間くらいの色のサファイアです。もしピンクが強ければピンクサファイア、オレンジが強ければオレンジサファイアに分類されます。パパラチアサファイアは、実に微妙な色合いの、美しい希少な石と言えます。パパラチアサファイアはアレキサンドライト、パライバトルマリンと並んで世界三大希少石ともいわれ、人気を集めている宝石です。採掘量はスリランカが多いですが、色の基準内に入れば産地に関わらずパパラチアサファイアと呼ばれます。ですがこの色の基準は国によって異なります。日本で見るパパラチアサファイアは淡いピンク色のように見えるものが多いです。
3-3-2.スターサファイア
宝石の中にある様々な内包物のことをインクルージョンと呼びます。インクルージョンはものによっては不純物とも取られ、宝石の価値を著しく下げます。
しかしそのインクルージョンがうまく作用すれば、珍しい個性的な宝石のひとつとして扱われます。スターサファイアのそんな美しいインクルージョンを持った宝石のひとつです。
サファイアのなかに白い筋のように見える線が現れて交差することがあります。この交差は「星」と呼ばれます。2本の線が交差していれば「4条の星」3本の線が交差していれば「6条の星」と呼ばれます。非常に珍しくショップなどで目にする機会は稀ですが、ひとつの石の中に6条の星がふたつあるものを「12条の星」と言います。
スターサファイアは大変に希少で美しく、人気も高い石です。
4.ジュエリーとしてのサファイア
サファイアにはいろんな面があり、いろんな形でサファイアを楽しんでいる人がいます。
その中でももっともポピュラーな楽しみ方が、ジュエリーとして身に付けることではないでしょうか。
サファイアは人気の宝石ですし、ジュエリーショップやブランドショップに行けばたくさん商品が並んでいます。ありすぎてどれにすればいいか迷うくらいです。
4-1.サファイアのランク
もちろん自分が気に入ったものがあれば一番です。そんなジュエリーに出会えたとしたら、それを購入して身に付けるのが一番良いサファイアの楽しみ方でしょう。もしそれがとても高価なものでも、予算が許すのであればぜひ購入してください。もしそれがさほど高価ではなく一般的にはランクが低いとされていても、気に入ったものがあればそんなことは気にする必要はありません。あなたが気に入ったジュエリーがあなたにとって一番の良い品物ですから、ランクなどは気にする必要はありません。
ですがもし、たとえばふたつ気に入ったものがあって、予算的にはどちらも購入できる。せっかくだからランクが高いほうを購入したいというときや、プレゼントで悩んでいてどれがいいかわからないけれど、少しでも良いものを贈りたいというときには、そのサファイアのランクはひとつの指標として活用できると思います。
どのようなサファイアがランクが高いとされているのでしょうか。
判断する基準は以下の通りです。
4-1-1.サファイアの色
ひとつめは色です。
先ほどご紹介したインドのカシミール地方のコーンフラワーブルーと呼ばれるサファイアは間違いなく最高ランク、次いでロイヤルブルーと言われる色がランクが高いとされます。
ですがこれらの石は大変に高価ですしそもそもジュエリーショップで簡単に手に入るようなものではありません。ですからそのあたりの色を参考にしつつ、美しいと感じるサファイアの色をよく見てみてください。一般的に色が鮮やかで透明度が高く、より輝いている石がランクが高い石です。サファイアでは色が濃く暗い石の評価はあまり高くありません。
4-1-2.サファイアの内包物
次はインクルージョンと呼ばれる内包物の有無です。先ほどのスターサファイアのような特別な美しいインクルージョンは例外ですが、一般的にはインクルージョンがなく透き通った石のほうが美しいとされます。ジュエリーに加工されたものでもよく見たら肉眼でもわかるようなインクルージョンがあることがありますので、購入前によく見ておいたほうがいいでしょう。ただしインクルージョンは天然石の証でもありますし、その石の個性とも言えますので、もしそれも気に入れば問題はないかと思います。
4-1-3.サファイアの大きさ
三つ目は大きさです。これは誰もが見てわかるものですね。他の条件が同じ石であれば、大きければ大きいほどその価値は高くなります。ただし実際にはサファイアは天然石ですから、まったく同じ条件の石というのはほぼありません。こちらは小さいけれどインクルージョンが少なくて色が美しい、とかこちらは大きいけれど目立つところにインクルージョンがある、など様々な条件の石があります。
さらにジュエリーとしてサファイアを見たとき、どのブランドの商品であるか、土台の金属はプラチナなのか18金か10金か、それともシルバーなのか、など判断材料はたくさんあります。それらを複合的に判断しなければならないので難しいですね。
やっぱり自分の気に入るものを見付けるというのが一番の判断基準ではないかと思います。ぜひいろんなショップに行って、たくさんのジュエリーを見て、お気に入りのものを探してみてください。
4-2.サファイアの鑑別書
宝石には鑑定書や鑑別所というものが付属していることがあります。
これは宝石の価値を決めるうえでとても重要になってきます。
まず鑑定書と鑑別書の違いですが、宝石の中でもダイヤモンドに付けられるのが鑑定書、それ以外の宝石に付けられるのが鑑別書です。
今回はサファイアについてなので、鑑別書についてくわしく見ていきたいと思います。
まず第一に前提として、鑑別書は必ずついてくるというわけではありません。高価な石であればあるほどその価値を証明するものとして付属することが多くはなってきますが、安価なものであれば鑑別書はほとんどついてきませんし、ある程度の価格のものであっても、ついてこなかったり、あるいは鑑別書は別料金で作成するような場合もあります。その点は購入前に確認したほうがいいでしょう。鑑別書はたとえばそのサファイアを資産として購入したいときや、将来的に売却を考えているときなどは特に重要になってきますので、確認が必要です。
宝石の鑑別書は様々な機関が発行しています。有名なところでいうとGIAというアメリカの機関や、日本でいうとAGLという宝石鑑別機関の団体があります。鑑別書の記載方法や内容はそれぞれの機関によって異なります。
その中でも特に見ておいたほうがいいポイントをいくつかご紹介します。
4-2-1.重さ
先ほど宝石は大きいほうが価値が高いと言いましたが、宝石の大きさは正面から見た大きさももちろんありますが、大事なのは重さです。
宝石の重さはカラット(ct)という単位で表されます。なんとなく聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。カットの仕方によって寸法は変わることがありますが、カラットは重さを表しているので、同じカラット数でも見たときの大きさは違って見えることがあるので注意が必要です。
4-2-2.処理
鑑別書には宝石に加えた処理について書いてあることがあります。もちろん何も処理していない場合は書かれていませんが、サファイアではよく加熱処理が行われます。サファイアはその美しさを引き出すために加熱処理をされることが多くあります。またサファイアのインクルージョンは加熱で変わることもあり、美しいスターサファイアにするために加熱することもあります。これはサファイアの一般的な処理であり、価値を損ねるものではありません。
ですがサファイアによってはそのほかの処理が行われることもあります。サファイアでは表面の傷やヒビを隠すために含浸という処理が行われることがあります。見た目は美しくなるのですが、含浸を行ったサファイアは宝石としての価値はほとんどありません。
購入したいサファイアがどのような処理を施されたサファイアなのかは確認しておきましょう。
4-3.サファイアの価格
以上のことやそれ以外の様々な観点からサファイアの価格は決められます。
宝石はその希少性や人気から価格の変動もある品物です。以前はたくさん採れていた宝石が、その採掘量が減ったことで希少性が上がり価格が高騰するなんてことはよくあります。またジュエリーは例えば有名人が着用したことで価格が高騰するということもあります。ただしそのサファイア自身の大きさや色は変わりません。
自分で納得して購入ができるよう、よく下調べをしておくことも大事ですね。
5.パワーストーンとしてのサファイア
サファイアはジュエリーとしてだけではなく、パワーストーンとしても人気の石です。
宝石はそれ自体がいろんな意味を象徴するものとして昔から扱われてきました。サファイアもそんな石の中のひとつです。愛好家の方は普段から自分を守ってくれるパワーのある石としてサファイアを身に付けています。
5-1.サファイアの持つ意味
パワーストーンとしてのサファイアにはどのような意味があるのでしょうか。
サファイアには様々な色があり、その色によって意味も変わりますが、共通しているのはその硬さです。サファイアはその硬さゆえに「基盤を固める」という意味を持つとされています。
また最もメジャーなブルーサファイアは、直感力や集中力を高めるとされ、知的な石としての意味があります。知力を高めたいとき、また仕事や家庭生活で足元をしっかりかためたいときにぴったりな石と言えるでしょう。
5-2.サファイアと相性の良い石
パワーストーンは色んな石同士で組み合わせてパワーをさらに強めたり、補い合ったりして使うことが一般的です。ここではサファイアと相性の良い石、人気の組み合わせについて見ていきます。
5-2-1.サファイアとガーネット
この組み合わせは仕事運が強く、仕事の成功や起業のお守りとして良い組み合わせです。目標達成の力もありますが、逆に癒しのパワーは全くないので、その点は他のパワーストーンで補う必要があります。水晶など全体運を高めてくれる石と組み合わせるといいでしょう。
5-2-2.サファイアとエメラルド
青と緑で見た目にも美しく、仕事運が強い組み合わせです。起業に最も良い組み合わせなので、新たな仕事をはじめる時に身に付けるといいでしょう。またわずかながら恋愛のパワーも持つ組み合わせなので、仕事だけでなく恋愛でも成功したい方には良い組み合わせです。
厄除けの力が弱いので、旅行のお守りにする時などはターコイズと組み合わせてください。
5-2-3.サファイアとラピスラズリ
青の濃淡が美しい組み合わせでファッションとしても非常に人気の組み合わせです。仕事運で最も強いパワーを持っていますが、恋愛や金運、お守りとしてのパワーもバランス良く持っている組み合わせになります。ただし癒しのパワーがまったくないので、ブルーレースアゲートなどと組み合わせてヒーリング効果を高めてください。
5-2-4.サファイアとルビー
はっきりした赤と青の鮮やかさも人気の組み合わせです。仕事運と目標達成の運気が強く仕事で勝負をかけたいときにぴったりです。また金運、恋愛運癒しのパワーもバランスよく持っている組み合わせですが、お守りとしてのパワーが低いので旅行や運転が多い方や厄除けのパワーがほしい方はターコイズと組み合わせて補いましょう。
6.人工で作られたサファイアも魅力的!
サファイアは天然のものが多く流通していますが、天然だけではなく人工のサファイアも存在しており、その用途は様々です。
人工サファイアはどのようなものに使われているのか見てみましょう。
6-1.時計のパーツに使われるサファイアガラス
サファイアガラスという言葉を聞いたことがありますか?多くはジュエリーではなく、時計の製品表示に記してあることが多い言葉です。サファイアガラスは人工サファイアで、天然のサファイアと同じ組成ではありますが透明のガラスのように見えます。ジュエリーやパワーストーンに使われる天然サファイアとは見た目はまったくの別物です。
サファイアガラスは人工的に作られ、工業用として使われます。サファイアガラスは傷つきにくく壊れにくい上に、耐熱温度は2000℃と非常に高く、腐食もしにくいです。サファイアと同じ組成を持つ人工サファイアのモース硬度は9で非常に硬く、時計の文字盤を覆うガラスとしてよく利用されてます。
6-2.環境にやさしいラボグロウンサファイア
ラボグロウン宝石とはラボで作られる人工的な宝石ですが、科学的、物理的にも天然宝石と変わりません。もともとは天然宝石の枯渇を危惧して1900年代から開発がはじまりました。現代では宝石をめぐる環境的、人権的な問題を解決するエシカルな宝石として注目を集めています。ダイアモンドが有名ですが、サファイアやルビー、アレキサンドライトなど様々なラボグロウンの宝石がジュエリーとして加工もされて市場にも並びはじめています。
天然の宝石は結晶化の過程で様々な不純物が混ざり込むことも多く、最高品質のものが採掘されることはきわめて稀ですが、ラボグロウンはコンピューターにより出来る限り不純物が混ざらないよう制御され、透明度や色など、最高品質の宝石に近付けるよう作られています。
まだ見たことがないという人は、一度その品質を確認してみるのもいいでしょう。その美しさに驚くかもしれません。
【まとめ】サファイアの楽しみ方
今回は様々な方面からサファイアを見ていきました。
一口にサファイアと言っても様々な面があり、ジュエリーやパワーストーンとして身に付けるものはもちろん、工業用や時計の部品としても使われています。その中でも私たちに最も身近なサファイアといえば、やはりアクセサリーとしてのサファイアですよね。
ですが普段の生活の中では、サファイアをはじめとする宝石を身に着ける機会はそうないかもしれません。ジュエリーは生活するうえで必要なものではありません。今まで購入するきっかけがなかったという人も多いでしょう。もし購入したものやプレゼントされたものを持っていても、学校や職場でアクセサリー類の着用を禁じられていたり、そうでなくても傷付けたり紛失したりするのが怖くて着けられないという人もいると思います。
確かにサファイアは普段使いするには高価すぎます。ですが、せっかくの美しいサファイアを、ジュエリーボックスに入れておいたままではあまりにももったいないですよね。ぜひ普段からサファイアを身に付けてください。
特別なお出かけの時やお呼ばれの時はもちろん、普段の何気ない日常の中でも、サファイアのジュエリーを身につけていると気分が明るくなります。ファッションの一部として使えば、サファイアはその美しさであなたを飾ってくれるでしょう。
またお守りとして、パワーストーンのサファイアを使えばあなたの行動を後押ししてくれるきっかけになるかもしれません。失敗したとき、落ち込んだ時に美しいサファイアが目に入れば、少しだけ元気な気持ちになれるでしょう。そんなふうにサファイアは、あなたの人生に彩を添えてくれる存在です。
ぜひサファイアを身につけて、いつもよりちょっとだけ楽しい日を送りましょう。