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2023年10月27日

モード界の王者・サンローラン。歴代デザイナーの功績を徹底解説。

ブランド

モード界の帝王ブランドと称される「サンローラン」。その名前だけで、世界中のファッション愛好者の心を魅了するブランドです。サンローランがここまで有名になるには、ブランドを支える歴代の天才デザイナーたちの存在が欠かせません。

さて、この記事では、サンローランの歴代デザイナーたちの功績と彼らがブランドに与えた影響、歴史に残る名作アイテムについて徹底的に解説していきたいと思います。

サンローランの歴史を感じることで魅力をより深く理解できると思いますので、ぜひご覧ください。

目次

1.サンローランの歴代デザイナー

「サンローラン」はモードファッションを語る上で欠かせないブランドのひとつです。その背後には才能ある歴代デザイナーたちの情熱とビジョンがあります。

歴代のデザイナーは以下の通りです。

・イヴ・サンローラン(Yves SaintLaurent)
・アルベール・エルバス(Alber Elbaz)
・トム・フォード(Tom Ford)
・ステファノ・ピラーティ(Stefano Pilati)
・エディ・スリマン(Hedi Slimane)
・アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vacarello)

まずこの章では、彼らの人物像について解説していきたいと思います。

1-1.【1961年-1998年】ブランド創業者「イヴ・サンローラン」

ブランドの創業者である「イヴ・サンローラン」はアルジェリアで生まれました。幼少期から絵を描くことが好きで、早くからファッションに対しての才能は認められていました。両親の仕事の都合で17歳からパリに移住し、その後はクリスチャン・ディオールの後任としてディオールのヘッドデザイナーに抜擢されるなど彼のキャリアは急速ながらも着実に成長しました。

「ル・スモーキング」や「モンドリアン・ルック」などの女性の解放をテーマにしたコレクションは、当時のレディースファッションに大きな革命をもたらしました。

1-2.【1998年-2000年】イヴのお気に入り「アルベール・エルバス」

モロッコのカサブランカで生まれた「アルベール・エルバス」は、幼い頃に父親を亡くし、女手一つで育てられました。兵役を終えた後にイスラエルのファッション学校「シェンカー・カレッジ・オブ・テキスタイル・テクノロジー&ファッション」に入学。1988年に卒業を果たした後は、800ドルを握りしめてニューヨークへ渡ります。

10年後の1998年からイヴの依頼を受けてサンローランへ就任。イヴが作り上げたブランドの伝統を尊重しつつも、新しい風を取り入れることに成功しました。しかし、ブランドが買収されたことにより、アルベールがサンローランに在任していた期間はわずか2年。彼は短い期間のリーダーシップの下でも、ブランドは新たな方向性を見つけることができました。

1-3.【2000年-2004年】強くてセクシーな女性像を提唱「トム・フォード」

アメリカ出身の「トム・フォード」は外見の良さと自信に満ちた性格で知られています。彼は常に自分の信念を持ちそれを貫く強さを持っていました。トムのリーダーシップの下でサンローランは、これまでの男性的なレディースファッションではなく、セクシーな女性像を前面に出したデザインで新たな方向性を見つけることができました。

サンローランに就任する前はグッチのクリエイティブ・ディレクターとして大きな成功を収めていました。当時のグッチは一族経営が破綻して業績不振の状況でしたが、トムが救世主となりブランドの地位を戻した功績があります。2023年にはトムが在籍していた期間のアイテムから着想を得たアーカイブコレクションを発表するなど、グッチにとっては伝説期となっています。

※グッチの歴史について深く知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

1-4.【2004年-2012年】イヴの思いを引き継ぐ「ステファノ・ピラーティ」

イタリアのミラノ出身の「ステファノ・ピラーティ」は、8年間もの間、サンローランを支えていました。前任のトムのセクシーな女性を提唱するデザインとは打って変わって、元々のサンローランのクラシックなデザインを現代風に再解釈。ブランドの歴史と現代のトレンドを巧みに融合させました。

イヴの代表作を忠実に再現しつつ、現代的なアレンジを加えることでブランドのアイデンティティを保ちながらも新しい顧客層を獲得することに成功しました。この時期をキッカケにサンローランは再び高い評価を得ることとなり、ブランドの地位を確立しました。

1-5.【2012年-2016年】独学でブランドを救った「エディ・スリマン」

サンローランの歴史を語る上で欠かせない天才デザイナーの「エディ・スリマン」は、独学で得たファッションセンスからくるエッジの効いたデザインを多く展開した功績があります。エディはサンローランの伝統的な要素を維持しつつも、パンクロックの要素や黒を基調としたシンプルながらも若者向けのデザインを取り入れることで、ブランドに新しい息吹をもたらしました。

また、ブランド名を「SAINT LAURENT PARIS/サンローラン パリ」に変更し、ロゴデザインも一新しました。これにより、ブランドは新たな世代のファンを多く獲得しました。エディのデザインはサンローランの歴史の中でも伝説期と称されているほど絶賛されています。

1-6.【2016年-現在】現在のブランドを担う「アンソニー・ヴァカレロ」

現在のサンローランを担う「アンソニー・ヴァカレロ」は、エディ・スリマンの後を継ぐという重圧の中でのスタートとなりましたが、その期待を裏切ることなくブランドを新たな方向へと導いています。サンローランの伝統的な要素を維持しつつも、彼独自のセンスを取り入れることで、ブランドを現代のトップブランドのひとつとして位置づけました。

アンソニーのデザインはシャープで洗練されたシルエットのアイテムや、セクシーでありながらもエレガントなスタイルが特徴的です。アンソニーの下で、サンローランは新たなアイコンアイテムを生み出し続けており、ブランドの新たな伝説として語り継がれることが期待されます。アンソニーのもと、サンローランは現代のファッションシーンにおいてもその旗を高く掲げ続けています。

2.デザイナーの功績と振り返るサンローランの歴史


出典:SAINT LAURENT

サンローランの歴史は、歴代のデザイナーたちの情熱と才能の賜物と言えるでしょう。彼らの独自のビジョンと感性が、ブランドを常に時代の先端に立たせ続けてきました。

この章では、それぞれのデザイナーがブランドにどのような影響を与え、どのような歴史を築いてきたのかを徹底的に解説していきたいと思います。

2-1.創業者のイブ・サンローランは17歳でデザイナー学校へ。

サンローランの創業者である「イブ・サンローラン」は、1936年アルジェリアのオランで生まれました。彼のファッションへ対する情熱は幼少期のころから明らかでした。幼いころから母親のファッションスタイルに意見を出したりしていました。

両親の仕事の都合で17歳の時にパリに移住。母親の後押しとファッションに対する情熱をさらに追求するために、ファッション学校の名門「シャンブル・シンディカル・ド・ラ・クチュール」に入学します。

※現代の日本のファッション界をけん引する「ISSEY MIYAKE/イッセイミヤケ」の創業者である「三宅一生」もこの学校の卒業生です。

在学中に彼の才能はすぐに開花し、IWS(国際羊毛事務局)主催のデザインコンクールに臨みます。このとき発表したカクテルドレスは最優秀賞を受賞し、その独特のセンスと技術は多くの人々を魅了しました。

この受賞をキッカケにイヴの才能は広く知られることとなります。後のイヴのキャリアに大きな影響を与えることとなる「クリスチャン・ディオール」と出会います。ディオールはイヴの才能に魅力を感じてデザインについての教育に力を注ぎ込みます。

これが、イブ・サンローランの輝かしいキャリアの始まりです。

2-2.ディオールでの経験を経て自身の名を冠したブランドを設立。

イヴ・サンローランの才能は学生時代から多くの業界関係者の目に留まっていました。そして彼のキャリアの大きな転機となったのは、有名ブランド「Christian Dior/クリスチャン・ディオール」での経験です。

ファッションについて手厚い教育を受けていた最中の1957年に、クリスチャン・ディオールは突然亡くなってしまいます。生前の意志を尊重して21歳という若さで、ディオールの主任デザイナーに抜擢されました。ディオールでの経験はイヴにとって計り知れない価値がありました。彼はここでファッション界の厳しさやデザインの美しさを学び取り、自らのデザイン哲学を深めていきました。

ディオール死後の1958年にイヴが初めて発表した「トラぺーズ・ライン」は、彼の名を世界に知らしめることとなり、その後の彼のキャリアに大きな影響を与えました。

そして、ディオールでの経験を経て1961年に自身の名を冠したブランド「Yves Saint Laurent/イヴ・サンローラン」を設立しました。独自のビジョンと情熱が詰まった数々のコレクションは「ニューモード」と呼ばれるほど、ファッション界に新しい風を吹き込むこととなりました。

1966年にはプレタポルテ(既製服)ラインとして「Yves Saint Laurent rive gauche/イヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュ」を創設しました。パリの左岸に店舗もオープンするなど、サンローランブランドの勢いは留まることを知りません。

その後はフランスの最高勲章の「レジオン・ドヌール勲章」や「デ・ドール賞」を受賞するなどの功績も残し、イヴは「モードファッション界の帝王」と称されるほど名を馳せることとなりました。

2-3.イヴから直々に依頼を受けてアルベール・エルバスが就任。

イヴ・サンローランは創業者自身の手によって数多くの成功を収めてきましたが、彼がブランドを退く時期が近づく中で、後継者として誰が適任かという問題が浮上してきました。適任者としてイヴから直々に挙がったのが「アルベール・エルバス」でした。

ファッション学校を卒業した後のアルベールは、アメリカのファッションブランド「Geoffrey Beene/ジェフリー ビーン」に7年間務めていました。ここでの成功をキッカケにフランスの「Guy Laroche/ギ ラロッシュ」でヘッドデザイナーに抜擢されると、ブランドに新しい風を多く吹き込むデザインを発表します。

アルベールは独自の感性と技術で、元からファッション界での評価が非常に高かったデザイナーでした。繊細なディテールや洗練された色使いを駆使して女性の体のラインを美しく見せるようなカットデザインが特徴的です。その才能は多くのファッション愛好者やファッション業界の関係者からも注目されていました。

イヴもアルベールの才能を高く評価しており、彼にブランドの後継者としての役割を託すことを決意します。実際にイヴのお気に入りとして知られるアルベールは、ブランドの未来について熱く語り合ったとも言われています。

創業者からの直々の依頼を受けて、アルベールは1998年にサンローランのクリエイティブディレクターとして就任しました。

2-4.これまでのアイテムを現代的にアレンジして高い評価を得る。

サンローランでの在籍期間は短かったアルベールですが、ブランドにもたらした影響は計り知れません。アルベールはサンローランのデザインの伝統を尊重しつつ、新しい風を取り入れることに焦点を当てていました。

イヴが手掛けた「ル・スモーキング」のタキシードを当時のトレンドに合わせて再解釈し、多くの人々から高い評価を受けました。ワンピースに於いても、ウエストの絞り方に彼の独自のタッチを取り入れることで新しい世代からも絶賛されるアイテムとなりました。

色彩感覚にも特筆すべき特徴があります。モノトーンや中立色を基調としながらも鮮やかなカラーをアクセントとして取り入れることで、深みのあるファッションを表現しました。また、サテンやベルベット、シルクといった上質な素材を採用することでアイテムに豪華さと独自性を持たせることに成功しました。

このようなファッションスタイルを提唱することによって、アルベールはサンローランの伝統を尊重しつつ、新しい風を取り入れることのできるデザイナーであったことを証明しました。

2-5.PPRグループ(現:ケリング社)に売却。トムフォードが引き受ける。

2000年代前後のファッション業界は大きな変動の時代を迎えていました。多くのラグジュアリーブランドがLVMHグループ(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)に買収される中、サンローランもその流れを避けることはできませんでした。

多くのラグジュアリーブランドがグループ傘下に入る中で、サンローランはグッチを主体とする「PPRグループ(ピノー・プランタン・ルドゥート:現ケリング社)」に買収され、グループ参加に入ることとなりました。このグループに入ったことから、トム・フォードがクリエイティブディレクターを担当することになりました。

トム・フォードはアメリカ出身のデザイナーとして、そのセンシュアルでモダンなデザインセンスで知られていました。実際に、一族経営が失敗して破綻寸前だったグッチの経営をV字回復させた救世主でもあります。

彼のデザインは、これまでのブランドイメージを覆すような「セクシーな女性像」を提唱していたものでした。香水「オピウム」の広告では、全裸にピンヒール姿を起用するなどしてサンローランのブランドイメージを一新し、新しい世代のファッショニスタにも受け入れられるようになりました。

トムのリーダーシップの下、サンローランは再びファッションの最前線での存在感を放つこととなり、彼のデザインは多くのセレブから絶賛されるものとなりました。

2-6.イヴとトムの意見が対立。「トムには才能がなかった」とコメント。

トム・フォードがサンローランのクリエイティブディレクターとしての役割を果たすようになると、彼の斬新なアイデアやデザインの方向性は多くのファッションが好きな方や業界の関係者から絶賛されました。

しかし、その一方でブランドの創業者であるイヴとの間には、デザインやブランドの方向性に関する意見の対立が生じるようになりました。イヴは自身が築き上げてきたブランドのモットーは「女性の解放」。男性衣服を女性的に再解釈したデザインを大切にしており、トムが提唱していたデザインのアイテムは受け入れがたいものがありました。

トムが提唱するセクシーなデザインやサンローランの新しい売り方に対して、イヴは批判的な立場を取ることが多くなりました。イヴが公に「トムには才能がなかった」とコメントするほどのものとなり、ファッション業界内では大きな話題となりました。ブランドに対する強いプライドから、トムとイヴの間には確かな確執があったと言えます。

しかし、トムはこの批判にも動じることなく、自身のビジョンを持ってサンローランのブランドを5年間リードし続けました。この対立は二人の才能あるデザイナーの間の緊張関係を象徴する出来事として、サンローランの歴史としてはもちろん、ファッション史に刻まれる大きな出来事となったのです。

2-7.21世紀初頭にステファノ・ピラーティが就任

トム・フォードの退任後の21世紀初頭、ブランドは再び新しい方向性を模索する時期に入っていました。この重要な時期にステファノ・ピラーティがクリエイティブディレクターを担うことになりました。

ステファノ・ピラーティは、それまでのキャリアで「miu miu/ミュウミュウ」や「PRADA/プラダ」などの一流ブランドでのデザイナー経験を積んでおり、彼の繊細かつ洗練されたデザインセンスはファッション業界内で高く評価されていました。サンローランにおいても彼はブランドの伝統を尊重しつつ現代のトレンドや消費者のニーズに応える新しいコレクションを次々と発表しました。

彼の手がけたコレクションはサンローランのエレガントで洗練されたイメージを継承しつつ、新しい感性やモダンな要素を取り入れることで多くの人々から絶賛されました。ステファノの就任はサンローランが新たな時代を迎える象徴となり、ブランドの歴史においても重要な節目として位置づけられています。

2-8.イヴの代表作を忠実に再現。低迷していたブランドを立て直す。

ステファノはブランドのクリエイティブディレクターとしての役割を担い、ブランドの歴史と伝統を深く尊重する姿勢を見せました。彼のアプローチはイヴ・サンローランの代表作を現代的に再解釈して、新しいコレクションに取り入れることでした。

ステファノはイヴが作り上げた「サファリジャケット」や「チューリップスカート」を綿密に研究し、そのエッセンスを当時のファッションシーンに合わせてアップデートしました。彼のコレクションは、クラシックなサンローランのエレガンスと新しいデザインの融合を特徴としていました。

このようなアプローチによりステファノは、迷走していたサンローランのブランドイメージを立て直すことに成功しました。彼が在籍していた期間のサンローランは大きな成功を収め、ファッション界での確固たる地位を再確立しました。

しかしながら、イヴはこう語ります。
「いいデザインのものもあれば、あまりよくないものもある」

ブランドイメージを出来るだけ崩さ無いデザインを多く発表していながらも、イヴはステファノのデザインをあまり気に入っていなかった様です。

低迷していたブランドを立て直した救世主的存在のステファノは、成果を残しながらもブランドを去ってしまうことになります。

2-9.モードファッションの帝王。伝説のエディ・スリマン。

ステファノが去ってしまったサンローランは伝説期を迎えます。エディが在籍していた時期のサンローランは現在でも高い人気を誇っています。彼のデザインはシャープでモダン、そしてエッジの効いたものとして多くのファッションが好きな人やセレブから絶大な支持を受けています。

彼のコレクションで目立ったのはレザージャケットやスキニージーンズなど、パンクロックの要素を取り入れたアイテムでした。このエッジの効いたアイテムの数々は、これまでのサンローランの伝統的なアイテムとは一線を画すものでした。

この革新的なデザインを多く発表したエディのデザインは常に話題となりました。エディが取り入れた黒を基調としたスタイルは、ジェンダーレスファッションの先駆けとして多くのブランドに影響を与えました。彼のデザインするファッションアイテムは、シンプルながらも独特のカットやディテールが施されており、他に類を見ないものでした。

エディが在籍していた期間のサンローランは、ブランド価値をさらに高めて世界中のファッションに敏感な方からの注目を集める存在となりました。

2-10.エディがブランド名を「サンローラン・パリ」に変更。革新を遂げる。

エディがサンローランのクリエイティブディレクターに就任して起こした翁功績として挙げられるのは、ブランド名の変更でした。彼は「Yves Saint Laurent/イヴ・サンローラン」から「SAINT LAURENT PARIS/サンローラン・パリ」へとリブランディング。これは、ブランドの新しいスタートを象徴するものとして、多くのファッション関係者やサンローランのファンから大きな注目を集めました。

この名称変更の背景にはエディの狙いがありました。サンローランのルーツであるパリのエッセンスを再びブランドに取り戻すことを目指しました。また、60年代のサンローランが持っていた革新的な精神を現代に蘇らせることを意図していました。

「サンローラン・パリ」のアイテムは、モダンで洗練されたエッジの効いたものを多く展開しました。エディが手がけたメンズウェアはシャープでスマートなシルエットが特徴的で、多くのセレブやファッショニスタに愛されました。

このブランド名の変更は単なるリブランディング以上の意味を持っています。サンローランが新しい時代に突入することを世界に宣言するものであり、エディのリーダーシップのもと、ブランドは新たな高みを目指すこととなりました。

2-11.現在のブランドを支えるアンソニー・ヴァカレロ。

エディの後を継ぎ、2016年にサンローランのクリエイティブディレクターとして就任したアンソニー・ヴァカレロ。サンローランに参加する前には自身の名を冠したブランド「Anthony Vaccarello」でのコレクションや「Versus Versace/ヴェルサス ヴェルサーチ」での活動を通じてセクシーで大胆なデザインと緻密な技術で知られていました。衣服を再構築したようなリメイクデザインが特徴的です。

アンソニーはサンローランにおいても特徴的なセンスを存分に発揮。彼の手がけるコレクションは、自信の得意とする再構築スタイルと伝統的なエレガンススタイルを融合させたものとなっています。アシンメトリーなデザインや、大胆なカットが施されたドレスは多くのセレブから絶大な支持を受けています。

アンソニーのデザインするサンローランは、都会的でありながらも女性らしさを忘れないものとなっており、ブランドのアーカイブを熟知していることがわかります。イヴ・サンローランが残した遺産を現代の視点で解釈し、新しい世代のファンに向けて発信しています。

過去と現在、伝統と革新が融合した新たな時代のブランドとしての顔を持ち続けています。

2-12.ポリシーは「自由、官能、自信、シック」

アンソニーがサンローランのクリエイティブディレクターとしてブランドを引き継いだ際、彼が掲げたポリシーは「自由、官能、自信、シック」です。彼のデザイン哲学とサンローランの新しい方向性を示すものとして注目されました。アンソニーはファッションを通じて個人の自由を表現することの重要性を強調しており、彼のコレクションは束縛されない自由なスタイルを追求しています。

さらに、彼のデザインは女性の美しさや魅力を最大限に引き出すことを目的としており、その官能的なアプローチは多くのファッション愛好者から支持を受けています。彼のアイテムは、そのシルエットやディテールにおいて着る人に自信を与えることを目的としています。

サンローランの伝統的なエレガンスを継承しつつ、ヴァカレロは現代のトレンドを取り入れたシックなデザインを提案しています。アンソニーが持っているポリシーはサンローランの新しい章を切り開くための指針となっており、彼のリーダーシップの下でブランドは新しい高みを目指しています。

3.サンローランの歴史に残る名作アパレル3選

サンローランは、その長い歴史の中で数々のアイコニックなアパレルを生み出してきました。その中でも特に印象的で、時代を超えて愛され続けている3つの名作アパレルをピックアップしてご紹介します。

3-1.ライダースジャケット

出典:SAINT LAURENT

サンローランのアパレルの中でも憧れるアイテムなのは、ライダースジャケットではないでしょうか?知っている方も多いと思いますが、ライダースジャケットは元々バイク乗りのためのアウターとして作られたアイテムなので、バイカージャケットとも呼ばれます。
※正直、筆者も個人的にはかなり欲しいアイテムのひとつです。

エディ期に発表された代表的なアイテムでもあります。これまでのサンローランは、創業者の思想を受け継いだ女性のアパレルアイテムが多かったですが、エディが生み出したアパレルアイテムによって、そのイメージは覆されました。

ライダースジャケットの中でも、特に人気を博しているのは「L-01」。G-DRAGONや木村拓哉さんなどの芸能人が着用している姿が見受けられます。エディの代表作として知られるライダースジャケットは、現在でも多くの人々から愛されているアパレルアイテムです。

3-2.ヒールブーツ

出典:SAINT LAURENT

ヒールブーツと言われたら女性のアイテムをイメージする方も多いと思います。しかし、エディ率いるサンローランはその常識を覆しました。当時はヒールが着いたブーツを男性が履くことはタブー視されていました。そんな中で誕生したメンズのヒールブーツはメンズファッションに新たな風を吹き込み、注目の的になりました。

中でもアッパー部分にハーネスがついているタイプのヒールブーツは、現在でも多くの人々からの人気を集めている定番のアイテムです。エディが掲げたエッジの効いたパンクファッションのデザインが忠実に現れています。

3-3.スキニーデニム

出典:SAINT LAURENT

エディ期のアイテムを語るのであれば、スキニーデニムは外せません。

現在のトレンドファッションではあまり見かけることがなくなってしまったスキニーデニムですが、エディ期のものは例外です。ウォッシュ加工やダメージ加工を施すことによって、ヴィンテージ感あふれるデザインが特徴的です。

エディ期のスキニーデニムは、シンプルながらもエッジの効いたデザインは、男性が好むシルバーアクセサリーとの相性も抜群です。現在でも多くのメンズから人気を集めています。

4.イヴの思いを受け継いだYSLロゴがついたシリーズ5選!

サンローランといえば象徴的な「YSL」のロゴが思い浮かぶ方も多いでしょう。現在では「カサンドラ」と呼ばれるこのロゴは、ブランドの創業者であるイヴ・サンローランのイニシャルをモチーフにしており、彼の情熱とビジョンを色濃く反映しています。

時代を超えて愛され続けるこのロゴはサンローランのアイテムにおいて、高級感とブランドのアイデンティティを強調する重要な要素となっています。この章では、そんなイヴの遺志を受け継ぐシリーズをピックアップして紹介していきたいと思います。

この章で紹介するアイテムは、ブランドの歴史や哲学を感じながら日常のスタイリングに取り入れることができる逸品ばかりです。

4-1.LOU(ルー)

出典:SAINT LAURENT

「カメラバッグ」とも呼ばれる「LOU(ルー)」は、コンパクトなデザインが特徴的です。サイズ感がコンパクトなことから、バッグの前面にあしらわれたカサンドラの存在感は抜群です。

カジュアルなスタイリングからフォーマルなシーンまで幅広く対応することができるのが魅力です。また、高品質なレザーを使用していることから手触りや耐久性も抜群。長く愛用することができるのも、このシリーズの魅力のひとつです。

4-2.LOULOU (ルル)

出典:SAINT LAURENT

先述したルーの名前が連続していることから、サイズの大きいモデルを想像した方も多いのではないでしょうか?

もちろん、ルーよりもサイズが大きくなってデザインも変わります。コンパクトなカメラバッグのルーに対して「LOULOU(ルル)」は、フラップ開閉式でクッションの様な見た目をしたデザインが特徴的なバッグです。

定番のレザー素材はもちろん、ベルベットやスエード素材で作られているタイプもあるほど幅広いバリエーションが展開されています。内部には複数のポケットや仕切りがあり、機能性も兼ね備えているため日常使いから特別なシーンまで活躍します。

4-3.ENVELOPPE (エンベロープ)

出典:SAINT LAURENT

「ENVELOPPE(エンベロープ)」は、その名の通り封筒のようなデザインが特徴的です。このシリーズはサンローランのエレガンスとモダンさを同時に表現しており、都会的な雰囲気を持ちたい女性にはぴったりのアイテムです。

表面にはサンローランの象徴である「YSL」のモノグラムロゴが大胆に配置されており、これがバッグ全体のアクセントとなっています。シックでクールな印象を与える一方で、内部は機能的に設計されており、必要なアイテムをスマートに収納することができます。

エンベロープはデイリー使いはもちろん、オフィスやフォーマルなシーンにもマッチするデザインです。イヴ・サンローランがもっていた洗練されたデザインと実用性を兼ね備えたアイテムとして、多くの女性から愛され続けています。

4-4.NIKI(ニキ)

出典:SAINT LAURENT

「NIKI(ニキ)」は、サンローランのバッグコレクションの中でも特に人気の高いシリーズのひとつです。このバッグはヴィンテージ加工が施されたレザーと、ブランドのアイコンであるYSLロゴが特徴的。シンプルながらも存在感のあるデザインが、多くのファッショニスタたちを魅了しています。

ニキの最大の魅力は実用性とスタイリッシュさのバランスが取れているところです。中央に配置された大きなポケットや、内部の複数の収納スペースが日常の持ち物を整理整頓して持ち運ぶのに最適です。

イヴ・サンローランの伝統的なエレガンスを継承しつつ、現代のライフスタイルに合わせた機能性を持つニキは、都会的でアクティブな女性の強い味方として、長く愛用されること間違いなしのアイテムです。

4-5.CALYPSO(カリプソ)

出典:SAINT LAURENT

先述したエンベロープと似たようなフラップデザインを持っている「CALYPSO(カリプソ)」は、高級感のある素材と繊細なディテールが感じられます。

シンプルながらも存在感のあるデザインであることから、日常使いにもパーティーシーンでも活躍すること間違いなしのアイテムです。チェーンショルダーバッグからクラッチバッグまで展開されている程の人気アイテムで、そのこだわり抜かれたデザインが多くの女性から支持を受けています。

5.女子にプレゼントしたい!サンローランの美容アイテム

サンローランはファッションアイテムだけでなく、美容アイテムにおいてもそのクオリティとデザインで多くの女性たちを魅了しています。現代においてのイヴ・サンローランはコスメアイテムを展開しているブランドという知名度も持っています。

イブサンローランのコスメアイテムには、ブランドの持つ上質なイメージと使うたびに特別な気分になれるラグジュアリーさが詰まっています。彼女や友人へのプレゼントとしてもサンローランの美容アイテムは絶大な人気を誇ります。

この章では、プレゼントとして特におすすめのサンローランの美容アイテムをピックアップして紹介していきたいと思います。

5-1.リップ

サンローランのリップ製品は豊富なカラーバリエーションと上質なテクスチャで、世界中の女性たちを魅了しています。一度塗るだけで鮮やかな発色と高い持続性を実現し、唇になめらかにフィットする感触が特徴です。

その中でも「ルージュ ヴォリュプテ シャイン」は、サンローランのリップの中でも特に人気のあるアイテムです。塗るだけで口元に透明感が生まれ、セクシーさを前面に出したい方には特におすすめできます。

また、サンローランのリップは、YSLロゴがあしらわれているものがほとんどで、ゴールドを基調としたパッケージのゴージャス感も特徴的。持っているだけで気分が上がるデザインはギフトとしても非常に喜ばれること間違いなしです。

サンローランのリップを使用することで日常のメイクが特別なものに変わります。その高いクオリティとブランドの哲学が詰まったリップは、女性の美しさを最大限に引き出してくれることでしょう。

5-2.ファンデーション

サンローランのファンデーションは、その名の通り、美しい肌を作り上げるための基盤となるアイテムです。一般的にファンデーションは、肌の色ムラや小さな欠点をカバーし、均一な肌色を作り出す役割を持っていますが、サンローランのファンデーションはそれだけではありません。

中でも、リキッドタイプファンデーションの「オールアワーズ リキッド」は、多く若い女性に支持されています。SPF39・PA+++といった高い紫外線防止効果を持ちつつも、最新技術の「スキン フュージング テクノロジー」を世界で初めて搭載している革新的なファンデーションです。

「消えるカバー力」をモットーに打ち出されたオールアワーズリキッドは、マスクプルーフ、ウォータープルーフ、スポーツプルーフのトリプルプルーフを兼ね備えた耐久性が魅力のひとつです。

5-3.香水

香水は振るだけで個性やその日の気分を高めてくれる万能アイテムとして多くの人々に愛されています。サンローランの香水は、その独特の香りと洗練されたボトルデザインで多くのファンに支持されています。

その中でも「モンパリ」は特に人気の高い香水として、多くの人々の心をつかんでいます。

モンパリは柑橘系である「シプレータイプ」の香水ですが、これまでのイメージを打ち破る斬新なフレグランスです。トップノートではストロベリーやラズベリーなどの果実でフェミニンな印象を与え、時間が経つにつれてオレンジ、ジャスミンの香りで落ち着かせます。最後には万人受けするパチョリやホワイトムスクの香りで虜にさせる締めくくりです。

透明なボトルに着けられたブラックリボンとブラックレザーのタイは可愛らしくも大人な女性を表現しています。

サンローランの香水は香りだけでなく、ボトルのデザインでも多くの人々を魅了しています。

まとめ

サンローランは設立から多くのデザイナーたちの手によって、時代を超えた美しさと革新を追求し続けてきました。数々のデザイナーが打ち出してきたアイテムは、私たちの日常に華やかさと特別な輝きをもたらしてくれます。

歴史あるデザイナーたちが生み出した名作たちに触れることは、私たちの生き方や価値観、そして自己表現の一部として取り入れることができます。サンローランはこれからも私たちの心を打つアイテムを生み出し続けることでしょう。

この記事が、サンローランの知識の一部となれば幸いです。

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