2023年7月04日
なぜロレックスの高騰が続くのか。値上げの理由と今後の価格予想
時計
ロレックスの価格がここ数年で大きく上昇していることに気づいている方も多いのではないでしょうか。かつては定価で購入できたモデルが、現在では正規店でほとんど見かけることができず、中古市場では定価を大きく上回る価格で取引されるケースも珍しくありません。
その理由は単純ではなく、世界的な需要の増加や供給の制限、さらには投資目的の購入や為替の影響など、複数の要因が複雑に絡み合っています。
本記事では、ロレックスの価格が高騰している理由をわかりやすく解説するとともに、実際の価格推移や今後の動向についても詳しく紹介していきます。
1.なぜ?ロレックスの価格が高騰する5つの理由
出典:ROLEX
ここ数年で、ロレックスの価格は明らかに“別次元”に入っています。
かつては定価で購入できたモデルが、いまでは正規店ではほとんど見かけない。さらに中古市場では、定価を大きく上回る価格で取引されるケースも珍しくありません。
「なぜここまで高騰しているのか?」
この疑問に対して、単純にひとつの理由で説明することはできません。実際には、需要・供給・市場の動きなど、複数の要因が複雑に絡み合って現在の価格を形成しています。ここでは、ロレックスが高騰している理由を5つに分けて詳しく解説していきます。
1-1.価格高騰の理由①:世界的需要の増加
まず大前提として、ロレックスは「欲しい人が増えすぎている」という状態です。
特に近年は、新興国の経済成長によって富裕層が増え、高級時計を資産やステータスとして購入する動きが一気に広がりました。
さらにSNSやYouTubeの影響もあり、これまで時計に興味がなかった層にもロレックスの人気が浸透。結果として、世界中で需要が膨れ上がり、供給が追いつかない状況が生まれています。
シンプルですが、「欲しい人が多すぎる」ことが価格上昇の根本にあります。
1-2.価格高騰の理由②:金価格など原材料費の上昇
ロレックスの価格上昇には、原材料の高騰も大きく関係しています。特に近年は、金やプラチナといった貴金属の価格が上昇しており、時計製造にかかるコストは確実に押し上げられています。
2026年現在も、これらの素材は依然として高い水準で推移しており、過去と比較しても価格が落ち着いたとは言い難い状況です。ロレックスはケースやブレスレットに高品質な素材を使用しているため、この影響を大きく受けやすいブランドでもあります。
さらに、素材だけでなくエネルギーコストや人件費の上昇も重なり、製造コスト全体が底上げされています。その結果、定価の引き上げにつながり、結果として中古市場の価格にも波及しているのです。
1-3.価格高騰の理由③:投資目的や転売需要の増加
ここ数年で大きく変わったのが、ロレックスに対する「資産」という見方です。人気モデルは購入後に価格が上がるケースも多く、時計というより投資対象として捉える人が増えています。
その影響で、純粋に時計を楽しむ目的だけでなく、利益を狙って購入する動きも活発になりました。いわゆる「転売ヤー」と呼ばれる存在が市場に増えたことで、需要はさらに膨らみ、価格の上昇を後押ししています。
欲しい人に加えて、利益を目的とする層も参入している現在の市場では、供給以上に需要が集中しやすくなり、結果として価格が高騰しやすい構造が生まれているのです。
1-4.価格高騰の理由④:廃盤(ディスコン)や新作発表による相場変動
ロレックス特有の動きとして、モデルの廃盤や新作発表も価格に大きく影響します。
特に廃盤モデルは、今後新たに生産されることがないため、流通量が限られ一気に価値が上がる傾向こともあります。さらに、新作が発表されることで旧モデルの評価が見直されるケースも少なくありません。
「もう手に入らない」「あの仕様は今しかない」といった心理が働くことで、市場価格は大きく動きます。
1-5.価格高騰の理由⑤:為替(円安)の影響による価格上昇
そして見落としがちなのが、為替の影響です。ロレックスは海外ブランドであるため、円安が進むと日本での販売価格は上昇します。輸入コストが増えることで定価が引き上げられるのはもちろん、日本国内の価格が海外と比べて割安に見えることで、海外からの購入需要も増加します。
つまり、円安は「定価の上昇」と「需要の増加」の両方を引き起こし、結果として市場全体の価格を押し上げているのです。
このように、ロレックスの価格高騰には複数の要因が複雑に絡み合っています。では、実際にこれまでどのように価格が推移してきたのでしょうか。次章では、ロレックスの価格変動の流れについて詳しく見ていきます。
2.現在までのロレックスの価格推移
出典:ROLEX
ロレックスの価格は、ここ数年で大きく上昇しています。
1章で解説したように需要の増加や供給制限が背景にありますが、実際にどの程度値上がりしているのかを見ていくと、その変化はよりはっきりと見えてきます。
近年は定価・中古相場ともに上昇傾向が続いており、特に人気のスポーツモデルでは顕著です。コスモグラフデイトナやサブマリーナー、GMTマスターⅡといった代表的なモデルは、ここ数年で着実に価格を伸ばしています。
実際、2023年から2026年にかけての定価推移を見ると、平均して毎年約7〜10%前後の値上げが行われており、全体としては約25%近く上昇しているモデルも存在します。単年で見ても十分大きな値上げですが、これが継続して行われている点が特徴です。
特に注目したいのが2024年前後の値動きです。この時期は例年よりも大きな値上げが実施されており、市場全体の価格が一段引き上げられたタイミングといえます。さらに、金を使用したコンビモデル(ロレゾール)などは原材料の影響もあり、上昇幅が大きくなりやすい傾向にあります。では、なぜここまで急激な変化が起きたのでしょうか。
大きな転機となったのがコロナ禍です。パンデミック初期は生産停止や需要減少によって一時的に相場が落ち込みましたが、その後は一転して急回復。外出制限によって消費が抑えられた反動や、資産運用先としての注目が集まったことで、一気に需要が拡大しました。
しかし、ロレックス自体の生産体制はすぐに回復できず供給不足が続いたため、需給バランスが崩れ、2022年頃には急騰と呼べる水準まで価格が上昇します。その後は一時的に落ち着きを見せたものの、大きく下がることはなく、現在も高水準を維持しています。
このようなことから、短期的には調整が入ることがあっても、長期的に見ればロレックスの価格は右肩上がりを続けている状態です。定価の引き上げと市場需要の高さが重なっている以上、この流れは簡単には崩れないと考えられます。
3.ロレックスの価格高騰モデル5選!
ここでは特に資産価値が高く人気の落ちないモデルを紹介します。需要が落ちないため探し求めるユーザーが絶えないモデルで、特定のリファレンスやカラーリング単位で説明していきたいと思います。
3-1.コスモグラフデイトナ Ref.126500LN

コスモグラフデイトナはロレックスの中でも特に人気の高いシリーズで、今最も資産価値の高い時計の1つです。
ロレックスが特許を取得したブラックセラミック製のモノブロックセラクロムベゼルを採用したステンレスモデルがRef.1265LNです。1965年誕生のプラスチックベゼルを思わせるデザインで、耐蝕性と耐傷性に優れています。
通常はデイトナというとブラックダイヤルが人気ですが、Ref.126500LNについてはホワイトダイヤルが人気で白文字盤ベースに黒のベゼル、黒のインダイヤルのリングの組み合わせのパンダダイヤルの愛称で親しまれています。
独自の高精度クロノメーターを導入した後のモデルのため、平均日差±2秒とスイスクロノメーターの倍の水準で歩度調整されています。デザイン、スペック、精度の全てが高水準のハイエンドモデルです。
3-2.GMTマスター Ref.126710BLNR
出典:ROLEX
GMTマスターはパンアメリカン航空からの依頼により、飛行機で世界を飛び回るジェットセッター、パイロット向けに開発されました。
第二時間帯表示を行うため24時間計が必須となりますが、GMTマスターはベゼルに時間を刻印し、昼と夜の区別のため2色のカラーリングを採用しています。
Ref.126710BLNRはベゼルカラーが青と黒の組み合わせで、バットマンと呼ばれているモデルです。黒文字盤に夜光処理された針とアワーマーカーのスポーツウォッチらしいデザインですが、5連のジュビリーブレスレットと組み合わせることでラグジュアリー感が増し、富裕層向けにも展開を広げています。シリーズ発表当時からベゼルのカラーリング違いでペプシカラーやルートビアなどの愛称で人気が高く、今でも需要の高いモデルです。
3-3.エクスプローラーⅠ Ref.214270
出典:ROLEX
エクスプローラーⅠはオイスターパーペチュアルをエベレスト登頂に持ち込んだ偉業をたたえ開発された冒険者の名にふさわしい堅牢性や実用性が特徴のシリーズです。
初代が誕生した1953年から70年のロングセラーとなるロレックスの歴史ある時計の一つです。
Ref.214270は同じデザインのままアップデートを続けるスタイルのロレックスの展開方法で、6代目エクスプローラーⅠとなるモデルです。大きな特徴はそれまで36mmケースから39mmへ拡大したこと。
シンプルで視認性の良いデザインだったことや搭載されたムーブメントのCal.3132はブルーパラクロムひげぜんまいを採用したことで耐磁性も向上するなど、冒険者の名のモデルらしい堅牢さの強化が人気を博しています。
3-4.サブマリーナ Ref.126610LN

ダイバーズウォッチの代表格として知られるサブマリーナは、ロレックスの中でも安定した人気を誇る定番モデルです。シンプルで完成されたデザインに加え、高い防水性能や耐久性を備えており、実用性とブランド性を兼ね備えた1本として幅広い層から支持されています。
現行モデルであるRef.126610LNは、従来モデルからケースサイズがわずかに拡大され、装着感やバランスがさらに洗練された点も特徴です。ブラックの文字盤とベゼルによる王道のデザインは流行に左右されにくく、長期的に価値を維持しやすいモデルといえるでしょう。
価格面においても、近年は着実な上昇を続けています。2026年時点の定価は約168万円前後ですが、中古市場では200万円を超える水準で取引されることも多く、安定したプレミア価格を維持しています。特に需要の高さと流通量の少なさが重なり、価格が下がりにくい点が大きな特徴です。
派手な値動きこそ少ないものの、長期的には右肩上がりを続けているモデルであり、「堅実に価値が伸びるロレックス」として評価されています。初めてのロレックスとしてはもちろん、資産性を重視した選択肢としても注目される1本といえるでしょう。
3-5.GMTマスター Ⅱ Ref.126710BLRO

鮮やかな青×赤のベゼルが特徴の通称「ペプシ」は、GMTマスターⅡの中でも特に人気の高いモデルです。2つのタイムゾーンを同時に表示できる実用性に加え、ロレックスらしいアイコニックなデザインを兼ね備えている点が、多くのユーザーを惹きつけています。
登場以降、その人気は年々高まり、現在では正規店での入手が極めて困難なモデルのひとつとなっています。需要の高さに対して流通量が限られていることから、中古市場では定価を大きく上回る価格で取引されるケースも多く見られます。
実際、2026年時点の定価は約178万円前後であるのに対し、市場価格は300万円台を超える水準で推移しており、プレミア価格が常態化している状況です。
ここまで見てきたように、ロレックスはモデルごとに差はあるものの、全体として価格が上昇している傾向にあります。では、この高騰は今後も続いていくのでしょうか。それともどこかで落ち着くタイミングが来るのでしょうか。次章では、ロレックスの今後の価格動向について詳しく見ていきます。
4.ロレックスの価格は今後も高騰する?これからの価格予想
出典:ROLEX
ここまで読んできて、おそらく多くの人がこう思うはずです。
「結局、ロレックスってこれからも上がるの?」
結論から言うと、短期的な上下はあっても、長期的には上昇傾向が続く可能性が高いと考えられます。
前提として、ロレックスは“供給を増やさないブランド”です。需要がどれだけ増えても大量生産に踏み切ることはなく、あくまで品質とブランド価値を優先する姿勢を崩していません。この時点で、価格が大きく崩れにくい構造ができています。
さらに、世界的に見ても高級時計の需要は拡大しています。新興国の富裕層の増加や、資産としての時計への注目などを背景に、「欲しい人」は今後も減りにくいと考えられます。一方で、2022年のような急激な高騰がそのまま続くかというと、そう単純ではありません。実際に一度は相場が落ち着いたように、過熱したタイミングでは調整が入ることもあります。短期的には「上がる年」と「落ち着く年」を繰り返しながら推移していく可能性が高いでしょう。
ただし重要なのは、“下がり続ける未来は現状見えにくい”という点です。定価は段階的に引き上げられ続けており、それに連動して中古市場も底上げされています。さらに、為替や原材料の影響も加わることで、価格の下支えはより強くなっています。
つまりロレックスは、「短期で見ると波があるが、長期で見ると上がりやすい資産」です。
今後も急騰とまではいかなくても、緩やかに価値を伸ばしていく可能性は十分にあるといえるでしょう。
5.まとめ
ロレックスが高い理由、高騰の理由やモデルをまとめました。需要が高いのはもちろんですが、時計としてのスペックや機能性もトップクラスであるがゆえ、高額になってしまいます。
投資アイテムとしての価値の高さはロレックスの人気が衰えない限り変わらないため、入手の困難さはしばらく解決しそうにありません。もし街中でロレックスの時計を見かけたらぜひ一度手に取ってみてください。
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