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2023年11月20日

時計1本で家が買えるほどの価値が!?リシャールミルはなぜ高いのか。

時計

高級時計と言われれば「ROLEX/ロレックス」や「PATEK PHILIPPE/パテックフィリップ」などの知名度が高いブランドをイメージする方も多いのではないでしょうか?

2000年以降話題となっているブランド、その名も「RICAHRD MILLE/リシャールミル」
高級時計と言えば長い歴史を持っているブランドも多い中、リシャールミルは2001年設立と時計業界の中では若いブランドです。

多くの時計はシンプルながらも高級感溢れるデザインの物を展開しているのにも関わらず、リシャールミルはトノー型ケースで作られたスポーツウォッチを主流としています。お世辞にも高そうとは言えない独特のデザインをしているのですが、一本で家が買えるほどの価値があるモデルも存在する超高級腕時計です。

パッと見ただけでは「なんでこんなに高いんだろう」と疑問を抱く人がほとんどだと思います。今回は高級時計ブランドの中でもひときわ異彩を放つリシャールミルについて、その高額な値段、なぜ高いのか詳しく解説していきたいと思います。

目次

1.他のブランドとは一線を画すリシャールミルの競合優位性

出典:RICHARD MILLE

リシャールミルは2001年に創業してから現在に至るまで、独自の時計製造技術を駆使して高級時計業界に変わった風を吹き込んでいます。しかし、リシャールミルの凄さはこれだけでは無く、他のブランドとは一線を画す競合優位性が魅力のひとつと言えます。

この章では、そんなリシャールミルは他のブランドより何が優れているのかを徹底的に解説していきたいと思います。

1-1.真似を許さない高い技術力を駆使してる

リシャールミルが他のブランドとは一線を画しているブランドである証明として「どこにも真似を許さない高い技術を駆使している」ことが挙げられます。展開している腕時計には、複雑機構が搭載されていることが多いです。

単純に複雑機構を搭載している腕時計は、数多くのマニファクチュールメーカー(自社製造メーカー)で展開されていますが、リシャールミルは自社で全てを時計製造を完結するのではなく、製造においては敢えて手練れの職人に外注していることが大きな特徴です。

例えば、複雑機構の中でも有名な「トゥールビヨン」。

姿勢が動いた時に発生する精度のムラを補正するための機構です。本来であればトゥールビヨンは壊れやすい機構として知られていましたが、リシャールミルが開発したものはそんな弱点を最小限に抑えることに成功。「投げても壊れない」と言われるほどの耐久性の高さを実現しました。

この技術を活かすことによって、スポーツの試合などアクティブなシーンでも耐えることができます。リシャールミルが展開している時計は、機械式時計の弱点である精度のムラを極限まで精巧にするものであり、他のブランドが簡単に真似することはできません。

1-2.こだわりを持った高級素材の採用

多くの高級時計ブランドが展開している人気モデルでは「K18」や「ステンレススティール」などの金属素材を採用して作られることが多いですが、リシャールミルは「カーボン」や「チタン」といった先進的な素材を積極的に採用しています。

これらの素材は軽量でありながらも非常に強度が高いことが特徴的です。F1カーや航空機体に使われているほど耐久性に対しての信頼性を持っています。

また、サファイアクリスタル素材を時計のケースに採用したモデルもあります。非常に硬くて傷がつきにくいという特性ですが、フラットな形状でしか加工ができないことから時計の風防に使われることの多い素材です。

しかし、リシャールミルはサファイアクリスタル素材を使ったトノー型ケースの時計を生み出す技術を駆使してその常識すらも覆しました。

リシャールミルの時計は独特な素材を活用する技術によって、他のどのブランドとも異なる特別な立ち位置を確立しています。

1-3.ブランドアンバサダーで圧倒的な差別化を図っている

リシャールミルが他の高級時計ブランドと圧倒的な差別化を図っているのは「ブランドアンバサダー」を採用したブランド戦略です。スポーツ界やF1界で名を馳せている著名人をアンバサダーとして迎えることで、ブランドのイメージを高めています。

アスリートや著名人が競技中にリシャールミルの時計を身につけることで広告効果だけでなく耐久性が高いことの象徴にもなります。

例えば、ラファエル・ナダルが試合中に着用していることで知られる「RM27-04」はブレスレットを含めても約30グラムという超軽量モデルです。素材にはグレード5チタンが採用されており、建設で使われる鋼材に匹敵するほどの耐久度も誇ります。

また、ブランドが直接関与しているわけではないですが、エンタメ業界の著名人もリシャールミルの顔として活躍しています。日本に於いては「郷ひろみさん」や「秋元康さん」など、国内では知らない人がいないレベルの人が着けることによって、間違いなくブランド名は広まっていきます。著名人が着けていることによって、なんとなく良い物でありそうなイメージも持てますよね。

上記のことにより、リシャールミルは高級時計市場において独自の地位を確立しながら特別な存在感を放っています。

1-4.ターゲット層は世界に0.9%しか居ない富裕層

リシャールミルが他のブランドと圧倒的に違うのは「ターゲットとしている客層の狭さ」と言えます。世界でもわずか0.9%しか居ない富裕層がメインターゲットです。

リシャールミルのような特別な素材や複雑機構を搭載した腕時計では、コストを考えずに製作しないと他ブランドと一線を画すものは作れません。創業者であるリシャールミルも「私の時計にコストは関係ない」と語るほど、リシャールミルの腕時計製作に情熱を注いでいることがわかります。

通常のマニファクチュールメーカーでは自社で全ての工程を担っていることから、生産数を増やすことが物理的に難しいので価格が上がります。しかし、リシャールミルは製造に関わる各工程をプロフェッショナルに外注していることから費用が更に跳ね上がります。

このような熱意と製作にかかるコストの高さから、リシャールミルの時計は必然的に超富裕層がターゲットになるのです。

ちなみに、昨今では中古市場での流通も増えてきていることから、日本人の保有者も増えています。

2.リシャールミルは高いのになぜ売れる?

出典:RICHARD MILLE

リシャールミルが展開している腕時計は、他のブランドとは一線を画すいくつかの競合優位性から超高価格帯になっています。

明らかに手の届かない値段で展開されているにも関わらず、売れるブランドなのは一体なぜなのでしょうか?

さて、この章では、そんなリシャールミルが売れ続ける理由について解説していきたいと思います。

2-1.成功者の証としてステータスになるから

まずは一番大きいところです。

リシャールミルを着けていれば「成功者の証」になります。

高い値段の腕時計を買える=財力がある
ということに間違いはありません。

リシャールミルの腕時計は経済的にも社会的にも成功の地位に達した「勝ち組」しか持てない超贅沢品です。また、シンプルなデザインがトレンドとなっている現代に於いて、リシャールミルのような独特のデザインを敢えて選ぶことも「他人と違う感性のオシャレさん」として個人のステータスを格上げしてくれます。

リシャールミルの何がすごいかを良く知れば、ステータスが上がるのも理解できますが、大前提として身に着けているだけで成功者の証になることが売れる理由のひとつです。

2-2.シンプルに実用性があるから

リシャールミルの時計が広く支持されている理由のひとつとして「卓越した実用性」が挙げられます。高級時計ブランドの中でも群を抜いた高い機能性と日常使いをしてもストレスを感じない着用時の快適さが、多くの時計愛好家を虜にしています。

一般の人々からしたら少しオーバースペックに感じてしまいますが、日常生活からスポーツなどのアクティブシーンまで幅広く活躍します。特にスポーツ選手と協力開発したモデルでは、激しい動きにも耐えうる丈夫さを備えています。

また、独特の素材だからこそ実現した軽量さから「着け心地」にも定評があります。リシャールミルの高度な技術によって製造された軽量のケースは長時間の着用でも負担を感じさせません。筆者も何度かリシャールを着用する機会があったのですが、もはや着用する前から驚きを隠せないくらいの軽さでした。

2-3.生産本数が限られているから

リシャールミルの腕時計は多くのモデルが「限定生産」となっています。これにより、市場に出回る時計の数が限られるので希少性が高まります。二次流通の中古市場に於いても流通量が少ないので希少価値が下がるということは基本的にありません。

定価が高いことや性能面で価値が下がりづらいとはいいつつも、そもそも大量生産を目的として作られていないので、販売された瞬間から希少価値が高いのです。

上記のことから、リシャールミルの腕時計は購入者のステータスを高めるレアアイテムとして売れているといえます。

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3.時計界に突然姿を現したリシャールミルの歴史

出典:RICHARD MILLE

現代まで高い人気を誇っている高級腕時計ブランドの数々は、基本的に長い歴史を持っています。しかし、リシャールミルは2000年代初頭に時計界に突然姿を現した新参者なのです。

たった数十年でここまでの知名度を誇るリシャールミルには、一体どんな歴史があるのでしょうか?

さて、この章では、リシャールミルの歴史について深く解説していきたいと思います。

3-1.始まりは2001年。創業者「リシャール・ミル」

リシャールミルの創業者である「リシャール・ミル」は、高級時計業界に革命をもたらした人物として広く知られています。

リシャール氏は時計製造メーカーの世界に入る前に様々な分野での経験を積んでいました。マーケティングや経営を学ぶために、フランスのブザンソン工科大学に入学してセールスのプロフェッショナルを目指していました。

その後に就職した小さな時計メーカーで才能を発揮。マーケティング部門の最高責任者を経験したことによって時計製造への情熱に火をつけます。

現在でも名を馳せる高級時計ブランドは基本的に優れた時計師が起源となっていることが多いですが、リシャール氏は時計デザイナーでもなければ時計職人でもありません。時計製造に関してコスト度外視で作っているブランドであるのにもかかわらず、その道のプロフェッショナルではない人が創業者なのってなんだか意外性を感じました。

しかし、リシャール氏は自分が作りたい理想の時計を「コンセプト化」出来る能力に長けています。飛び抜けてかっこいいデザインや緻密な時計製造などは出来ないが、「リシャールミルの時計ではこういうものを作りたい。」という思いを企画するプロフェッショナルなのです。

3-2.ロンジンの時計を分解して機械式時計の虜に。

マーケティングのプロフェッショナルであるリシャール氏が機械式時計に魅了されたのは10歳の頃でした。父親から譲り受けた「Longines/ロンジン」の腕時計がキッカケとなり、彼は複雑な機構と美しい動きの虜になりました。

ロンジンの時計に心を動かされた幼い頃のリシャール氏は、ムーブメントの仕組みがどうなっているのか詳しく知るためにバラバラに分解しました。元に戻すことは出来なかったので譲り受けてからわずか1日でこの時計は壊れてしまいましたが、普段何気なく着けている時計が時を刻むためには、精密な技術と美しく見せるための芸術が共存していることに気づきました。

父親にはこっぴどく叱られたらしいですが、当時のリシャール氏にとってこの発見は時計製造の世界にのめり込むキッカケとなりました。その後は自動車や航空機などの機会にも強い興味を示し、さらに好奇心旺盛な少年へと成長していきます。

この時計を分解したことで得た経験は、彼が後に展開するブランド革新的なアプローチの礎となったのです。

3-3.営業職に就くも、時計開発に目覚める

先述の通り、創業者のリシャール氏は時計デザイナーでも時計職人でもなく、マーケティングのプロフェッショナルです。そんな彼が時計の開発に目覚めたのは、大学卒業後に勤めていた小さな時計メーカー「フィノール」で得た経験です。

フィノールでのリシャール氏は南米とスペイン間での越境セールスで才能を発揮。その後会社が合併し、「フィノール」「イエマ」「ジャズ」の3ブランドを束ねるマーケティングディレクターとして就任しました。この経験は彼にとって非常に価値のあるものとなり、市場のニーズや顧客の要望、さらには競合他社の動向など時計業界のビジネスの現場での知識を深める機会となりました。

しかし、心の中では単に時計を売るだけの営業職に留まることには満足していませんでした。真の情熱は時計の開発と製造にあり、これまでの営業活動を通じて得た情報や顧客のフィードバックを元に、より良い時計を作り出すことへの欲求が彼を駆り立てていました。

当時は売り手でありながらも、開発チームに対して何かと口出しをする「煙たがられる存在」となってしまいますが、これがはじめて時計製造をするチャンスに。リシャール氏は時計開発のプロジェクトに自分のアイデアを出すことになります。

リシャール氏が担当したのは極地を探検するフランス軍用の冒険ウォッチで、「丈夫」「正確」「見やすい」の三拍子が揃った完璧なものが必要でした。そこでリシャール氏がコンセプトとして掲げたのは「チタン素材のケース」「マイナス40度の気温にも耐えうるクオーツ式」「北極南極の時刻が確認できる文字盤」の腕時計でした。

全ての要望を網羅して作られた腕時計は「どうせ上手くいかないだろう」と疑いの目で見られていました。しかし、ジャン・ルイ・エティエンヌ博士が行った南極の横断探検に使用され、リシャール氏の作り上げた初の腕時計は成功を収めました。

3-4.ルノー・エ・パピとの出会いが創業のキッカケ

全ての要望を叶えた冒険ウォッチを作り上げたリシャール氏の時計製造におけるキャリアは、高級時計製造の分野で高い評価を受けている会社の「ルノー・エ・パピ」との出会いによって大きな転機を迎えました。ルノー・エ・パピは複雑な機械式時計の製造において名高い企業で、世界で初めて自動巻きトゥールビヨンを作った功績があります。

リシャール氏がこの会社との関わりを持つことになったのは、フランスの老舗ジュエリーブランド「モーブッサン」にヘッドハンティングされたことがキッカケです。モーブッサンに約8年間務めている中で多くの経営者と出会いましたが、その中でもルノー・エ・パピのCEOである「ファブリス・デシャネル」と意気投合しました。

ファブリスは当時の時計業界に「伝統を守るのは18-19世紀の焼き増しである。機械式時計はもっと先進的であるべきだ」という不満を抱いていました。この考えにリシャール氏は心を動かされ、友人からの後押しもありルノー・エ・パピと共に新しい形の腕時計を開発に進みます。

この出会いはリシャール氏が高級時計製造の世界で成功を収めるための決定的なキッカケとなりました。

3-5.プロトタイプ「RM001」が完成。バーゼルワールドへ赴く

ルノー・エ・パピと出会ってからリシャール氏は、すぐに自分の考えた腕時計のコンセプトを描きました。ブランド初のプロトタイプとして掲げられた「RM001」という腕時計は、ホワイトゴールドで作られたトノー型のケース、手巻きのトゥールビヨン、パワーリザーブとゼンマイのトルクがひと目で確認できるインジケーターが搭載された歴史に残る画期的なモデルです。

1998年から約3年ほどの製作期間を経て作られたRM001が発表されたのは、2001年に開催された「バーゼルワールド2001」です。これまでのトゥールビヨンは拍手などで壊れてしまう程に耐久性が低いことが弱点でしたが、リシャール氏はわざとRM001を落下させるというパフォーマンスを取ります。しかし、RM001は壊れることなく正常に動き続けました。従来のトゥールビヨンではありえないことが起こっているとして、多くの人々が高い技術を持っていると賞賛していました。

リシャール氏が作り上げたRM001は1900万円という超高価格で販売されましたが、初期ロットとして展開した17本は一瞬で完売。時計界に突然姿を現した衝撃的な腕時計でした。プロトタイプとして作られたRM001の発表はリシャールミルを語る上では非常に重要な出来事であり、創業者の革新的なアプローチが業界に与えた影響は計り知れないものとなっています。

3-6.これまでの経験を活かし数々のモデルを産出。現在の立ち位置へ。

バーゼルワールドでの成功を受けたリシャール氏は、その後も独自の企画力と類いまれない技術力を活かして数々の新しいモデルを時計市場に投入していきました。彼のブランドは先進的な技術、革新的で耐久性の高い素材、独特なケースデザインを融合させることで、現代の時計愛好家たちから高い評価を受けています。

リシャール氏は自身の時計製造におけるポリシーを新しいモデルにも一貫して反映させています。ただ高級であるだけでなく、独創的なデザインと機能性を兼ね備えています。例えば、プロトタイプの後継機である「RM002」は、地金とチタン素材をトゥールビヨンに搭載することによって更に改良されたモデルとなりました。

これまでの経験や成功、そして知識を活かし、現在も他のブランドに追随を許さない腕時計を世に送り出し続けています。

数々のモデルを産出しているリシャールミルは、高級時計業界の中でもトップクラスの位置を確立することに成功し、世界中の時計愛好家から憧れられる存在となっています。

4.リシャールミルのオススメモデル!15選+1

リシャールミルは革新的なデザインと卓越した技術で、世界中の時計愛好家たちを魅了し続けています。そんなリシャールミルが展開している腕時計は、スポーツ界のトップアスリートとのコラボレーションモデルや、日本の文化を尊重しているモデルなど様々。

さて、この章では、リシャールミルの中でも特にオススメしたいモデルを紹介していきたいと思います。

4-1.【RM055】バッバ・ワトソン 

richard-mille-rm-055-bubba-watson-13140出典:RICHARD MILLE

リシャールミルの腕時計といえばまずはこれ。
プロゴルファーのバッバ・ワトソンとのコラボレーションモデルの「RM055」です。

プレイ中の衝撃や振動に耐えうる設計が特徴的で、ムーブメントには丈夫なチタンを採用しています。真っ白なカラーリングが清潔感を体現してくれます。ちなみに、4〜5年前は1000万円程度だったのですが、現在は4,500万円ほどの価格がついています。

4-2.【RM35-02】ラファエル・ナダル

出典:RICHARD MILLE

テニスプレイヤーのラファエル・ナダルとのコラボレーションによるモデル「RM35-02」は、耐衝撃性と軽量設計が特徴的です。

鮮やかなカラーと波打つように描かれたダマスカス模様のケースは、世界中のリシャールファンの目を引きます。

4-3.【RM35-03】

RM35_03_FRONT_WHITE-black-1出典:RICHARD MILLE

革新的な技術を集約したモデルの「RM35-03」は、スポーティーながらも洗練されたデザインが特徴的です。特に注目すべきは特許取得済の「バタフライローター」を採用しているところです。個人に合わせてローターの感度を変えることができるため、ライフスタイルや普段の使用シーンに合わせてムーブメントの巻き上げを調節することができます。

また、2時位置に配置されたボタンを押すと「巻き上げ」「ニュートラル」「時刻合わせ」の3つのモード変換が行える「ファンクションセレクター機能」も兼ね備えています。文字盤でモード確認ができるので便利です。

4-4.【RM011FM】フェリペ・マッサ


出典:RICHARD MILLE

F1ドライバーのフェリペ・マッサとのコラボレーションモデル「RM011FM」は、クロノグラフを搭載していることによってメカメカしい見た目であることが特徴的なデザインです。

チタンやゴールドのみならず、セラミックス、カーボンTPT®、シリコンナイトライド、レッドクオーツTPT®を本体に採用したモデルがあり、好きな素材から選ぶことができます。また、F1カーのスリックタイヤからインスピレーションを受けたリューズは、スピード感あふれるレースの世界を彷彿とさせます。

4-5.【RM11-03】


出典:RICHARD MILLE

2007年の誕生からリシャールミルを大きく支えてきたRM011を進化させた「RM11-03」は、一本で様々なカラーリングが楽しめるのが魅力的なモデルです。文字盤に施されたオーバーサイズのデイトはひと目で日付がわかる視認性の良さもあります。

また、大き目に作られたリューズは巻き上げの動作をストレスフリーで行えることから、実用性の高さも特徴的です。RM11-03では自動巻きキャリバーRMAC1を立体的に仕上げることで、リシャール特有の複雑な機構を前面に出すことがポリシーとされています。

4-6.【RM005】 

出典:RICHARD MILLE

2004年に誕生した「RM005」は、瞬間切り替え式のデイト機能を初めて搭載した自動巻きモデルです。無骨でシンプルなカラーリングとデザインからは、男心をくすぐります。

リシャールの腕時計では定番となっている可変慣性モーメントローターを初めて搭載したことから、現在展開されている時計の基となっているモデルとも言えます。

4-7.【RM010】 

出典:RICHARD MILLE

先述したRM005はリシャールの基となっているモデルと書かせていただきましたが、2006年に入ると時計業界のトレンドは大きいケースサイズの物へと変化していきました。そこで誕生したのが「RM010」です。

RM005が45㎜×37.8㎜×11.45㎜だったのに対し、RM010は48㎜×39.30㎜×13.84㎜と一回り大きいサイズで作られています。時代の変化にも迅速に対応出来るブランドであることを証明したモデルです。

4-8.【RM030】 

出典:RICHARD MILLE

リシャール独自のデクラッチャブルローターシステムを搭載している「RM030」は、自動巻き時計の新たな可能性を提示しているモデルのひとつです。自動巻きによるゼンマイの巻き上げを自動的に調整してくれるのが魅力的です。

従来のモデルではスライディングフランジを使ってゼンマイの巻き過ぎを防いでいましたが、それでは計時性能にダメージが残ってしまうとして、デクラッチャブルローターが開発されました。

4-9.【RM65-01】スプリットセコンド クロノグラフ 

出典:RICHARD MILLE

リシャールミルの時計の中で最も複雑なスプリットセコンドクロノグラフを搭載した「RM65-01」は、開発に5年もの歳月をかけたブランドの努力の結晶です。スポーティーかつダイナミックなデザインが魅力的です。

スプリットセコンドクロノグラフは2つの時間を同時に図れる精密な時間計測が可能な機能です。レーシングシーンでラップタイムを計測する時に使うことができます。

4-10.【RM67-02】

出典:RICHARD MILLE

リシャールミルの中でも最軽量と言われている「RM67-02」は、僅か32グラムという驚異の軽さを誇っています。ピーマン1個と大体同じくらいの重さです。2種類のTPT®素材とグレード5チタンを採用したケースだけでなく、ストラップにも伸縮性のあるエラスティックバンドを使っていることで実現できた重量です。

薄くて、軽くて、目立つの三拍子がそろったRM67-02は、アスリートにオススメしたい1本。実際にリシャールミルのパートナー達も実環境での着用テストを行って能力をたしかめていました。

4-11.【RM53-02】トゥールビヨン サファイア 

透明なサファイアクリスタルケースが特徴のトゥールビヨンモデルの「RM53-02」は、複雑に作られたムーブメントがまるで宙に浮いている様なデザインが特徴的です。10本限定で生産されていたことから、時計コレクターにも人気のモデルとなっています。

また、透明×水色で合わせられたカラーリングも特徴的で、日々のコーディネートのアクセントとしても活躍します。

4-12.【RM07-02】サファイアクリスタル

女性向けに作られた「RM07-02」は、RM53-02同様にサファイアクリスタルを使用したエレガントなモデル。透明感のあるデザインが特徴的で、ゴージャスさを求める女性には特におすすめです。

様々なカラーバリエーションがある中でも、特に存在感を放つのはピンクサファイアモデルではないでしょうか。クリアピンクケースの中に施されたジェムストーンが高級感とエレガントさを醸し出します。「見たことの無い時計」という言葉が一番合うモデルです。

4-13.【RM52-05】ファレル・ウィリアムス

richard-mille-rm-52-05-tourbillon-pharrell-williams-21206

出典:RICHARD MILLE

アメリカ出身アーティストのファレル・ウィリアムスとのコラボレーションモデルである「RM52-05」は、文字盤には宇宙服からインスピレーションを受けたデザインが施されており、ユニークなデザインが特徴的です。

宇宙をテーマにした時計といえばオメガのスピードマスターが有名かと思いますが、リシャールのRM52-05もアートピースとして価値が高い1本です。

4-14.【RM47】サムライ トゥールビヨン

日本の武士道をテーマにしたモデルである「RM47」は、着想から完成まで約4年を費やした芸術作品と言えます。精巧に作られた機構はもちろん、繊細に彫刻された甲冑デザインが特徴的で、日本文化への敬意を前面に出しています。

長針短針共に刀のような色合いで作られており、その美しさに魅了されてしまいます。日本をモチーフに作られていますが、海外からの需要が高いモデルとなっています。

4-15.【RM88】オートマティック トゥールビヨン スマイリー 

誰もが知っているスマイリーを採用した「RM88」は、高い技術力と遊び心あふれるユニークなデザインが融合したモデルです。文字盤には虹や雲などのこれまでにない可愛らしいデザインが施されており、他のブランドの時計と比べてみてもかなり独特なデザインと言えるでしょう。

可愛らしい見た目を持ちながらも、可変慣性フリースプラングテンプやファンクションインジケーターなどのリシャールミルではお馴染みとなった高性能な機構を採用しています。

4-16.番外編【RMUP-01】フェラーリ

150本限定生産で作られた「RMUP-01」は、フェラーリとのコラボレーションによる特別なモデルです。元ZOZOTOWN社長の前澤友作さんが購入したことで話題になったのが記憶に新しいです。

1.75mmという極薄のデザインと革新的な技術が特徴的で、6000時間以上も開発とテストに費やしたといわれています。時計界のF1をコンセプトに腕時計を作っているリシャールミルの渾身の1本と言えるでしょう。

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5.トノー型ケースの時計を展開しているブランド5選

リシャールミルの腕時計には様々な魅力がありますが、最大の魅力はなんといっても「トノー型ケース」であることではないでしょうか。

リシャールミルのほかにもトノー型ケースの腕時計を展開しているブランドは多く、それぞれには独特の魅力があります。今回はその中でもオススメしたいブランドを5つピックアップしました。

・フランクミュラー
・クストス
・ウブロ
・ブレゲ
・ヴァシュロン・コンスタンタン

さて、この章では、上記のブランドについて紹介していきたいと思います。

5-1.フランクミュラー

フランクミュラーは、その独特なデザインと高い技術力で知られるスイスの高級時計ブランドです。このブランドが展開しているトノー型ケースのモデルは「ヴァンガード」です。

「新たな時」をコンセプトとして生まれたヴァンガードは、1920〜1930年代の「アールデコ様式」からインスピレーションを受けて作られました。伝統的な時計製造技術と革新的なデザインが融合した芸術作品として位置づけています。

ヴァンガードコレクションはスポーティーながらもクラシカルなデザインが特徴的で、若々しくダイナミックなスタイルを好む愛好家に特に人気です。

5-2.クストス

クストスはリシャールミルと同じく、ユニークなトノー型ケースの腕時計が主なラインナップとなっているブランドです。「性能」「効率性」「気品」「希少性」の4つのポリシーを基に作られたクストスの時計は時計製造に対する情熱が見て取れるものとなっており、時計愛好家やコレクターたちから高い評価を受けています。

数あるコレクションの中でも「チャレンジクロノ」コレクションはスポーツカーとラグジュアリーを掛け合わせたモデルとなっており、腕時計のF1と称されるリシャールミルとは特に近しい物を感じます。

5-3.ウブロ

革新的なデザインと素材の使用で知られるウブロは、スイスの高級時計ブランドです。アート・オブ・フュージョン(異なる素材やアイデアの融合)というブランドコンセプトの基、伝統的な時計製造技術と現代的な素材やデザインを融合させています。

ウブロの代表的な腕時計のビッグ・バンをトノー型に仕上げたコレクションの「スピリット オブ ビッグ・バン」は、多重構造で作られたケースが特徴的です。ゴールドやチタン、セラミックなどの素材を巧みに使用してそれぞれの時計に独特の個性と魅力を与えています。

5-4.ブレゲ

ブレゲの「ヘリテージ」コレクションは、ブレゲの伝統を現代的な解釈で表現したシリーズです。創業者であるアブラアン=ルイ・ブレゲの革新的な精神を受け継ぎつつ、エレガントで洗練されたデザインを追求しています。

伝統的なギョーシェ彫りの文字盤やブルーカラーのブレゲ針など、独自のデザインが各所に見られます。また、高精度の機械式ムーブメントを搭載していることから技術的な面でもブレゲの卓越性を示しています。

スポーツタイプのイメージが強いトノー型ケースの腕時計ですが、ブレゲのヘリテージからは全く感じられないクラシカルなデザインです。

5-5.ヴァシュロン・コンスタンタン

1755年の創業から長い歴史を誇る時計メーカーの一つとして知られるヴァシュロン・コンスタンタンは、世界三大時計ブランドと称されるほど高い人気を誇っています。中でも「マルタ」コレクションはアイコニックなシリーズのひとつで、クラシカルな美しさと現代的な洗練さを兼ね備えています。

ブランドのロゴであるマルタ十字をコレクション名に冠していることから、ヴァシュロンにとっては欠かせないウォッチコレクションだといえるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、リシャールミルがなぜ高いのかについて書かせていただきました。

リシャールの腕時計が高いのは、素材へのこだわりやブランドアンバサダーを活用したブランド戦略、そしてターゲットを富裕層に向けていることから、他ブランドとの競合優位が生まれていることが関係しています。

この記事が皆さんにとっての知識となれば幸いです。

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