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2023年8月30日

このメイプルリーフ金貨って本物?偽物?見分け方を徹底解説!

金・貴金属について

メイプルリーフ金貨は、カナダ王室造幣局で作られている世界で最も流通量の多い金貨です。金貨のコレクションを始めようという方であれば、まずはこの金貨を購入する。という人も多いのではないでしょうか。

そんなメイプルリーフ金貨を持つ上で不安な点は「偽物に騙されてしまう」こと。
・「今持ってるメイプルリーフ金貨は本物なのかな?」
・「本物か偽物かわからないけど、どうしたらいいかな。。」
などの悩みを持っている方のために、この記事ではメイプルリーフ金貨の偽物の特徴と見分け方について徹底的に解説させていただきます。

コレクターにおすすめの金貨もいくつか紹介させていただきますので、ぜひご覧ください。

1.本物の特徴を知っておこう!メイプルリーフ金貨の基礎知識。

メイプルリーフ金貨は、1979年にカナダ王立造幣局によって初めて発行されました。

この発行の背景には南アフリカのクルーガーランド金貨の成功があり、カナダも国際的な金貨市場に参入することを決意しました。初めての発行から40年以上の歴史を経てコレクターの間での人気を築き上げました。

まず1章では、本物のメイプルリーフ金貨の特徴について紹介していきたいと思います。

1-1.高い純度を誇る地金型金貨のひとつ

メイプルリーフ金貨は純度99.99%のいわゆる「純金」で作られています。世界の金貨の中でもトップクラスの純度を誇っていることから、金貨自体の色合いや輝きによる特有の美しさを持っています。

また、金貨は大きく3種類に分けられます。

・地金型金貨
・収集型金貨
・通貨型金貨

メイプルリーフ金貨は上記3つの内の「地金型金貨」に分類される金貨で、主に投資用に発行されます。各国の政府が発行していることから、 重量や品位に関しては確実な保証がされています。それぞれの発行国のシンボルや歴史的な人物、動植物などのデザインが施されていますが、純度や重さが重視される傾向が見られます。

表面には英国の女王エリザベス2世の肖像と発行年・額面が描かれていて、裏面にはカナダの国のシンボルであるメイプルリーフ(サトウカエデの葉)が描かれているデザインです。このデザインは非常に繊細なもので、細部までしっかりと再現されています。

1-2.メイプルリーフ金貨には5種類ある

メイプルリーフ金貨はさまざまな種類で発行されています。各金貨の種類は、貴金属の重量を表す際の国際単位「オンス(oz)」を用いて示されます。メイプルリーフ金貨は5種類にわかれます。

量目(oz) 重量(g) 額面
1オンス 約31.1g 50カナダドル
1/2オンス 約15.5g 20カナダドル
1/4オンス 約7.7g 10カナダドル
1/10オンス 約3.1g 5カナダドル
1/20オンス 約1.5g 1カナダドル

1オンスが最もスタンダードなサイズとして知られ、その他の小さいサイズは特にアジア市場での需要を背景に発行されました。1/4オンスや1/10オンスは、ギフトや記念品としての需要も高く、1/20オンスは特に日本での人気が高いことが知られています。

ちなみに、上記以外の種類も発行されたことがあります。
1994年に1/15オンスのメイプルリーフ金貨とプラチナ硬貨が発行されましたが、あまり人気が出なく需要がないことから1年限りの金貨となりました。

2007年には当時最大の金貨を発行して人々の注目を集めました。その大きさは直径50センチ、重さ100キロ。額面はなんと100万カナダドル。カナダ造幣局の金貨製作技術が優れていることを世界に示すために作られたといわれています。博物館にも展示されていたこの金貨は、2017年に盗難被害にあってしまった歴史もあります。

2.メイプルリーフ金貨は偽物が存在する金貨

メイプルリーフ金貨はカナダ造幣局が発行している公式の金貨です。その美しいデザインと高い純度から世界中のコレクターや投資家から人気が高いです。政府がお金の価値を保証する法定通貨に指定されているため、偽物の流通が多くはありませんが全くないとは言えません。

この章では、偽物の特徴について解説させていただきます。

2-1.金メッキ加工をされたものが多い

偽物の金貨の特徴として銅やニッケルなどの金以外の価値が低い金属に対し、表面に金メッキを塗った加工を施しているものが多いです。一見、金製品と見分けつけることが難しい金メッキですが、本物の金貨とは圧倒的に違う特徴があります。

本物のメイプルリーフ金貨は純度が高いため特有の金色をしています。
表面に金メッキ加工が施されている偽物は色味に違和感を覚えることが多いです。光の当たり方によってはメッキの不均一さや、下地の金属が透けて見えることがあります。

金メッキの厚さは一定ではないことがあるため、偽物は本物と比べて重さが異なることが多いです。特に、細かい部分の重さを正確に再現するのは難しいため、偽物は重量に違和感を感じることがあります。

2-2.金の純度を偽装している場合もある

金の純度を偽装している場合もあります。

例えば、金にメッキ加工を施している製品であれば「18KGP」や「K14GP」などの刻印をする必要がありますが、中にはこの「GP」や「GF」などの刻印がされていない物や、そもそも純度を詐称して作られている場合もあります。

正式に発行されているメイプルリーフ金貨には、純度を示す「9999(フォーナイン)」の刻印があります。しかし、偽物の場合この刻印が不鮮明であったり数字の形が異なることがあります。

本物のメイプルリーフ金貨には純度の偽装は確実にないので注意しましょう。

3.金貨が本物かどうか見分ける方法

金貨は少なからず偽物の流通がある物となっています。では実際のところ、どうやって金貨が本物かどうか見分けるのでしょうか?

この章では今お持ちの金貨が偽物かどうか見分けるにはどうしたら良いのか。その方法についていくつか紹介させていただきます。

3-1.まずは本物と見た目を比べてみる

まずは見た目を確認して違和感がないか確かめてみましょう。本物の金貨と見比べてみればその違いは必ずあるはずです。見比べた時に「刻印やデザインの彫りの深さの違い」や「金貨の縁のギザギザ部分」に違いがはっきりわかることが多いです。

偽物の金貨は粗悪なつくりのものが多く、彫り方が浅いことからそもそも文字が読み取れないケースもあります。肉眼やルーペで見たときに認識しやすい刻印がされていない場合は、偽物である可能性が高いです。

本物のメイプルリーフ金貨は均一な色合いを持っています。メッキ加工をされた偽物であれば塗り方の不均一さから色のムラが生じることがあります。また、メイプルリーフ金貨の縁にはギザギザとした「エッジ」と言われる部分があり、彫りの深さや数に相違があるなど細かい部分の違いから見分けることも可能です。

3-2.触った時に熱を感じるか確認する

金は非常に高い熱伝導性を持っています。触れた時に最初は冷たく感じるのですが握っていると割とすぐ温まるのが特徴的です。

したがって、金貨を手で触れた際の温度変化を注意深く感じ取ることで、その真贋をある程度判断することができます。特に何かを使って確かめる方法ではないので、ぜひ試してみてください。

3-3.磁石にくっつくか確認する

偽物の金貨の素材によっては、磁石にくっつくかくっつかないかでも判断することができます。本物の金は磁石にくっつかない性質を持ちますので、くっついてしまった場合は純度の低い合金か鉄やニッケルなどの金以外の金属を使っている可能性が高いです。

しかし、金の代用として使われることの多い銅や銀で偽物の金貨が作られている場合は、同じく磁石にくっつかない性質を持ちます。あくまでも簡易的な検査であるということは頭に入れておいた方がいいでしょう。

3-4. 重量とサイズを測定する

金貨の正確な重量とサイズは発行元や年代によって公表されています。この公表されたデータや本物の金貨の重量やサイズと比較することで、見分けることも可能です。

自宅にある簡易的なキッチンスケールでも重さを計測すること自体は可能なのですが、本物の金貨の重量と比較するのであれば、細かい重量まで計測できる計量器が望ましいです。

しかし、摩耗や金貨自体の状態によって重量に誤差が生まれてしまうこともあるので注意しましょう。重さだけで本物か判断をするのは基本的にはNGです。

3-5.それでも心配なら買取店へ

自宅などで本物か偽物かどうか見分ける方法もありますが、金貨を傷つけたくない場合や自分で調べても不信感が残ってしまう方も多くいると思います。そんな方は、買取店へ持ち込むことをオススメします。正直なところ、この方法が一番手っ取り早くて安心できるかと思います。

買取業者の中には、金に関する専門知識が豊富な鑑定士が在籍しています。

査定に出すだけならば無料で対応してくれますので、活用してみるのもいいのではないでしょうか。もし、みなさんが納得いく金額であればそのまま買い取ってもらうというのも全然ありです。

4.金貨の偽物が作られてしまう理由

メイプルリーフ金貨のみならず、金貨の偽物が作られる理由としては大きく分けて二つあります。

・金自体に価値があるから
・珍しい金貨は希少価値が高いから

この章では、上記について解説していきたいと思います。

4-1.金自体に価値があるから

金貨はその名の通り、金を使用して作られています。
金は古代文明から現代にかけて通貨や価値のあるものとして知られています。この長い歴史が、金に対する人々の信頼感や価値の認識を形成しています。

2023年現在の金の平均買取価格は約9700円となっています。メイプルリーフ金貨やウィーン金貨などの投資用に作られた「地金型金貨」は、重さにもよりますが1枚で数万円~数十万円程の価値がつくケースもあります。金は経済的な不安定さやインフレ時においても価値がなくならない資産として、多くの投資家が金を保有しています。

4-2.珍しい金貨は希少価値が高いから

金貨には様々な種類があります。
特定の年代にしか発行されなかった限定的な金貨や、珍しいデザインなどから金そのものの価値よりも高値が付く希少性の高いものも存在します。100年以上前に作られたアンティークコインは特に希少価値が高いです。

これらの金貨はコレクターから高い価格で取引されることが多いので、偽物をバレずに販売することができれば大きな利益を得ることができると考える人間も中にはいます。珍しい金貨の偽物に関する詳細な情報や知識は、一般の人々にはあまり知られていないことを利用していると考えられます。

近年ではオークションサイトやネットショッピングで金貨を購入するのが容易になりました。しかし、写真や説明文のみで偽物を見分けるのはかなり難易度が高く、偽物に騙されてしまうリスクも必然的に付いてくるので注意が必要です。

5.日本で発行されている金貨にも偽物がある

日本で発行されている金貨においても偽物があります。
1986年に発行された「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」は、発行から4年後の1990年に多くの偽物が作られた事件が起きています。

その枚数はなんと10万7946枚。
額面が10万円の金貨になるので、被害総額は107億9460万円という巨額の物となりました。

なぜ発行されてから4年もの間、偽造されたものに気づけなかったのか。
天皇陛下御在位60年記念10万円金貨が純金製だったため、本物から型を取って完璧な偽造品をつくっていたため見抜くことが難しかったからといわれています。

この事件の犯人は、国際的偽造グループが介入していた可能性が高いというところまでは追い詰めることができましたが、結局特定はできず迷宮入りとなっていしまいました。

結局、偽造された金貨は圧縮されて地金として関係者に返還される対応となりました。

このことを受けて平成の天皇陛下御即位記念金貨では、ブリスターパックに認証番号を入れたり、ホログラムを加工した偽造防止策を取ることにしました。

海外の金貨のみならず、日本の金貨においても偽物があることは頭の片隅に入れておいた方がよさそうです。

6.偽物を買わないためのポイント

偽物の金貨を買ってしまっても何の得にもならないものになってしまうので、この章では、偽物の金貨を買わないためのポイントをいくつか紹介していきたいと思います。

6-1.コイン専門店や信頼出来るお店で購入する

金貨の偽物を買わないポイントとして、買う場所の選定は最も重要です。
コイン専門店や、信頼できるお店での購入をオススメします。

店舗に足を運ぶだけで簡単に購入できることから、一番早く金貨を購入できるといった利点もあります。しかし、ここで注意しなければならないところは「信頼できるお店かどうか」です。

金貨に関しては、大手のコイン専門店で購入すれば偽物を購入するということはほぼなさそうですが、信頼の無いお店で買うのはずっと不安が残ってしまいますよね。自分が安心して金貨を購入するためにも、信頼できるお店を選んで金貨を購入しましょう。

6-2.オークションサイトや個人売買での購入はNG

オークションサイトや個人売買のフリマアプリなどでの購入は控えておいた方が最善です。

オークションサイトには、一般的に流通の少ない激レアな商品があったりするので、いくつもの金貨を見てきた、目利きに自信のあるコレクターなどにはおすすめできるのですが、本物の保証がありません。

これから金貨コレクションを始めたい方や、あまり本物の金貨を見たことがない金貨初心者さんは、オークションサイトなどを使って購入するのは絶対にNGです。

6-3. 価格が安すぎるものは疑う

金貨の価格は、その時点の金の相場や希少価値によって変動します。購入前に、市場の平均価格を確認し、極端に安い商品には注意することが重要です。一見お得に思える金貨でも、実は偽物のリスクが潜んでいることは少なからずあります。購入前に十分な情報収集や確認を行うことが必要です。

7.金貨コレクターにオススメの金貨5選!

金貨は、発行された場所はもちろん、デザインによって様々な種類があります。
この章では、コレクターにオススメな金貨を紹介させていただきます。

7-1.カンガルー金貨

カンガルー金貨は、オーストラリアのパース造幣局が発行している金貨です。
オモテ面にはエリザベス二世、裏面にはカンガルーが描かれているデザインです。

カンガルーのデザインは毎年変更して発行されていてバラエティも豊富なので、コレクターにはかなりおすすめの金貨です。メイプルリーフ金貨と同様に「世界三大金貨」のひとつとして有名な金貨となっています。

7-2.ウィーン金貨

ウィーン金貨はオーストリア造幣局が発行している金貨で、こちらも「メイプルリーフ金貨」と「カンガルー金貨」と並び、世界三大金貨のひとつです。

オモテ面にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会場である、楽友協会の「黄金の間」にあるパイプオルガン、裏面にはバイオリンやホルンなどの管弦楽器が描かれています。2004年には15枚限定で直径37cm、厚さ2cm、重さ31.103kgの当時では最大サイズの金貨が発行された歴史もあります。

7-3.パンダ金貨

中国の「中国造幣公司」で発行されているパンダ金貨は、可愛らしいジャイアントパンダのデザインが特徴的です。中国では「熊猫金幣」と呼ばれています。

カンガルー金貨同様に、毎年パンダのデザインが変わるので、多くの金貨コレクターからの人気が高いです。パンダ金貨は投資用に作られた「地金型金貨」であることから、純金としての価値もあり、資産家や投資家からも投資対象として購入されることがあります。

7-4.インディアン金貨

インディアン金貨は、アメリカで発行されている金貨です。日本においてもバブルの時代にネックレストップとして多く流通していました。これを理由にプレミア価値などは付いていないものが多く、比較的買いやすい金貨となっています。

これから金貨を買う人におすすめの金貨のひとつです。

7-5.イーグル金貨

イーグル金貨は自由の女神と鷲がデザインされたかっこいい見た目の金貨です。1986年より前に発行されたアンティークのイーグル金貨は数百万円以上の価値がつく場合もあります。

現在では流通量も多いので、購入するのは比較的簡単な金貨となっています。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、メイプルリーフ金貨の偽物についてと偽物を見分ける方法について解説させていただきました。

世界で様々な種類が作られている金貨は、流通量の多さなどから偽物も作られてしまうことがあります。偽物の金貨に騙されないためにも、特徴や購入する場所には注意しましょう。

 

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