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2023年7月12日

【アメリカ式とスイス式の融合】IWCとは?歴史や魅力を徹底解説

時計

アメリカ式とスイス式を融合して腕時計を作っているブランドのIWC(International Watch Company)は、1868年にアメリカ人によりスイスのシャフハウゼンで創業しました。

時計の聖地・スイスで生まれた時計ブランドでありながらもドイツ時計のDNAを持っているという変わった歴史を持っています。IWCは技術のある時計師や敏腕経営者により、様々な変革を迎えてきました。

この記事では、そんなIWCとはいったいどんなブランドなのか。これまでの歴史と魅力、代表的なシリーズ、IWCの時計を着けている有名人や人気モデルについて解説していきたいと思います。

目次

1.なぜシャフハウゼンを選んだのか。IWCの歴史を紐解く。

スイスのブランドであるにもかかわらず、IWCの正式名称が「International Watch Company」と英語なのはアメリカ人が創業者だったことが理由です。なぜ彼がスイスに渡り時計ブランドを興したのか、なぜシャフハウゼンだったのかなど歴史を知ると今のIWCを深く知ることができます。

この章では、IWCとはどんな歴史を歩んできたのかを深く解説していきたいと思います。

1-1.1868年アメリカの時計技師がスイスシャフハウゼンで創業

1868年にアメリカの時計技師だったフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズは仲間と共にスイスで創業し、アメリカ式の時計製造のノウハウにスイス式のノウハウを取り込むことでさらに良い時計を造り販売することを夢見ていました。スイスに渡る前年までアメリカの時計ブランド「ウォルサム」の創業者アーロン・ルフキン・デニソンのパートナーの会社で時計作りを学び、1868年にスイスに渡ったのでした。

アーロン・ルフキン・デニソンは互換性のある部品を使うことで機械による時計の大量生産に成功しており、アメリカではノウハウが確立したアメリカ東部から西部へ向けて次々と進出していました。ジョーンズはまだ低賃金だったスイスに目をつけ利用しようと渡ってきたのでした。

なぜ時計の聖地といわれるジュネーブではなくシャフハウゼンだったかというと、当時ライン川を利用した水力発電所の開発が進んでおり、工作機械を使う都合上有利と考えたためでした。また、鉄道が通っていたこともあり物資の供給や販売ルートとしても活動しやすかったことも理由です。

ジョーンズはハインリッヒ・モーザーと出会ったことで更にスイスで活動しやすくなりました。モーザーもまた時計師で、(現 Hモーザーの創業者)水力発電を推し進める人物でした。ジョーンズはモーザーの工場を借り受けたことでシャフハウゼンで創業することができたのです。

1-2.高い技術力を持った時計師による新たな時計開発

しかしIWCの創業初期は決して順調とは言えませんでした。スイスの職人との言語の壁や新しい機械への順応に時間がかかったことが理由でジョーンズは7年ほどで経営権を売却したのでした。その後数人の手に渡り、1890年頃にやっと新しいデジタル表示モデルの開発などで経営が落ち着いたと言われています。

1915年頃に懐中時計ではなく腕時計に本格的に参入し、1930年代になり軍用のパイロットウォッチを手掛けており、現在においてもIWCを代表するシリーズの一つとして展開されています。1939年には大型ムーブメントを搭載したポルトギーゼを発表し、同様にIWCを代表するシリーズとなっています。

ほどなくしてアルバート・ペラトンがIWCに入社。IWCの設計に大きな影響を与えた技術者で、現在でも多くのブランドが利用している自動巻き機構ペラトン自動巻きを開発しました。

ペラトンの弟子と言われているクルト・クラウスが1957年にIWCに入社し、ペラトンの思想や技術を受け継ぎました。その間に耐磁性が特徴のインヂュニアや防水性の高いアクアタイマーといった現在でも人気となっているシリーズが発表されています。

1969年にはクオーツショックを受け、クオーツ式ムーブメントベータ21を開発、翌年にはベータ21を搭載したダ・ヴィンチを発表しています。1976年にインヂュニアをジェラルド・ジェンタがデザインを手掛けることで一新し、スポーツラグジュアリーウォッチとして再スタートしています。

1-3.ギュンター・ブルムラインによる経営の立て直し

1981年、ギュンター・ブルムラインのコンサルタントになったことで、経営の立て直しが行われました。彼が行ったのはアイコンモデルとなる時計を作り出すことと強いコストカット要求でした。

特に自社製ムーブメントにこだわってきたIWCにETA製の汎用ムーブメントを強硬に推し進めたことは社内から猛反発を受けたと言われています。しかしこれによって低い価格で製造できるようになり、複雑系についても同様でした。中でも1985年に発表されたダヴィンチの永久カレンダーモデルは驚くべき価格が話題となり、IWCの方向転換を決定づけるものでもありました。

1984年にはジャガールクルトの戦略担当責任者も兼ねるようになりました。また、東西ドイツの統合によってA.ランゲ&ゾーネを復活させたのも彼でした。2000年にはA.ランゲ&ゾーネ、IWC、ジャガールクルトをグループとして率いていたところをリシュモンに評価され、買収されました。買収先でも時計担当の責任者になる予定でしたが急逝しましたが、リシュモングループを代表するブランドの一つとして今も世界で高い評価を受けています。

2.今もなお時計愛好家を引き付けるIWCの魅力

IWCはスイスシャフハウゼンで生まれ、創業者によるアメリカ式のノウハウ、生産国のスイスの伝統、地域柄のドイツのDNAと様々な影響を受け、魅力的な時計が出来上がっています。ここではIWCの魅力についてまとめます。

2-1.シャフハウゼン式のドイツ寄りの質実剛健な時計作り

IWCが生まれたのはスイスシャフハウゼンの土地ですが、スイスといってもドイツとの国境近くでした。時計の聖地と言われるジュネーブではなくシャフハウゼンを選んだ理由は当時シャフハウゼンに通じる鉄道が開通していたことと、水力発電が進んでおり工作機械が使えるため工場の生産効率のためだったと言われています。

シャフハウゼンはドイツ語圏だったこともあり、ドイツの質実剛健で時計を道具として捉えている価値観に近かったようです。IWCの時計をよく見てみると、様々な装飾を施し貴族が嗜んでいた伝統的なスイス時計というよりも、質実剛健で無駄を削ぎ落とした時計としての機能や強度を優先するドイツ時計に近いです。

現在ではシャフハウゼンのドイツらしいシンプルさと、スイス時計の装飾を愉しむカラーバリエーションの豊富さや多機能モデルが上手く融合した時計作りとなっており、幅広い時計好きに愛される時計ブランドとなっています。

2-2.歴史的で機能的な幅広いバリエーション展開

IWCのシリーズ展開は歴史を楽しみつつ機能でしっかり分けられています。
例えば飛行機の計器をモチーフにしたパイロットウォッチは、かつてIWCが戦時中に軍用時計として時計を製造していた歴史とそのときに積み上げた視認性や機能性のノウハウを現代の時計に発揮しています。

耐磁性に特化したインヂュニアは元々シンプルな外観でしたが、世界的な時計デザイナージェラルド・ジェンタによるデザインでスポーツラグジュアリーウォッチとしてブランドのアイコニックな存在となりました。2017年には初代に近いシンプルなデザインでリスタートするなど、各シリーズの歴史を知っているとより愉しめる展開となっています。

2-3.高い技術による複雑系の開発

IWCは世界的に見ても自社製ムーブメントへのこだわりが強いブランドの一つです。ギュンター・ブルムラインに経営不振から来るコストカットのためにETA製の汎用ムーブメントを強く推されても抵抗を続けました。現在でも例えば2019年にはポルトギーゼは自社製ムーブメント化されており、複雑なクロノグラフムーブメントを造り上げています。

自社製ムーブメントへのこだわりが強いことで複雑系への取り組みもあり、様々な新しい機構を開発しています。例えばポルトギーゼ・シデラーレ・スカフージア Ref.IW504101は指定した場所から実際に見える夜空を再現します。500を超える星と星座が描かれるメカニズムには夏時間と冬時間の区別から日の出と日の入りの時刻、恒星時、閏年表示を組み合わせた永久カレンダーにもなっています。200種以上のカスタマイズを必要とし、年間数本のみの生産となるほどです。

逆に汎用ムーブメントにモジュールを追加する形で複雑系を造ったこともあります。1985年に発表されたダ・ヴィンチはETA製ムーブメントを使用しながら永久カレンダーを搭載しています。複雑で高額にするだけではなく、技術の高さのみで勝負することもできるIWCの一面を見たモデルです。

3.人気がないなんて言わせない!男心くすぐるIWCの人気モデル。

IWCの時計は歴史的で機能的に幅広くバリエーションが展開されており、多くの時計愛好家に愛されています。

最近では「IWCは人気ない」や「つけてる人はダサい」などの声も上がったりしていますが、そんなことはありません。
IWCの時計には男心をくすぐる魅力や特徴がたくさんあります。

ここの章では、IWCとはいったいどんなモデルを展開しているのか。人気モデルの特徴についてまとめます。

3-1.ポルトギーゼ

ポルトギーゼはIWCの中でも最も古いシリーズで、ポルトギーゼとはポルトガルを意味しています。1939年IWC社を訪れたポルトガル人時計商人に「航海で使われるマリンクロノメーターに匹敵する精度の腕時計をつくりたい」とのオーダーに応えたことがポルトギーゼの始まりです。

IWCはこの課題を大きく精度が高い懐中時計のムーブメントを使うことで解決しました。そのため当時としては大型な42mmケースサイズの時計となり、現在でも大型のムーブメントを使用したシリーズとして展開されています。

文字盤はマリンクロノメーターを彷彿とさせるシンプルでクラシックにまとまっており、スリムなリーフ針や主張しすぎないアラビアインデックスを採用しています。インダイヤルについても12時間積算計を持たないので、大きめのダイヤルを2つとすることでマリンクロノメーターの重厚なバランスを感じさせるデザインとなっています。

3-2.パイロットウォッチ

IWCは元々軍に向けて製造していた経験もあって精度や耐久性、質実剛健で合理的なデザインのノウハウを持っています。現代ではそうした特徴を活かしたパイロットウォッチとして、主に5つのシリーズに分けて展開されています。

クラシック

クラシックは1930〜1940年代にかけて展開された初期モデルのDNAを感じさせるデザインで、パイロットウォッチの伝統を体現しています。12時位置の三角形のインデックスやダイヤカットの時分針など昔ながらのパイロットウォッチのデザインを採用しているため、当時のデザインに最も近いシリーズといえます。

第二次世界大戦中にはイギリス向けとドイツ向けに異なる仕様のパイロットウォッチを製造しており、現代でも違うシリーズとして展開しています。1936年に登場したイギリス向けのマークシリーズと1940年に登場したドイツ向けのビッグ・パイロット・ウォッチがそれぞれのDNAを継承したシリーズです。

スピットファイア

2003年に発表されたスピットファイアは第二次世界大戦中に実際に使用された戦闘機の名前が付けられているシリーズです。民生モデルながら空軍仕様の耐久性や耐磁性、減圧などに耐えうるタフさを備えています。

自社製ムーブメントを採用し、複雑機構を搭載することもあります。イギリス向けに展開されたマークシリーズをベースとしながら、スピットファイアのコックピットに見られるブラウンやオリーブグリーンのダイヤルカラーとなっています。

トップガン

2012年に発表したトップガンはアメリカ海軍の戦闘機戦術教育プログラムの愛称に由来しています。長期間のミッションにも耐えられるように耐食性や堅牢性に優れたセラミックとチタンの利点を兼ね備えた独自の素材セラタニウムを開発しました。

肌への刺激も少なくチタンのような軽さもあるセラタニウムはマットブラックの落ち着いたカラーリングも特徴的です。

サン・テグ・ジュペリ

作家でもあり飛行士でもあったサン・テグ・ジュペリに捧げる特別モデルで、タバコブラウンの文字盤にホワイトの針が特徴的で、夜間飛行でも視認性が確保されています。ブラウンのカーフストラップは彼の飛行服にインスパイアされたもので、サン・テグ・ジュペリへの敬意を感じさせます。

デザインだけでなく機能面も充実しており、視認性の高さやクロノグラフ機能の搭載、軟鉄製インナーケースによる耐磁性の強化、防水性も日常生活防水以上に確保されています。

プティ・フランス

作家でもあり飛行士でもあったサン・テグ・ジュペリによる星の王子さまをモチーフにしたシリーズです。2013年からサン・テグ・ジュペリの子孫の全面的な協力を経て発表されており、ミッドナイトブルーの文字盤は星の王子さまのような夜空を想起させます。

軟鉄製のインナーケースを採用しているので高い耐磁性が確保されています。裏蓋にはマントをまとい剣を携えた王子さまが刻印されています。

3-3.ポートフィノ

ポートフィノは1950年代〜1960年代の時計にインスピレーションを得たシンプルでエレガントなドレスウォッチシリーズです。四半世紀にわたってデザインを変えながら、IWCのドレスウォッチラインとしてポルトギーゼにつぐアイコニックな存在となっています。ポートフィノの由来はイタリアの高級リゾートポルトフィーノで、裏蓋にはポルトフィーノの優雅な風景が刻印されています。

3針、クロノグラフ、ムーンフェイズなどベーシックな展開となっており、鋭いリーフ針とシンプルなバーインデックスがデザインのベースとなっています。エレガントさもありつつ、ドイツのバウハウスのような無駄を省いたデザインが特徴的です。

3-4.ダ・ヴィンチ

ダ・ヴィンチはこれまで幾度のモデルチェンジを行ってきたシリーズです。
1969年にクオーツモデルとして始まり、1985年の永久カレンダーモデル、模索していた2000年〜2007年、2007年の角トノー、そして現行モデルとなっています。

1985年に発表された永久カレンダーはシンプルなラウンドケースに永久カレンダーとクロノグラフを備え破格の価格設定だったことが話題になりました。2000年以降はスポーツラグジュアリーウォッチの波に乗りデザインの調整を図りましたが振るわず。2007年に角型トノー(六角形)ケースでスポーツラグジュアリーウォッチとして生まれ変わりました。

現行では原点回帰し再びラウンドケースに。1985年に評判のよかった永久カレンダーに近いシンプルでクラシックなデザインで再スタートを図っています。

3-5.インヂュニア

インヂュニアは日本語でエンジニアのことで、高い耐磁性をもつシリーズです。元々パイロットウォッチマークシリーズに搭載されたコックピットの耐磁用に開発された軟鉄製インナーケースの機構を民生機に落とし込んだシリーズがインヂュニアです。

機械式時計の最盛期ともいえる1955年に初代が発表され、第二次世界大戦後の電子工学などが発展した時期のため重宝されました。1976年に発表されたインヂュニアSLはジェラルド・ジェンタがデザインを手掛けることでスポーツラグジュアリーウォッチとして生まれ変わりました。ベゼルにねじ込み用のビスが5つ見えるデザインは当時のジェラルド・ジェンタらしいデザインです。

現行ではジェンタデザインから離れ、初期モデルに近いシンプルなデザインとなっています。

3-6.アクアタイマー

1967年、アクアタイマーは本格派ダイバーズウォッチシリーズとして発表されました。傾斜のついた文字盤外周の回転式のインナーベゼルが立体的で特徴あるデザインです。夜行処理されたインデックスと針や防水性など本格派な機能が揃っています。目盛りのついたインナーベゼルは片側にしか動かないようになっており、計測ミスを防止する仕組みとなっています。

初代から200m気圧を備えているアクアタイマーは、1998年にはアウター式回転ベゼルを備えた頑強なダイバーズウォッチの様相のGSTアクアタイマーを発表しました。IWCがリシュモングループに加入してからは配色や回転ベゼルの仕様などに調整が加わり、2014年発表後変わっていません。

3-7.GST

GSTシリーズは1997年に発表された近未来的なデザインのスポーツラグジュアリーシリーズです。GSTはそれぞれ「Gold」(ゴールド)、「Stainless」(ステンレス)、「Titan」(チタン)の頭文字をとっており、それらをケース素材として展開するシリーズとなっています。

GSTシリーズはクロノグラフ、アクアタイマー、アラーム、ラトラパンテ(スプリットセコンドクロノグラフ)、パーペチュアルクロノ、水深計を組み込んだディープワンと多機能に展開されていました。現在は廃盤となっており、いずれもユーズドで評価の高いシリーズです。特にディープワンは発表間もなくコスト過多が理由で生産されなくなったことで流通量が少ないため、愛好家の間でもレアな一品です。

ちなみにGSTシリーズが生まれた背景としては1995年にポルシェデザインとの提携が解消されてしまったことがきっかけです。ヨットクラブやアクアタイマーなどの多くのスポーツラグジュアリーウォッチのデザインを担当していたこともあり、IWCなりのスポーツラグジュアリーデザインを生み出す必要があったためGSTシリーズは模索していたことがわかります。

4.IWCをつけてる人はこんな人!着用している芸能人5選。

IWCの時計は質実剛健で機能的な点が世界中で愛されています。

ここでは、IWCとはいったいどんな人が着用しているのか。着用芸能人・有名人の情報をまとめます。

4-1.アイドル 国分太一 ドッペルクロノ Ref.IW371319

アイドル 国分太一さんが着けているのはドッペルクロノ Ref.IW371319です。国分さんは時計愛好家で知られており、IWCのドッペルクロノだけではなくポルトギーゼ、スント、ロレックスなど複数の時計を所有しています。

Ref.IW371319はかつて軍用時計の製造を担ってきたIWCによるパイロットウォッチをベースにドッペルクロノグラフを搭載したモデルです。ドッペルとは二重の意味で、二重にクロノグラフ機能を行うスプリットセコンドクロノグラフをいいます。軟鉄製のインナーケースを使うことで耐磁性に優れており、実用性も高い時計です。

4-2.アイドル 木村拓哉 ポートフィノクロノグラフ Ref.IW391007

アイドル 木村拓哉さんが着けているのはポートフィノクロノグラフ Ref.IW391007です。木村さんは時計愛好家でロレックスやオメガ、Gショックなど複数の時計を着けています。

Ref.IW391007はイタリアリグーリア海に面するリゾート地がモチーフとなったポートフィノのクロノグラフ搭載モデルです。クラシックカーの運転席に見られるようなハンマー型のプッシュボタンや細身のリーフ針などクラシックな雰囲気が感じられるデザインにまとまっています。

4-3.女優 松嶋菜々子 ポルトギーゼクロノグラフ Ref.IW371445

女優 松嶋菜々子さんが着けているのはポルトギーゼクロノグラフ Ref.IW371445です。松嶋さんはメンズウォッチを着けているのを多く見られており、ジャガールクルトやブライトリング、Gショックなど幅広いブランドのメンズウォッチを着けています。

Ref.IW371445は懐中時計をルーツとする大型ムーブメントを搭載したポルトギーゼクロノグラフです。ミニッツレールには精密な目盛りを配しつつも段差をつけてシンプルに仕上げたインダイヤルなど、細かく華美な部分とシンプルな部分のメリハリが効いたデザインとなっています。

4-4.俳優 オーランド・ブルーム ビッグパイロットウォッチ プティ・プランス Ref.IW500916

俳優 オーランド・ブルームさんが着けているのはビッグパイロットウォッチ プティ・プランス Ref.IW500916です。オーランド・ブルームさんは時計愛好家で、ロレックスやパネライ、イギリス発のブレモンなどを着けています。

Ref.IW500916は自身もパイロットだったサン・テグ・ジュペリの代表作「星の王子さま」をモチーフとしており、ミッドナイトブルーの文字盤とベージュステッチのストラップが印象的なデザインとなっています。裏蓋には王子さまのエングレービングが施されています。パワーリザーブが7日間や軟鉄製のインナーケース使用による耐磁性のアップなど実用性も高いモデルです。

4-5.サッカー監督 ジョゼップ・グアルディオラ ビッグパイロットウォッチ Ref.IW500401

サッカー監督 ジョゼップ・グアルディオラさんが着けているのはビッグパイロットウォッチ Ref.IW500401です。グアルディオラさんはスポーツウォッチを中心に着けており、他にリシャール・ミルやシミエールの時計を着けているのが知られています。

Ref.IW500401は12時位置の三角形のインデックスやダイヤカットの時分針など、1940年代の初期のパイロットウォッチに忠実なデザインです。7日間のパワーリザーブを備えており、3時位置のインダイヤルで残量表示となっています。6時位置の日付表示や大きめのリューズなど実用的で使いやすいモデルです。

5.IWCの腕時計でオススメしたいモデル5選

では具体的にIWCのおすすめモデルを5本紹介していきたいと思います。

5-1.パイロットウォッチ クロノグラフ41 Ref.IW388102

パイロットウォッチクロノグラフ41 IW388102は12時位置の三角形のインデックスやダイヤカットの時分針など、伝統的なパイロットウォッチのデザインを受け継いでいるクロノグラフ搭載モデルです。これまでプティフランス(星の王子さま)でのみ展開されていた夜空のようなブルーの文字盤を採用しています。

ムーブメントは自社製Cal.69385を搭載。高級クロノグラフの代名詞ともいえるコラムホイールを採用しているのでボタン操作が軽快です。防水性は10気圧となっており、よりカジュアルに使いやすくなりました。EasX-CHANGEシステムを採用しており、ストラップ交換が簡単なので、日毎に替えて愉しめます。

5-2.ポルトギーゼクロノ Ref.IW371604

ポルトギーゼクロノ Ref.IW371604は懐中時計のムーブメントをベースにした歴史のあるシリーズで、大型ムーブメントを搭載しています。IW371604は自社製ムーブメントCal.69355 コラムホイール式を搭載しており、自社製ムーブメントにこだわりのあるIWCらしいモデルとなりました。

12時間積算計を排除した縦2つ目のデザインはベースとなったマリンクロノメーターを彷彿とさせます。インダイヤルは段差がついておりインデックスは5目盛り刻みですが、反対に外周のインデックスは細かく目盛りが付いており、メリハリの効いたデザインです。アラビアインデックスと丸いミニッツマーカーは植字で立体感があり、高級モデルらしい装いです。

5-3.アクアタイマー・クロノグラフ “エクスペディション・ジャック=イヴ・クストー” Ref.IW376805

アクアタイマー・クロノグラフ “エクスペディション・ジャック=イヴ・クストー” Ref.IW376805はIWCのダイバーズウォッチシリーズアクアタイマーをベースにした特別モデルです。海洋学者のジャック・イブ・クストーが1971年に行なった、ガラパゴス諸島への壮大な航海を記念するモデルで、裏蓋には彼の肖像画が刻印されています。

文字盤は海を思わせる深いブルーで、インデックスと針は夜行処理されているので視認性がしっかり確保されています。秒針とクロノ針だけはオレンジ色のため更に見やすくなっています。逆回転防止機能付きのインナーベゼルで潜っている時間を計測できる点や9時位置のヘリウムガスを逃がすバルブなど本格派の機能を備えたダイバーズモデルです。

5-4.ダヴィンチ パーペチュアルカレンダー クロノグラフ Ref.IW392103

ダヴィンチ パーペチュアルカレンダー クロノグラフ Ref.IW392103は1985年に発表されたダ・ヴィンチ パーペチュアルカレンダークロノグラフ Ref.3750-30を現代的なアレンジを加えて復刻したモデルです。デザインはRef.3570−30をベースにしており、12時位置のインダイヤルのムーンフェイズや9時位置の曜日表示、丸みを帯びたステップドベゼルなどRef.3570−30を彷彿とさせます。

Ref.IW392103は改良を加え、ムーンフェイズの精度は577.5年に一日分のズレを生じる程度です。クロノグラフ積算計は12時位置のインダイアルにまとめられています。さらにフライバック機能を備えており1回の操作でリセットと再スタートが可能です。

5-5.パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41・トップガン・セラタニウム® Ref.IW388106

パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41・トップガン・セラタニウム® Ref.IW388106は
アメリカ海軍の戦闘機戦術教育プログラムの愛称に由来したトップガンシリーズの2022年最新作です。IWCの受け継がれてきた伝統的なパイロットウォッチらしい機能美が特徴です。

ケースは2017年にIWCが開発したセラタニウムを使用しており、チタンとセラミックの長所を兼ね備えた素材です。焼成の過程で変化するメタリックなブラックを活かし、裏蓋もブラックな仕上げとなっており、時計全体をブラックにまとめています。インデックスと針にも夜行処理しつつブラックに仕上げてあるので、落ち着いた雰囲気の一本です。

まとめ

今回は、IWCとはいったいどんな時計ブランドなのかについてまとめました。

IWCとはアメリカのノウハウをスイスに持ち込みドイツのDNAも持ち合わせる、まさにハイブリッドなブランドといえます。近年では自社製ムーブメントでの展開も増え、以前の機械式時計最盛期のIWCに回帰するような動きも多く見られるので、こだわりの強いIWCの今後の新作に注目です。

店頭でIWCの時計を見た際にはぜひ一度手にとってみてください。

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