2024年11月18日
エルメスの人気レディース時計14選!廃盤や伝統を引き継ぐ逸品とは
世界三大ブランドの一つとして名高いエルメスは、1837年にパリで馬具工房として創業しました。馬具製作で培った卓越した技術を活かし、自社工場で丹精込めて作られる高品質なレザーアイテムは、多くの人々から高い評価を受け、長年にわたって愛され続けています。そして1920年代後半から、そのレザーの技術を活かしたラグジュアリーアイテムとして、時計の製造を開始したのです。
エルメスの時計コレクションは、ビジネスからプライベートまで幅広いシーンで活用できる多彩なラインナップを誇ります。流行に左右されない普遍的なデザインは、年齢を問わず愛用されている理由の一つでしょう。特に、エルメスを象徴するケリーバッグやシェーヌ・ダンクル、そしてブランドのイニシャル「H」をモチーフにしたモデルは、伝統を受け継ぐ逸品として高い人気を誇っています。
本記事では、これらの定番モデルに加え、現在は廃盤となった人気モデルもご紹介します。また、「エルメスの時計は恥ずかしい」という声や、安いと言われる価格、製品寿命についても解説していますので、参考にしていただければ幸いです。
目次
1.エルメスは時計専門のメーカーを設立
エルメスが時計販売を開始したのは1920年代後半、3代目社長エミール・エルメスの時代です。当時は懐中時計が主流であり、現在のような高い人気を誇るラグジュアリーアイテムに成長するまでには、長い道のりを要しています。
本格的な時計製造への転換点となったのは、1978年のことです。それまで外注していたムーブメントの製造を自社で手掛けるため、時計産業の中心地であるスイスのビエンヌに「ラ・モントル・エルメス」を設立しました。さらに2003年には、高級ムーブメント製造で知られるヴォーシェ・パルミジャーニ社との契約を締結し、時計製造における技術力を一層強化しています。
このように、エルメスは独自の時計専門メーカーを設立し、着実に技術革新を重ねてきました。その結果、他のラグジュアリーブランドとの差別化に成功し、時計メーカーとしての確固たる地位を確立したのです。
2.エルメスの時計の魅力とは?
エルメスの時計には、長年築き上げてきた歴史と、伝統に裏打ちされた独自の魅力があります。他のブランドでは決して味わうことのできない、エルメスならではの特徴をもっているのです。以下では、特に注目すべき、エルメスの時計の魅力を4つにわけて解説します。
2-1.厳選された最高品質のレザーを使用
エルメスといえば、最高品質のレザーを連想される方も多いことでしょう。時計のストラップには、主に牛革の最上層部分から作られるフルグレインレザーが使用されています。
この素材は、皮本来のシボや繊維の質感を残しながら、職人が時間をかけて丹念に仕上げた希少価値の高い逸品となっています。使い込むほどに独特の艶としなやかさが増し、優れた耐久性も特徴の一つです。
エルメスでは、フルグレインレザーに加え、クロコダイルやリザードなどのエキゾチックレザーも展開しています。このような高級素材を巧みに扱える技術は、馬具工房として創業以来、最高品質の素材へのこだわりを貫いてきた歴史に裏付けられています。また、ストラップに施された熟練職人による緻密なステッチワークも、エルメスの時計が持つ大きな魅力の一つといえるでしょう。
2-2.ヒット商品に着想を得たデザインを採用
エルメスの時計コレクションの大きな特徴として、同社の名品からインスピレーションを得たデザインの採用が挙げられます。その代表例が、シェーヌ・ダンクルとケリーバッグをモチーフにした時計モデルです。
シェーヌ・ダンクルは船の錨のチェーンを意味し、ブレスレットやネックレスなどのアクセサリーとして高い人気を誇るデザインを、時計のケースに巧みに取り入れてるのです。また、モナコ王妃が愛用したことでも知られる、ケリーバッグをモチーフにした時計も注目を集めています。このモデルは、カデナの形をしたケースと、ターンロック式の金具が付属したストラップの斬新なデザインが採用されています。
こうしたエルメスの名品をモチーフにした時計は、ブランドファンから絶大な支持を得ています。特に、入手困難とされるシェーヌ・ダンクルやケリーバッグのエッセンスを、時計という形で楽しめることは、多くの方にとって魅力的な選択肢となっているでしょう。
2-3.顧客ファーストを守り続ける姿勢
エルメスの時計の裏面には、ほとんどの製品にブランドを象徴するロゴマークが刻印されています。このロゴには、人が乗っていない馬車と、それを導く従者の姿が描かれており、そこには深い意味が込められているのです。馬車に乗客がいないのは、「エルメスは最高の馬車を用意しますが、それを使いこなすのはお客様ご自身です」という、ブランドの精神を表現しています。
このロゴに込められた思いは、エルメスが顧客を第一に考え、その姿勢を長年にわたり貫いてきたことを象徴しています。つまり、エルメスの製品はあくまでもお客様のためのものであり、主役はお客様自身であるという考えが、時計づくりにも脈々と受け継がれているのです。このような顧客本位の姿勢こそが、エルメスが世界中の人々から愛され続ける理由の一つとなっています。
2-4.使う年齢層や流行にとらわれない
エルメスは時計に限らず、すべてのアイテムにおいて、流行に左右されない普遍的なデザインを追求しています。その上品さは年齢を問わず多くの人々に愛され、幅広い世代の顧客に選ばれる所以です。また、エルメスならではの気品の高さは、定期的なメンテナンスを行うことで長く愛用できる価値を持っています。
3.エルメスの人気レディース時計16選
エルメスのレディース時計は、洗練されたデザインと品質の高さで知られ、幅広いラインナップが特徴となっています。ビジネスシーンでの着用はもちろん、カジュアルなプライベートまで、様々な場面で活用できる魅力を備えているのです。
ここでは、数多く展開されているレディース時計の中から、特に人気の高いモデル16点について、それぞれのデザインの特徴や、おすすめの使用シーン、魅力的なポイントなどを解説します。
3-1.クリッパー(廃盤)
エルメスの多くのアイテムは、馬具や船のいかりのチェーン(シェーヌダンクル)など、実用的な物から着想を得たデザインが特徴となっています。その代表例であるクリッパーは、19世紀の大型帆船から名前を取っており、帆の力で航行する優美な船をモチーフにしています。
40mmという大きめの円形フェイスは、帆船の舷窓をイメージして制作されました。文字盤にはアラビア数字が採用されており、それぞれの数字が外側に向かって配置されている独特なデザインが特徴です。また、ブレスレット部分には、エルメスを象徴するH文字が巧みに組み込まれています。
クリッパーには、防水機能やストップウォッチ機能を備えたモデルも展開されていたため、日常使いからアウトドアまで幅広い場面で活用できる実用的な時計でした。しかし、1981年に発表されたレディースウォッチとして長年愛され続けてきましたが、2018年に惜しまれながら廃盤となっています。現在では新品の入手は困難となっていますが、中古市場では取引が見られるため、購入を検討される方は探してみる価値があるでしょう。
3-2.Hウォッチ
出典:Hermès
エルメスのブランドイメージを象徴する時計として、Hウォッチは多くの人々に親しまれています。ケースには、Hermèsの頭文字であるHの文字が印象的にあしらわれており、一目でエルメスの時計と分かる特徴的なデザインとなっています。Hの文字をかたどったケースは、手首に自然と馴染むよう緻密に設計されているため、エルメスブランドを主張しすぎることなく上品な印象を与えることも魅力です。
ベルトの展開も豊富で、上質なレザーやクロコダイル、洗練されたステンレススチールなど、様々な素材から選ぶことができます。特に、手首を二周するドゥブルトゥールは、個性的なデザインとして注目を集めています。また、シルバーやゴールド、さらにはダイヤモンドで装飾されたモデルまで、4種類のサイズと共に多様な展開があることから、それぞれの好みに合わせた選択が可能です。
このような多彩なバリエーションにより、ビジネスからプライベートまで幅広いシーンで活用できることから、複数所有して使い分ける方も少なくありません。特にシンプルなモデルは、ビジネスシーンでも違和感なく着用でき、年齢を問わず愛用されています。
3-3.Hウォッチ ロンド
フランス語で「円」を意味する「ロンド」という名前を持つHウォッチ ロンドは、通常のHウォッチとは異なる魅力を持つモデルです。従来のHウォッチと同様に、ケースにはエルメスを象徴するHの文字が配され、レザーやステンレススチールなど豊富なベルトバリエーションを誇っています。
しかし、最大の特徴は円形の文字盤にあり、この丸みを帯びたデザインによって、従来のHウォッチより柔らかな印象を醸し出しています。さらに、文字盤には数字ごとに直線が施されており、この独創的な区切りによって視認性が格段に向上しました。このような実用的な特徴を備えていることから、特にビジネスシーンでの使用に適したモデルとなっています。
3-4.アルソー
出典:Hermès
1978年、エルメスで初めての腕時計として誕生したアルソーは、デザイナーのアンリ・ドリニーによって手がけられました。馬具の「あぶみ」からインスピレーションを得たこのモデルは、丸形のケースに特徴的な数字を配しており、その流れるような文字デザインは馬のたてがみがなびく姿を連想させます。
45年以上の歴史を持つアルソーは、現在も高い人気を保ち続けています。2020年には新たにスケルトンモデルが発表され、文字盤の中央に配置されたスケルトンのムーブメントが注目を浴びました。この斬新なデザインは、メンズからも注目を集めており、さらなる盛り上がりを見せています。
3-5.ケリー ウォッチ
エルメスのレディースウォッチの中でも、1976年に誕生したケリーウォッチは、独創的なデザインで多くの人々を魅了しています。最大の特徴は、ベルトと時計部分を自由に着脱できる構造にあり、ベルトはブレスレットとして、時計部分はバッグのチャームなどとして、それぞれ単独で楽しむことが可能です。
ケリーバッグの意匠を継承したこの時計は、カデナをモチーフにした時計部分と、それを装着するためにベルトに設置された金具が特徴となっています。ベルトに時計を装着した際、時計部分が優雅に揺れ動く姿は、このモデルならではの魅力です。様々な素材のバリエーションに加え、ベルトが一周巻きのシンプルトゥールと二周巻きのドゥブルトゥールが展開されており、ケリーバッグの世界観を腕元で表現できる特別なアイテムとなっています。
3-6.スリム ドゥ エルメス
出典:Hermès
フランス人デザイナーのフィリップ・アペロワによって手がけられたスリム ドゥ エルメスは、2015年の発表以来、洗練された美しさで多くの人々を魅了しています。丸みを帯びたケースと、スリットが入った独特の書体による数字が調和し、シンプルながらもエレガントな雰囲気を醸し出しています。
このモデルの特徴は、控えめながら品格のある佇まいです。エルメスのブランドを強調しすぎない繊細なデザインは、さりげない高級感を求める方におすすめです。また、洋服やアクセサリーを引き立てながらも、時計自体の存在感も失わない絶妙なバランスを実現しているため、ファッションとの調和を重視する方にも適しています。
3-7.メドール(廃盤)
個性的なデザインで知られるメドールは、エルメスの中でも特徴的な時計として多くのファンを魅了してきましたが、2024年11月現在では廃盤となっています。ベルトと時計部分には、エルメスが展開する犬の首輪からインスピレーションを得たスタッズ(ピラミッド型の装飾)が施され、パンクテイストのブレスレットを思わせる大胆なデザインを楽しめます。
時計部分の仕掛けも独創的で、側面のリューズを押すと四角いケースが姿を現す仕様となっています。文字盤には細かい数字の記載がないことから、カジュアルなファッションや普段使いに最適といえるでしょう。また、アクセサリー感覚で楽しめることも、このモデルの魅力の一つです。
現在は中古市場で取引が行われ、様々なカラーバリエーションやベルト素材の中から、自分好みの一本と出会える可能性が広がっています。
3-8.ケープコッド
出典:Hermès
デザイナーのアンリ・ドリニーが手がけ、1991年に発表されたケープコッドは、エルメスの時計コレクションに新たな魅力を加えました。正方形の文字盤を持つこの時計は、同社のアクセサリーとして人気の高いシェーヌダンクルをケースのモチーフとし、アメリカのケープコッド岬の豊かな風景からインスピレーションを得ています。
このモデルは、エルメス初となる2重巻きベルト(ドゥブルトゥール)を採用したことでも大きな注目を集めました。Hの文字やケリーバッグモデルなど、エルメスの代表的なアイコンを前面に押し出すのではなく、シェーヌダンクルのデザインやドゥブルトゥールの革新性によって、ブランドの世界観を絶妙なバランスで表現しています。そのため、エルメスの持つ洗練された魅力を控えめに楽しみたい方にとって、理想的な一本となるでしょう。
3-9.ナンタケット
出典:Hermès
エルメスは1991年、ケープコッドと同じくシェーヌダンクルをケースのデザインに取り入れたナンタケットを発表しました。このモデルは一見すると、ケープコッドに似た印象を与えますが、文字盤の形状に大きな違いがあります。
ケープコッドが正方形の文字盤を採用しているのに対し、ナンタケットは長方形の文字盤を採用しています。この洗練された長方形のフォルムにより、ナンタケットはより優雅で品のある雰囲気を醸し出しており、コンパクトサイズの腕時計をお探しの方に特におすすめのモデルです。
3-10.アーネ
エルメスの腕時計コレクションの中でも、アーネは独特の構造を持つモデルとして知られています。その最大の特徴は、ケースがブレスレットの中に美しく埋め込まれているデザインです。高級馬具をモチーフにデザインされたこのモデルには、レザー素材を得意とするエルメスのこだわりと伝統が色濃く表れています。
ブレスレットに丁寧に施された職人技による繊細なステッチからは、確かな技術と美意識を感じ取ることができます。さらに、視認性に優れた丸型のケースは、ビジネスシーンからプライベートまで幅広い場面で活用できる実用性を持ち合わせています。ブレスレットのカラーを変えることで印象が大きく変化するため、ぜひお好みの色合いを探してみてはいかがでしょうか。
3-11.ロケ(廃盤)
エルメスは1993年、バングルウォッチとしてロケを発表しました。このモデルはバングルの一部に時計を巧みに配置し、装飾品と時計の両方の魅力を兼ね備えた作品となっています。ロケの特徴は、多彩な素材とデザインによるバリエーションの豊かさにあり、レザーをはじめ、七宝焼きや陶器、ゴールドなど、さまざまな素材が採用されてきました。
現在は廃盤となっているものの、中古市場では多彩なモデルが取引され、コレクターからも高い人気を集めています。また、バングル式ならではのワンタッチ着脱が可能な構造により、日常のアクセサリーとしても気軽に楽しむことができます。
3-12.ラリー
カーレースのトラックからインスピレーションを受けたケースデザインと、アラビアンインデックスという独特なフォントの数字を組み合わせた、エルメスのラリーは個性的な魅力を放っています。6時の位置にスモールセコンド(小秒針)を配置したモデルと、シンプルな通常モデルの2種類が用意されているのも特徴的です。
ブレスレットには、エルメスならではの厳選されたレザー素材を使用したタイプと、ブランドのシンボルであるHの文字をモチーフにしたメタルタイプが展開されています。シンプルながら上品な印象により、ビジネスシーンでも違和感なく使用できる腕時計となっています。
3-13.タンデム(廃盤)
現在は廃盤となっているタンデムは、長方形のケースが特徴の気品高い腕時計です。ベルトとケースの横幅がほぼ同一のデザインにより、美しい一体感が生まれ、手首をすっきりと見せる効果があります。エルメスの頭文字「H」をモチーフにしたケースには緩やかな傾斜が施され、手に自然と溶け込むような装着感を実現しています。
また、光が反射すると、ケースの上部と下部が強調されるような仕様も大きな魅力です。シンプルでありながらエルメスの気品を感じられるタンデムは、フォーマルな式典やパーティーシーンなどで活躍する腕時計です。
3-14.セリエ
エルメスのセリエは、丸型ケースのベゼル部分に施された繊細なステッチ模様と、ダイヤル中央のセリエコインが上品なクラシカルさを醸し出しています。文字盤のアラビア数字にも洗練された気品が漂い、全体の雰囲気を引き立てているのが特徴です。
ラウンドケースとセリエコインには、シルバーやゴールド、そしてブレスレットにはレザーやステンレススチールなど、多彩な素材の組み合わせが用意されており、それぞれが異なる魅力を放っています。近年人気の高まっているヴィンテージテイストも備えているため、クラシカルな雰囲気とヴィンテージな要素を求める方におすすめのモデルです。
4.エルメスの時計は恥ずかしい?
エルメスは独自の時計製造を実現するため、ムーブメントから一貫した生産体制を整えた自社工場を設立しました。その結果、エルメスの時計は高い人気を誇るラグジュアリーアイテムへと成長を遂げています。
普遍的なデザインと卓越した品質により、多くの人々から支持を集めているエルメスの時計ですが、一部では「エルメスの時計は恥ずかしい」という評価も耳にします。このような評価が生まれた背景や、その妥当性について検証していきます。
4-1.理由①発売当初は一部を外注していた
エルメスの時計製造販売は1920年代後半に始まり、1978年から本格的な販売展開へと移行しました。エルメスは販売開始から長きにわたり、ムーブメントの一部を外部の専門メーカーに委託していた時期があったのです。そのような背景から、一部では純粋なエルメス製ではないため、エルメスの時計は恥ずかしいという批判の声があがったのです。
しかし、時代とともに状況は変わっているといえます。エルメスは、2003年にはムーブメント製造会社と契約を結び、より本格的な製造体制を構築したためです。現在では、エルメス独自の高度な製造技術と品質管理体制が確立されているため、かつての批判は過去のものとなっているでしょう。
4-2.理由②高級バッグのイメージが強い
エルメスといえば、バーキンやケリーバッグに代表される高級バッグのイメージが強く、これらのレザーアイテムは特に高い人気を誇っています。他にも、カレ(スカーフ)やアクセサリー、靴など、多彩なラグジュアリーアイテムを展開していますが、世間一般では高級バッグのブランドとして認識される傾向にあります。
そのため、時計は高級バッグと比べて知名度が低く、所有している人も少ないと感じられることから、着用を躊躇する方もいるようです。しかし、レザーバッグが高額で入手困難なアイテムであることと、時計の品質は全く別の問題といえるのです。ブランドについての認識は人それぞれで、イメージだけで判断されてしまうこともありますが、それは時計業界に限らず避けられない現象かもしれません。
4-3.エルメスの時計は伝統がつまった逸品
エルメスの時計は、その歴史と伝統が凝縮された逸品です。高級バッグのイメージが強いエルメスですが、時計製造においても妥協のない高い品質を追求し、専門の自社工場で独自の価値を持つ製品を生み出しています。
時計に対する「恥ずかしい」という感情は、ブランドの本質を深く理解していない方からの声が多いように思われます。エルメスが顧客に払う敬意と同様に、その製品の真価を理解する顧客にとって、そのような感情は無縁のものでしょう。
さらにエルメスは、メゾンの中でいち早くアップルウォッチとのコラボレーションを果たし、高品質なレザーバンドを提供することで話題を呼びました。このことは、伝統的な職人技術を守りながら、現代のニーズに応える柔軟な姿勢を示しています。
このように、普遍的な価値を持つデザインと、現代的なアプローチを両立させることで、エルメスは高級ブランドとしての価値をさらに高めています。このような伝統と革新のバランスを保つ姿勢により、エルメスは今後も最高級ブランドとして、価値ある時計を生み出していくことでしょう。
5.エルメスの時計はなぜ安い?
エルメスの時計には、定価が100万円を超えるモデルもありますが、40万円台から60万円台の価格帯の製品も多く展開されています。高級時計の相場から見れば決して安価とはいえませんが、バーキンやケリーといった人気レザーバッグの価格と比較すると、比較的手の届きやすい印象を受けるかもしれません。
このような価格設定が可能な理由として、ムーブメントから自社一貫生産による外注費の抑制や、レザーストラップの自社調達による経費削減が挙げられます。また近年は、機械式からクオーツ式を採用したモデルが増えていることも、価格を抑える要因となっているでしょう。
バーキンやケリーは定価が100万円を超え、入手困難なことから中古市場ではさらに高値で取引されています。そのため、エルメスの製品は手が届かないと考える方も多いのではないでしょうか。そんな方にとって、時計をファーストエルメスに選び、手元からエルメス商品を取り入れることは魅力的な選択肢となるかもしれません。
さらに、中古市場では希少な廃盤品を含め、より手頃な価格で取引されているアイテムも存在します。もし、欲しいモデルが決まっていたり、すぐに手元に置きたいと思っていたりする場合は中古市場を利用するという選択肢もあります。ただし、中古市場では偽物も出回っているため、ブランド品に精通している専門店を利用すると安心です。
6.エルメスの時計の寿命はどれくらい?
エルメスの時計に適切なメンテナンスを行えば、その寿命は20〜30年にも及ぶといわれています。エルメスの公式ホームページによると、機械式モデル(自動巻)は3〜5年、クオーツ式では少なくとも5年に1回のメンテナンスが推奨されています。クオーツ時計は電池で作動する仕組みのため、使用頻度が低い場合でも定期的なメンテナンスが欠かせません。
クオーツ式のメンテナンスでは、主にオーバーホールが実施されます。オーバーホールでは、ムーブメントを分解して注油や調整、必要に応じて修理などを行い、時計の精度を保つ重要な作業となっています。このような定期的な点検をすることで、時計は正確な時を刻み続け、製品寿命を大きく延ばすことが可能です。
7.エルメスの時計は魅力的なアイテムが豊富
エルメスは高品質のレザーストラップを採用し、伝統的なケリーバッグやシェーヌ・ダンクルのモチーフを取り入れた時計を展開しています。長年培ってきた革細工の技術と伝統が、一つひとつの時計に息づいているのです。多くのモデルでは、ケースの裏にエルメスのロゴが丁寧に刻印されており、これは顧客を大切にする姿勢の表れといえます。
エルメスの時計の魅力は、時代を超えて愛される普遍的なデザインにもあります。流行に左右されることなく、長く愛用できる逸品として認知されているのです。また、豊富なラインナップとなっているため、フォーマルからカジュアルまで、様々な場面で活躍する一本が見つかることでしょう。
定期的なメンテナンスを行うことで、末永く愛用できる自分だけの一本として、エルメスの時計は確かな価値を持っています。