2025年2月20日
【保存版】エルメスのバーキンの買い方を徹底解説!ルールや正しい買い方を知って「売ってくれない」を解決!

エルメスの直営店で、バーキンの購入をお願いしたことはありますか?多くの方が、最初は戸惑いを感じるかもしれません。店頭での直接的なお願いでは、なかなか購入に結びつかないことが一般的だからです。
しかし、バーキンは決して手の届かない存在ではありません。エルメスには、独自の販売方針やルールが存在します。これらを理解し、適切なアプローチを選ぶことで、バーキン購入の可能性は大きく広がります。
この記事では、バーキンの具体的な買い方を紹介するとともに、エルメスの30分ルールとは何か、バーキンを売ってくれない理由なども解説します。これらの情報が、あなたが自分に合った買い方でバーキンを入手される際の参考となれば幸いです。
目次
1.エルメスのバーキンはが買えないのはなぜ?4つの理由
出典:Hermès
エルメスの数あるバッグの中でも、バーキンはひときわ高い人気を誇ります。その希少性ゆえ、手に入れるのは非常に困難な状況となっています。
その状況を物語るように、エルメスの直営店でバーキンを目にすることは稀です。いつ入荷があるかという情報も公開されておらず、出会えるかどうかはまさに運次第と言えるでしょう。さらに、幸運にも入荷があったとしても、それが自分の希望するカラーやサイズであるとは限りません。常に品薄状態が続いているため、エルメスの店舗にふらりと立ち寄って購入できる可能性は極めて低いのが現状です。
ここでは、エルメスのバーキンが買えない理由を4つご紹介していきます!
1-1.需要と供給のバランスが取れていない
バーキンが「買えない」大きな要因は、需要と供給のバランスが著しく崩れていることにあります。この状況について、まず供給側の特徴から見ていきましょう。
エルメスのものづくりは、徹底的な品質へのこだわりに貫かれています。バーキンの制作には、最高級の素材を厳選することから始まり、熟練した職人が一つひとつ丁寧に手作業で仕上げていきます。このこだわりは、老舗タンナーのデュプイ社を傘下に収めたことからも明らかです。また、職人の養成にも力を入れており、独自の育成施設を設けるなど、品質管理への徹底ぶりが伺えます。
このような製造工程は、必然的に時間を要します。一つのバーキンを作り上げるまでには、素材の選定から最終的な仕上げまで、膨大な時間と手間がかかるのです。エルメスは、この時間のかかる製造工程を、決して簡略化することはありません。
一方で、世界中からの需要は供給をはるかに上回っています。セレブリティや芸能人はもちろん、ファッション愛好家から投資目的の購入者まで、バーキンを求める声は途切れることがありません。このように、時間をかけた丁寧な製造による限られた供給と、世界中から寄せられる圧倒的な需要のアンバランスが、バーキンを「買えない」状況を生んでいるのです。
1-2.転売屋の存在
バーキンが「買えない」状況をさらに深刻にしているのが、転売目的の購入者の存在です。バーキンの特徴的な点として、中古市場での取引価格が新品の定価を大きく上回ることが挙げられます。この価格差に着目した転売業者が、利益を求めて購入に殺到しているのです。
例えば、直営店で購入できた場合と中古市場での価格を比較すると、人気のモデルでは1.5倍から2倍以上の価格差が生じることも珍しくありません。この利益率の高さが、転売目的の購入者を引き寄せる要因となっています。
スニーカーやゲーム機器など、人気商品には転売目的の購入者が存在するのは世の常といえるかもしれません。しかし、バーキンの場合、もともとの供給数が極めて限られている中で、一般の顧客にとって入手の機会をさらに困難なものとしているのです。
1-3.資産としての高い需要
バーキンが「買えない」理由として見逃せないのが、投資対象としての側面です。先ほど触れた中古市場での高値取引は、バーキンが単なるバッグ以上の価値を持つことを示しています。
特に注目すべきは、その資産価値の安定性と上昇傾向です。ベーシックカラーや定番サイズのバーキン、さらにアリゲーターやクロコダイルといった希少な素材を使用したモデルは、時間の経過とともに価値が上がることも珍しくありません。
この価値の上昇背景には、エルメスの定期的な価格改定も影響しています。新品の定価が段階的に引き上げられることで、中古市場の価格もそれに連動して上昇する傾向にあるのです。
このように、バーキンは「使用するバッグ」としてだけでなく、「資産として保有する対象」としても高い需要があります。美しい状態で保管されたバーキンは、プレミアム商品としての価値を維持し、場合によってはさらなる価値の上昇も期待できるのです。そのため、実際に使用することを目的としない投資家からの需要も加わり、バーキンの入手はより困難になっています。
1-4.ブランド戦略
エルメスは、バーキン一つを制作するにあたり、素材の選定から職人の手作業による仕上げまで、徹底的に品質にこだわっています。しかし、高まる需要に応えるために製造ラインを増設したり、職人を大量に増員したりすることはありません。これは、エルメスというブランドが持つ不変の姿勢であり、巧妙なブランド戦略であるとも言えます。
意図的に供給を絞ることで希少性を高め、「簡単には手に入らない」という状況を作り出していると解釈することもできるのです。高い需要を維持し続けることで、バーキンの価値はさらに高まり、それが人々の購買意欲を刺激し、結果として「買えない」状況が生まれているのです。
また、エルメスは孤高のブランドとしての地位を確立しています。世界三大ブランドの一つであるルイ・ヴィトンは、コングロマリットとして知られるLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)に属しています。LVMHの傘下には、数多くの有名ブランドが存在します。かつてエルメスも、ルイ・ヴィトンからコングロマリットへの参加を打診されたことがありましたが、これを拒否しています。
コングロマリットに参画すれば、経営資源の共有やスケールメリットといった恩恵を受けられます。しかし、エルメスはあえてその道を選ばず、独立性を維持することで独自のブランド価値を磨き上げてきたのです。この孤高の姿勢もまた、エルメスのブランド戦略を語る上で欠かせない要素と言えるでしょう。
2.エルメスはバーキンを売ってくれない?
ここまで、バーキンが「買えない」理由について解説してきましたが、その一方で「バーキンは売ってくれない」という声も耳にします。その背景には、エルメスが顧客との信頼関係を非常に重視するブランドであることがあります。さらに、エルメスには独自のルールが存在し、新規顧客にはなかなか手が届きにくい仕組みになっていることが挙げられます。
バーキンを手に入れるためには、なぜエルメスが「売ってくれない」のか、その仕組みを理解しておく必要があるでしょう。
3.エルメスでバーキンを買うときの3つのルール
出典:Hermès
バーキンを手に入れるためには、エルメス独自のルールを理解しておくことが重要です。ルールを把握していれば、店舗に足を運んだ際にも自信を持って対応でき、効率的にバーキンを手にする確率を高められるでしょう。以下では、特に重要な3つのポイントについて解説します。
3-1.30分ルール
エルメスには、公式にされているわけではありませんが、「30分ルール」と呼ばれる暗黙のルールが存在すると言われています。これには、主に2つの意味合いがあります。
1つ目は、幸運にもエルメスの直営店でバーキンを紹介された場合、30分以内に購入の意思を示す必要があるという点です。バーキンは非常に人気が高く、購入を待ち望んでいる顧客が大勢いるため、決断に時間をかけすぎると他の方に購入の機会が移ってしまう可能性があります。また、迅速な意思決定は、店舗の営業活動にも良い影響を与えます。せっかく巡り会えたチャンスに心が浮き立つ気持ちは理解できますが、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。
2つ目は、エルメスの直営店に来店してから30分以内に、スタッフに対してバーキンの購入意思があることを伝えるという点です。探しているサイズ、カラー、素材などを具体的に伝えることで、スタッフとの意思疎通がスムーズになります。ただし、あまり細かく希望を伝えすぎると、かえって紹介してもらえる可能性が低くなることもあるため、最初はサイズ指定などを控えた方が良いかもしれません。もしスタッフから「現在、在庫はございません」と伝えられた場合は、素直に引き下がり、愛想良く退店しましょう。また、入店後すぐに在庫の有無を尋ねてしまうと、転売目的の顧客と疑われる可能性もあるため、あくまで自然に振る舞うことが大切です。
この2つの「30分ルール」は、エルメスが公式に定めたものではありませんが、気持ち良く買い物を楽しむ上で重要な心構えと言えるでしょう。
3-2.顧客制度
エルメスには、店舗に自由に立ち寄る「フリー」の顧客と、特定のスタッフが担当として付く「顧客」が存在します。エルメスは、自社の製品を長く愛用し大切にしてくれる顧客、そして継続的に製品を購入してくれる顧客を非常に大切にします。これは、ブランドを存続させる上で当然のことと言えますが、エルメスにおいては特に顕著に表れているのです。
顧客になるためには、特定の店舗に何度も足を運び、スタッフとの関係性を築く努力をしたり、エルメスの様々なアイテムを長期間にわたって購入し続けたりといった方法があります。しかし、明確に「こうすれば顧客になれる」という基準は公表されていません。エルメスはこのような顧客制度を設けることで顧客を線引きし、ブランド価値の維持・向上を図っているのです。
バーキンは、優先的に顧客に対して販売される傾向にあります。そのため、在庫が残った場合にのみフリーの顧客に販売されることになり、これが「売ってくれない」という状況に繋がっていると考えられます。実績のないフリーの顧客には販売しないという姿勢を取っているのです。
この顧客制度は、エルメスのルールとして非常に重要なポイントであり、バーキンを手に入れることの難しさを示しています。
3-3.購入制限
エルメスのバーキンには、年間で購入できる個数に制限が設けられています。その上限は、原則として年間2個までと定められているのです。この購入制限は、バーキンの希少性を維持すること、需要と供給のバランスを保つこと、そして転売行為を抑制することを目的としています。
フリーの顧客が年間2個のバーキンを購入するのは容易ではありませんが、この制限について知っておくことは重要です。なお、この購入制限はエルメスの直営店のみに適用されるルールであり、中古品や並行輸入品の購入は含まれませんのでご安心ください。富裕層の中には、中古市場などを活用して年間2個以上のバーキンを入手している方もいると考えられます。
4.エルメスのバーキンの買い方
ここまで、エルメス独自のルールや、バーキンの希少性の高さ、「買えない」「売ってくれない」といった状況について解説してきました。それでは、いよいよバーキンの具体的な買い方について見ていきましょう。
ここでは、まずエルメスの直営店でバーキンを購入する方法をご紹介します。バーキンを手に入れるまでの道のりは長く感じられるかもしれませんが、幸運に恵まれ、タイミングによっては購入できる可能性も決してゼロではありません。
5-1.エルパトする
「エルパト」とは、エルメスパトロールを略した言葉で、エルメスの店舗をいくつも巡回することを指します。これもエルメスが公式に定めたものではなく、顧客の間で自然発生的に生まれた通称です。
フリーで販売されるバーキンは、いつ、どの店舗に入荷されるか全くわかりません。そのため、複数の店舗を頻繁に巡り、バーキンの在庫状況を直接確認していくのが「エルパト」という方法です。エルパトは地道な作業であり、多くの時間と労力を必要とします。根気強さが求められるでしょう。
また、入店後すぐにスタッフに在庫の有無を尋ねると、転売目的の顧客と疑われてしまう可能性もあるため、あくまで自然なタイミングで確認するように心がけましょう。
4-1-1.バーキンを買いやすい店舗は?
日本国内には30店舗弱のエルメス店舗がありますが、その中で特にバーキンを購入しやすい店舗に関する情報は、公式には一切公開されていません。そのため、どの店舗にバーキンが入荷し、フリーで販売されたかといった情報は、SNSなどを通じて個人が発信する情報から収集するしかありません。ただし、バーキンをフリーで購入できた人が積極的にSNSで情報を発信するとは限らないため、店舗ごとの具体的な確率を算出することは困難です。
一般的には、都心に位置する大型店舗の方が、地方の小規模店舗よりもバーキンの入荷数が多いのではないかと考えられています。したがって、規模の大きな店舗や都心部の店舗を中心に「エルパト」を行うことで、バーキンに出会える可能性が高まるかもしれません。
ただし、都心や大都市に位置する店舗では、いつでも自由に入店できるとは限りません。予約制を導入している店舗もあるため、事前に各店舗の情報を確認しておくことが重要です。
4-2.エルメスの直営店でスタッフとの信頼関係を築く
エルメスのブランド経営において、顧客との関係性は最も重視される要素の一つです。そのため、「エルパト」を行う上で、店舗のスタッフと積極的にコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことは欠かせません。ただ単に定期的に店舗を巡回するだけでは、なかなかバーキンを紹介してもらうことは難しいでしょう。
バーキンの購入を希望するのであれば、積極的にスタッフとコミュニケーションを図り、良好な信頼関係を築くことが重要です。特に、スタッフとの会話では、エルメスの商品や歴史への関心、ブランドの世界観への理解を自然な形で示していくことが効果的です。ただし、バーキンの購入を強調しすぎることは逆効果となる可能性もあります。
コミュニケーション能力が高い人にとっては、有利な要素となるかもしれません。しかし、エルメスの長期的な関係構築を目指す姿勢が、結果的にバーキン購入への近道となるでしょう。
4-3.エルメスの直営店で実績を作る
バーキン購入への道筋として、エルメスでの購入実績を積み重ねていく方法があります。この方法は、特にスタッフとの積極的なコミュニケーションが苦手な方や、自然な会話のタイミングがつかめない方にとって、有効な選択肢となる可能性があります。ただし、エルメスの「顧客」になることを目指すものであり、数年から10年といった長い年月を要することも覚悟しなければなりません。
実績を作るとは、具体的にはバーキン以外のエルメス製品の購入履歴を増やすことを指します。エルメスの小物や食器、スカーフなどを少しずつ、長期間にわたって購入していくことで、徐々に購入履歴を積み上げていきます。その過程で、担当のスタッフが付くことを目指すのです。
しかし、この方法は必ずしも「顧客」になれるとは限りません。どれだけ購入実績を積んだとしても、エルメス側がブランドイメージにそぐわない人物だと判断した場合、担当スタッフが付くことはないでしょう。
そのため、確実な方法とは言えず、純粋にエルメスの他の商品も欲しいという方であれば問題ありませんが、時間的・金銭的なリスクが大きくなる可能性があります。ご自身の予算や目的に照らし合わせて、慎重に検討する必要があります。
5.日本の直営店以外でのバーキンの買い方
出典:Hermès
ここまで、エルメスの直営店でバーキンを手に入れるには、タイミングや運、地道な努力、そして長い年月が必要となることを解説してきました。しかし、エルメス製品を継続的に購入する予定がない方や、根気強く「エルパト」に時間を費やすことが難しい方もいらっしゃるでしょう。
そこで、おすすめしたいのが、エルメスの直営店以外でバーキンを購入する方法です。以下にご紹介する方法は、直営店で購入するよりもハードルが比較的低いことが特徴です。ただし、デメリットとして、一般的に定価よりも高額になる傾向があります。この点を十分に理解した上で、ご自身に適した購入方法をお選びいただければと思います。
5-1.中古販売店を利用する
エルメスのバーキンは、直営店以外にも中古販売店で取り扱われています。中古販売店では、豊富なラインナップの中から自分の好みのバーキンを選ぶことができ、店舗に足を運べばその場で購入することも可能です。直営店で購入する際の苦労を考えると、その手軽さに大きな魅力を感じる方もいるでしょう。
すぐに入手できるというメリットがある一方で、価格が定価を上回る場合があるという点がデメリットとして挙げられます。バーキンは非常に需要の高いアイテムであるため、定価以上の価格でも購入を希望する人が少なくありません。その点を許容できるのであれば、中古販売店を利用することで、希望するサイズやカラーのバーキンを手に入れることができる可能性が高まります。
ただし、中古販売店も様々であるため、慎重に選ぶ必要があります。ブランド品を専門に扱う中古販売店であれば、専門の鑑定士が在籍しており、商品の真贋(しんがん)を厳しくチェックしているため、偽物が販売される可能性は低いと言えます。しかし、ブランド品以外にも様々な商品を取り扱う中古販売店や、ネットオークション、フリマアプリなどを利用する場合は、偽物が紛れ込んでいる可能性も否定できません。
最近の偽物は非常に巧妙に作られているため、個人で真贋を見抜くことは困難になっています。そのため、出品者の評価や実績などを注意深く調べることが重要であり、ある程度のリスクを伴うことを覚悟しておく必要があります。
5-2.海外で購入する
エルメスは世界中で展開されているブランドであり、海外でバーキンを手に入れるという選択肢もあります。特に、エルメス製品の多くが製造されているフランスをはじめとするヨーロッパ圏では、日本の直営店と比較して在庫が豊富な傾向にあります。
しかし、世界的に人気を博しているエルメスだけに、海外であっても品薄状態が続いていることに変わりはなく、顧客を優先するという理念も同様です。そのため、海外に行ったからといって、フリーの顧客としての立場が変わるわけではなく、やはり地道な努力が必要となるでしょう。
海外で購入するメリットとしては、輸送コストがかからないため、日本で購入するよりも割安になる可能性がある点が挙げられます。
5-2-1.海外でのバーキンの購入方法は?
ここでは、特に人気の高いパリのエルメス直営店におけるバーキンの購入方法についてご紹介します。現在、パリのエルメス直営店でバーキンを購入するには、事前の予約が必須となっています。
まず、QRコードから予約システムにアクセスし、予約を申し込むと、30分間の交渉時間が与えられる可能性があります。しかし、この予約自体が抽選制となっており、非常に狭き門となっています。予約は毎日受け付けていますが、当選した場合のみ連絡が来る仕組みとなっており、落選した場合は連絡がありません。そのため、根気強く毎日予約システムにアクセスし、当選を待ち続ける必要があります。
また、幸運にも当選したとしても、必ずバーキンを紹介してもらえるとは限りません。30分間の交渉枠が与えられただけであり、その場で希望するバーキンに出会えるかどうかは、その時の在庫状況や担当者の判断に左右されます。つまり、パリでバーキンを手に入れることを目標に現地に赴いたとしても、交渉の機会すら与えられない、という可能性も十分にあり得るのです。
その他の方法としては、日本の店舗と同様に、地道に「エルパト」を繰り返すしかありません。また、コロナ禍においては製造工場の稼働が停止した時期があり、品薄状態がより顕著になりました。担当のスタッフが付いている顧客であっても、バーキンの入荷を数年単位で待たなければならない状況が続いたのです。現在は多少状況が改善しているものの、海外においてもバーキンの希少性の高さは世界共通の認識となっています。
5-3.並行輸入品を購入する
日本国内では、並行輸入されたバーキンが数多く販売されています。種類や数が豊富であり、インターネットで検索すればすぐに購入できるため、エルメスの直営店で購入するよりも、はるかにハードルが低い方法と言えるでしょう。そもそも並行輸入品とは、エルメスの正規ルートを通じて輸入される正規品とは異なり、独自のルートを通じてバイヤーや業者が輸入した商品のことを指します。
並行輸入品のメリットとしては、独自のルートを経由しているため、正規店では手に入らないレアアイテムや限定アイテムが出品されている場合があることです。また、同じ商品であっても、中古販売店よりも比較的安価に購入できる可能性があることなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、付属品が揃っていない状態が多いこと、そして偽物(模倣品)に注意する必要があることが挙げられます。付属品が揃っていない場合、将来的に売却する際に減額の対象となる可能性がありますし、エルメスのリペアサービスを利用できない可能性もあります。また、購入時の証明書がなければ、真贋の判断も難しくなります。
そのため、並行輸入品のバーキンを購入する際は、信頼できる業者やバイヤーを探す必要があり、商品の証明書やレシートの有無、付属品の内容などをしっかりと確認しなければなりません。特に、極端に安い価格で販売されているバーキンについては、偽物である可能性が高いため、十分に注意する必要があります。商品が本物かどうかをきちんと確認でき、保証やアフターサービスが充実していたり、返品対応や保証書の発行に対応してくれたりする、信頼のおける販売店を利用するようにしましょう。
6.庶民はバーキンを持つべきではない?
「庶民はバーキンを持つべきではない」、このような声を耳にすることがあります。確かに、これまでご説明してきたように、バーキンは希少性が高く、入手が困難なバッグです。エルメスの独自の販売方針や、高い敷居の存在から、このような考えを持つ方もいらっしゃるでしょう。
特に、バーキンの価格は、「庶民が持つべきかどうか」という議論において、避けて通れない要素となっています。単なる価格の高さだけでなく、購入までの労力や時間、そして購入後の維持費用まで、総合的に考える必要があるのです。ここからは、バーキンの実際の価格帯について、定価と中古市場の相場を詳しくご説明していきます。
6-1.バーキンの定価と中古相場
バーキンの購入を検討する上で、気になるのがやはり価格です。ここでは、2024年9月現在のバーキンの定価と中古相場についてご紹介します。
サイズ | 素材 | 定価(税込) |
バーキン25 | トリヨンクレマンス・トゴ | 1,738,000円 |
バーキン25 | エプソン | 1,705,000円 |
バーキン30 | トリヨンクレマンス・トゴ | 1,903,000円 |
バーキン35 | トリヨンクレマンス・トゴ | 2,068,000円 |
※上記はあくまで一例であり、素材やカラー、金具の種類などによって価格は大きく変動します。
バーキンの中古相場
中古市場での取引価格は、新品の定価を大きく上回るのが一般的です。商品の状態、素材、カラー、購入場所など、様々な要因によって価格は変動しますが、状態の良い商品であれば、定価の1.5倍から2倍程度での取引が一般的です。また、限定モデルや、クロコダイルやアリゲーターなどの希少な素材が使用されているモデルでは、1000万円を超える価格で取引されることも珍しくありません。
6-2.バーキンを買える人の年収はどれくらい?
前述の通り、バーキンは非常に高価なバッグです。そのため、「庶民が持つべきではない」「庶民には手が届かない」という意見が出るのも無理はありません。それでは、一体どれくらいの年収があれば、バーキンを無理なく購入できると言えるのでしょうか?
一般的に、バーキンを購入できる人の年収は3000万円以上と言われています。年収3000万円を超える層であれば、生活に十分なゆとりがあるため、嗜好品としてバーキンを購入することが可能です。エルメスの熱心なファンであれば、担当のスタッフが付いている顧客となり、自分が希望するサイズやカラーのバーキンを発注することもできるでしょう。年間の購入制限である2個をフルに活用しても、経済的な負担は少ないと考えられます。
一方、平均的な年収である400~500万円程度の世帯では、自由に使えるお金に限りがあります。このような年収の場合、バーキンは決して気軽に購入できるものではなく、購入のための貯蓄や周到な準備期間が必要となるでしょう。また、顧客になっている人も少ないと予想されるため、入手は非常に困難を極めます。定価の2倍近い中古価格で購入する方も少なくないでしょう。
このように苦労して手に入れたバーキンは、普段使いにして傷や汚れを付けたくないという心理が働き、せっかく購入したにもかかわらず、外出時に持ち歩くのをためらってしまう場合があります。また、バーキンを持ち歩くことを過度に意識してしまい、結局あまり出番がない、というケースも考えられます。そのため、「庶民は無理をしてバーキンを持つべきではない」という意見に繋がってしまうのです。
結局のところ、バーキンを持つかどうかは、個々の経済状況やライフスタイルによって判断が分かれる問題と言えるでしょう。バーキンは高額な投資となるため、購入する際には慎重な検討が必要です。バーキンを持つことで得られる満足感と、それに見合う支出とのバランスを上手く取ることができれば、バーキンを心から楽しむことができるはずです。
7.本当のお金持ちはバーキンを買わない?
「本当のお金持ちはバーキンを買わない」という言葉を耳にしたことがある方もいるかもしれません。年収3000万円を超えるような富裕層の中には、数多くのバーキンを所有している人もいれば、全くバーキンに興味を示さない人もいます。
その理由の一つとして、エルメスのバーキンは確かにステータスを象徴するアイテムではありますが、富裕層の中には、あえてステータスを誇示することにリスクを感じる人もいることが挙げられます。バーキンを所有していることは、ある意味で自身の経済力を周囲にアピールすることにも繋がるため、自身の安全を守るために、あえて高価な物を身に着けないという考え方を持つ人もいるのです。
また、エルメスの顧客制度における、担当スタッフとの密なコミュニケーションや、年間2個までという購入制限を煩わしく感じる人もいます。富裕層の中には、そのような制約に縛られるよりも、自身の時間や労力を他のことに費やしたいと考える人もいるでしょう。
このように、経済的な余裕があっても、個人の価値観や生活スタイルによって、バーキンへの向き合い方は異なります。お金持ちと言っても、その価値観や考え方は千差万別なのです。
8.自分に合った買い方でエルメスのバーキンを手に入れよう
エルメスのバーキンは、非常に希少性の高いバッグとして知られており、直営店での入手は困難な状況が続いています。その背景には、需要と供給のアンバランスや、エルメスならではの洗練されたブランド戦略がありました。また、エルメスは独自のルールを設け、その敷居の高さを維持することで、ブランド価値を高めている側面もあります。
この記事では、そんな希少性の高いバーキンの購入方法として、エルメスの直営店で購入する方法と、それ以外のプラットフォームを利用する方法をご紹介しました。エルメスの直営店でバーキンを購入するには、「エルパト」を繰り返したり、店舗スタッフとの良好な関係を築いたりするなど、長い期間と地道な努力が必要となります。
一方、直営店以外でバーキンを購入する方法としては、並行輸入品を購入したり、中古販売店を利用したりといった選択肢があります。直営店以外で購入する場合は、直営店に比べて手軽に、比較的早く手に入れることができるというメリットがある反面、価格が定価を上回る傾向があるというデメリットも存在します。
バーキンを欲しいと願う方の年収は様々です。ご自身の予算、使用シーン、使用頻度、そして購入する目的などを総合的に考慮し、最適な購入方法を選択することが大切です。この記事が、あなたにとって最適なバーキンの買い方を見つけ、お気に入りのバーキンを手に入れるためのヒントとなれば幸いです。