2024年6月19日
金の比重とは?純度別一覧と比重計を使った計算方法を徹底解説!
金・貴金属について
金は古くから価値があり、現在も投資やジュエリーとして人気があります。最近、金に興味を持ち始めた方にとって、金の比重という概念は見逃せない重要なポイントです。
「そもそも金の比重って何?」
「金の比重の調べ方は?」
「純度別に比重が知りたい!」
という方のために、この記事では金の比重について詳しく解説。比重を使った金の見分け方や自宅でできる簡単な真贋方法を紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
1.金の比重とは?
金の比重とは、物質の密度を比較するための相対的な指標で、具体的には水の密度を基準とした物質の密度比を表します。簡単に言えば、金の比重が大きいほど同じ体積の水よりも重いということです。
この章では、金の比重について解説していきたいと思います。
密度との違いやどのくらい重要なのかにも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
1-1.比重と密度の違い
まずは、比重と密度の違いを理解することがかなり重要となっています。密度は単位体積あたりの質量を表し、通常はグラム毎立方センチメートル (g/cm³) で表されます。
一方、比重は水の密度を基準にした相対的な値です。単位はなく、水の密度は1 g/cm³と定義されているため物質の密度を水の密度で割った値がその物質の比重となります。
1-2.純度との関係性
金の比重は、金の純度や真贋を判断する際に非常に重要な指標です。
例えば、純金(24金)の比重は約19.13~19.51ですが、18金や14金など、他の金属を混ぜた合金の場合は、この値が小さい数字になります。したがって、比重を測定することで金の純度や真贋をある程度判別することが可能です。
次の章からは、金の比重一覧を純度別に紹介していきたいと思います。
2.金の比重は純度によって変わる!純度別の一覧表。
金の純度 | 刻印 | 比重 |
24金(純金) | K24、24K、999.9、1000 | 19.13〜19.51 |
22金 | K22、22K、917 | 17.45〜18.24 |
18金 | K18、18K、750 | 15.6〜16.9 |
14金 | K14、14K、585 | 14.84〜16.12 |
10金 | K10、10K、417 | 11.42~13.09 |
金の比重は、純度によって大きく変わります。
純度が高いほど比重は大きくなり、逆に純度が低く他の金属が混ざっている場合、比重は小さくなります。
金の純度は、金の含有量を示す指標であり、通常はカラット(K)またはパーセンテージ(%)で表されます。24カラット(24K)は純金を意味し、他の金属が一切混ざっていない状態です。一方、18カラット(18K)や14カラット(14K)などは、金以外の金属が含まれているため、その純度は低くなります。
手元にある金のジュエリーの比重を測定し、一覧表の数値と比較することで、その純度を推定することができます。これにより、偽物や低純度の金製品を見分ける手助けとなります。
次の章では、比重計を使った具体的な計算方法と、どのようにして金の比重を利用して真贋を判定するかを詳しく見ていきましょう。
3.金の比重は真贋ポイント!比重計を使った計算方法。
金の比重を知ることは、金の純度や真贋を判定するための重要なポイントです。比重計を使って正確に計測することで、金製品が本物であるかどうか、またその純度を判断することができます。
この章では、比重計を使った金の比重の計算方法について、ステップ毎に分けて詳しく解説します。簡単な手順を踏むことで、自宅でも手軽に金の比重を測定できるようになります。
STEP①:まずは使用する物を用意する。
まずは金の比重を測るために使用するものを用意します。
①比重計
比重計は、物質の比重を測定するための専用の機器です。
デジタル式のものが一般的で、正確な測定が可能です。
②水
比重の基準となる液体として使用します。常温の水を使用するのが一般的です。
③ピンセットまたは小さなクリップ
金製品を水中に沈める際に使用します。
できるだけ軽いものを選び、測定結果に影響を与えないようにします。
STEP②:調べたい金製品の重量を測る。
スケールを平らで安定した場所に置いたら電源を入れ、表示がゼロになっていることを確認してください。
金製品を計量台に慎重に置いてスケールに表示される重量を読み取り、小数点以下の数値まで正確に記録してください。
STEP③:容器に水を入れる。
比重計の容器に常温の水を入れます。
金製品が完全に水中に沈む程度の量が必要です。
この時、水の表面に気泡がないか確認してください。
気泡があると正しい測定結果が出ないことがあります。
STEP④:表示された数字が刻印と一致しているか確認
比重計で金の比重を測定した後は、その結果が製品に刻印されている純度と一致しているか確認する必要があります。
比重が刻印と一致しない場合は刻印の誤りや合金の成分の違い、偽物であることが考えられます。
これらの手順を踏むことで、比重計を使って金製品の純度を確認し、その真贋を見極めることができます。正確な比重測定と刻印の確認を行うことで、安心して金製品を購入・保有することができます。
4.比重計がなくても大丈夫!自宅でできる金の真贋方法5選。
比重計を使って金の純度を測定する方法は非常に効果的ですが、専用の機器がない場合でも自宅で簡単に金の真贋を確認する方法があります。
ここでは、比重計を使わずに金の真贋を見分けるための5つの方法を紹介します。これらの方法を使えば、手軽に自宅で金製品の本物かどうかを確認することができます。
4-1.刻印の確認をする。
純度や製造者の刻印を確認することは、本物の金かどうか見分ける上でとても重要です。ジュエリーやインゴットなどの金製品の場合は刻印がされていることが多くあります。まずは、みなさんの持っている金製品の刻印を確認することを第一におすすめします。
刻印の「K」というアルファベットは、金の純度を示す単位を意味していて、「Karat(カラット)」の頭文字をとっています。最近ではこの刻印が偽物にもされていることが多いことから、本物か偽物かの判断をするには刻印を確認するだけでは真贋確認としては不十分といわれています。
4-2.磁石を近づけてみる
金の真贋を確かめるもう一つの簡単な方法は、磁石を近づけてみることです。
純金は磁性を持たないため、磁石に反応しません。
金製品が磁石に引き寄せられたり、動いたりする場合、その製品には鉄やニッケルなどの磁性を持つ金属が含まれている可能性があります。この場合、金製品は純金ではなく偽物である可能性を疑ってください。
磁石に反応した場合は金メッキやコーティングが施された偽物である可能性があります。18金や14金などの合金には少量の他の金属が含まれていることがありますが、それでも磁石には反応しないはずです。
磁石を近づけてみるテストは自宅で手軽に行える方法の一つではありますが、本物の金製品と確定するには他の真贋方法も試してみることをおすすめします。
次の節では、色と光沢を使った確認方法について見ていきましょう。
4-3.色と光沢で見分ける
金の真贋を確かめるもう一つの方法は、その色と光沢を観察することです。
純金は特有の色合いと光沢を持っており、これを見分けることで金製品が本物かどうかを判断する手がかりとなります。
24金である純金は濃い黄色で非常に鮮やかな色合いを持っています。18金や14金になると、他の金属が混ざっているため少し色が薄くなったり、他の色が混ざったりすることがあるので、独特なきれいな黄色ではありません。
金製品全体の色が均一であることを確認してください。部分的に色が異なる場合、メッキが剥がれている可能性も捨てきれませんので、偽物であることが疑われます。ルーペなどを使ってよく確認してみてください。
また、純金は柔らかいため、非常に高い光沢を持っています。金製品の表面を光の下で観察し、光沢が均一であるか確認します。金製品を光にかざしてみて、どのように反射するかを観察してみてください。本物の金は均一な光の反射があるので、どの角度から見てもその輝きを失いません。
金メッキの製品だった場合は時間が経つと色がくすんだり、剥がれたりすることもあります。本物の金は変色しづらい特性を持っていますので、色が変わることはほとんど無く、長期間使用してもその輝きを保ちます。
色と光沢を観察することで、金製品が本物かどうかをある程度判断することができます。特別な道具を必要としないため、誰でも簡単に行うことができますが、確実な判定のためには他の見分け方と合わせて確認することをお勧めします。
続いて、音で聞き分ける方法について見ていきましょう。
4-4.音で聞き分ける
金の真贋を確かめる方法の一つとして、音で聞き分ける方法があります。
純金は叩くと「ピン」という独特の音を持っているので、その違いを確認することで本物かどうかを見分けることができます。以下の手順で金製品の音をチェックしてみましょう。
他の金属や金メッキ製品は、叩いたときに鈍い音や短く途切れる音を出すことが多いです。特に鉄や銅などが混ざっている場合、その音は純金の音と明らかに異なります。小さな音を聞き分けるので、できるだけ静かな場所でテストを行うようにしてくださいね。周囲の雑音が少ない環境で行うことで音の違いをより明確に聞き分けることができます。
音で聞き分ける方法は簡単に行える真贋判定の手段の一つですが、バータイプのモノや金貨などで使える方法となっております。アクセサリーなどでは聞き分けるのは難しいので、ほかの方法も試してみてください。
純金は特有の音を持っており、その音を確認することで本物かどうかを見分けることができます。ただし、音だけでは完全に判断できない場合もあるため、他の方法と組み合わせて総合的に判断することが重要です。
次は、匂いを嗅ぐ方法について見ていきましょう。
4-5.匂いを嗅ぐ
金の真贋を確かめるもう一つの方法は、匂いを嗅ぐことです。
金製品では、多少は金属の臭いがしますが、気にならない程度の匂いとなっているのが特徴的です。
小銭などを持った時にする金属臭は金属自体が匂うのではなくて、皮脂や日常で発生する汚れなどが分解されるときに発生するガス(気体)が原因。皮脂を分解するのは金属イオンですので、イオン化しにくい金の製品から金属臭がすることはほとんどないです。
また、匂いで判断する方法を試す場合には手に残っている香水や石鹸の匂いが混ざらないように、手をしっかりと洗ってから行ってください。長期間使用されていなかった金製品には、保管環境によって匂いが付着していることがあります。
純金であればほとんど無臭であるため、匂いがしないことを確認することで本物の可能性が高まります。ただし、他の確認方法と組み合わせることで、より確実な判断が可能になります。これらの方法を駆使して、大切な金製品の真贋を確かめましょう。
5.【Q&A】金に関するよくある質問
金製品を購入したり保有したりする際には、多くの疑問や不安が生じることがあります。
ここでは、金に関するよくある質問とその回答をまとめました。初心者の方から経験者の方まで、金についての理解を深め、より安心して金製品を扱うための参考にしてください。
Q1.比重計をどこで購入できるか?
比重計を使うことで、金製品の真贋や純度を正確に測定することができます。しかし、どこで比重計を購入すればよいのか分からない方も多いでしょう。
比重計を購入できる場所は以下の通りです。
・オンラインストア
・ジュエリー工具店
・家電量販店
比重計を正しく選び、購入することで、自宅でも簡単に金の真贋や純度を測定できるようになります。次に、金製品の保管についての注意点を見ていきましょう。
Q2.金製品の保管で気を付けるところは?
金製品は価値が高く、適切に保管することが非常に重要です。適切な保管方法を知ることで、金製品の美しさや価値を長期間維持することができます。
金は湿気や温度の変化に強いですが、他の貴金属や宝石が組み合わされている場合は注意が必要です。湿気の少ない、温度変化の少ない場所に保管しましょう。金製品同士が擦れ合うと、傷がつくことがあります。個別に柔らかい布やジュエリーポーチに包んで保管しましょう。
また、金製品は高価なため、盗難のリスクがあります。家庭用の金庫や銀行の貸金庫など、安全な場所に保管することをおすすめします。定期的に金製品を取り出して状態を確認しましょう。傷や変色がないか、留め具が緩んでいないかなどをチェックします。
適切な保管方法を実践することで、金製品の美しさと価値を保つことができます。金製品は大切な資産ですので、日頃から丁寧に扱い、適切に保管することを心がけましょう。次に、この記事のまとめを見ていきましょう。
6.【番外編】金の比重はいつ発見された?
金の比重は古代からその価値と純度を判定するために重要視されてきました。
比重を測定する技術の発展とともに、金の比重の理解も深まりました。
金の比重が発見されたのは、古代ギリシャの科学者アルキメデス(紀元前287年-紀元前212年)に遡ります。アルキメデスは、シラクサの王ヒエロン2世から、彼の金の王冠が純金であるかどうかを調べるように依頼されました。
アルキメデスは王冠の体積と質量を測定し、これらを使って比重を計算する方法を考案しました。
彼は水に浸けた王冠の体積を測り、その質量を測定することで、比重を計算しました。この方法を用いて、王冠に銀が混ざっていることを発見。この逸話は「アルキメデスの原理」として知られ、比重の測定における重要な概念となりました。
金の比重の発見と測定方法の歴史は、古代の知恵から始まり、科学の進歩とともに発展してきました。アルキメデスの原理に基づく初期の比重測定から現代の精密機器に至るまで、比重は金の価値を評価するための重要な指標として利用され続けています。
【まとめ】金の買取ならエステメへ!
金の比重とは物質の密度を比較するための相対的な指標であり、金の純度を判断するための重要な要素です。比重計を使って正確に測定することで、金製品が本物であるかどうかを確認することができます。
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皆さんにとっての参考となっていれば幸いです。