2023年8月07日
世界三大金貨と国ごとの金貨一覧!珍しいものからメジャーなものまで。
金・貴金属について
金貨は貨幣として長い歴史があり、コレクションアイテムや投資アイテムとしても世界中の人々を魅了する価値のある貴金属貨幣です。バブルの時期に購入した葉っぱが描かれたメイプルリーフ金貨のペンダントトップや、身内からもらった記念金貨などを持っている方も多いのではないでしょうか。葉っぱのデザインのほかにも金貨には様々な種類があります。
さて、この記事ではそんな金貨の種類から購入場所まで徹底的に紹介させていただきます。
目次
- 1.世界三大金貨と呼ばれる定番の金貨
- 2.三大金貨だけじゃない!世界各国の金貨一覧
- 2-1.カナダ カナダ野生動物金貨
- 2-2.アメリカ ウルトラハイレリーフ金貨
- 2-3.アメリカ イーグル金貨
- 2-4.アメリカ バッファロー金貨
- 2-5.アメリカ インディアン金貨
- 2-6.オーストラリア ナゲット金貨
- 2-7.オーストラリア 干支金貨
- 2-8.オーストラリア コアラ金貨
- 2-9.イギリス ブリタニア金貨
- 2-10.イギリス ソブリン金貨
- 2-11.イギリス ツバル・ホース金貨
- 2-12.イギリス(マン島) キャット金貨
- 2-13.イギリス(マン島) エンジェル金貨
- 2-14.フランス ナポレオン金貨
- 2-15.南アフリカ共和国 クルーガーランド金貨
- 2-17.中国 パンダ金貨
- 2-18.中国 中国十二支金貨
- 2-19.北朝鮮 独立40年記念金貨
- 3.日本の金貨には多くのコレクターも注目!
- 4.金貨は大きく分けて3つに分類される
- 5.金貨の価値が決まる3つの要因
- 6.金貨はどこで買う?購入場所3選!
- まとめ
1.世界三大金貨と呼ばれる定番の金貨
金貨は世界各地で発行されていて多くの種類がある貴金属貨幣となりますが、その中でも特に人気・知名度・信頼があるのは3種類で「世界三大金貨」と呼ばれてます。
・カンガルー金貨
・ウィーン金貨
・メイプルリーフ金貨
ここでは、まずは金貨と言えばこれ!と言われる世界を代表する金貨について紹介していきたいと思います。
1-1.カンガルー金貨
カンガルー金貨は1986年から現在まで発行されているオーストラリアの金貨で、オモテ面にはエリザベス女王二世、ウラ面にはカンガルーが描かれているデザインです。
カンガルーのデザインは毎年変わって発行されていて、コレクション目的で収集する人が多いことから世界的に人気のある金貨となっています。また、年によって発行枚数が少なかったり人気度が違ったりするので、金相場よりも高値になるプレミア価値がついている物もあります。
1-2.ウィーン金貨
ウィーン金貨は1989年から現在まで発行されているオーストラリアの金貨で、オーケストラであるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団をモチーフとしています。オモテ面にはパイプオルガン、ウラ面にはバイオリンなどの管弦楽器が描かれているデザインです。
2004年には1000トロイオンス(31.1035kg)の物が15枚限定で発行され、販売価格はなんと6000万円超。製造工程が通常のものとは大きく変わるため製作時間は130時間にも及んだといわれています。
1-3.メイプルリーフ金貨
メイプルリーフ金貨は1979年から現在まで発行されているカナダの金貨で、エリザベス女王二世、ウラ面にはカエデの葉が描かれているデザインです。カナダ政府が品質を保証している法定通貨となっているので信頼性も高く、額面通りの金額で使用することもできますが、1オンスの額面は日本円で約5000円なのに対し買取金額は約26万円なので使う人はいないと考えていいでしょう。
また、メイプルリーフ金貨は世界で初めて金の純度99.9%以上で作られた金貨であり、世界一の流通量を誇っているなどの偉業を持ち合わせたとても魅力の多い金貨となっています。
2.三大金貨だけじゃない!世界各国の金貨一覧
金貨は世界各国で発行されていて、種類は数えたらこんなに多いの!?と驚いてしまうほどです。かわいい猫やコアラ、かっこいいバッファローやインディアン、、などなど国ごとに特徴のあるデザインの物が多く存在しています。
ここからは、そんな三大金貨以外の世界各国の金貨について紹介していきたいと思います。
2-1.カナダ カナダ野生動物金貨
2011年から発行されている新しいカナダの金貨です。オモテ面にはエリザベス女王二世、ウラ面には動物が描かれているデザインです。ウラ面の動物は毎年変わることからコレクション性が高いとして人気を集めています。例えばウルフやグリズリー、ピューマなどかっこいい動物のデザインのものがあります。
ちなみに、通常の純金製品の純度は99.99(フォーナイン)で表記されることが多いですが、この金貨は99.999(ファイブナイン)です。
2-2.アメリカ ウルトラハイレリーフ金貨
2009年の1年間のみ発行されたワンイヤータイプで、とても希少性が高いアメリカの金貨です。1907年に発行されたセント・ゴーデンス金貨の復刻版として作られていてオモテ面には自由の女神、ウラ面には鷲のデザインが描かれています。コレクターの中では「ウルハイ」と呼ばれることもあります。
名前にも入っているハイレリーフとはデザインを浮き彫りにするという意味で、他のどの金貨よりもデザインが浮かび上がって立体的に見えることがとても特徴的です。発行枚数も極めて少なかった上、販売枚数は1家庭1枚のみ。厳重に決められたルールに従って販売がされていました。現在では市場で見かけることはほとんど無く取引金額は高いです。
2-3.アメリカ イーグル金貨
1986年に発行されたアメリカの金貨です。オモテ面は自由の女神、裏面は鷲。アメリカの象徴が描かれているデザインです。現在でも流通量は多く市場でもよく見かけるので比較的購入するのは簡単です。
現在では投資用に作られる地金型金貨として発行されていますが、1795年から1804年までは貨幣として発行されていました。1986年より前のイーグル金貨は古い時代のコインのアンティークコインとして分類され、その価値は数百万円がつく可能性もあります。
2-4.アメリカ バッファロー金貨
2006年から現在まで発行されているアメリカの金貨です。オモテ面には先住民のネイティブアメリカン(インディアン)、ウラ面にはバッファローが描かれているデザインです。ネイティブアメリカンがバッファローなどを狩り、食料にしていることからこのデザインになったといわれています。
バッファロー金貨には2008年にのみ発行されていた「プルーフ型」という種類があり、これはとても希少価値の高い金貨となっています。特徴としては以下の通りです。
・ネイティブアメリカンの首元に「w」の刻印
・表面には鏡面加工が施され艶がある
アメリカが発行した金貨ではイーグル金貨が主流でしたが、メイプルリーフ金貨やカンガルー金貨、ウィーン金貨の世界三大金貨に比べて信用性が低かったためこのバッファロー金貨が作られました。
2-5.アメリカ インディアン金貨
1907年〜1933年まで発行されていたアメリカの金貨です。オモテ面にはインディアン、ウラ面には枝に止まったハクトウワシが描かれているデザインです。額面によってデザインが変わるのが特徴的で、10ドル金貨にはヤングインディアン(若者のインディアン)5ドル・2.5ドル金貨にはオールドインディアン(老人のインディアン)といった形になっています。
日本でもバブル時代にペンダントトップとして大流行した金貨。しかし、その反面偽物も多く流通していました。これを理由に他の金貨と比べてやや価値が下がってしまっています。しかし、発行当時の1907年製と1933年製のインディアン金貨は金融恐慌や大統領命令により流通がほぼゼロとなっているので、とても価値が高くなっています。
2-6.オーストラリア ナゲット金貨
1986年〜1989年まで発行されていたカンガルー金貨の一種です。この4年間に発行されていたものだけナゲット金貨と呼ばれています。オモテ面はエリザベス女王二世、ウラ面はナゲット(金塊)が描かれているデザインです。ちなみにカンガルー金貨は今でも海外でナゲット金貨と呼ばれているほど認知度が高く、名が知られています。
ウラ面に描かれているナゲットは、1869年に発見されたナゲット「ウェルカム・ストレンジャー」をモチーフにしたものです。ウェルカム・ストレンジャーは世界的に有名なナゲットで、それがどれほど感動的な発見だったかは金貨のデザインに採用されていることで物語っています。現在の日本でも偉人や歴史的な建造物は紙幣と硬貨にデザインとして使われていますよね。
ウェルカムストレンジャー発見150周年記念金貨
ナゲット金貨は2019年に記念金貨として復活します。デザインとして使われていたウェルカムストレンジャーの発見から150周年を記念したもので、発行枚数はたったの7500枚、販売価格は約100万円と、とても希少価値の高い金貨となっています。
2-7.オーストラリア 干支金貨
1996年から現在まで中国をターゲットとして発行されているオーストラリアの金貨です。オモテ面にはエリザベス女王二世、ウラ面には中国十二支の動物が描かれているデザインです。
もちろん、毎年動物が変わるのでそれに応じてウラ面のデザインも変わるのですが、発行された年の鼠のデザインと12年後の2008年のデザインは違う鼠が描かれていてコレクションするのにも飽きを感じさせない金貨となっています。十二支モチーフということで、日本を含めた他のアジア圏の国でも人気を集めています。
2-8.オーストラリア コアラ金貨
2008年から毎年発行されているオーストラリアの金貨です。オモテ面にはエリザベス女王二世、ウラ面にはユーカリの木に上っているコアラが描かれているデザインです。元々は銀貨のみ発行していましたが、この年から金貨も発行されました。
実は現在流通しているコアラ金貨は復刻版みたいなもので、1980年〜1986年まで「コアラ200ドル金貨」というものが存在していました。以前発行されていたコアラ金貨の品位はK22と少し低く作られていました。1985年からエリザベス女王の肖像画が変更となっています。
2-9.イギリス ブリタニア金貨
1987年から発行されているイギリスの金貨です。オモテ面にはエリザベス女王二世、ウラ面には「ブリタニア女神」が描かれているデザインです。ブリタニア女神とはイギリスを擬人化した女神で軍事力の象徴。また、平和と食物を象徴したオリーブの枝もイギリスでは定番となっています。
品位がK22で作られているため純金の金貨よりも少しだけ頑丈。傷を着けてしまう心配がある人は購入を考えてみてはいかがでしょうか。
2-10.イギリス ソブリン金貨
1817年から現在まで発行されているイギリスの金貨です。オモテ面はエリザベス女王二世、ウラ面には龍を退治する伝説の聖人「ゲオルギオス」が描かれているデザインです。1929年の世界恐慌でイギリスの経済が低迷するまでは国際的な通貨として流通していましたが、現在では投資アイテムとして購入する人が多いです。
2-11.イギリス ツバル・ホース金貨
発行が不定期に行われているイギリスの金貨です。ツバルというのは南太平洋に位置する小さな島国で人口は約10000人。現在でも通貨として使うことができます。オモテ面はエリザベス女王二世、ウラ面には大地を駆け回る馬が描かれているデザインです。
こちらは現在でも発行がされている金貨になるので希少価値はあまり無く、投資というよりかはペンダントトップなどのアクセサリー目的として購入する人が多いです。
2-12.イギリス(マン島) キャット金貨
1988年~2012年まで発行されていたイギリス・マン島の金貨です。オモテ面にはエリザベス女王二世、ウラ面にはネコが描かれているデザインです。毎年ネコのデザインが変わって発行されていたのでコレクション目的で購入する人も多いです。マン島はイギリス王室領の島で大きさは日本の淡路島と同じくらい。世界的に有名なオートレースの開催地があります。
初めて発行された物と最後に発行されたものに描かれているネコは、しっぽが無いマンクスキャットという品種。他の年代ではペルシャ猫やスコティッシュフォールドなど、私たちにも馴染み深い品種もデザインされるようになりました。
かわいいデザインが特徴的なので、ペンダントなどのファッションアイテムとして購入を検討するのもいいかもしれません。
2-13.イギリス(マン島) エンジェル金貨
1984年~1993年まで発行されていたイギリス・マン島の金貨です。オモテ面にはエリザベス女王二世、ウラ面にはドラゴンを退治する天使が描かれているデザインです。K24のキャット金貨と比較するとK22のエンジェル金貨のサイズは一回り程度小さいです。
元々は銅割りの赤っぽい見た目の物でしたが、黄色っぽい見た目の物も中には存在しています。
2-14.フランス ナポレオン金貨
1852年~1870年まで発行されていたフランスの金貨です。オモテ面にはナポレオン三世、ウラ面にはミントマークとプリヴィマークが描かれているデザインです。広く捉えると19世紀初頭から20世紀初頭まで発行されていた金貨のことをナポレオン金貨とも言えるのですが、厳密にいうと1852年~1870年まで作られていたナポレオン三世が描かれている20ラン金貨がナポレオン金貨ということになります。
発行数も多く現在も市場に流通しているため希少性が低く、金の買取価格とほぼ同等の金額での取引が多いです。
2-15.南アフリカ共和国 クルーガーランド金貨
1967年〜1900年まで発行されていた南アフリカ共和国の金貨です。オモテ面には元大統領のポールクリューガー、ウラ面はシカのような動物のスプリングボックが描かれているデザインです。スプリングボックは南アフリカに主に生息している動物です。
バブル時代にはインディアン金貨と同じく日本にも多く流通していましたが、南アフリカ政府が人種差別政策を取ったことにより世界各国で輸入が自粛されました。一時期は悪いイメージがついていた関係であまり人気のない金貨となっていましたが、現在は限定品としてわずかながら販売されています。
2-17.中国 パンダ金貨
1982年から現在まで発行されている中国の金貨です。オモテ面にはジャイアントパンダ、ウラ面には北京天壇が描かれているデザインです。毎年パンダのデザインが変わるのでコレクション目当てで購入する人や、かわいいデザインから人気のある定番金貨で偽物の流通量もとても多くなっているので購入する際には注意が必要です。
2-18.中国 中国十二支金貨
1981年から現在まで発行されている中国の金貨です。その名の通りオモテ面には年に合わせた十二支、裏面には中国の代表的な建造物が描かれているデザインです。金貨と言えば丸形をイメージするのが一般的ですが花形や扇形、長方形など様々な形で作られているのが特徴的です。
2-19.北朝鮮 独立40年記念金貨
1988年に北朝鮮の独立40周年を記念して発行された100ウォン金貨です。その1年前に北朝鮮は韓国の旅客機に対し爆撃(大韓航空機爆破事件)を起こし、国際的に非難を浴びました。しかし韓国はその後ソウルオリンピックに成功。経済的な発展と国際的にも認められ、北朝鮮との地位の差は歴然となりました。
3.日本の金貨には多くのコレクターも注目!
日本では天皇陛下の即位やオリンピックの開催などの大きいイベント事があったときの記念品として作られることが多いです。
今回紹介させていただく金貨の額面は「10万円」「5万円」「1万円」と分かれていて、額面通りの通貨として使うことも出来ます。さて、ココからは世界のコレクターから注目を集めている金貨をいくつか紹介させていただきます。
3-1.昭和天皇陛下御在位60年記念10万円金貨
1986年〜1987年に発行された昭和天皇の在位60年を記念して作られた日本初の金貨です。オモテ面には鳩と水、ウラ面に菊花紋が描かれたデザインです。発行枚数が多くそこまで希少性が高いわけではありませんが、1990年には10万枚超の偽物が流通し被害総額はなんと107億9460万円にも及びました。
2024年5月にも、こちらの金貨の偽物を売却した疑いで16歳の少女が逮捕される事件が発生。純金でと比重がほぼ同一のタングステン素材を使用していることから、かなり精巧に作られています。
3-2.皇太子殿下御成婚記念5万円金貨
1993年に当時の皇太子徳仁親王の御成婚を記念して発行された金貨です。オモテ面は瑞鳥の鶴2羽と波、ウラ面は菊の御紋章と皇太子殿下のお印の梓が描かれているデザインです。偽装防止対策として、金貨を保護するためのブリスターパックに封入し、シリアルナンバーがつけられて販売されていました。
1994年に開かれた世界造幣局長会議(MDC)では、優れた技術で作られた金貨であると認められた歴史もあるほど、日本の金貨では名誉あるものとなっています。
3-3.東日本大震災復興事業記念1万円金貨
2011年に発生した東日本大震災の復興応援のために、2015年に発行された金貨です。第一次〜第四次に分けて発行されていて、裏面のデザインは奇跡の一本松で統一されていますが、オモテ面は変わります。各種のデザインは以下の通りです。
第一次・・・東北地方地図と鳩
第二次・・・学校とこいのぼり
第三次・・・東北地方地図、奇跡の一本松、折鶴
第四次・・・豊かな自然と鳩
第二次から第四次のデザインは一般公募によるもので、日本国民のみならず海外からも応募があったと言われています。まだまだ歴史としては新しい金貨ですが、人と人との助け合いから温かみのが感じ取れるものとなっています。
3-4.長野五輪冬季大会記念1万円金貨
1998年に開催された長野オリンピックを記念して、1997年〜1998年に発行された金貨です。東日本大震災復興事業記念金貨のように第一次〜第三次に分けて発行されていて、ウラ面のデザインは長野県の県花である「りんどう」で統一。オモテ面のデザインは以下の通りです。
第一次・・・スキージャンプ
第二次・・・フィギュアスケート
第三次・・・スピードスケート
長野オリンピックの名シーンと言えばスキージャンプ男子団体の金メダル獲得シーン。船木和喜選手の大ジャンプが印象的でした。この金貨が発行されたのは長野オリンピック開催前ですが、第一次発行のオモテ面のデザインにスキージャンプが採用されていて、ある意味ダブル金メダルですよね。
3-5.東京2020オリンピック競技大会記念金貨
2021年に開催された東京オリンピック2020の開催を記念して作られた金貨です。二種類の発行がされていて発行年は2018年と2019年。ウラ面は東京オリンピックのエンブレム、オモテ面はそれぞれ違うデザインとなっています。オモテ面のデザインは以下の通りです。
2018年発行金貨・・・流鏑馬(やぶさめ)と心技体
2019年発行金貨・・・野見宿禰像とギリシャ女神像と心技体
野見宿禰像とギリシャの女神像は長谷川路可作の壁画で、1964年の東京オリンピック大会の成功を祈り国立競技場に飾られていたもの。歴史を継承する意味も込めてこのデザインが東京オリンピック2020の金貨に採用されたと考えられます。ちなみに野見宿禰像は「勝利」、ギリシャ女神像は「栄光」という作品名です。
歴史が浅いからか、あまり市場に出回っていないながらもプレミア価値はついていないようです。
4.金貨は大きく分けて3つに分類される
金貨はコレクションとしての魅力が強く趣味としてのイメージが高いですが、様々な用途から種類がわかれていて、主に3つの種類があります。
・地金型金貨
・収集型金貨
・通貨型金貨
ココからは、それぞれの金貨の種類にはどのような特徴があるのか、解説していきたいと思います。
4-1.【投資向け】地金型金貨
地金型金貨とは投資用に発行されている金貨です。重量、品位については政府が保証をしているため信頼度が高い物となります。鑑賞性が高いとして知られている金貨ですが、基本的に地金型の金貨は流通量が多く、その品位と重量によって値段が決まるためプレミア価格がつくことはほとんどありません。
例えば、世界三大金貨と呼ばれるウィーン金貨、メイプルリーフ金貨、カンガルー金貨。その名が示す通り人気ではありますが、品位と重量で価格が決まることがほとんどです。金の相場で価値が決まるので、安いときに買って高いときに売るという単純な方法で投資を行うことができます。
4-2.【コレクト向け】収集型金貨
収集型金貨とは価値が期待される記念金貨のことを指します。地金型金貨よりも圧倒的に発行数が少ないことから額面の金額や地金の価格よりも高い価値が期待できる物で、希少性によって価値が決まります。
例えば、イギリス・マン島で発行されたキャット金貨は初年度発行の1オンス(重さ:31.1g)のものだと約75万円程度で販売されています。現在の1gあたりの金価格は9711円なので、重さと金価格を掛け算した金額よりも約2.5倍以上のプレミア価格がついていることがわかります。
収集型金貨と言われているだけあってコレクション目的で購入する人が多いですが、価値が上がることを見込んで投資アイテムとして購入する人も多いです。
4-3.【確定価値向け】通貨型金貨
通貨型金貨は基本的に収集型金貨と一緒の記念金貨と捉えてもいいでしょう。大きな違いとしては、額面の金額で使うことができるというところです。
例えば、天皇陛下御即位60年記念10万円金貨は10万円として使うことができます。発行枚数が少ないものなどをチェックして買えば、もしかしたらプレミア価格がつくかもしれません。
5.金貨の価値が決まる3つの要因
金貨の価値は様々な要因から決まっています。ここからは、金貨の基本的な価値の決まり方について紹介させていただきます。
5-1.そもそも素材本来の価値がある
そもそも金貨の素材はその名の通り金です。金の価値は重量と品位から決まっています。ここ最近の金の高騰はすさまじいもので、2000年の最高価格は1000円だったのが2023年現時点での最高価格は9831円という記録が出ました。
金の価値は世界情勢などによって左右されます。ここ数年の金の高騰は新型コロナウイルスの流行やロシアによるウクライナ侵攻問題が関係していると考えられます。金を素材として使っている金貨もこれに比例して価値が上がるので素材としての価値は計り知れないものです。
5-2.コレクターズアイテムとしての希少価値
コレクターの中で注目を集める金貨は希少価値によって値段が決まる物が多いです。発行枚数が少なかったり年代が古いアンティークコインなどでは希少性があると認められ価値が上がることが多いです。
例えば、1839年にイギリスで発行された「ウナとライオン」の5ポンド金貨。
この金貨は世界にわずか400枚しかなくとても希少性の高いものとなっていて、過去最高の落札額はなんと1億5840万円の価値がついています。このことから、素材としての価値だけでなく希少性によっても金貨は価値が付きます。
皆さんも、発行枚数が少ない記念金貨を購入できそうなチャンスがあったときは検討してみてはいかがでしょうか。
5-3.金貨に明記されている額面の価値
金貨にはほとんどの場合、額面が記載されているものがあります。日本の造幣局が発行している金貨においては額面通りの金額で通常通りの貨幣として使うことができます。皆さんが今使っている500円硬貨や100円硬貨と同じイメージです。
もし思ったより価値がつかなかったとしても、日本の法律で額面の価値は保証されているので銀行などで両替を行うことができます。銀行によっては両替を行っていない場合もあるので、事前に窓口に問い合わせて確認をしておくといいでしょう。
6.金貨はどこで買う?購入場所3選!
ここまでは金貨の種類や価値について解説させていただきましたが、実際金貨はどこで買うことができるのでしょうか。
金貨が購入できる主な場所を3つ紹介させていただきます。
6-1.【新品】やっぱり貴金属店が一番安心
まず、金貨を購入する場所として一番手っ取り早いのは貴金属店です。創業100年以上の歴史を持つ企業や全国に展開している企業もあり、店舗もたくさんあるので直接足を運びやすいです。
新品で現行のコインを入手するとしたらプレミア価格がついていない状態の貴金属店で購入することをお勧めします。ただ、人気の高いコインに関しては抽選販売のケースもあるため、欲しいコインがある場合はこまめに見ておくと良いでしょう。
また、貴金属店では購入だけではなく買取も行っていますので、いま金貨をお持ちの方は一度金貨の価値を確かめてみてはいかがでしょうか。
6-2.【中古】実物を見て買うなら専門店
コイン専門店はその名の通り金貨を専門的に扱う業者です。他の購入場所ではなかなか手に入らないアンティークコインなど珍しい金貨を手に入れることができます。また、コインを専門的に扱う場所なので、どこで購入するよりも信頼度が高く安心して購入できるところが最大の魅力です。
6-3.購入には慣れが必要オークションサイト
オークションサイトでは商品数が多いことから目的のものを探しやすく安く購入できることが特徴です。オークションサイトでは一般的には出回らないレアな商品からメジャーなコインまでたくさんの商品が出品されていますが、基本的には個人間のやり取りになるので注意する点もあります。
第一に信頼できる出品者を見極めること。
個人ではなくストア出品かどうか、また個人の場合は評価の高い人かどうかの見分けが大切です。評価が低い人が絶対にダメというわけではないですが、トラブル回避のためにも出来る限り高評価の人から購入するようにしましょう。
真贋スキルの有無。
現物を確認できない以上、写真で金貨の状態や真贋を見極めるスキルが必要となります。オークションサイトでは悪気がなくコピー品や改造品を売ってしまっている人がいるのも事実です。真贋のスキルがないとコピー品などを購入してしまうことがあるので、注意しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は金貨の種類と価値の決まり方、購入場所まで紹介させていただきました。
金貨は各国の特徴や偉人もしくは動物などがデザインとして使われていることが多く、その国を象徴するものと言っても過言ではありません。また、素材本来の価値のみならず発行数の少なさなどの希少性からなる価値とコレクション性を兼ね備えているところがとても魅力的です。
金貨の用途は様々あるので、皆さんが求めている金貨をぜひ選んでみてください。