2024年5月26日
マダムを魅了する世界三大宝石とは。希少で美しい数々の宝石を紹介!
ジュエリー
ジュエリーショップに行くと、色とりどりのきらびやかな宝石がショーケースに並んでいて、目移りしてしまいますよね。
世界で最も有名な宝石と言っても過言ではないダイヤモンドや、赤色の輝きが美しく「宝石の女王」とも呼ばれるルビーなど、この世には数え切れないほど様々な種類の宝石があります。様々な種類がある中で、特に有名で人気の宝石のいくつかは「世界三大宝石」や「世界四大宝石」と呼ばれ、特別扱いされています。
今回はそんな世界三大宝石をはじめとする特に有名な宝石を中心に、値段の高い宝石や世界で最も美しいと言われる宝石などをご紹介していきたいと思います。
色んな宝石をご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね!
目次
1.世界三大宝石は定番!特徴的な輝きを持つ七つの宝石。
数ある宝石の中でも定番中の定番であるルビー、サファイア、エメラルドの3つの宝石は、人気も高く知名度もあり、世界三大宝石と言われています。この3つの宝石を知らないという人はほとんどいないでしょう。
それぞれが赤、青、緑の宝石の代表ともいえるほど有名ですし、どれも美しく、優劣つけがたい価値のある宝石です。何か宝石が欲しいと思った時には、この中から選べばまず間違いないでしょう。どの宝石を選ぶかは人それぞれですし、もちろん自分の好みに合うものが一番です。ですが、どれもきれいだし迷ってしまいますよね。
そんな時に、宝石の事について知っておけば、少しは選びやすくなるかもしれません。
まずは世界三大宝石についてそれぞれご紹介しますので、宝石選びの参考にしてみてください。
1-1.【世界三大宝石】ルビー
鮮やかな赤色が美しいルビーは、世界三大宝石のひとつです。「宝石の女王」とも呼ばれ、かつては赤い宝石といえばすべてルビーだと思われていました。
ルビーの語源はラテン語の「rubeus(ルベウス)」で、意味はずばり「赤」です。また、和名でもルビーは「紅玉(こうぎょく)」と呼ばれています。日本でも外国でも、昔からルビー=赤というイメージが強かったことがわかりますね。
ルビーはコランダムという鉱石の中で赤い物だけを指します。もともと色のないコランダムがクロムという元素を取り込むことで、美しく赤いルビーになるのです。
このコランダムという鉱石は、とても硬いことで知られています。宝石の硬さをあらわすのは、モース硬度という尺度です。これはふたつの物質を擦り合わせた時にどちらが傷付くかを比べたもので、その硬さをやわらかいほうから順に1~10であらわしています。ルビーはモース硬度9で、地球上で最も硬いと言われているダイヤモンドに次いで硬く、傷付きにくい宝石と言われています。
宝石を身に付けていると、どうしてもぶつけてしまったりすることがありますよね。また、隣り合った指に付けていると指輪同士でぶつけたり、ジュエリーボックスに並べている時に触れ合ってしまうこともありますが、ぶつかってしまってもルビーは傷つきません。ルビーは丈夫で使いやすい宝石なのです。
ただしルビーとぶつかった石の方が傷ついてしまうので、使用や保管には気を付けてくださいね。
ルビーは7月の誕生石としても人気です。その月に生まれた人が誕生石を身に付けるとお守りになるとも言われていて、自分で購入したり、大事な人に贈るプレゼントとしても人気です。7月前後になるとショップでも特に見かけることが多くなるのではないでしょうか。
もちろん7月に生まれた人以外にも、ルビーは人気です。ルビーが「宝石の女王」と呼ばれているのにはいくつか理由がありますが、その理由のひとつが「ルビーの赤い色が女性の肌を美しく見せる」と言われていることです。確かにルビーのネックレスをしていると、顔回りが明るくなると感じる人が多いのではないでしょうか。
また、ルビーの赤い色は情熱の色とも言われています。石を象徴する石言葉は「愛」「情熱」です。恋愛や家族愛のパワーを持っていると言われていて、片思いをしている人、家族との絆を深めたい人にぴったりのパワーストーンです。
女性の魅力を特に引き出すパワーストーンとも言われているので、ルビーは特に女性に人気のある宝石です。
1-2.【世界三大宝石】サファイア
サファイアも世界三大宝石のひとつです。サファイアというと青い宝石を思い浮かべますよね。実際サファイアの語源はラテン語の「sapphirus(サッピリス)」もしくはギリシャ語の「sappheiros(サピロス)」と言われていて、意味はどちらも「青」です。またサファイアは和名でも「青玉(せいぎょく)」と呼ばれています。サファイアといえば青い宝石と思われていたことがわかりますね。
ところが実は、サファイアは定番のブルーサファイア以外にもピンクや紫、黄色、緑など、様々な色のものがあり、それらはまとめてファンシーサファイアと呼ばれています。サファイアはなぜルビーと違って様々な色があるのか? それにはサファイアがどのようにできるかというところに秘密があります。
実はサファイアは、ルビーと同じ鉱物、コランダムなのです。
ルビーは透明のコランダムがクロムを含むことで、赤くなります。ですが、コランダムはクロム以外にも様々な元素を取り込むことがあります。そしてそれらのすべて、赤以外のコランダムのすべてがサファイアなので、サファイアには様々な色があるのです。
ルビーと同じコランダムなので、サファイアのモース硬度は当然ルビーと同じ9で、とても硬い宝石です。ジュエリーとして身に付けるのに向いている、硬い宝石と言えます。
サファイアは9月の誕生石ですから、9月生まれの人にも人気です。サファイアには様々な色がありますので、好みやコーディネートに合わせて選べるのが良いですね。
サファイアはそれぞれの色ごとに、石言葉もスピリチュアル的な効果も異なりますが、すべてのサファイアに共通する効果は、「浮気防止」と「恋愛成就」です。自分の誠実さを相手に示すために、パートナー同士でサファイアの指輪を贈りあうのも良いですね。
1-3.【世界三大宝石】エメラルド
世界三大宝石の最後のひとつはエメラルドです。
エメラルドはダイヤモンドに次いで価値が高いとされ、品質の高いエメラルドはとても高価です。ところがエメラルドは、インクルージョンと呼ばれる宝石内の異物がとても多い宝石としても知られています。産出される時点で粒の小さな物も多いので、インクルージョンが少なく、かつ大粒の物はとても希少で、その分値段も高いのです。
エメラルドの元々の語源はサンスクリット語で「marakata(スマラカタ)」、意味は「緑の石」です。その後、ギリシャでは「smaragdos(スマラグドス)」、フランスでは「esmeraude(エスメラルド)」と呼ばれ、最後に「Emerald(エメラルド)」という現在の名前に落ち着きました。和名では「翠玉(すいぎょく)」「緑玉(りょくぎょく)」と呼ばれています。いずれも緑の石という意味ですね。
エメラルドはモース硬度7.5~8程度です。宝石としては決して脆い宝石というわけではありませんが、インクルージョンを多く含むという特徴を持つので、そこから割れてしまうことも少なくありません。
よく、使い込んだジュエリーを超音波洗浄機にかけることがあります。ダイヤモンドのジュエリーであればほとんどの場合問題はありませんが、エメラルドのジュエリーを超音波洗浄機にかけるのはやめたほうがいいでしょう。インクルージョンからひびが入ったり、割れてしまうことがよくあるそうです。
エメラルドは5月の誕生石です。若葉を思わせる鮮やかな緑は、初夏の季節にぴったりですね。石言葉も「幸運」「希望」など、明るい未来を連想させるポジティブな宝石です。
パワーストーンとしてのエメラルドには、癒しや人間関係を良好にするパワーがあるとされています。持ち主を癒しのパワーで包んでくれる石なので、忙しい時や疲れている時に意識して身近に置くといいでしょう。
そしてエメラルドの癒しのパワーで安らいだ持ち主は、周囲の人間にも余裕を持って優しく接することができるようになります。人間関係も自然とうまくいくようになるでしょう。
1-4.ダイヤモンド
世界三大宝石であるルビー、サファイア、エメラルドに、ダイヤモンドを加えた4種類の宝石を世界四大宝石と呼びます。
ダイヤモンドは世界で最も有名な宝石と言っても過言ではないでしょう。輝きが強いので一粒でも大きな存在感を放つ、あらゆるジュエリーにふさわしい宝石です。また小粒のダイヤモンドはジュエリーにおいて、他の宝石の周りに配置されることもよくあります。クリアカラーなのでどの宝石にも合いますし、小さなダイヤモンドがたくさん配置されたジュエリーは一気にゴージャスな印象になるので、人気のデザインです。
ダイヤモンドの語源はギリシャ語で「不変」「不屈」という意味の「adams(アダムス)」です。ダイヤモンドは地球上でもっとも硬い鉱物だと言われていて、長い間思うように加工を施すことができませんでした。その様子から、「不屈」という名前がついたのかもしれません。また、ダイヤモンドの和名は「金剛石」です。「金剛」とはサンスクリット語で「最上」「最優秀」という意味の言葉を漢語に訳したものです。地球上で最も硬い鉱物であるダイヤモンドには、ぴったりの名前ですよね。
ダイヤモンドにはクリアカラーの他に、イエローやブラウン、ピンク、ブルー、ブラックなど、様々な色があります。それらの色付きのダイヤモンドは、まとめて「ファンシーダイヤモンド」と呼ばれます。ダイヤモンドといえばクリアカラーのイメージが強いですが、実は最も採掘量が最も多いのはイエローやブラウンです。
ダイヤモンドの色味は、その価値に大きく関わってきます。ダイヤモンドの価値基準は世界的に統一されていて、4Cと呼ばれています。
4Cとは
Carat(カラット・重さ)
Cut(カット・輝き)
Color(カラー・色)
Clarity(クラリティ・透明度)
です。
このうちのColorは、無色、カラーレスの物が一番価値が高く、黄色みが強くなればなるほど価値が低くなります。それ以外の色はまた違った価値基準で判断することになりますが、ショップで見かけるダイヤモンドは、クリアカラーか、イエローもしくはブラウンのダイヤモンドが多いと思いますので、透明に近いのか、それとも黄色みが強いのかはよく見たほうがいいでしょう。
ダイヤモンドは4月の誕生石です。石言葉は「純潔」「永遠の愛」で、ダイヤモンドの指輪は婚約指輪や結婚指輪として不動の人気を誇っています。
ダイヤモンドは最強のパワーストーンと言われています。ファンシーサファイアと同じように、ファンシーダイヤモンドも色ごとに意味や効果が異なります。ですがすべてのダイヤモンドに共通しているのは、「増幅」の効果です。ダイヤモンドはその強い輝きで一緒に持つ他のパワーストーンの効果を強めたり、持ち主の持っている隠れた才能を引き出すという効果があります。
ただ、ダイヤモンドはあまりにも強いパワーを持っていますので、身に付ける時には注意が必要です。自分が弱っている時や、ダイヤモンドのパワーを制御できず振り回されてしまいそうな時には、ダイヤモンドと少し距離を置いたほうがいいでしょう。
1-5.真珠
世界四大宝石にさらに真珠を加えた5種類の宝石が、世界五大宝石と言われています。真珠は、地中で長い時間をかけて大きくなる他の宝石とは大きく異なる特徴を持っています。
真珠は地中ではなく、生きている貝の中で育ちます。貝の中になにか異物が入り込んでしまった時、貝はその異物から自分を守ろうとします。その異物に貝がらの内側の成分を何層も被せるのです。その層が何層も何層も重なり、大きくなったものが真珠というわけです。
自然に真珠ができる時には、形もいびつで大きさもバラバラであることがほとんどです。ジュエリーとして使用できるほどの大きさと数を揃えるのは大変困難で、その分高価になります。
真珠自体は日本でも5500年も前の縄文時代から人間に使用されていたようですが、その品質はバラバラでした。均一な大きさ、品質の物を得るために養殖がはじまったのは11世紀頃の中国と言われています。その後日本でも、1893年にアコヤ貝という貝で真珠の養殖に成功しました。現在日本ではアコヤ貝のほかにも、白蝶貝から採れるシロチョウパール、黒蝶貝から採れるクロチョウパールや、淡水に住む貝から採れる淡水パールなどが養殖されています。
その中でも特にアコヤ貝から採れる真珠はきれいな球形で、ピンク、グリーン、ゴールドなどのまろやかなつやを持ったものが多く、ジュエリーにもよく用いられています。現在でもなお養殖真珠のほとんどが、アコヤ貝からとれるアコヤパールです。
真珠は6月の誕生石としても人気です。また、真珠は冠婚葬祭、あらゆる場面で身に付けることができる宝石としても重宝されています。「大人になったら、パールのセットを持っておけば困らない」とも言われていて、成人のお祝いに我が子に贈るという人も多いです。
また「健康」「長寿」という石言葉を持っているので、健康を願った贈り物としても人気があります。パワーストーンとしては、持ち主を癒し、悪い物を浄化するパワーがあるとされています。疲れた時や英気を養いたい時に身近に置くと良いでしょう。
気を付けてほしいのは、真珠は非常に柔らかく、傷付きやすい宝石だということです。モース硬度はわずか2.5で、大抵の宝石よりも柔らかいです。大理石にぶつかっただけで傷付きますので、使用時には十分注意してください。
1-6.オパール
ゆらゆらと揺れるオーロラのような不思議な輝きを持つオパールも、とても人気のある宝石です。
オパールは珪酸ゲルという物質が何層にも積み重なったもので、なんと水中でできる宝石です。そのため内部に5~10%の水分を含みます。乾燥に弱く、水分を失いすぎるとひび割れが起こってしまうこともあるので注意が必要です。
実はオパールはその色や光沢によって、100種類以上もの種類に分けられます。様々な見た目のものがあるオパールですが、その中でも大きくふたつに分けることができます。遊色効果のあるプレシャスオパールと、遊色効果のないコモンオパールです。
オパールを見る時に角度を変えると、色が揺れて虹のように輝いて見えますよね。それが遊色効果です。オパールと言えばあの不思議な色合いと思う人も多いと思いますが、遊色効果のないオパールもあるのです。
オパールの語源はギリシャ語で「色の変化」という意味の「oppalos(オパロス)」、もしくは「色の変化を見る」という意味の「opalios(オパリオス)」だと言われています。
やはりオパールといえば、あの変化する色だと思われていたようです。和名は「蛋白石(たんぱくせき)」です。見た目が卵の白身に似ているということで、その名がついたようです。また、オパールの中でも特に人気の白色に遊色効果のある石は特別に「虹色石」という名前で呼ばれることもあるそうです。
またオパールは10月の誕生石としても人気です。石言葉は「希望」や「忍耐」ですが、オパールもやはり色ごとに石言葉があります。パワーストーンとしては「幸福の石」と呼ばれており、明るくポジティブなパワーを持った石とされています。ネガティブな思考に陥ってしまいそうな時は、オパールを身に付けてみてください。また、オパールは凝り固まった考えをほぐし、新しい発想を与えてくれるパワーストーンとも言われています。気分を変えたい人におすすめのパワーストーンです。
オパールも、真珠ほどではないですが傷つきやすい宝石です。モース硬度は5.5で、窓ガラスと同じかやや硬いくらいですので、すぐに傷付いてしまいます。乾燥にも弱いですし、オパールの使用や保管には充分気を配ってください。
1-7.翡翠
世界五大宝石に、さらにオパールと翡翠を加えた7種類を世界七大宝石と呼ぶことがあります。どれもとても有名で、人気のある宝石ですね。
翡翠はケイ酸塩鉱物という石で、緑色のイメージがありますが、その他にも黒や白、赤っぽい色など、様々な色があります。淡い紫のラベンダー翡翠は、最近は欧米でとても人気です。
翡翠の名前の由来は、鳥のカワセミです。
翡翠はもともと、中国や日本で「玉(ぎょく)」と呼ばれていました。ですが18世紀頃にミャンマーで発見された「玉」がとても美しく、まるで鳥のカワセミの羽のような色をしていたそうです。カワセミは漢字では「翡翠」と書きます。それから玉は中国で翡翠と呼ばれるようになり、その名前が日本にも伝わったとのことです。
翡翠には二種類あります。硬玉(ジェダイト)と軟玉(ネフライト)です。国によってはこの両方を翡翠と呼びますが、日本ではジェダイドのみが翡翠として扱われます。見た目はよく似ていますが、その価値は大きく異なりますので、あまりに安い翡翠を見かけたらジェダイトではなくネフライトかもしれません。
翡翠は日本でも古来から産出されます。特に有名なのは、新潟県糸魚川市で産出される糸魚川翡翠です。川を下ってきて海岸でも見つけられることもあり、日本の鉱物コレクターは翡翠を探しにいったりもするそうですよ。
また、翡翠は5月の誕生石でもあります。同じく5月の誕生石にはエメラルドもありますが、翡翠にはエメラルドのようなきらびやかな美しさというよりは落ち着いた優しい魅力がありますね。石言葉は「忍耐」「調和」そして「長寿」などです。翡翠はパワーストーンとしても、古来から健康長寿のパワーを持つとされています。また悪い物から身を守るパワーも持っているので、なんだか調子がよくないなと感じる時に翡翠を身に付けてみるのはいかがでしょうか。
2.宝石の中でも珍しい『世界三大希少石』とは。
世界で最も有名で、人気も高い7つの宝石を紹介しましたが、次は少し角度を変えて「世界三大希少石」と呼ばれている宝石をご紹介します。
宝石が、ただの石ではなく宝石と呼ばれる条件は、3つあります。
・美しさ
・硬さ
・希少さ
です。
宝石は美しくて硬く、珍しいものだということです。
つまりすべての宝石が珍しいものではあるのですが、その中でも特に希少性が高く、さらに近年注目を集めているのが「世界三大希少石」と呼ばれるアレキサンドライト・パライバトルマリン・パパラチアサファイアの3つです。
もしかしたら、名前を聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。世界三大希少石は、最近では雑誌やテレビでも取り上げられたりもしていますし、ますます知名度と人気を高めています。
2-1.アレキサンドライト
アレキサンドライトはクリソベリルという鉱物の一種です。クリソベリルという鉱物は、ルビーやサファイアの元となるコランダムのように、様々な要因でその色や見た目を変えます。その中でも特に、ある特徴を有する者だけがアレキサンドライトと呼ばれ、世界三大希少石のひとつとされているのです。
その特徴とは、カラーチェンジです。アレキサンドライトは当てる光の種類によって、太陽光の下ではグリーン、白熱灯の下ではレッドにはっきりと色を変えます。カラーチェンジをする宝石は他にもありますが、ここまではっきりと色を変える宝石は少ないので、「アレキサンドライト効果」と呼ばれることもあるほどです。
アレキサンドライトが発見されたのは1830年と、比較的新しい宝石です。最初に見つかったのはロシアで、この美しい宝石がロシア皇帝に献上されたその日が、当時の皇太子であるアレクサンドル2世の誕生日であったことからこの名前が付いたとされていますが、確かではありません。現在ではブラジル産の物が人気で、カラーチェンジもはっきりしているそうです。
2021年に、今までの誕生石に加えて新たに10種類の宝石が誕生石として加わりました。アレキサンドライトもそのうちのひとつで、6月の誕生石です。まだあまり馴染みはないかもしれませんが、きっとこれからもっと浸透していくものと思われます。知っておくといい豆知識かもしれませんね。
アレキサンドライトの石言葉は「魅力」「高貴」です。
パワーストーンとしては、アレキサンドライトは「変化の石」と言われています。自分を変えたいという前向きな気持ちを持っている人、成長したい人にぴったりのパワーストーンです。また、バランスをうまくとれる石ともいわれているので、自分の考えや立場などをニュートラルに保ちたい時にもパワーを貸してくれるでしょう。
2-2.パライバトルマリン
パライバトルマリンは、様々な色があるトルマリンの中でも特に鮮やかなネオンブルー~ネオングリーンの石のことを言います。パライバトルマリンはとても美しく希少性が高いので、トルマリンの中でも最も高価な宝石です。
もともとはブラジルのパライバ州というところで見つけられたのでパライバトルマリンという名前になりましたが、その後ナイジェリアやモザンビークでも発見されました。
1987年に発見された歴史の浅い石ではありますが、1990年に入ると人気が急上昇しました。人気の理由は、他の宝石には見られない鮮やかなネオンカラーです。さらに、産出量がとても少ないのもその人気に拍車がかかった理由と言えるでしょう。パライバトルマリンはブラジル、ナイジェリア、モザンビークで発見されましたが、すでにナイジェリアのパライバトルマリンはほとんど産出されません。ごく限られた産地で、産出量も少ないことから人気も価格も高騰しているのです。
パライバトルマリンはトルマリンの一種ですので、10月の誕生石です。石言葉は「勝利」「友愛」で、スピリチュアル的には持ち主に心身の健康をもたらす石とされています。
実はトルマリンはその石自体が微弱な電波を発しているとても珍しい石です。その電波が人体にどのような影響を及ぼすのかは、科学的に証明されてはいません。
ですが美しいトルマリンを身に付けることで、ポジティブなパワーが湧いてきたらいいですよね。
2-3.パパラチアサファイア
パパラチアサファイアは、オレンジとピンクのちょうど中間の色をした、とても美しいサファイアです。数あるファンシーサファイアの中でも、パパラチアサファイアはとても希少で、最も高価です。その特別さは、パパラチアサファイアが「サファイアの王」とも呼ばれていることからもわかります。
パパラチアの語源はシンハラ語で「蓮の花」をあらわす「padparacha(パパラチア)」です。その色は美しく咲く蓮の花の色とも、夕焼けの色とも言われています。絶妙な色合いをしている宝石で、色合いの世界共通の基準などがないので、パパラチアサファイアと思って購入してもピンクサファイアだったり、オレンジサファイアだったりすることがあります。購入する時は注意が必要です。
パパラチアサファイアについてもうひとつ気を付けたほうがいいことがあります。それは「パパラチアサファイア」と「パパラチアカラーサファイア」の違いです。
もともとパパラチアサファイアは、1900年代に初めて産出されてからしばらくはスリランカでのみ採れる石だと思われていました。ですがその後、マレーシアやマダガスカルでもパパラチアサファイアが産出されるようになり、日本でも一気に人気になりました。
ところが後にそれらのパパラチアサファイアの一部が、加熱処理が加えられたもとは違う色のサファイアだったことがわかったのです。
今では加工されたパパラチアサファイアはパパラチアカラーサファイアと呼んで区別されていますが、当時かなりの数のパパラチアカラーサファイアが、パパラチアサファイアとして出回ったようです。
もちろんパパラチアサファイアもサファイアの一種なので、9月の誕生石です。石言葉は「信頼」「慈愛」などで、スピリチュアル的には持ち主に良縁をもたらしたり、なりたい自分になるための原動力を与えるパワーストーンと言われています。パパラチアサファイアはピンクサファイアの持っている恋愛のパワーとオレンジサファイアの持っている積極的になれるパワーを併せ持っています。恋愛に対して積極的になれるパワーストーンです。
また泥水の中に根を張り、美しい花を咲かせる蓮の花のように、逆境を乗り越えて新しい才能を開花させることができるパワーストーンとも言われています。
3.世界で最も美しいと称される4つの宝石
美しさは宝石と呼ばれる3つの条件のうちのひとつでもあります。すべての宝石は美しいものですが、その中でも最も美しいとされている宝石があります。
美しい宝石の中でもさらにトップクラスの美しさと言われると、どんなものか気になりますよね。
世界三大宝石にさらにダイヤモンドを加えた、世界四大宝石の中でも特に美しいとされるものをそれぞれご紹介します。
3-1.カナリアンダイヤモンド
世界で一番大きく、美しいダイヤモンドとして有名なのがカナリアンダイヤモンドです。
カナリアンダイヤモンドは発見された時、あまりの大きさにガラスではないかと疑われたそうです。その大きさはなんと3106カラット以上。キロ数に直すと621キロ以上もあったそうですから、想像もつかないくらいの大きさですよね。ホッキョクグマのオスが大体500キロくらいとのことですから、ホッキョクグマよりも大きいダイヤモンドだと思うとめまいがしそうです。
その後カナリアンダイヤモンドはイギリスで大粒の9個と小粒の96個にカットされ、大粒の9つはイギリス王室へ献上されました。小粒の96個のカナリアンダイヤモンドの行方はよくわかっていないそうです。
値段をつけるとするなら、大粒の9個のダイヤモンドだけでも2600億円はすると言われています。
3-2.ピジョンブラッドルビー
ルビーには様々な色があります。ピンクっぽい赤や、紫っぽい赤…その中でも特に価値が高いのが、ピジョンブラッドと呼ばれる濃く鮮やかな赤い色をしたルビーです。
宝石はそのほとんどが、色が濃く透明度が高いものが品質が高いとされます。ルビーももちろんそうで、ピジョンブラッドルビーは鮮やかな赤色をしています。コランダムに含まれる元素の中で、赤色になるクロムが多く、黒くなる鉄が少ないのが特徴です。
ピジョンブラッドルビーはかつてはミャンマーのモゴック地方でのみ産出されるとされていましたが、現在はピジョンブラッドの範囲内の色味のルビーであればピジョンブラッドルビーと認められます。
この色合いのルビーはなかなかないですが、よく似た色合いのレッドスピネルという別の宝石やガラスなどとよく混同されることがあります。
偽物のピジョンブラッドはいくらでも美しくできますし、価格も安く売られています。本当にピジョンブラッドかな?と少しでも疑わしく思ったら、鑑別書を確認させてもらうのが安心です。
3-3.コーンフラワーブルーサファイア
サファイアにも、ルビーと同じく様々な色があります。その中でも最も高価な物がコーンフラワーブルーです。コーンフラワーは矢車草のことで、鮮やかな青い花と同じ、明るい青色で透明度の高いサファイアが、コーンフラワーブルーサファイアと呼ばれています。
コーンフラワーブルーサファイアは、インドのカシミール地方で産出されるサファイアで、ただ明るく輝くだけでなく絹のような優しい照りがあるとされています。
コーンフラワーブルーの次に美しいと呼ばれているのがミャンマー産のサファイアで、ロイヤルブルーと呼ばれていますが、コーンフラワーブルーはそのロイヤルブルーの1割ほどの産出量しかないとされるくらい希少なサファイアです。
3-4.ブルーイッシュグリーンエメラルド
エメラルドで最も美しいとされるのは、ブルーイッシュグリーンという色です。
緑色が濃く、透明度が高いブルーイッシュグリーンのエメラルドはなかなかありません。エメラルドは、その特徴とも言われているくらいインクルージョンが多いですし、インクルージョンが多いとやはり透明度も下がります。また、エメラルドはよく「色溜まり」も置きます。ひとつの石の中でも色が均一でなく、ムラがあるものは良いエメラルドとはされません。
濃い緑色がどの方向から見ても均一に広がっていて、インクルージョンが少なく、ある程度の大きさのブルーイッシュグリーンエメラルドはとても希少で価値も高いエメラルドです。
4.世界で最も高価な宝石
世界には信じられないくらい高価な宝石があります。自分ではとても購入することはできませんが、いったいどれくらい高い宝石なのかは気になりますよね。
宝石の価格は様々な要素で決められます。色や透明度、希少性、そして人気などが宝石の値段に関わってきます。その中でも特に高価なのは、やはりダイヤモンドです。特にファンシーダイヤモンドと呼ばれる、クリアカラー以外の様々な色のダイヤモンドはとても高価な値段が付けられることが多いです。
値段は価値のひとつではありますが、誰から見ても確かな価値基準でもあります。
美しいダイヤモンドに、一体どれくらいの値段が付けられるのかを見ていきましょう。
4-1.ファンシービビッドオレンジダイヤモンド
オレンジダイヤモンドは主にオーストラリアと南アフリカで産出される、希少性の高いダイヤモンドです。中でも燃える炎のような濃いオレンジ色の物はとても希少で、高値で取引されています。
オレンジダイヤモンドで最も高価な値がつけられたのは、2013年に競売にかけられた「The Orange(ジ・オレンジ)」と呼ばれる14.82カラットもあるオレンジダイヤモンドです。濃いオレンジ色が鮮やかなダイヤモンドで、その色は「ファンシービビッドオレンジ」と呼ばれました。
落札価格は約39億円、1カラットあたり約2億6千万円で、世界で最も高価な宝石だと言われています。
4-2.レッドダイヤモンド
同じくファンシーダイヤモンドで、レッドダイヤモンドもかなり高価です。
レッドダイヤモンドはただでさえ珍しいファンシーダイアモンドの中でも最も珍しく、世界になんと30個しか存在しないと言われています。
その中でも特に有名なのが、5.11カラットの「ムサイエフ・レッド」と呼ばれるレッドダイヤモンドです。2011年に約9億8千万円、1カラットあたり約1億9千万円で落札されましたが、今ではその倍ほどの価値があるのではないかとも言われています。
4-3.ピンクダイヤモンド
最も高い価格で落札されたのは、「ピンクスター」と呼ばれるピンクダイヤモンドです。
ピンクダイヤモンド自体希少価値が高く、クリアカラーのダイヤモンドの1%ほどしか産出されませんが、「ピンクスター」のすごいところはその大きさです。
なんと59.6カラットもあるピンクダイヤモンドで、その落札価格は約85億円。1カラットあたり1億4千万円ですから、もちろん品質もとても良いものですが、なによりその大きさで、有名になったピンクダイヤモンドです。
5.世界三大宝石ブランド
宝石を買う時は、その石自体の品質ももちろん重要ですが、どのブランドで購入するかも重要なポイントです。
ジュエリーの価値は宝石の価値だけではありません。プラチナやゴールドなど地金の価値もありますし、身に付けるのは気に入ったデザインが良いですよね。
宝石を扱うブランドは数多くありますが、その中でも特に有名なブランド、ティファニー、カルティエ、ブルガリは世界三大宝石ブランドと呼ばれ、人々からの人気と信頼を集めています。
3つのブランドの特徴や人気の商品などをご紹介しますので、参考にしてみてください。
5-1.ティファニー
鮮やかな「ティファニー・ブルー」と呼ばれる青いイメージカラーで日本でも人気のティファニーは、1837年にアメリカのブロードウェイで文房具と装飾品の店として創業しました。今日のジュエリー市場はティファニーがなければまったく違ったものになったと言えるほど、様々な宝石、ジュエリーにティファニーは関わっています。
現在ではひろく知られている12月の誕生石であるタンザナイトや、9月の誕生石であるクンツァイトに、その名前を付けたのがティファニーだというのはご存知でしたか?
まだ有名でない宝石、珍しい宝石に名前を付けて売り出すことで、ティファニーは宝石業界に大きな変革をもたらしてきたのです。ティファニーはそのかわいらしいデザインも人気です。特にかわいらしいハートのモチーフが人気で、男性から女性へ贈るプレゼントの定番と言われていた時期もありました。
とても高価なジュエリーも多い中、比較的安価なシルバーアクセサリーの取り扱いがあるのも人気の理由ではないでしょうか。
5-2.カルティエ
カルティエは1847年にフランス・パリの工房からはじまりました。
当時はゴールドやシルバーがアクセサリーの主流だった中で、他のブランドに先駆けてプラチナを利用しはじめたブランドとして、カルティエは有名です。
フランスのブランドではありますが、カルティエはイギリス・ポルトガル・ロシアなど、世界の王侯貴族に愛用されてきました。
世界の宝石のトップブランドであったカルティエは、その後時計部門を設立し時計ブランドとしても有名になっていきました。現在では幅広い人々に、カルティエのジュエリーや時計は愛用されています。
特に現在でも人気なのが、トリニティリングです。それぞれに、愛、友情、忠誠をあらわすとされるピンクゴールド、ホワイトゴールド、イエローゴールドの3連リングは年齢や男女問わず身に付けることができるシンプルかつ洗練されたデザインをしています。
また、カルティエは世界中に有能な職人を抱えており、精巧な技術は超一流と言われています。職人はA~C級に分けられていて、C級の職人ですら日本にはわずか数人しかいないほど厳格にレベル分けされています。カルティエはそれほどのこだわりをもって、ジュエリーを扱っているんですね。
5-3.ブルガリ
もとはギリシャで銀細工をしていたブルガリ家がイタリア・ローマに移住し、1884年に宝飾店をオープンさせたのがジュエリーブランド・ブルガリの始まりです。
ブルガリは既存のジュエリーブランドとは違うギリシャ建築を思わせる新鮮なデザインで、当時のジュエリー業界で話題になりました。
1940年代には時計の製造を始め、宝石以外にも香水やバッグ、ホテル業など様々な分野で事業を展開しています。現在ではブルガリは、世界の総合ブランドとしての地位を確かなものにしています。
それらのすべてに共通するのが、「高級感」です。
デザイン自体は奇抜で目新しい物も多いですが、決して下品ではなく、独創的な世界観を保っています。存在感がある特別なブランドとして、特に女性の憧れるブランドです。
6.(まとめ)たくさんの美しい宝石の中から、お気に入りの物を探そう!
今回は、宝石の中でも特に有名な世界三大宝石をはじめとする様々な宝石や、とても珍しい世界三大希少石、世界一美しい宝石、世界一高い宝石など、いろんな種類の宝石やジュエリーブランドをご紹介しました。
宝石を楽しむのはそう難しいことではありません。ただ自分が良いと思ったものを購入し、眺めたり身に付けてきれいだと思うだけでも充分、宝石を楽しむことはできます。
ですが、宝石について様々な知識を得ることで、より深く宝石を楽しむことができます。
高価で、将来的に資産として考えられるようなジュエリーを購入するのか、それとも手頃で普段使いをするためにジュエリーを購入するのかは、人それぞれです。
いずれにしても、自分にあった物、お気に入りの物を探しましょう。お気に入りの宝石がひとつあれば、普段と変わらない日常がきっと彩られることでしょう。