2023年7月19日
【デザイン性のあるパイロットウォッチ】ベル&ロスとは?歴史や魅力を徹底解説
時計
パイロットウォッチを展開する時計ブランドは数多くありますが、ベル&ロスは一風変わったブランドです。時計に関わりのなかった2人が創業し、それまでにないパイロットウォッチの概念をつくりだしながらも、本格的で世界的に信頼の置かれているブランドです。デザイン面でも高い評価を受けており、独立系ブランドとして活動しています。この記事ではベル&ロスの歴史、魅力、代表的なシリーズ、着用している有名人、人気モデルについて解説します。
1.【デザイン性のあるパイロットウォッチ】ベル&ロスの歴史
1-1.1992年に銀行マンと工業デザイナーの2人によりパリで創業
ベル&ロスは1992年にブルーノ・ベラミッシュとカルロス・ロシロによって創業しました。2人は高校時代の友人で、ブルーノは工業デザイナー、カルロスはパリの大手投資銀行で働いていましたが1990年に再会、時計への情熱を語り合い意気投合。自宅の一角をオフィスにしてブランドを立ち上げました。
とはいえ2人とも時計業界にいなかったため、ブルーノによるデザインやアイデアはあったものの時計作りのノウハウを持っていませんでした。ブルーノは大学時代のインターン先がパイロットウォッチの先駆者であるジン(SINN)だったこともあり、ジンの堅牢性や高いスペックに憧れていました。そこで2人はジンへ趣き、情熱やプランを熱く語ったことがジン創業者のヘルムート・ジンの心を動かしました。
1-2.ジン、シャネルのバックアップを受ける
ジンは2人の思いに賛同し、共同での時計制作を行うこととなりベル&ロスとして最初の500本の時計製造はジンで行うこととなりました。このときに生まれたのが「Bell&Ross by SINN」で、3針とクロノグラフを中心に様々な時計を発表していきました。ジンのパイロットウォッチ製造の高い品質管理や技術によって生まれたシリーズは今でも中古市場で高い人気となっています。
何一つ実績のない新興ブランドとジンのような一流メーカーが手を組むといった前代未聞のコラボレーション、さらにそれによって生まれたモデルは注目を集め、世界中から一目置かれる存在となりました。2社の協力関係はヘルムート・ジンが経営を退いた1994年以降も、2002年に独立を果たすまで続きました。
1997年にベル&ロスとして初のシリーズ「ヴィンテージ123」を発表。資金繰りに苦しんでいた時期ですが、新興ブランドながら時計業界に真っ向から勝負を挑むような王道といえるモデルがシャネルの目に留まりパートナーシップを結ぶことに。ブルーノが工業デザイナーとして学んできた『形状は機能に従う』といった端正な美しさをもつモデルを次々と発表しました。
1-3.2000年スイスラ・ショー・ド・フォンに自社工場を設立
シャネルに評価されたことで注目を集めたヴィンテージ123のヒット、シャネルの資本協力もあり、2000年にスイスのラ・ショー・ド・フォンに製造工場を設立。本社をパリに移しました。
2005年、ベル&ロスをスターダムへと押し上げたBRシリーズを発表します。最初にスクエア型のパイロットウォッチとしてBR-01とBR-03を、2007年にはトノー型ダイバーズウォッチのBR-02とサイズダウンさせたBR-Sを発表。BR-01はラルフローレンの広告ビジュアルに採用され、世界的に大ヒット。新進気鋭のブランドが一流ブランドに肩を並べるようになりました。
2011年には世界大戦で使われたパイロットウォッチにインスピレーションを得て制作されたWW1、WW2を発表。2014年に新素材によるBRX、2017年にBR123のDNAを継承するBRV、2019年にラグジュアリースポーツのBR-05と次々と発表。
創業して30年とは思えないほどのヒットを生んだベル&ロスですが、今でも独立系として運営されており、他のブランドにはないパイロットウォッチを次々と発表しています。
2.ベル&ロスの魅力
2-1.ジン(SINN)との技術提携による本格パイロットウォッチ
ベル&ロスの魅力の一つにジンとの技術提携により本格パイロットウォッチであることがあります。創業者の一人、ブルーノがジンでインターンシップとして働いた経験から、ジンへ協力を仰いだのは前述の通りで、このとき生産された500本はジンの工房でつくられました。
元々デザイナーと金融マンで興されたブランドのため、アイデアはあっても時計作りのノウハウを持たなかった彼らはジンの協力の下、時計作りのノウハウを学んでいきました。特殊部隊やレスキューにも採用されているジンの時計作りは、「視認性」「機能性」「高精度」「信頼性」の原理を基とする彼らのモットーにピッタリでした。
特殊部隊や潜水士、パイロットといった特殊な環境のスペシャリストがベル&ロスの時計を採用しているのは、ジンのノウハウが息づいている証拠といえるでしょう。最新ではダイバーズウォッチとしてスイス規格の技術仕様と国際規格ISO 6425に準拠したモデルを発表するなど、技術と管理力が大きくレベルアップしています。
2-2.実用性を重視した高い堅牢性
ベル&ロスは前述の通り、「視認性」「機能性」「高精度」「信頼性」の原理を基としており、時計の実用性を非常に大事にしていることがわかります。それはパイロットウォッチに強く魅力を感じていたこともそうですが、ジンの考え方に影響を受けていることが原因の一つです。
ドイツ時計は質実剛健で時計を道具として捉えるブランドが多く、スイス時計のような装飾性よりも実用性を重視していました。ドイツ時計発祥の地グラスヒュッテは元々銀山のため、地域で発展した時計産業においても、鉱夫などの屈強な男たちによる製造、あるいは需要は道具としての時計でした。
ドイツ時計はスイスとは違った独特の進歩をしたため、主に装飾を目的としたスイス時計に対しドイツ時計はムーブメントを頑丈にしつつメンテしやすくした3/4プレートや高い精度での歩度調整が可能となるスワンネック緩急針など、実用的な機能に優れています。ジンもドイツ時計のDNAをしっかり継承しています。
ベル&ロスは工業デザイナーのブルーノによるデザインで時計がつくられますが、その思想は「形状は機能に従う」といった実用性重視のもの。ジンと気があったのもそうした考えがマッチしたからといえます。結果、ジンと同様にベル&ロスもレスキューや特殊部隊といった厳しい環境下でも使える時計を生み出していきました。
2-3.幅広いデザインのパイロットウォッチが楽しめる稀なブランド
ベル&ロスの魅力は本格派パイロットウォッチであることと、それを幅広いデザインで楽しめることです。多くのブランドで展開されているパイロットウォッチは大体1〜2種類、多くても3〜4種類ですが、ベル&ロスのパイロットウォッチはディスコンも含めて10種類以上となっています。
最もポピュラーなラウンド型の黒文字盤はもちろん、ワイヤーラグなどクラシックなテイストにまとめたシリーズ、ベル&ロスのアイコン的存在となるスクエア型、ラグジュアリースポーツやダイバーズウォッチのデザインとうまく融合させたシリーズなど、パイロットウォッチを軸としながらも様々な切り口で展開されています。
ケースサイズを落としパステルカラーを採用することで女性向けに展開されたシリーズもあり、パイロットウォッチへの固定概念を崩すようなアプローチは新進気鋭なブランドならではといえるかもしれません。現在ではトゥールビヨンを搭載したハイグレードモデルやカジノのルーレットを文字盤に描いたモデルなど、様々な機能・デザインで展開されており、今後どんなパイロットウォッチが見られるのか楽しみです。
3.ベル&ロスの代表シリーズ
3-1.BR-01 スクエア型パイロットウォッチ
BR-01はベル&ロスのアイコン的存在といえるシリーズで、スクエア型ケースのパイロットウォッチです。コックピットの計器を取り出したようなデザインは、実際のコックピットに使われるのと同じ46mmのサイズとなっており、ミリタリーな雰囲気と高級感をうまく両立させています。
ラ・ショー・ド・フォンに工場を建ててから初のシリーズとして発表されました。工業デザイナーとしての経験やジンとのコラボレーションで研ぎ澄まされたブルーノによるデザインは類まれなる美しさを生み出し、ラルフローレンの目に留まったことで自社の広告ビジュアルに採用され注目を浴びたことで知られています。
ステンレスを中心にブラックカーボンケースなどの素材が採用されており、ベル&ロスの中で最も王道に近いシリーズです。BR-01をベースにサイズダウンやラグジュアリースポーツ寄りにするなど、ベル&ロスにとって軸となる存在となっています。
3-2.BR-02 トノー型ダイバーズウォッチ
BR-02はトノー型のケースが特徴的な本格ダイバーズウォッチシリーズです。3針、クロノグラフと展開されていますが、いずれのモデルも最低でも防水性は300m、中には1000mのモデルも存在します。逆回転防止機能付きの回転ベゼル、ねじこみリューズといったダイバーズウォッチらしい機能もしっかりおさえてあります。
デザインはダイバーズウォッチとしながらも、ベル&ロスらしくパイロットウォッチテイストに仕上がっています。暗がりで見るための夜光処理や太めの針など共通する機能とベゼルの四つ留めベゼルも健在なので、ベル&ロスらしさがしっかり楽しめるダイバーズウォッチに仕上がっています。
3-3.BR-03 BR01をサイズダウンし日付表示追加
好評だったBR-01をベースにサイズダウンして展開されたBR-03。BR-01が計器に忠実な46mmケースだったのに対し、BR-03は42mmへサイズダウン。他ブランドと比較しても決して大きいと感じさせないサイズへ調整されました。
オーソドックスな3針やクロノグラフに加え、GMTやパワーリザーブ表示といった一味違う機能を楽しめるのもBR-03ならでは。王道パイロットウォッチだったBR-01を市場を拡大するため、機能やデザインの幅を拡げるねらいがありました。
フライトジャケットで有名なMA-1の雰囲気を再現したモデルや、ベゼルの24時間計を赤と黒でゾーニングしたコークスタイルなど、伝統的なパイロットウォッチとしてだけでなく楽しむパイロットウォッチとしての世界を見せてくれるシリーズとなっています。
ベル&ロスの中でもBR-01に続く第二の軸足のような立ち位置で、最新では氷海でのダイビングに向けて開発された氷海をイメージしたデザインで300m防水を備えたモデルが発表されるなど、新たな取り組みが採用されることも多いシリーズです。
3-4.BR-X1 BR-01を新素材で再解釈
BR-01誕生10周年を目前にした2014年に発表されたBRXは、BR-01をハイエンドモデルにアップグレードしたシリーズです。元々ブラックカーボンなど新素材へのチャレンジを続けてきたベル&ロスですが、鍛造カーボンやPVDコーティングなど最新の素材など、さらなるレベルアップを意識したシリーズです。
チャレンジは素材に留まらず、スケルトン文字盤やトゥールビヨンの搭載など、これまでの常識に囚われない新たなパイロットウォッチ、ベル&ロスへのチャレンジ精神を感じさせるシリーズです。
3-5.BR-S スクエア型39mm
BR-Sは2008年に発表されたシリーズです。「S」は、Smart(賢い)Slim(スリムな)Special(特別な)を意味しており、ケースサイズは39mmとコンパクトで薄めなデザインとなっています。 BRシリーズの特徴であるコクピットの計器を思わせるデザインは維持しながら女性にも着けやすいように小型化に成功しています。
女性向けを明確に意識しており、ダイヤモンドのインデックスやピンク文字盤といった、これまでのパイロットウォッチの概念を覆すデザインも特徴的です。また、クオーツモデルと機械式モデルの両方が展開されているため、ベル&ロスの世界観を多くの女性に届けることが可能となったシリーズです。
3-6.BR-05 ラグジュアリースポーツ
パイロットウォッチとしてベル&ロスのアイコニックな存在となっているBR-01をラグジュアリースポーツモデルに昇華させたのがBR-05です。四角と丸の組み合わせによるベゼルとケースからラグへのシームレスなシェイプは幾何学的で都会的です。ラグジュアリースポーツの草分け的存在として知られるオーデマ・ピゲのロイヤルオークを思わせつつ、ベゼルの四つ留めビスや12・6・9の立体的なインデックスはパイロットウォッチのDNAが色濃いベル&ロスらしいデザインとなっています。
金無垢モデルやクロノグラフ、マットな黒文字盤の3針といった展開により、パイロットウォッチとも一般的なラグジュアリースポーツともいえない独特な世界観をもつシリーズとなっています。ムーブメントの動きを文字盤側から見ることのできるスケルトンも発表されており、これまでのベル&ロスのテイストに囚われない新しいデザインのシリーズです。
3-7.BR123 クラシカルなラウンド型パイロットウォッチ
BR123は1997年にジンとの提携が切れてから初めて発表したシリーズです。それまでクッションケースのパイロットウォッチだけを展開してきたベル&ロスにとって初のラウンド型の発表となりました。
デザインはパイロットウォッチをベースしつつ古き良き時代の雰囲気を纏っています。ベル&ロスとしてもヴィンテージラインとして発表しており、ミリタリー感もあって伝統的なパイロットウォッチの世界観を楽しめます。
大きく分けて3針モデルのBR123 とクロノグラフ搭載のBR126に分かれています。中にはフランス海軍の航空隊アエロナバルを由来としたモデルで、青と金のカラーリングの組み合わせがヴィンテージテイストな一本もあります。
3-8.WW World-Warを想起させるヴィンテージテイストのパイロットウォッチ
WWはWorld-War(世界大戦)を想起させるヴィンテージなデザインが特徴のシリーズです。第一次世界大戦のあった1920年代の腕時計や懐中時計をベースにしており、リューズやワイヤーラグ、大型ケースなどいわゆる伝統的なパイロットウォッチらしいデザインとなっています。
WW2 レギュレーター ヘリテージが特徴的なので紹介します。第二次世界大戦で使われた爆撃機の計器を基にしたデザインとなっているモデルで、レギュレーター(時、分、秒をそれぞれ別に表示するデザインで、針同士が被りにくいため時刻が見やすく、教会の時計をモチーフにするようなクラシックなモデルや視認性の高さからダイバーズウォッチに採用されています)を採用しています。波打つようなベゼルや左リューズ、独特なワイヤーラグなど本格派パイロットウォッチメーカーのベル&ロスらしい世界観のモデルです。
4.ベル&ロスを着けている芸能人・有名人5選
4-1.お笑い芸人 徳井義実 BR03セラミック Ref.BR0392-BLU-ST/SCA
お笑い芸人 徳井義実さんが着けているのはBR03セラミック Ref.BR0392-BLU-ST/SCA.です。徳井さんは時計愛好家として知られており、IWCやパネライなど男性的なパイロットウォッチを中心に多くの時計を所有しています。
Ref.BR0392-BLU-ST/SCAは2011年に発表された500本限定生産モデルです。3針+日付表示のシンプルな機能のモデルですが、ブルーセラミックをケース素材に採用しており、独特なマットなカラーリングは他の時計にはないポイントです。針とインデックスもブルーセラミックの同系色となるブルーを採用しており、航空計器のマットブラックのデザインをキープしつつ、マットブルーの独自の世界観が楽しめる一本です。
4-2.アイドル 安田章大(関ジャニ ∞) BR123 Ref.V-BR123 SPORT HERITAGE-R
アイドル 安田章大(関ジャニ ∞)さんが着けているのはBR123 Ref.V-BR123 SPORT HERITAGE-Rです。安田さんはGショック、ロレックスサブマリーナ、ウブロクラシックフュージョンといったスポーツウォッチに絞り込んで着けているのが見られています。スポーツウォッチ愛好家なのかもしれません。
そんな安田さんが選んだベル&ロスの時計はRef.V-BR123 SPORT HERITAGE-Rはベル&ロスのラウンド型シリーズのBR123から選んだスポーツウォッチのテイストもありつつ、ヴィンテージ感が楽しめる一本です。針やインデックスやヴィンテージな日焼けした風合いが楽しめるカラーリングです。ミネラルガラス風防を採用しているため風防はドーム形状になっており、横から見ると丸みを帯びています。いずれも1960年代のテイストとなっており、古き良き時代の機械式時計への郷愁を楽しめるモデルです。
4-3.俳優 中村蒼 WW1 Ref.V-WW1-97B-AL
俳優 中村蒼さんが着けているのはWW1 Ref.V-WW1-97B-ALです。中村さんが時計を着けているのが見られているのは、ブライトリングプレミエとベル&ロスだけでした。普段からあまり時計をつける習慣がないのかもしれません。
V-WW1-97B-ALはWW1の通り、第一次世界大戦(World War 1)を思わせるWW1の内の一本です。パイロットウォッチのデザインは残しつつ、ワイヤーラグやリーフ針といったクラシカルなデザインパーツも採用されています。7時位置のインダイヤルはパワーリザーブ表示なので、自動巻きのぜんまい巻き上げが管理しやすくなっています。
4-4.俳優 チャン・グンソク BR-01 Ref.BR-01-92-s
俳優 チャン・グンソクさんが着けているのはBR-01 Ref.BR-01-92-sです。チャンさんはロレックスやウブロなど、キャッチーな高級時計ブランドを好んでいるようで、ロレックスコスモグラフデイトナやウブロビッグバンなどを着けているのが見られています。
そんなチャンさんが着けているベル&ロスの時計はRef.BR-01-92-sと、上で挙げた時計とは異なり、地味で正統派なBR01をプライベートでは選んでいるようです。ブラックセラミックのスクエア型ケース、黒文字盤に夜光処理された太めの針など、ベル&ロスの王道モデルといえる一本です。
4-5.俳優 水嶋ヒロ BR-03 Ref.BR03-92
俳優 水嶋ヒロさんが着けているのはBR-03 Ref.BR03-92です。水嶋さんは特徴的な時計を着けているようで、ルミノックスやティソのバナナウォッチなど変わった時計を中心に着けているようです。
Ref.BR03-92はステンレスケース・黒文字盤の最もベーシックなモデルです。キャッチーなBR-01をサイズダウンすることで使いやすくしています。水嶋さんも複数の番組で使うお気に入りの一本のようで、奥様の綾香さんも同じモデルを使っているようです。
5.ベル&ロスのおすすめモデル5選
5-1.BR03-92 ゴールデン ヘリテージ Ref.BR0392-GH-ST/SCA
Ref.BR0392-GH-ST/SCAは2021年発表のBR-03です。ゴールデンヘリテージの名の通り、ヴィンテージな雰囲気が特徴で、ブラックの文字盤にゴールドの針の組み合わせです。ブラック文字盤は年代によってはつや消し仕様ですが、2021年モデルはつや有りとなっています。
機能は3針と日付表示とシンプルで、針への夜光処理や高い防水性などスペックは変わらず搭載されています。42mmケースなので取り回しもよく、幅広いユーザーが使いやすいデザイン・サイズ感となっています。
5-2.BR03-93 GMT Ref.BR0393-BL-ST/SCA
Ref.BR0393-BL-ST/SCAは2021年モデルのBR-03です。BR-01をベースにサイズダウンしたBR-03ならではのGMT機能付きモデルです。夜を示すブラックと朝・昼を示すレッドのコークスタイルのベゼルは両回転式になっており、GMT針が示す時刻を24時間表示しています。
BR-03らしさとなるスクエアケースのパイロットウォッチのデザインはそのままに、ジェットセッターのパイロットウォッチのテイストに調整されています。サンレイのブラック文字盤に白のインデックス、赤のGMT針といったスポーティーな組み合わせは多くのブランドで見られるデザインで、王道のパイロットウォッチの雰囲気です。
5-3.BR-05クロノ Ref.BR05C-BU-ST/SST
Ref.BR05C-BU-ST/SSTは2020年新作のBR-05です。ベル&ロスのアイコン的存在となるBR-01をベースに丸と四角を組み合わせたケースが特徴のラグジュアリースポーツウォッチです。ツーカウンターのクロノグラフで、角がとれた四角のインダイヤルが幾何学的な印象です。
BR-01はヴィンテージなデザインですが、BR-05はラグジュアリースポーツウォッチが流行した1970年代を思わせる雰囲気です。全体的に直線的で、ベゼルとケース、ラグ、リューズガードに一体感があるデザインです。表面はマットなサテン磨き、エッジは光るポリッシュ磨きとコンビネーションすることで立体感が増す仕上げとなっています。
5-4.BRV2-93 GMT 24H オートマティック Ref.BRV293-BLU-ST/SST
Ref.BRV293-BLU-ST/SSTは2020年発表のBRV2です。ラウンドタイプのクラシカルなデザインが特徴のBRVで、サンレイ仕上げのブルー文字盤は磨かれた美しさが魅力的です。根本がブルー、先がレッドのGMT針でローカルタイムを知ることが可能です。
見る角度によって輝きを増すサンレイ文字盤は時計をじっくり眺めたくなるデザインです。昼のブルーと夜のグレーでゾーン分けされた24時間計ベゼルは珍しい組み合わせです。ステンレスカラーのケースと文字盤のブルーとGMT針のレッドの組み合わせはスポーティーなトリコロールカラーとなっています。
5-5.BR 03-92 ダイバー ホワイト Ref.BR0392-D-WH-ST/SRB(2022新作)
Ref.BR0392-D-WH-ST/SRBは2022年新作のBR-03です。氷海や氷結湖に着想を得てデザインされたオパールシルバー文字盤が特徴で、シンプルな白よりも艶がある白寄りのシルバーといった印象です。ベースのデザインはBR-03ですが、カラーリングによって世代やシーンを問わずに使いやすいモデルです。
ケースは文字盤に親和性の高いサテン仕上げのステンレス製、ブラックのベゼルですがインデックスと針の夜光処理がほのかに黄色みを帯びているため、地味なモノクロではなく緩やかなグラデーションのような雰囲気をもった一本です。
実際に氷海での使用を想定しており、300m防水を備えています。また、ダイバーズウォッチとしてスイス規格の技術仕様と国際規格ISO 6425に準拠しており、防水性と堅牢性に優れた本格ダイバーズウォッチといえます。
6.まとめ
ベル&ロスは新興ブランドながら、ジンやシャネルの協力を得て世界的なブランドとなりました。パイロットウォッチにこだわった時計作りは、クラシカルなものからラグジュアリースポーツまで幅広く対応したことでパイロットウォッチの概念を大きく拡げたといえるでしょう。トゥールビヨンモデルまで発表されており、今後の活躍が楽しみなブランドとなっています。