2024年12月16日
8月の誕生石ペリドット・スピネル・サードオニキスを徹底解説!
1月から12月には、それぞれその月を象徴する誕生石があります。
8月の誕生石は、ペリドット、スピネル、サードオニキスの3種類。どれも美しい宝石です。それぞれに特徴があるこの3種類の宝石を、今回は解説していきます。
8月の誕生石は、ルビーやエメラルドのように誰もが知っている宝石というわけではありません。そのことを、もしかしたら8月生まれの人は少し残念に思うかもしれませんね。ですがどれも宝石好きの間では有名で、人気のある宝石です。むしろこれらの宝石を身に付けていたら、「本当の宝石好きなんだ!」と思われるかもしれませんよ。
そんな知る人ぞ知る8月の誕生石の魅力について、一緒に詳しく見ていきましょう!
目次
1.8月の誕生石は3種類!
出典:GIA
8月の誕生石は、3種類あります。その3種類とはペリドット、スピネル、サードオニキスです。この3種類はとても有名で誰もが知っている、というわけではありません。ですがそれぞれに魅力のある宝石なので、どんな宝石か知ればきっと好きになる人も多いでしょう。
8月のそれぞれの誕生石について、まずは軽く触れていきます。
1-1.8月の誕生石で最も有名なペリドット
8月の誕生石は、どれもそこまで有名ではない……と言いましたが、その中で最も有名な宝石をあげるとしたら、ペリドットになるのではないしょうか。
ペリドットは、さわやかなイエローグリーンの宝石です。一言でイエローグリーンといっても、より黄色に近い物もあれば、ほとんどグリーンと言ってもいいような物もあります。よりグリーンっぽい石は、物によってはエメラルドに似ていることもあり、勘違いされるほどです。
1-2.ペリドット以外の8月の誕生石
8月のペリドット以外の誕生石は、スピネルとサードオニキスです。スピネルは赤やピンク、青、紫など豊富なカラーバリエーションのあります。その中でも一番有名なのは、レッドスピネルです。
もうひとつの誕生石はサードオニキスです。名前を聞いても、いまいちピンとこない、という人も多いかもしれませんね。サードオニキスは、サードニクスとも呼ばれる石です。赤っぽいオレンジ色で、縞模様があります。不透明な石で、見ていて飽きない不思議な魅力を持っている石です。
3種類も誕生石があるので、ご自分の好みやその日の気分、コーディネートに合わせて好きなものを使ってくださいね。
1-3.結局どの誕生石が正しいの?
3種類も誕生石があると、「どれが正しい誕生石なの?」「他の誕生石は間違っているってこと?」と思うかもしれませんね。ですが、そうではありません。3種類の誕生石は、全国宝石卸商協同組合が正式に制定したものです。3種類ともが、8月の正しい誕生石なんですよ。
「その誕生石、8月の誕生石じゃないよね?」と言われることがあっても、胸を張って「8月の誕生日石は3種類あるから、間違ってないんだよ!」と答えましょう。
1-4.誕生石の正しい身に付け方
3種類の誕生石がどれも正しいとわかったら、気になるのは身に付け方ですよね。ジュエリーはさまざまな形に加工されています。リング、ネックレス、ピアスやイヤリングなどのイヤーアクセサリー、ブレスレットなど……どんなふうに身に付ければいいのか悩むこともあるでしょう。
誕生石の正しい身に付け方といっても、基本的にはこうでなければならない!という決まりはありません。もちろん、たとえば冠婚葬祭のように身だしなみに関するマナーがあることはあります。あるいは、学校や会社で、身に付ける物に関するルールがあることもあるでしょう。そういう時には、もちろんTPOに応じて身に付ける物を選んでください。
8月の誕生石の3種類は、冠婚葬祭のようなきちんとした場所には向いていません。どちらかというと自分のおしゃれのために身に付ける、カジュアルな宝石と言えます。逆に言うと、そういった場所を避ければ日常的に身に付けられる、身近な宝石なのです。もし購入したら、普段からたくさん身に付けてあげてくださいね。
2.8月の誕生石といえばペリドット
出典:GIA
ペリドットはさわやかなイエローグリーンの宝石です。科学技術が発達していなかった頃は、濃いグリーンの物がエメラルドに間違われることもよくありました。エメラルドが好きなことで有名なクレオパトラのコレクションの中には、実はペリドットも含まれていたとか。
8月の誕生石のひとつであるペリドットについて、まずは詳しく見ていきましょう。
2-1.ペリドットってどんな石?
ペリドットはマグネシウムと鉄を含むケイ酸塩鉱物で、かんらん石ともいいます。「かんらん石」というと、中学時代の理科で習った記憶がある人もいるかもしれませんね。かんらん石は、地球上で最も量の多い鉱物だともいわれています。もちろんジュエリーに加工できるような美しい物はごくわずかですから、その価値は高く宝石と呼ばれているのです。
ペリドットの基本はイエローグリーンで、黄色っぽかったり深いグリーンだったりと色合いに幅があります。ペリドットには、個性的なインクルージョンが含まれていることがあります。インクルージョンというのは、宝石の内部に入り込んだ異物のことです。宝石が出来上がるまでには、長い年月がかかります。その間に、他の物質が宝石の中に入り込むのです。それは固体であることも、液体や気体であることもあります。
通常宝石は、インクルージョンがない、あるいは少ない物の方が品質が良いとされ、高価です。ところが珍しいインクルージョンだったり、その見た目が美しいと、インクルージョンが入っていることで逆に高価になることもあります。
ペリドットには、針状のインクルージョンが入っていることがよくあります。ルドウィジャイトという石が針のような形になって入り込んだペリドットは、パキスタンでのみ産出されます。その神秘的な見た目から、とても人気があるペリドットです。また、内部に丸いインクルージョンが入ったペリドットは「リリーパッドペリドット」と呼ばれます。リリーパッドというのは植物の蓮の葉っぽのことです。インクルージョンが蓮の葉っぱに見えるということで、人気があります。
インクルージョンが含まれないペリドットも美しいですが、個性的なインクルージョンを楽しめるのも、ペリドットの良いところですね。
2-2.ペリドットの名前の由来
ペリドットの名前の由来は、アラビア語で「宝石」という意味の「Faridat(ファリダット)」とも、ペルシア語で「美しい妖精」という意味の「Peri(ペリ)」だとも言われています。ところが、ペリドットが「ペリドット」という名前になるまでには、紆余曲折がありました。
そもそもペリドットは古代の人たちに、「トパーズ」と呼ばれていました。それは現在のペリドットが、「トパズィオス島」という所で産出されていたことによります。この島で採れるペリドットは濃い緑の物が多く、エメラルドと間違われることも多かったそうです。
その後ヨーロッパに持ち込まれたペリドットは、トパーズという名前で知られるようになります。トパーズは黄色や緑っぽい色合いの物もあるので、少しややこしいですね。実際はペリドットとトパーズは全く別の宝石です。
結局はトパーズという名前ではややこしいので、ペリドットという名前が着き、定着して今に至ります。
2-3.ペリドットの歴史
ペリドットの歴史は古く、紀元前1500年ごろにまでさかのぼります。名前の由来の項でも触れましたが、ペリドットはこの頃、紅海に浮かぶエジプトの島、トパズィオス島というところで産出していました。当時トパーズと呼ばれていたこの石は、ビーズに加工して身に付けられていたようです。
技術が発達していなかった頃は、緑の石をまとめてエメラルドと呼んでいたこともあり、ペリドットはエメラルドとして、エジプトの女王クレオパトラにも愛用されていました。ペリドットをエメラルドと勘違いしていたというケースは他にもあり、あの有名なフランス皇帝ナポレオンは、ペリドットのネックレスを「エメラルドのネックレスだ」と言って、妻ジョセフィーヌに贈ったとか。それほど宝石の見分けは難しいことなのです。
エジプトで産出されたペリドットは、十字軍によってヨーロッパにもたらされました。その後ペリドットは、ヨーロッパで人気の宝石になります。現在でも、キリスト教のカトリックの司教の指輪にはペリドットがはまっていますし、ドイツにあるケルン大聖堂には、200カラットもあるペリドットが飾ってあるそうですよ。
2-4.ペリドットの産地
ペリドットはかつてはエジプトで多く産出されていました。その後アフガニスタン、オーストラリア、ケニア、ノルウェーなど、世界中の多くの国でペリドットは産出されています。
現在産出されるペリドットの主な産地は、アメリカです。流通しているペリドットの8割が、アメリカのアリゾナ州で産出されたものだと言われています。アリゾナ産のペリドットはあまり大粒ではなく、色は褐色に近い物が多いです。
ミャンマー産のペリドットは品質が高く、人気があります。特に多くの宝石の産地であるモゴック地方では、大粒のペリドットの産地です。まれに美しいインクルージョンが入ったペリドットが産出されることもあります。
パキスタンのカシミール地方で産出されるペリドットは「アップルグリーン」「ライムグリーン」と呼ばれる美しい色合いが人気です。
3.ペリドットのスピリチュアル的な意味と効果
宝石を身に付ける時、ジュエリーとしてだけではなく、パワーストーンとしてスピリチュアル的な意味や効果を求める人も多いでしょう。ペリドットにはもちろん、ジュエリーとしての美しさがあります。ですがそれだけではなく、パワーストーンとして、身に付ける人を支えたり、サポートしてくれる効果もあるのです。
ペリドットにはどんな意味や効果があるのか、詳しく見ていきましょう。
3-1.ペリドットの石言葉
宝石や鉱物には、その石を象徴する「石言葉」というものがあります。その石の歴史や色合いのイメージなどをもとに決められた石言葉を参考に、購入したり、贈ったりする石を決めるという人も少なくありません。
ペリドットの石言葉は「夫婦愛」「永遠の絆」などです。ペリドットの穏やかなグリーンの色合いから、穏やかな夫婦の愛情を連想したのかもしれませんね。
持ち主を明るく照らしてくれるという言い伝えのあるペリドット。夫婦でペアのペリドットを持つと、夫婦仲円満のお守りになるそうですよ。
3-2.ペリドットの持つ効果
ペリドットは「太陽の石」「太陽のかけら」とも呼ばれるパワーストーンです。キラキラと輝く宝石で、明るくポジティブなパワーを持っています。
ペリドットはその明るいパワーで、悩んでいる人を照らしてくれます。ネガティブな気持ちや周囲の環境を明るくしてくれるので、物事をつい悪いほうに考えてしまうという人におすすめのパワーストーンです。問題点を考え改善していくことは必要ですが、必要以上に暗くなってしまっては意味がありません。ペリドットは物事に対してポジティブに向き合い、解決していくサポートをしてくれるでしょう。
「夫婦愛」という石言葉を持つペリドットには、夫婦仲を円満に保つパワーがあります。パートナーとお揃いでペリドットを身に付けると、夫婦仲が良くなるとも言われています。ポジティブな気持ちで相手に接することができるようになり、家庭円満につながるでしょう。
また「太陽の石」と呼ばれているペリドットは、周囲の人からの注目を集めるように持ち主を照らすともいわれています。リーダーとして、チームをまとめる必要がある時にもおすすめですよ。
3-3.ペリドットと相性の良い石
パワーストーンは、いくつかの種類を組み合わせて使用することもあります。他の種類と組み合わせることで、持っているパワーをさらに大きくしたり、持っていないパワーを補ったりできるからです。
パワーストーンを扱っているショップなどで、複数種類のパワーストーンを組み合わせたお守りやブレスレットを見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。好きな色の石同士などで選んでもいいですが、どうせならスピリチュアル的な効果も考えて石同士を組み合わせたいですね。
ペリドットと組み合わせるのにおすすめのパワーストーンは、シトリンです。シトリンは明るいイエローの石で、11月の誕生石でもあります。なぜシトリンがおすすめなのかというと、シトリンはペリドットの持っていない金運アップのパワーを持っているからです。シトリンは商売繁盛のパワーストーンで、古来から商人に愛用されていました。今でも事業をしている人や営業職の人が、ここぞという時にシトリンに頼るそうですよ。
ペリドットで明るく、ポジティブになることができたら、次は金運も……と考えるのは自然なことですよね。ペリドットとシトリンの組み合わせは、その願いをかなえてくれるでしょう。
フローライトも、ペリドットと組み合わせるのに良いパワーストーンです。フローライトは「蛍石」とも呼ばれていて、光や熱に反応して光るという特徴があります。その輝きはとても神秘的で、見るからにスピリチュアルなパワーがありそうという印象を受ける石です。
フローライトは、「天才の石」という別名を持っています。持ち主の直観力を高め、クリエイティブな才能を開花させるパワーがあると言われています。
才能を開花させようとするには、ポジティブな努力が欠かせません。ペリドットとフローライトを組み合わせて一緒に身に付けることで、努力する→才能が開花する→ポジティブにその才能を発信する→うまくいってさらに努力できる、という良い循環が生まれるでしょう。
4.隠れた人気石!赤い色のスピネル
出典:GIA
8月の誕生石の2つ目は、スピネルです。スピネルはルビーに似た赤い色が有名ですが、それだけでなく、ピンク、ブルー、オレンジ、グリーンなどたくさんのカラーバリエーションがあります。
知名度はまだそれほどでもありませんが、実はスピネルは近年人気が急上昇中の石なのです。
ダイヤモンドやルビーなどに比べると、価格もお手頃でさまざまな表情を楽しめるスピネルに、今から注目しておきましょう!
4-1.スピネルってどんな石?
スピネルにはさまざまな色があります。人類と宝石の長い歴史の中で、赤いスピネルはルビーに、青いスピネルはサファイアに間違われてきました。ですが科学技術が発達した現在では、スピネルはルビーともサファイアとも違う石だということがわかっています。
スピネルの原石の形は特徴的で、正八面体の形をしています。個性的で美しい形なので、あえて加工せずそのままの形を楽しむという人もいるそうですよ。
スピネルの中で最も人気がある色は、赤とピンクです。スピネルの赤はクロムを含むことによって発色します。クロムの量が多ければ多いほど濃く鮮やかな赤になり、少なければ淡いピンク色になります。赤やピンクのスピネルに次いで人気なのがブルースピネルです。コバルトを含むブルーのスピネルは、そのままコバルトスピネルと呼ばれています。
亜鉛を含むスピネルは、ブラックスピネルです。実はこのブラックスピネルはスピリチュアル的なパワーが強く、パワーストーンとしても人気があります。パワーストーンが好きな人は、スピネルといえばブラックスピネルと思っている人もいるそうですよ。
含まれる物質によって、さまざまな色になるスピネルですが、もとは無色、クリアカラーの宝石です。カラーレスのスピネルはホワイトスピネルとも呼ばれ、ダイヤモンドの代わりとして用いられることもあります。紫色のスピネルは、パープルスピネルやバイオレットスピネルと呼ばれます。鉄とクロムが両方含まれているスピネルで、淡い色合いで近年人気が上昇しています。
4-2.スピネルの名前の由来
スピネルの名前の由来は、ラテン語で「トゲ」という意味の「spina(スピーナ)」、またはギリシャ語で「火花」という意味の「spitha(スピタ)」ではないかと言われています。
スピネルの原石の尖った形からそのような名前になったのでしょう。
また、スピネルの和名は「尖晶石(せんしょうせき)」です。こちらにも「尖る」という字が入っています。スピネルの特徴的な形から、和名も付けられたのでしょう。
4-3.スピネルの歴史
スピネルの歴史は、「赤い宝石といえばルビー!」「青い宝石といえばサファイア!」というような、輝かしいものではありません。というのも、レッドスピネルはルビー、コバルトスピネルはサファイアなど、スピネルは長い間他の宝石に間違われてきたからです。スピネルの歴史はかなり古そうなのですが、ルビーやサファイアとして使用されていたこともかなりありそうで、はっきりとはわかりません。
人々がスピネルを別の宝石だと思っていたということを証明する、有名なスピネルがあります。「黒太子のルビー」と呼ばれる真っ赤なスピネルです。
「黒太子のルビー」はイギリス王冠にはめられた140カラットもある大粒のスピネルです。このスピネルは「黒太子のルビー」という名前が着いていることからもわかるように、ずっとルビーだと思われていました。
黒太子とは、14世紀にイギリスとフランスの間に起きた百年戦争で活躍したイングランドのエドワード皇太子のことです。エドワード皇太子はとても優秀な軍人でした。1367年、黒太子はスペインのカスティーリャ王を助けたお礼に、大きな宝石を譲り受けました。それが後に「黒太子のルビー」と呼ばれるルビー(実際にはレッドスピネル)だったのです。
もちろん当時は、黒太子もカスティーリャ王もその石をルビーと信じて疑っていませんでした。大粒の石は、黒太子の死後さまざまな人の手を渡り歩くことになります。ですが結局はいつもイギリス王室に戻ってくるのです。そして最後には、イギリス王冠の一番目立つ位置に嵌められました。ルビーと信じられていたこの石がスピネルと判明するのは、18世紀のことです。それまで長い間ずっと、この大きなスピネルはルビーだと信じられていました。
もし宝石を鑑別する技術が発達しなければ、今でも黒太子のルビーは、ルビーだと信じられていたのでしょう。そう思うと、宝石の歴史は不思議なものですね。
4-4.スピネルの産地
多くの種類の宝石が採れるミャンマーのモゴック地方では、赤やピンクのスピネルの産地です。モゴック地方で取れるスピネルは透明度が高く、赤の濃淡が鮮やかです。研磨をすると独特の模様のように見えることで、人気を集めています。また、ベトナムではコバルトスピネルが産出されます。ベトナムでスピネルが初めて産出されたのは、1983年と比較的最近のことです。ベトナムのルックイェン地区で、ルビーと一緒に産出されました。
世界で最も古いスピネルの産地は、タジキスタンだと言われています。スピネルが産出されるのは、タジキスタンのパーミル高原です。この辺りはバラシアと呼ばれています。この地域で産出されるスピネルは昔「バラス・ルビー」と呼ばれていました。
近年になってから注目を集めているスピネルの産地はタンザニアです。タンザニアのマヘンゲ地区で、52キロもの巨大なスピネルの原石が見つかったのは、2007年のことでした。巨大な原石だったので、カットしても1,000カラット以上もあったそうです。
5.スピネルのスピリチュアル的な意味と効果
スピネルはパワーストーンとして、スピリチュアル的な意味と効果を持っています。
特にブラックスピネルは大きなパワーを持っていると言われており、人気の高いパワーストーンです。ブラック以外のスピネルにもそれぞれ意味や効果がありますので、詳しくご紹介していきますね。
5-1.スピネルの石言葉
カラーバリエーションが豊富なスピネル。石言葉は色ごとに違います。購入する石を、石言葉で決めるという人も少なくありません。自分が求めているのはどんな石なのか、考えてみてください。
レッドスピネル…「好奇心」
ピンクスピネル…「ポジティブ」
コバルトスピネル…「成功」「カリスマ性」
パープルスピネル…「知性」「上品」
グリーンスピネル…「希望」「幸福」
ブラックスピネル…「果敢」「突破」
カラーレススピネル…「純真」
例えば、毎日が同じことの繰り返しでつまらないと感じているなら、「好奇心」という石言葉を持つレッドスピネル。思い切りがなくて大事な決断をする時に迷ってしまう性格に悩んでいるなら、「果敢」「突破」という石言葉を持つブラックスピネルを身に付けてみてはいかがでしょうか。
5-2.スピネルの持つ効果
色ごとに石言葉が違うスピネル。もちろん石が持つ効果も、色ごとに異なります。
パワーストーンとしての効果を意識して身に付けると、受ける効果も変わってくるでしょう。あなたが求めている効果はどのようなものですか?
レッドスピネル…自信が持てるようになる
ピンクスピネル…恋愛運アップ
コバルトスピネル…浄化
パープルスピネル…インスピレーションを高める
グリーンスピネル…コミュニケーション能力を高める
ブラックスピネル…魔除け・トラブルを解決する
カラーレススピネル…悪意をはねのける
もちろん好きな色や身に付けたい石があれば、それを着けても問題ありません。ですがどの石を身に付けようかと迷う時は、石の効果で決めてみるのもいいですよ。
5-3.スピネルと他の石の相性
スピネルは色ごとに効果が異なります。そのため他の石との相性も、色ごとに異なるのです。そこで今回は、求める効果ごとにおすすめの石の組み合わせをご紹介していきますね。
勉強や仕事で成果を上げたい時におすすめなのは、コバルトスピネルとブルーサファイアの組み合わせです。サファイアはスピネルに負けないくらいカラーバリエーションが豊富な石ですが、その中でもコバルトスピネルと組み合わせるなら同じ青色のブルーサファイアがいいでしょう。同じ青色でもわずかに色合いが違うパワーストーン同士で、見た目的にもおしゃれにまとめることができます。
コバルトスピネルの石言葉は「成功」、そして浄化のパワーを持っています。ブルーサファイアの石言葉は「誠実」、知性をアップするパワーを持っています。どれも勉強や仕事の成功に欠かせないものですよね。心を落ち着かせて誠実な姿勢で勉強や仕事に取り組み、知性をアップさせましょう。
何か困っていることがあって、現状を変えたいならブラックスピネルとスフェーンの組み合わせをおすすめします。スフェーンは強い輝きを持つ石で、特に人気なのはイエローっぽい色合いのものです。イエローが強い石はスピリチュアル的なパワーが強いと言われていて、その輝きで身に付ける人を照らしてくれると言われています。
ブラックスピネルは色合いも落ち着いていて、大人っぽい印象がありますよね。そこで正反対の印象の、強い輝きを持つスフェーンを組み合わせると、コーディネートの良いアクセントになるでしょう。ブラックスピネルの石言葉は「果敢」「突破」で、トラブルを解決するパワーを持った石です。スフェーンの石言葉は「強さ」で、才能を開花させたり目標達成をサポートしてくれるパワーを持っています。新しい強い自分になって、現状を突破することができるでしょう。
良い出会いを求めているなら、ピンクスピネルとアメジストの組み合わせはいかがでしょうか。アメジストは2月の誕生石としても有名ですよね。紫色の神秘的な雰囲気が人気の石です。
アメジストは「真実の愛を見つける」パワーストーンです。女性の魅力を引き出すパワーを持っているので女性のためのパワーストーンとも呼ばれています。アメジストのパワーは、ただの「恋愛成就」とは少し違います。アメジストがもたらしてくれるのは「真実の愛」なのです。アメジストは、持ち主にとって一番の「真実の愛」を一緒に探してくれるでしょう。
ピンクスピネルの石言葉は「ポジティブ」で、恋愛運アップのパワーを持っています。アメジストの石言葉は「心の安定」「誠実」などで、同じく恋愛運アップのパワーをもっています。見た目にもかわいらしく、恋愛運もアップする組み合わせです。
6.三番目の石じゃない!サードオニキス
出典:GIA
8月の誕生石、最後のひとつはサードオニキスです。サードオニキスは、ジュエリーとしてよりパワーストーンとしてのほうが有名なのではないでしょうか。さまざまなオニキスの中でも、サードオニキスは鮮やかなオレンジと不思議な縞模様が個性的で人気があります。
サードオニキスについては、まだまだ知られていない魅力がたくさんある石です。どんな石なのか、詳しくご紹介していきますね!
6-1.サードオニキスってどんな石?
オニキスと言うと、ほとんどの人は黒くて不透明の、硬質な印象がある石を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。黒いオニキスは、オニキスの中でも一番有名なブラックオニキスです。
サードオニキスは、ブラックオニキスと同じオニキスの仲間です。サードニクスと呼ばれることもあります。パワーストーンの世界では、ブラックオニキスに次いで有名なのがサードオニキスです。オニキスの中でもオレンジ色と白の縞模様が入っているものを、サードオニキスと呼びます。
サードオニキスによく似た宝石に、カーネリアンがあります。カーネリアンも鮮やかなオレンジ色の石で、違いは縞模様があるかどうかです。縞模様があるのがサードオニキス、ないものがカーネリアンと覚えておきましょう。
6-2.サードオニキスの名前の由来
サードオニキスと聞くと、「三番目のオニキス?」と思ってしまうかもしれませんね。ですがこの場合のサードは3番目という意味の「third(サード)」ではありません。
サードオニキスの語源は、ギリシャ語で「赤茶色」をあらわす「sard(サード)」と「カギ爪」という意味の「onyx(オニュクス)」という言葉を合わせたものだと言われています。
もしくは、現在のトルコに位置していた古代都市であるリュディア王国の首都「Sardis(サルディス)」と「onyx(オニュクス)」を合わせた言葉という説もあります。
はっきりとした語源はわかっていませんが、少なくとも3番目という意味の「third(サード)」ではなさそうですね。
6-3.サードオニキスの歴史
サードオニキスの歴史は古く、その存在はキリスト教の聖書にも記されています。エルサレムという、キリスト教において重要な都市を囲む城壁の土台には、特別な宝石や鉱石が埋め込まれていました。そのうちのひとつがサードオニキスです。聖なる石として、ヨーロッパではサードオニキスは特別な存在でした。
古代ローマ時代においては、戦場へ向かう戦士たちはサードオニキスに、軍神マルスを浮き彫りにしたカメオをお守りにしていました。サードオニキスは縞模様が特徴的な石です。宝石の表面に、モチーフにそって浮き彫りもしくは沈み彫りを施すと、その縞模様が美しくあらわれます。そういった手法を用いたカメオ(浮き彫り)やインタリオ(沈み彫り)が、多くの人に愛用されてきました。手紙の封をする封蝋の印章としても、サードオニキスはよく用いられていたそうですよ。
また、日本にもサードオニキスに関する言い伝えがあります。なんと鳥取県にある出雲大社のご神体は、サードオニキスで出来ているというのです。その言い伝えが本当のことかどうかは、残念ながらわかりません。出雲大社のご神体はとても神聖なので、誰も見たことがないのです。
6-4.サードオニキスの産地
サードオニキスの産地は世界中にあります。その中でも特に高品質なサードオニキスが採れると言われているのがインドやウルグアイ、中国です。
その他にもブラジルやトルコ、ドイツなどでもサードオニキスは産出します。
7.サードオニキスのスピリチュアル的な意味と効果
オニキスは大きなパワーをもった石です。その仲間であるサードオニキスも、スピリチュアル的に大きな意味と効果を持っています。
サードオニキスがどんな効果を持っているか知っていれば、より効果的に身に付けることができるでしょう。また、実際に身に付ける時に相性の良い組み合わせもご紹介しますので、参考にしてください。
7-1.サードオニキスの石言葉
サードオニキスの石言葉は「夫婦愛」「幸せな結婚」などです。
サードオニキスの縞模様は、人の気持ちのように複雑です。波打ったり平坦だったりと、一筋縄ではいきません。それでもいくつもの層が重なり合ってひとつの石になっているようすが、いろんなことがあっても一緒にいる夫婦の愛を連想するのかもしれませんね。
7-2.サードオニキスの持つ効果
サードオニキスは、スピリチュアル的には炎を象徴するパワーストーンです。その炎で、持ち主にとって悪いものを焼き払ってしまいます。
魔除け・厄除けはもちろん、人間関係においては、持ち主に悪意を持った人も寄せ付けません。それだけではなく、病気や事故からも守ってくれますので、サードオニキスを身に付けていると心身ともに穏やかに過ごすことができるでしょう。
その結果ストレスを受けることもなく、元々持っていた才能をのびのびと発揮することができるので、自信にもつながります。結果としてサードニクスを身に付けているとポジティブになり、他人を尊重することができるようになるそうです。
そうすると自然と周囲とも良い関係を築けるようになり、人間関係も整っていきます。持ち主に良い影響を与える人が集まるようになり、周囲の人との絆が深まっていくのです。
7-3.サードオニキスと他の石の相性
サードオニキスは大きなパワーを持っていますが、どんなに良い効果の石でも使い方は大事です。上手にパワーストーンの効果を活かせなければ、せっかくのサードオニキスのパワーを発揮できないままになってしまいます。
そこでおすすめな組み合わせは、ブラックオニキスとサードオニキスの組み合わせです。同じオニキスではありますが、ブラックオニキスとサードオニキスは見た目がまったく違います。サードオニキスは明るいオレンジ色ですが、ブラックオニキスは硬質なブラックです。組み合わせて持っても、同じオニキスとは気付かれないかもしれませんね。
見た目はあまり似ていないブラックオニキスとサードオニキスですが、同じオニキスなだけあって一緒に持っても反発しません。よく馴染んで、それぞれのパワーを思う存分発揮してくれるでしょう。
ブラックオニキスは、なんと言っても強い防御力を持ったパワーストーンです。魔除けのパワーと聞くとサードオニキスと同じように聞こえますが、サードオニキスよりも強く悪いものを拒絶します。「悪縁切りの石」とも呼ばれているブラックオニキスに、悪いものをしっかり断ち切ってもらい、ふたつのオニキスに新しく良い環境を守ってもらいましょう。
他にも、サードオニキスは同じ8月の誕生石であるスピネルとの組み合わせもおすすめです。同じ8月を象徴する石同士なので、サードオニキスとスピネルはよく馴染みます。たくさんあるスピネルの中でも、特におすすめなのはレッドスピネルとピンクスピネルです。
自信が持てるようになるパワーがあるレッドスピネルは、魔除けや厄除けのパワーがあり才能が発揮できるようになるサードオニキスのパワーを後押しをしてくれます。それぞれが、よりパワーを発揮できる組み合わせになるでしょう。一方ピンクスピネルは恋愛のパワーを持った石です。サードオニキスはすべての人間関係を向上させる石ですが、恋愛の効果はありません。好きな人がいる人や出会いを求めているという人には、ピンクスピネルはおすすめです。
8.【まとめ】8月の誕生石からパワーをもらおう!
今回は3種類の8月の誕生石、ペリドット、スピネル、サードオニキスについて詳しくご紹介しました。明るいイエローやイエローグリーンが人気のペリドットは、かつてエメラルドに間違われることもあった宝石です。ペリドットは個性的なインクルージョンを含むことがあり、美しいだけでなく少し変わった宝石が好きな人も興味を引くかもしれませんね。
さまざまなカラーバリエーションがあるスピネルは、特にレッドスピネルが人気です。ところがこのレッドスピネルはかつてルビーによく間違えられていました。大粒のスピネルがルビーとしてイギリスの王冠にもはめられているくらいです。サードオニキスは縞模様のあるオレンジ色のオニキスです。その縞模様を利用して、古来から浮き彫りや沈み彫りが施されてきました。
8月の誕生石は、それぞれまったく違った個性がありますね。8月の誕生石は、どの種類の石も正しく、正式に制定されたものです。どれも正しい誕生石なので、選ぶ基準は自分の好みやその日の気分でかまいません。8月の誕生石は、8月生まれの人にとっては1年中お守りになってくれますので、どれかひとつを選んで、自分の身に付けやすい方法で身に付けてください。
8月生まれ以外の人にとっても、今回ご紹介した3種類の誕生石は8月に身に付けるとお守りになってくれると言われています。自分の生まれた月の誕生石とうまく組み合わせて使用できたらいいですね。
ぜひ今回の記事を参考にして、誕生石を身に付けてくださいね!