ストリート系ファッションの王者『Supreme/シュプリーム』。
街中でボックスロゴのアイテムを着ている人も多いので、見たことはあるという人がほとんどだと思います。
現代ファッションのトレンドであるラグジュアリー×ストリートスタイルを作り上げたのもシュプリームですが、はじまりはスケートボードショップ。創業当時は高級ファッションとは無縁のブランドだったんです。
さて、この記事では今どきの若者を魅了しまくっているシュプリームとはどんなブランドかについて解説していきたいと思います。元古着販売員の筆者がおすすめするアイテムや代表的なコラボアイテムについても紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください!
1.シュプリームとは?スケーターショップから始まったブランドヒストリー
特徴的なブランドロゴやラグジュアリーブランドとのコラボを多くしていることによって、現代ファッション界隈では王道となったブランドのシュプリーム。
シュプリーム(英:supreme)とは、日本語で『最高、至高』の意味をします。
ストリートブランドのシュプリームが日本語でロゴを表記する場合も『最高』と記されます。
冒頭でも少し書かせていただきましたが、創業当時のシュプリームはどうあがいても高級ブランドとはつながらないスケートボードショップでした。いままでルイヴィトンやティファニーなどのハイブランドと多くコラボしているので、なんだかちょっと意外ですよね。
さて、この章では、そんなスケボーショップから始まったブランドがどのような経緯で現在の位置まで上り詰めたのかを説明させていただきます!
シュプリームが『最高のブランド』になるまでの歴史とは…。
1-1.『ジェームス・ジェビア』がスケーターショップを開店。
シュプリームの創業者である『ジェームス・ジェビア』は、当時のスケボーシーンが他の文化と独立している事や、ジェームスが本当にかっこいいと思うショップがないという想いを持っていました。
この想いからストリートファッション(スト系ファッション)がまだまだアングラといわれていた時代にストリートファッションのセレクトショップ『Union NYC』を1989年に開店。スケーターブランドを主に取り扱っていました。
これが、シュプリーム創業のキッカケとなるショップです。
ジェームスはUnionを運営している最中に、現在も人気のストリートブランドSTUSSYの創業者である『ショーン・ステューシー』という男性と出会います。ショーンと共にSTUSSY NYCの設立へ向けてステューシーを運営していたジェームスは、自分の理想を現実にするスケートショップの店舗展開を目指すようになります。
それから時が過ぎ、1990年代後半にショーンステューシーがビジネスから撤退。ジェームスは路頭に迷ってしまいますが、これがキッカケでシュプリームは始まります。
1-2.1994年に『Supreme1号店』オープン。スト系が始まる。
自分の理想を叶えるためにジェームスは、ニューヨーク・ラファイエットストリートにスケートショップ『Supreme』をオープンすることを決意します。
Supremeとは日本語で最高、至高を意味しておりますが、このブランド名に決めたのには深いストーリーはありません。ジェームスの当時の彼女が紙に書き出していた単語を見て「なんかいいカンジだ」と思ったからだそうです。
1994年、ついにSupreme1号店がオープン。
記念すべきSupreme1号店は、組み立てたスケボーを試し乗りできるように中央に広いスペースがあるレイアウトとなっていました。現在のシュプの店舗も壁際に商品が陳列されているので、この時の店内の様子をそのまま採用しているのでしょうか…?
開店してから数年後、オリジナルアイテムの製作に注力。初めてリリースされたのは3種類のTシャツでした。
デザインには
・ロバートデニーロ
・アフロヘアのスケーター
・ボックスロゴ
が採用されていました。
それぞれ60着ほど製作されていたと言われています。その後オリジナルアイテムに力を入れ始め、シュプリームは徐々に人気を高めていきます。
1-3.高級ブティックのような店構えでブランドは『最高』の立ち位置へ。
オリジナルアイテムで徐々に人気を高めていったシュプリームはスケーター界隈でも大きな話題となり、しばらくすると若者のたまり場と化していました。現在の高級感のあるブランドイメージとは反対に、一般的にはまだまだアングラカルチャーであることは払拭されていませんでした。
しかし、ジェームスのコンセプトである「シンプルでも誰も思いつかない発想を大切にし、自分が着たいと思うものしか作らない」という信念を貫いてアイテム展開を続けたシュプリームは、アングラから一般層への認知を広げていきます。
ブランドの認知が広まると海外への店舗展開にも積極的になり、現在では世界に12店舗を構えています。日本では、創業してから4年後の1998年に代官山へオープン。その後原宿、渋谷、大阪、名古屋、福岡にも店舗展開を進めて、日本国内では合計6店舗となっています。
海外に展開する店舗でも創業当時の店舗レイアウトは崩さずに、中央には大きなスペースが開いて広々とした空間です。また、外観はシンプルに作られており高級感があります。このような高級ブティックさながらの店構えからシュプリームは更に人気のブランドとなり、現在のような『最高のブランド』の立ち位置まで昇り詰めたのです。
シュプリームとは元々スケーターショップから始まり、少しずつ人気を高めていった実力ある最高のストリートブランドであることは間違いありません。
これが、シュプリームの誕生から現在までの歴史です。
2.シュプリームはなぜ人気になった?人気と知名度を爆上げした5つの事実。
現在ではストリートブランドの王者として名を馳せるブランドのシュプリームですが、ここまで流行ったのにはいくつかの理由があります。
シュプリームの人気と知名度を爆上げした出来事は以下の通りです。
①実はボックスロゴもパロディだった。
②カルバンクラインの広告をハッキング。
③世界的セレブやアーティストを広告塔として起用。
④幅広いジャンルとのコラボレーション。
⑤サブカルからインスパイアを受けたアイテムを展開
この章では、上記5つの出来事について深堀していきたいと思います。シュプリームはなぜ流行ったのか。その理由を探ります。
その①:実はボックスロゴもパロディだった。
シュプリームのアイコンであるボックスロゴ。
ブランド初期からシュプリームを支えてきたデザインですが、実はパロディだったんです。今ではシュプリームのデザインをパロってるブランドが多くあるので、なんだかちょっと意外です。
ボックスロゴの元ネタはアメリカを拠点に活動しているアーティストの『Barbara Kruger/バーバラ・クルーガー』の作品です。バーバラが得意として描くのは、コンセプチュアルアートと呼ばれる1960年代から1970年代にかけて世界的に行われた美術のことで、作品の美しさにこだわるのではなく作品自体に込められた想いや、製作背景を重視していることが特徴的です。
シュプリームが着想を受けたと言われている彼女の作品は以下の通りです。
出典:Pinterest
※画像左:『I shop therefore I am』、画像右:『Your body is a battleground』
ベースはモノクロカラーで描かれており、ボックスは赤と白でカラーリングされているのでシュプリームが着想を得た作品と言われても納得できます。現在では多くのブランドがシュプリームのデザインを真似していますが、シュプリームも芸術家の作品からインスピレーションを受けていたようです。
その②:カルバンクラインの広告をハッキング。
シュプリームは消費者心理を活用した 攻め切ったブランディング が特徴的なブランドと書かせていただきましたが、その中でも歴史に残るほどのイカれた行動があります。
その名も、カルバンクラインハック事件。
カルバンクラインといえばアメリカ発の超有名ファッションブランドとして知られておりますが、シュプリームは自分たちの知名度を上げるためにカルバンクラインの広告を利用します。オープン当時のシュプリームはスケボー文化がまだまだアングラなイメージだったこともあり、そこまで知名度は高くありませんでした。
どうにかして知名度を爆上げしようと考えていた創業者のジェームスが思いついたのは『カルバンクラインのポスター広告にシュプリームのステッカーを貼る』ということでした。当時すでに有名ブランドだったカルバンクラインの知名度を逆手に取った戦略です。ジェームスは当時のスタッフの POOKY/プーキー に1万枚のステッカーを持たせて、ニューヨークの街中にあるカルバンクラインのポスターをハッキングするように依頼しました。
プーキーがステッカーを貼った広告の中には、イギリスのファッションモデル『ケイト・モス』を起用した水着姿のポスターがありました。モノクロを基調としたデザインのポスターに対して、貼られていたのは赤白のボックスロゴステッカー。 広告よりもシュプのステッカーが目立つという事が起きていました。
もちろん、カルバンクラインに許可を取っているわけではなかったので抗議されたそうですが、結果的にブランドの知名度を上げる要因となったので間違いなくジェームスの戦略は成功と言えます。
現在でいうところの 炎上商法 みたいなものです。日本では「悪名は無名に勝る」と言いますが、アメリカでも同じようですね。
その③:世界的セレブやアーティストを広告塔として起用。
シュプリームが流行った理由として一番大きいのは『世界的セレブやアーティストを広告塔として起用していること』が挙げられます。
シュプリームが広告塔として起用するのは基本的に海外セレブやアーティスト。レディーガガやウータンクラン、元プロ格闘家のマイク・タイソンなど多くの海外著名人を広告塔として起用したアイテムを展開していました。
海外の広告塔の中でもいちばん面白いのは2012年に起用されたケイト・モス。
過去に自分がモデルを務めたポスターがハッキングされていたのに、時を経てシュプリーム公式の広告モデルとして起用されました。シュプの歴史を知っている人からしたらかなり激アツだったのが想像できます…!
また、日本でのシュプリーム火付け役となったのは窪塚洋介さんですが、他にも多くの芸能人がシュプリームのアイテムを着用しています。
・とんねるず-木梨憲武さん
・三代目 J Soul Brothers-登坂広臣さん
・俳優-高良健吾さん
・俳優-木村拓哉さん
・かまいたち-山内健司さん
などなど…挙げだしたらキリがないくらい日本の芸能人も愛用しているブランドです。影響力のある人たちが着用しているブランドは、みんな真似したくなるものですよね。海外セレブを広告塔として起用する販売戦略や有名人・芸能人が着用することによって、シュプリームの知名度はこれからもどんどん伸びていくでしょう。
その④:幅広いジャンルとのコラボレーション。
海外セレブなどを広告塔に使っているシュプリームは、ストリートブランドだけでなく幅広いジャンルとのコラボレーションを行っています。
例えば、モードブランドのコム・デ・ギャルソンやラグジュアリーブランドのルイヴィトンなど、ジャンルに関係なく幅広いコラボレーションアイテムを展開しています。これによってジャンルや年齢・性別に関係なく知名度を上げることができます。
シュプとジャンルの近いアウトドアブランドの『ノースフェイス』も、スポーツが好きな人だけでなく一般層も知っているブランドとなったのはサカイやギャルソン、グッチなどの幅広いジャンルとコラボを実現してるからだといえます。
「シュプリームはなぜ流行ったのか」と聞かれたら「いろんなブランドとコラボしているからそりゃ売名になるよね」というのが一番わかりやすく納得できるところではないでしょうか…!シュプリームが流行ったのは、幅広いジャンルとのコラボレーションを積極的に行っている事が大きな要因です。
その⑤:サブカルからインスパイアを受けたアイテムを展開
シュプリームのボックスロゴは美術からインスピレーションを受けて作られたと書かせていただきましたが、着想を得ているのは美術に限らずサブカルチャー(サブカル)全般です。
サブカルチャーとは
・最近になって認められてきた文化。
・アニメ、ゲームなどが大きな例。
・対義語はメインカルチャー。日本だと浮世絵など。
最近では結構当たり前となっているスト系ブランド×サブカルのアイテムですが、中でも有名なのは2017年に発売された Supreme×AKIRA(作:大友克洋)のコラボレーション です。発売当時は爆発的な人気を誇り、中古での価格も10万円を超えるアイテムが多くありました。
(当時は高くて買えませんでしたが、筆者もかなり欲しかったアイテムです…!)
また、サブカルではなさそうですが、有名映画のE.T.や電気メーカーのBraunなどのブランドとのコラボアイテムも展開しております。
Braunから展開された小型計算機の裏面には、シュプのアイコンであるボックスロゴが小さくプリントされています。なぜか欲しくなってしまうんですよね。これも消費者心理を計算した販売戦略なんでしょうか…?
3.シュプリームが人気になった5つの理由
出典:HYPEBEAST
高級ブランドやファッションブランドの特徴を語る際は、デザインや製造方法などが独自のものを持っている事が挙げられますが、シュプリームにおいての特徴は一味違います。
シュプリームの特徴は以下の5つです。
・都会ストリートファッションの王者
・ラグジュアリーストリートのジャンルを確立
・ロゴだけでファッショントレンドを作り上げた
・圧倒的な知名度、ブランド力
・攻め切ったブランディング
この章では、上記5つについて深く語っていきたいと思います。
3-1.都会ストリートファッションの王者
シュプリームとはどんなブランド?
と聞かれたら、「都会ストリートファッションの王者でしょ!」と答える人がほとんどだと思います。
街中でも着ている人をよく見かけますよね。
都会ストリートやシティボーイなどは現代で生まれた言葉ではありますが、シュプリームは創業からこのファッションスタイルを貫いています。ストリートファッションを作り上げた歴史を持つシュプリームは、私たちが想像するダボっとしたシルエットで派手なデザインのストリートブランドとは大きく違うのです。
黒を基調としてコーディネートを組むスタイルや、細身のデニムを取り入れたキレイ目なシルエットなどの落ち着いたイメージが強く、全体的にまとまりのあるファッションスタイルを作り出すことが出来ます。
この都会ストリートの王者という位置まで昇りつめたのは革命的な出来事です。現代流行している多くのストリートブランドもシンプルなデザインのアパレルアイテムを多く展開していますが、シュプリームだけは絶対に抜けません。
3-2.ラグジュアリーストリートのジャンルを確立
前項で都会ストリートファッションの王者と書かせていただきましたが、シュプリームはラグジュアリー×ストリートのジャンルを確立したブランドとも言えます。
ラグジュアリーとは「贅沢」という意味を持っていますが、ファッション業界でラグジュアリーブランドといえば、ルイヴィトンなどのハイブランドのことを指します。シュプリームは2017年にルイヴィトンとのコラボアイテムを発表し、スケーターのみならず一般の方からも注目を集めました。当時は異色のコラボと言われていたほど、かなり珍しい出来事です。
オープン当日には300人の入店抽選に対し、7500人ほどの応募者が集まったといわれています。シュプリームとルイヴィトンのコラボアイテムは中古市場でも人気を誇っており、現在でも高い値段で販売されています。
このように、異色のコラボアイテムを展開した歴史のあるシュプリームはラグジュアリー×ストリートを確立した唯一無二のストリートブランドと言えます。
3-3.ロゴだけでファッショントレンドを作り上げた
シュプリームを語るにはロゴの存在は欠かせません。
現在のファッション界ではロゴを前面に出したデザインがトレンドとなっておりますが、シュプリームはブランド初期の時代にボックスロゴのTシャツを展開しています。他のカジュアルブランドでも、白Tに赤のボックスロゴのデザインを採用しているアイテムが多いので、ロゴを前面に出したデザインはシュプリームが作り上げたと言っても過言ではありません。
ボックスロゴはシュプリームの代名詞ともいえるデザインで、現在でも多くの人から愛されています。また、ボックスロゴのパーカーの定価は約30,000円。中古市場では20,000円台で販売されているのものが多く、古着では珍しい値崩れのしにくいアイテムです。
定価が割れるものもあるので資産価値が低いように見えますが、アパレルのリセール率を考えたらシュプリームは比較的高価買取が期待できるブランドなんです。
3-4.圧倒的な知名度、ブランド力
シュプリームの特徴として挙げられるのは『圧倒的な知名度とブランド力』があることです。ストリートブランドといえばシュプリームというイメージは長い間くつがえっていません。
また、シュプリームの知名度が上がったのは芸能人が着用していることも理由のひとつといえます。
日本でのシュプリームの火付け役は俳優の窪塚洋介さんといわれており、SNSでも着用している姿が多く見受けられます。窪塚さんはアンダーカバーやアベイシングエイプ、ダブルタップスなどのブランドも愛用しておりますが、全てシュプリームとコラボをしているブランドなので、かなりのシュプリーム好きと言えるでしょう。
窪塚さんが着用していたことで日本の若者から注目を受けたシュプリームは、徐々に認知されて現在までの知名度を確立しています。知名度を挙げた要因は他にもありますが、コチラは4章で詳しく説明させていただきます。
このように、圧倒的な知名度とブランド力を持つシュプリームは、今後もファッショントレンドを担う存在として活躍するでしょう。
3-5.攻め切ったブランディング
シュプリームが人気を集める理由として『攻め切ったブランディング』は欠かせません。
シュプリームでは、毎週木曜日に新作情報を展開する『ドロップ』という販売商品を知らせる方法を取っています。ドロップリストに掲載されている商品は全てが限定品。再販は行わないブランドの意向から、消費者側の「もう手に入らなくなる」という感情を読み取った手法です。日本では 品薄商法 とも呼ばれています。
品薄商法ではプレミア性が高くなるため、シュプリームの中古市場が高い数値で維持されているのはこれが影響しています。ドロップはシュプリームがおこなってから、モンクレールやトッズなどの有名ハイブランドも同じ戦略に挑戦。他のブランドが真似するような販売戦略は、成功していることの証明と言えます。
ハイブランドすらも参考にするような攻め切ったブランディングを行っているシュプリーム。今後の販売方法も変わってくるのでしょうか…?
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4.シュプリームの中でもメジャーなロゴ一覧
シュプリームを語るうえで欠かせないのがロゴ。
ボックスロゴは有名だけど、他のロゴについてあまり知らない方も多いのではないでしょうか?
シュプリームが展開しているロゴは多数ありますが、今回紹介するのはシュプリームの中でもメジャーなロゴである以下の7つです。
・ボックスロゴ
・アークロゴ
・モーションロゴ
・スクリプトロゴ
・クラシックロゴ
・アラビックロゴ
・カンジロゴ
この章では、上記7つのロゴについて解説していきたいと思います。
4-1.ボックスロゴ
まずはシュプリームの代名詞。ボックスロゴ。
シュプリームを知らなくても、これは見たことあるという方も多いと思います。
ブランドとして初めて展開されたアパレルアイテムのデザインであるボックスロゴは、ストリートファンからも根強い人気を誇ります。
また、他のブランドとコラボするときに採用されるデザインでもあります。
ギャルソンとのコラボではボックスロゴを大胆に切り離したデザイン、村上隆氏とのコラボレーションではボックスロゴの背景がフラワー柄となっています。
4-2.アーチロゴ
ボックスロゴに次ぐ代表的なロゴは『アーチロゴ』です。
アーチ=弧 という意味を持っており、その名の通りSUPREMEの文字が曲線を描いているデザインです。
アーチロゴは文字の素材やフォント、色のバリエーションが豊富で、同じデザインでも飽きずに楽しむことができます。
また、ルイヴィトンのコラボアイテムでも採用されたデザインで、ロゴの中にはモノグラムが描かれていることから高級感が見て取れます。
4-3.モーションロゴ
SUPREMEの文字でスピード感をあらわしているデザインのロゴです。
こちらもファッション好きであれば一目でシュプリームのアイテムとわかるデザインです。
また、モーションロゴには元ネタがあると噂されており、海外の映画『GoodFellas』のモーションタイトルを参考に作られているといわれております。
4-4.スクリプトロゴ
比較的中古で見かけることの多いスクリプトロゴ。個人的にはストリート感があって結構好きなのですが、ディープなファンからは人気が薄めなようです。
野球チームのロゴのようなデザインは大き目で存在感があり、スタジャンやストレートキャップなどのゴリゴリストリートアイテムにベストマッチします。落ち着いたデザインでも一気にストリートファッションを作ることができます。
4-5.クラシックロゴ
ボックスロゴと同じくらいよく見かけるようになった『クラシックロゴ』。
その名の通り、派手な印象は全くないシンプルなデザインのロゴです。フォントが似ていることやeの上部にアクセント符号が着いていることから、レディースアイテムが有名なパリのブランド クレージュ のロゴから着想を受けて作られたのではないかと言われています。
アクセント符号を使用しているブランドは他にもあり、エルメスや少し前のセリーヌのロゴなどからも見受けられます。
シュプリームはこの頃からラグジュアリーブランドやクラシックなブランドを意識していたのでしょうか…?だとしたらヤバい。
4-6.アラビックロゴ
アラビア文字でデザインされた『アラビックロゴ』。
正直、パッと見ただけではシュプリームのアイテムだと分からないですが、ファッション好きな人からはかなり人気のロゴのひとつです。
(筆者が古着屋で働いていた時は、入荷したら即売れしていました。。。)
このアラビア文字は日本語に訳すと『栄光』『万能』『賞賛』という言葉になるらしく、Supremeが持つ意味の最高とほとんど同じです。
アラビア文字は高級腕時計 ロレックスの代表モデルであるコスモグラフ デイトナの文字盤にも使われていることから、ハイブランド御用達の文字なのかな?と個人的には感じてます。
4-7.漢字ロゴ
かなり大き目に『最高』という文字が施されている『漢字ロゴ』。
私たち日本人からしたらかなり派手なデザインに見えてしまいますが、海外のシュプリームファンからは人気のロゴです。
街中を歩いてても、漢字がデザインされた洋服を着ている海外の方をよく見かけますが、あれは「漢字が最高にクール!アートのようだ!」と思われているからだそうです。
また、ニューエラとのコラボを行った際にも漢字ロゴを採用したTシャツや、ニューエラのNYを中国漢字に変換したロゴのキャップが展開されていました。
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5.ジャンルに捕らわれずコラボするシュプリーム。5つの有名コラボ。
ジャンルに捕らわれずに、多くのブランドとコラボレーションをして知名度を上げたシュプリーム。ブランドならではの販売戦略と相まって、多くのファンとファッションに敏感な人々を魅了しています。
シュプリームがコラボした中でも特に有名なブランドを5つピックアップしました。
・ルイヴィトン
・ティファニー
・コムデギャルソン
・ノースフェイス
・ナイキ
この章では、上記5つのブランドとのコラボ商品について解説していきたいと思います。
5-1.ルイヴィトン
まずは一番有名なコラボ、シュプリーム×ルイヴィトン(通称:シュプヴィトン。)
昔のシュプリームはいろんなブランドのパロディー製品を多く展開しており、その中にルイヴィトンもありました。2000年にはルイヴィトンから知的財産権の侵害をしたとし、生産中止及び販売商品を燃やすよう書簡を送られている歴史があります。
当時は今ほど大きいブランドでもないため、シュプリームはルイヴィトンの指示に従い、訴訟を回避。その後当時のルイヴィトン会長兼CEOのマイケル・バーグが当時のアートディレクターのキム・ジョーンズにシュプリームの創設者のジェームズ・ジェビアの電話番号を聞いたことにより2017年にコラボが実現しました。
ちなみに
キム・ジョーンズはシュプリームを扱うロンドンのセレクトショップで勤務していたようです。その頃からストリート系のファッションに強く、現在ではラグジュアリーストリートを牽引するデザイナーとなりました。
そんな波瀾万丈なシュプヴィトン、2017年に展開されるという情報が出たときは世界中に衝撃が走りました。コラボのために期間限定でオープンされたショップには数千もの人が集まったほど大きな話題に。当然、展開されたアイテムは高額転売がされて到底買えるような値段ではありませんでした。
ルイヴィトンとのコラボは、ラグジュアリー×ストリートのジャンルを確立した伝説的な出来事だったのです。
5-2.ティファニー
2021年展開のコラボ、シュプリーム×ティファニー(通称:シュプティファニー)
公式から発表される前にリーク情報が浮上した時には「さすがに嘘」「これマジ?」と疑いの声が上がっていましたが、ヴィトンコラボが実現していた事もあって心の中ではワクワクしていた人も多かったはずです。
シュプティファニーコラボのメインアイテムはやはりシルバーアイテム。ティファニーの名作である『Return to Tiffany(リターン・トゥ・ティファニー)』がベースとなりました。ティファニーのブランドイメージとなるシルバーアクセにシュプのボックスロゴが刻印されています。
また、このコラボでシュプリームファンの心をつかんだのは間違いなくボックスロゴのTシャツでしょう。赤×白のカラーリングが定番なのに対し、このコラボで展開されたボックスロゴの背景はティファニーの象徴『ティファニーブルー』で作られています。
両ブランドの良いところを活かして作られたコラボアイテムは、現在の中古市場でもかなり人気のアイテムです。
5-3.コム・デ・ギャルソン
2012年に初めて展開された、シュプリーム×コムデギャルソン(通称:シュプギャルソン)
日本が世界に誇る天才デザイナー、川久保玲が手がけるブランド『コム・デ・ギャルソン』。コラボアイテムが初めて誕生したのは2012年ですが、その後幾度となくコラボアイテムを作り上げています。ギャルソンには複数のブランドラインが存在しており、それぞれメンズラインやレディースライン、安価なラインなど特徴があります。
シュプとコラボをしているのは『COMME des GARCONS SHIRTS/コム・デ・ギャルソン シャツ』。
その名の通りシャツの製造に重点を置くブランドラインです。
シュプギャルソンのコラボで一番有名なのは2018年に展開された『Split Box Logo Hooded Sweatshirt』です。このコラボを象徴する反転したボックスロゴを大胆に裁断したデザインのパーカーは、シュプリームファンの間でも大反響を呼びました。
当時の定価は29,160円だったのに対し、現在の中古市場では30,000円を超える値段で販売されています。現在でも中古市場で人気のあるアイテムとなっていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
5-4.ノースフェイス
ド定番コラボ、シュプリーム×ノースフェイス(通称:シュプノース)
シュプリームとノースフェイスが初めてタッグを組んだのは2007年。そこからほぼ毎年のようにアイテムが展開されている定番コラボです。ノースの代表的アウターである『ヌプシジャケット』や『デナリジャケット』などなど…年代によってラインナップは変わりますが、全てのアイテムがカッコいいです。もちろんアウターの機能性も高いです。
また、2024年3月にもコラボアイテムを発売。最新のコラボレーションのコンセプトは『スプリット』が掲げられていることから、左右で異なる素材や色を組み合わせたアイテムが展開されています。シュプリームファンなら絶対知っているノースとのコラボアイテム。今後展開されるアイテムも要チェックです…!
5-5.ナイキ
もはや全部カッコいい。シュプリーム×ナイキ(通称:シュプナイキ)
ノースフェイスと同じく定番コラボとなったシュプリーム×ナイキから展開されている主なアイテムはスニーカー。エアフォース1やダンクなどのローテクスニーカーはもちろん、モアアップテンポやエアマックスなどのハイテクスニーカーを展開していました。
その中でも特に人気なのがエアフォース1です。ヒール部分にさりげなく付いたボックスロゴがアクセントに。シュプナイキの中でもシンプルで使いやすく、比較的買いやすい値段で展開されていることからファンからも厚い支持を受けています。
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6.世界的に有名なアーティストと最高のコラボを見せる
シュプリームはジャンルにとらわれることなく、幅広いブランドとコラボアイテムを展開しているブランドですが、世界的なアーティストとも手を組んでアイテム製作を行っています。
さて、この章では、シュプリームとはどんなアーティストとコラボしているのかについて紹介していきたいと思います。ぜひ最後までご覧ください。
6-1.芸術家:村上隆さん
まずは私たち日本人が誇る現代芸術家、村上隆さん。
ルイヴィトンのモノグラムチェリーやモノグラムパンダを手がけており、類まれなセンスを持つ最高の芸術家です。
2020年のコラボアイテムとして展開していたボックスロゴTシャツには、村上さんの定番デザインである笑顔のフラワーとスカルが背景として使われています。また、アメリカとカナダのオンライン限定で販売していたことから、安い中古品でも30,000円程の値段で販売されています。
また、このTシャツは、コロナウイルスで住む場所を失った人を支援する非営利団体『HELP USA』に売上金を寄付するという、慈善活動も目的の一つとして展開されていました。
6-2.漫画家:大友克洋さん(AKIRA)
人気漫画 AKIRAの作者である大友克洋さん。
2017年に展開されたシュプリームとAKIRAのコラボレーションは、世界中で爆発的な人気を集めました。このコラボがきっかけでAKIRAの映画を見たという方も多いのではないでしょうか??
AKIRAとは
・1982年~1990年まで連載していたSFバトル漫画。
・1988年には映画が公開。
・現在でも根強いファンが多い。
販売前からSNSで大きな話題となっていたシュプアキラコラボは、Tシャツやパーカーなどのアパレルアイテムをはじめ、キャップやセラミックプレートなどの小物類といった幅広いラインナップで展開されました。
6-3.デザイナー:カウズさん
世界的に有名な天才デザイナーのカウズさん。
ユニクロともコラボをしているので、知っている方も多いのではないでしょうか?
2011年に初めてコラボを果たしたシュプカウズのアイテムもボックスロゴが特徴的で、チョークで書いたようなロゴはマイルドながらも感じ取ることのできるストリートスタイルがマジでかっこいいです。
それから約9年ほど経った2021年に、ファン待望のシュプカウズが復活を果たします。展開されたアイテムはもちろん、チョーク書きデザインのボックスロゴのアパレル。長年のシュプリームファンからしたらかなりアツいコラボでした。
7.【2024年最新コラボ!】シュプリーム×マルジェラについて
2024年2月からマルジェラとシュプリームのコラボ情報がウワサされており、ファッション界隈のざわつきは止まっていません。
月初あたりに突如として現れた異色なコラボのウワサは、すぐにSNSで広まり現在でも話題に。マルジェラの定番デザインであるカレンダーがプリントされたボックスロゴTシャツやスケボー、アクセサリーなどが展開されるのではないかと予想されています。
また、ウワサによるとレディースラインの『MM6 Maison Margiela』とのコラボなのではないかとも言われており、もしかしたらレディースに特化したアイテム展開の可能性もあります。ただし、不確定な情報ばかりなので、そもそもコラボ自体が無い場合もありますので注意してください。
シュプ×マルジェラ…。本当だったらかなりアツいコラボです…。
筆者もワクワクが止まらないです。
【2024年7月更新】
2024年3月30日に念願のシュプマルジェラが実現。マルジェラのカジュアルラインであるMM6とのコラボレーションアイテムは、マルジェラ色を前面に出したデザインながらも、シュプリームのストリート感は忘れないものとなっています。
中でも筆者が注目したのはシュプリームのボックスロゴTシャツがプリントされたTシャツの『Box Logo Tee "White"』。これがシュプリームとマルジェラのコラボレーションだ!と言わんばかりの攻め切ったデザイン。
Tシャツのデザインに若干違和感は感じてしまいますが、見れば見るほど「これはこれでアリなのか…?」と感じてくる不思議なコラボアイテムです。。(笑)
定価は15,400円で発売されたコラボTシャツは、現在の中古市場では30,000円以上とプレミア価格となっております。
8.元古着屋店員の筆者が本気で選ぶ!個人的にオススメしたいアイテムTOP5
1994年の創業からシュプリームは数多くのアイテムを展開していることから、何を選べばいいのかわからないという方も多いと思います。筆者もシュプリームが結構好きなのですが、知識がないときは数が多すぎてぶっちゃけどれがカッコいいのか分かりませんでした。笑
さて、この章では、元古着屋販売員の筆者が本気で選んだおすすめアイテムをランキング形式で紹介していきたいと思います!カッコいいアイテムばかりですのでぜひ最後までご覧ください!
1位【18AW】Split Box Logo Hooded Sweatshirt
出典:Stock X
しつこいくらい登場させてしまいますが、やっぱり18AWのシュプギャルソンのパーカーは一番おすすめです…!マジでかっこいい…。
筆者はあまり派手なデザインが好きではないのですが「人と被るのはちょっとヤダな…」みたいな事を思ってしまう超ワガママファッションなので半分に裁断されたボックスロゴはめちゃめちゃ刺さります…。
しかも、背面の下部には『Comme des Garcons SHIRT』のロゴプリントもあって、どちらのブランドの主張もしてくれる最高のアイテムだと思っています!
2位【20AW】Cross Box Logo Tee
出典:X(旧Twitter)
1位の変化球ボックスロゴに次いで、個人的なおすすめアイテム2位に選んだのは『Cross Box Logo Tee』です。
アイテム名の通り、ボックスロゴをクロスさせたデザインが特徴的です。伝統的でシンプルなロゴを崩したデザインは、発売当時は賛否両論の意見が飛び交っていたそうです。シュプリーム史上、最も物議を醸したデザインともいわれていますが、裏を返せばそれだけ目立ったデザインということ。
20AW限定のアイテムなので中古市場でもかなり人気のあるアイテムです。人気のブラックカラーは1番安くても約20,000円の値段で販売されています。
3位【17AW】Arm Hooded Sweatshirt
出典:Stock X
筆者が一番アツいと思ったコラボレーションのシュプアキラから『Arm Hooded Sweatshirt』が3位に入選!日本のみならず、世界で大ヒットを記録したアニメのAKIRA。筆者もシュプコラボが発売されてから3回見直したくらい面白い映画です。
このパーカーにプリントされているのはクライマックスシーン。SOLの攻撃を受けた 島鉄雄 の腕が千切れてしまう場面がプリントされています。ちょっとグロテスクなイラストではありますが、かなりカッコいいデザインだなと思ったパーカーです。
発売してしばらくしてからは、街中で見かけることが多かったので買うのをやめてしまいましたが、今はあんまり見なくなったのでもしかしたら買い時かもしれないです…!
4位【18SS】Puffy Jacket
出典:Stock X
Supreme×UNDER COVER×PUBLIC ENEMYのトリプルコラボアイテムである『Puffy Jacket』。モードブランドであるアンダーカバーとコラボすること自体が異色なのに、ヒップホップグループとコラボ?!ヤバ!と驚いたのは今でも忘れません。
Puffy Jacketは言うまでもなく宇宙の柄がカッコかわいいです。派手なのは好きじゃないといいましたが、これは何故かツボにはまってマジでおしゃれだなと思いました。また、しっかりとしたボリューム感もあるので寒い冬でも安心です。
5位【19SS】Camo Cargo Vest
出典:Stock X
現代ファッションのトレンドを担うストーンアイランドとのコラボアイテム『Camo Cargo Vest』は、地味になりがちな男性の服装にアクセントを加えてくれる便利なベストです。
スウェットやパーカーを一枚で着るのではなく、ベストを羽織るだけで格段にオシャレ度が増します。胸元と背面には目立つようにデザインされたストーンアイランドのコンパスロゴ。バックロゴにはSUPREMEの文字も入っているのでコラボアイテムだということも主張できます。
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シュプリームとは世界中で愛され、認知度が高いブランド
いかがだったでしょうか?
今回は、シュプリームとはどんなブランドなのか。歴史や魅力、なぜ高くなったのかについて全て解説させていただきました。
シュプリームの創業当時は現在のような高級路線ではなくアングラカルチャーから始まり、イカれた販売戦略や幅広いジャンルのブランドとのコラボレーションを経て、現在までの地位を確立してきました。
シュプリームとはどんなブランドなのかを知ることによって、もっと最高に楽しく着ることができると思って今回の記事を書かせていただきました。皆さんにとっての知識となっていれば幸いです。